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迷狂私酔の日々


1月11日(月)

たまらず会社を休んでおとなしくしている。アレックス・ファーガソン『監督の日記』読了。マンチェスター・ユナイテッドの96-97シーズンの内幕が赤裸々に書かれている。監督といっても、試合の指揮や練習の指導だけではなく、ユースの面倒をみ、獲得したい選手を検討し、各種のチャリティに出席するようすは「ヘッドコーチ」ではなくて「マネージャー」(日本では学校の部活動の庶務係みたいだが、英米の会社では部長とか、担当責任者とか、その組織での実権者ね)のものである。

時々、興味深い名前が出てくる。マイクル・オーウェンの才能に注目し、アーセン・ヴェンゲルの手腕をほめたり、ケンカを売ったり、ジョルディ・クライフの処遇について父・ヨハン・クライフに相談したり、ロナウドの獲得でバルセロナにふっかけられたり、グーリット、ゾラ、イアン・ライト、などなど有名どころがズラズラ、そしてもちろんベッカム、ギグス、シュマイケル、カントナの素顔もうかがえる。

驚いたのは、自信を失った若いGKについてチーム付きの牧師(という人がいる!)に相談されて、予定されていたセレモニーも欠席して移籍の手配をするくだり。将来ある若者を真剣に心配するあたり、さすが。だてに10年以上もMANUの監督をやっているわけではない。他にも、マスコミ批判、サポーターへの注文、故郷スコットランドへの愛着、サッカー(と言ってはいけないか。もとい、)フットボールの本家イングランドという誇り、家族との愛情など、日記の断片からいろいろ面白いものが拾える。残念ながら、だから何を言いたいのか? という質問に答えるような本ではない。フットボールに取り憑かれて、成功した男の本音と言い分というところ。

ついでにユヴェントス対バーリを観る。ホームでとにかく勝ち点3を取りたいユヴェントスだが、1-1の引き分け。あのPKの判定は微妙だが、昨97-98シーズンはユーヴェに有利な判定だ(とくにあのインテル戦)、ともめた経緯があるだけに審判も逆に神経質になるのかもしれない。それはともかく、インザーギのようにゴールに向かっていく姿勢というか気持ちが見えるプレーヤーってのは好きだなあ。キエーザとか。

リッピ監督は来シーズンからインテルの指揮をとり、ユーヴェはアンチェロッティが監督になるそうだ。まあ、そうなると楽しいけど、今からそんなこと決めてたらやりにくくないんだろうか?

1月12日(火)

Palm3をHotSyncすると、二重に保存されるデータが出てくるようになった。会社でPilot Desktop1.0、自宅でPalm Desktop2.0を併用しているせいだろうか? J-OS辞書が複数あると、警告が出るため、何とかしたいのだが。結論としては、自宅からPalm Desktop2.0をはずして元に戻すことになるのだろうが。

そう言えば、Vis-a-Visから、Go Type!のドライバの日本語ローカライズβ版が出た。J-OSに合わせてCommand + Spaceで日本語入力が切り替えでき、ひらがな/カタカナの切り替えをファンクションキーに割り当てられるという。一応、ダウンロードしたが、英語版を削除してインストールしても1月30日までの試験使用なので、とりあえず正式版リリースまで待つつもり。申し訳ないが、バグ発見や要望などは他の人にお任せになってしまう。

ハッと気づいた。昨日、2回も見そこねたグリンベイ対サンフランシスコの再放送を録画しようと、ビデオ予約をセットした。12日(火)13:00〜16:00、ケーブルTVからはデッキに外部入力で直結しているからチャンネルはEXTでよし、と。うちのデッキは、いったんテープを早送りしてまた巻き戻す操作をしないと、新品のテープは録画できないクセがついており、しかも早送り・巻き戻しはヘッドをONにした状態でないと働かないというていたらくなので、録画準備もけっこう大変なのである。それで。肝心のケーブルTVのチャンネルをGAORAにするのを忘れてきた。ああっ、なんていうことだ。とことんついていない。

1月13日(水)

またも脳が沸騰して背中やら関節が痛み、ついでに胃腸まで反乱を起こす。情けなくもまた休養。

午後から、せっかくだからと毛布にくるまってMacの前に座り、MAC WORLD EXPO in SFのおさらいをする。Mac WeekのVRレポートを見るためにQuickTime3をダウンロードする。もうすぐQT4が出るんだけどね。今までダウンロードしていなかった方がとろいか。

