わんだふる ペルーアンデス (3)

  1.プロローグ 
  2.ペルーへ向けて出発 : 08月06日(木) 
  3.ブランカ山群1 (リマからワラスへ) : 08月07日(金) 
  4.ブランカ山群2 (ウルタ谷、ウルタ峠) : 08月08日(土) 
  5.ブランカ山群3 (パロン湖、ヤンガヌコ谷) : 08月09日(日) 
  6.ブランカ山群4 (ヤンガヌコ峠、デマンダ谷 : 08月10日(月) 
  7.ワイワッシュ山群1 (ワラスからワヌコパンパへ) : 08月11日(火) 
  8.ワイワッシュ山群2 (ケロパルカからカルアコーチャ湖) : 08月12日(水) 
  
9.ワイワッシュ山群3 (カルアコーチャ湖滞在) : 08月13日(木)
  10.ワイワッシュ山群4 (カルアコーチャ湖からミトコーチャ湖) : 08月14日(金) 
  11.ワイワッシュ山群5 (ミトコーチャ湖からマタカンチャ) : 08月15日(日) 
  12.トレッキングを終えてワラスへ : 08月16日(日)
  13.帰路(成田へ向けて) : 08月17日(月)、18日(火)、19日(水)


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5.ブランカ山群3 (パロン湖、ヤンガヌコ谷) : 8月9日(日)

 今日は5時のモーニングコールで起床しました。今日のツアーは長いので、昨日より30分早くなりました。頭痛はまったくないのですが、昨夜から下痢が始まり、夜中に何度か起きました。高所障害が始まったようです。前回のネパール・ヒマラヤの経験を活かして?、今回は高所健康診断を受けた診療所からたくさんの下痢止めの薬をもらってきていました。それで、その下痢止めの薬を飲みました。何度も起きるのですが、よく眠れるので、睡眠不足ということがなかったのは、幸いでした。

 6時に朝食です。食欲は十分で、おいしく、かつたくさん食べることができました。とにかく体力をつけないことには、これからの長丁場が持ちません。

 7時に集合し、バスに乗りましたが、少し乗るとすぐに下車となりました。今朝はカルワスの朝市があるので、そこを見学するとのことでした。市場は狭い道路の両脇にタープ?を張った露店がたくさん並んでおり、とっても活気に満ちていました。野菜や果物、肉、魚などの生鮮食品も多いです。”トウガラシ”を売っていたので、友人へのおみゃげ?に買ってみました。乾燥しているとはいえ、生もの?ですので、検疫に引っ掛かるのではないかとちょっと不安でしたが、トライしてみることにしました。洋品、小物、日用品、おもちゃ、CDなどの店もたくさんあり、目を楽しませてくれました。昭和30年代のの新潟の田舎の朝市を見るようでした(台湾の台北や中国の大連でも同じような朝市がありました)。

カルワスの朝市 朝市の風景1 朝市の風景2 民族衣装を着たおばさん?

 
7時40分、バスに再び乗り、今度はカルワスの北西に位置するカラス(Caraz)の町の郊外へ向かって国道を走ります。道は舗装されていますが、やはりきれいな舗装道路ではありません。バスはカラスの町を通り、高台に向かって登っていきます。左下の写真は高台へ行く途中で撮った写真ですが、谷は緑はやや多いもの、山はまったく木々に覆われていません。

 8時30分頃、展望台(といっても単なる高台ですが)に到着しました。空は青空で、とても天気がよいのですが、残念なことに今日も山の山頂付近は雲に覆われていました。本来なら、サンタクルス(Santa Cruz、6,259m)やキタラフ(Quitaraju、6,036m)、アルテソンラフ(Artesonraju、6,025m)、ピラミデ(Piramide、5,885m)、チャクララフ(Chacraraji、6,112m)、カラス(Caraz、6,025m)、それにワンドイ(Huandoy、6,395m)などが見渡せるそうですが、雲が多いため、説明を受けてもどれがどのやまかよく分からず、あまり印象に残りませんでした。

カラス郊外からの風景 サンタクルス(Santa Cruz、6,259m)? カラス(Caraz、6,025m)?

 天気がよいのに山頂が見えないとは、まったく残念でしたが、再びバスに乗り、いったんカラスの町へ戻り、そこから左へ折れて、パロン渓谷に入りました。パロン渓谷の終点に、”アンデスの宝石”といわれる美しいパロン湖(L Paron、4,140m)があるとのことでした。昨日のウルタ谷と同じく、バスは舗装されていない山道を喘ぎながら?登っていきます。渓谷は氷河地形(U字谷)のようで、両岸は高い岩壁となっていました。

 揺られ揺られて、10時45分、ようやくパロン湖に到着しました。空はよく晴れていましたが、冷たい風が強く、ヤッケを出して着ました。湖は、写真のように氷河湖特有のエメラルド色に輝いて、とてもきれいでした。本来、正面にはピラミデ(Piramide、5,885m)とチャクララフ(Chacraraju、6,025m)が見えるはずなのですが、ここでも山頂付近だけ雲に覆われ、その姿を見ることはできませんでした。これが見えれば最高だったのですが、ちょっと残念でした。

 小休憩後、最初にパロン湖の左岸?を散策しました。右岸にはすばらしい雪山が見えましたが、こちらの山の名前はよくわかりません(ワンドイ山群の一部かもしれません)。それから、再び起点に戻り、今度は右岸?を散策しました。ピラミデの山頂が見えなくて残念と思っていたのですが、帰り際にようやくピラミデが頭まで姿を見せてくれました。よかったー!!

パロン湖(L Paron) 正面には
ピラミデとチャクララフが見えるはず
雲に覆われたピラミデ(Piramide)と
チャクララフ(Chacraraju)
山1
山2 山3 ピラミデ(Piramide、5,885m)
 パロン湖畔は風が強くて寒いので、ランチは少し下ったところで食べるとのことでした。12時30分頃にバスに乗り、10分ほど下りたところ(標高4,000mくらい)でランチとなりました。高所障害で、食欲はなく、少ししか食べることができませんでした。”これからどうなるのでしょう?”といった気持ちでした。

 食後、13時に再びバスに乗り、一路カラスに向かいました。下ることおよそ2時間弱でカラスの町に到着しました。こちらは山とは違って、空は晴れ渡り、日差しも強く、熱帯地方を感じさせるような暑さでした。でも湿気はまったくないので、気持ちはよいです。町の中心街は、きれいでした。街角のアイスクリーム店で買ったアイスクリーム(1ソル、約30円)がとても美味しかったです。

 この後は、今日の宿泊地となるヤンガヌコ谷のキャンプ地(3,900m)へ向かいます。高所のキャンプ地に宿泊するのは、後半のワイワッシュ山群トレッキングに備えた高所訓練の一環とのことでした。休憩後、バスに乗り、まずは、国道を戻ってユンガイ(Yungay)の町に向かいます。ここは30年前ほどに大地震があり、ワスカランから崩れ落ちた土石流によって大きな被害が発生した町だそうです。今ではほぼ復興されたとのことでした。バスはユンガイで国道から左に折れ、ヤンガヌコ谷に入り、山道を登ります。この道は舗装はされていませんが、比較的道はよく整備されていました。バスは再び高度を上げ、16時に公園管理事務所に到着しました。ワスカラン地域は世界自然遺産に登録されているようで(あまり興味がないので、どこが世界遺産地域かはわかりません)、公園に入るのにチェックがあるとのことでした(パロン湖も終点はやはり管理事務所があり、そこでチェックがあったようです)。そこには展示室などもあり、写真の展示などの中にコンドルの剥製が飾ってありました。

カラスの町の中心街 コンドルの剥製 ヤンガヌコ谷のキャンプサイト
遅いティータイム ヤンガヌコ谷キャンプサイトからの風景 スケッチ
 再びバスに乗り、しばらく谷を登り、16時40分に今日の宿泊地であるキャンプサイトに着きました。キャンプサイトは湖(土砂で堰き止めされたような湖)の上部に開かれた広い草原で、特別にキャンプ用の施設があるわけではありません。テントは現地のスタッフが事前に準備しておいてくれました。シュラフや衣類、小荷物などの入ったダッフルバックも既にテント内に入っておりました。到着するとすぐに、やや遅いティータイムがありました。紅茶やコーヒーの飲み物とクッキーなどが出されます。夕方はやや寒くなってくるので、温かい飲み物はほっとさせてくれます。本当に何もしなくてよいので、とても恐縮してしまいますね(これはネパールや中国でも同じですが)。夕食前に少し時間があったので、今回のツアーではじめてのスケッチを試みましたが、だんだんと寒くてなってきたので、適当に書いてやめてしまいました。

 夕食は19時でした。食前の血圧検査と酸素吸収能力検査は問題ありませんでしたが、消化不良が続いていました。それでも食欲はあったので、美味しく食べることができました。夕食後外に出ると、夜空がとてもきれいで、天の川が輝いて見えました(私は目が悪いので、はっきりと星をみることはできません)。南十字星も教えてもらうのですが、どれがそれなのか分からずじまいでした。いやになっちゃいますね。

 明日は4時起きということで、早々と寝ました。防寒のために、東京から”ホカロン”をたくさん持ってきたので、それを足先等に貼って、防寒対策をやりました。夜中の10時頃には雨がぱらついたようで、明日の天気が心配でした。例のごとく夜中に何度も目を覚まし、トイレ(仮設テント)に出かけました。外は零度近い寒さでしたが、真夜中は雨も上がって満天の星空に戻っていました。明日の好天を期待しましたが・・・


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