そして、スティーヴ・ジョブズの基調講演をReal Playerのストリーム再生で鑑賞する。内容はもう知っているのに、会場の興奮と巧みなプレゼンテーションで、まんまと1時間半も見入ってしまう。いやあ、うまいわ。新しいPower Mac G3の側面を、「ドアを開けてみよう」といいながら、サッと開けてみせると拍手喝采。だって、ハラワタをさらしながらもちゃんと画面は生きている(起動中でも、開けられちゃう)んだもん。iMacの売り上げは80万台、インテルPCからの乗り換えと初めて買う人で半分近くをしめ、買った日にインターネットにつないだ人も約半分。そして、最後のお楽しみが5色の新iMac。とにかく演出の流れがうまいのと、価格をジョブズが発表するたびに歓声と口笛。最後は、ジョブズが万感の想いを込めて「Thank you.」と締めくくって奥に消え、ステージには5色の半透明のiMacが聴衆の拍手を浴びてたたずんでいる。なんか、感動しそうになったぞ。

さて、すでに2週間近くさぼっているWEB更新にかかる。実は、仕事も持ち帰っていたりする。在宅ワークって風になると嬉しいんだけど。会社のWEBのGIFの修正とか、企画書とか。なにしろ、会社のマシンより自宅のマシンの方が性能がよかったりする。

病気になると食事がおっくうになるのだが、そういう時のためにごはんとかおかずを保存してあるのだ。それはいいとして、電子レンジが使えないので蒸籠(せいろう、と読む。中華鍋にお湯をはって肉まんとかシュウマイを蒸してるアレ)で温めている。で、そのお湯で洗い物をする。なかなかよくできている。しかしながら、パリッと乾燥させて熱するという電子レンジ独特の機能が他ではなかなかむずかしい。オーブンでもあればいいのだが。揚げ物を蒸したら湿っぽくなってダメだしさあ。

というわけで、家に長くいるといろいろなものを買わないといけないことをいやでも思い出す。ビデオデッキ、オーブンレンジ、CDプレーヤー、CDラック、それにデジタルカメラ、Power Mac G3 350、Apple Display 21、机に椅子、外国からFTPできるプロバイダー・・・

そして今日も日が沈む。

ということで、1999年の初更新。book『猟鬼』、fuminaにはアルバムが出るぞ! ていうニュース(実は昨日まで知らなかった。面目ない)、wineはお詫び代わりに第26〜30回の5回をまとめて。そして、なぜかすご〜く長いこのdiary。それから、トップページの写真を模様替え。ってなとこです、はい。

1月14日(木)

某所2箇所を巡回する。WEB SURFINじゃなくってリアルな場の話だ。私は最初は暗く、後ではハイテンション。われながら二重人格ではないかと思う。まあ、血中アルコール濃度のせいだから。気にしないでくれ>皆の衆(だから「皆の衆」って誰だ?)。

1月15日(金・祝)

ラグビー大学選手権決勝、関東学院対明治。いい試合であった。とくに後半の立ち上がり、関東学院の連続トライは見ごたえがあった。ようやく日本のラグビーも、の感を深くする。

つづいてニューイヤー・ユースサッカー、日本高校選抜対韓国ユース代表。急ごしらえのチームにしてはよい。

アメリカンフットボールNFCプレーオフ、ミネソタ対アリゾナ。カニンガム復活と、新鋭プラマーのQB対決。

さらにセリエA、ラツィオ対フィオレンティーナ。さすがに疲れて前半だけ見て寝た。とりあえず、ラツィオが圧倒的に優勢であったのは確認したし。0-0だったがラツィオが勝つと知っていたのだ。やっぱり、録画よりLIVEがいい。

1月16日(土)

浜松町、四季劇場【秋】「オンディーヌ」。会社のネット掲示板でチケットを安く譲ってもらった。で、となりの【春】は「ライオンキング」で、幕間休憩のたびにロビーでTVで見られるというのがいいのか悪いのか。装置が今は亡き金森馨で、それだけでも価値があった。まあ、全体には昔の新劇の匂いがしちゃうわけだが。

1月17日(日)

タイソンの復帰戦。みごとなカウンターでKO。

ACミラン対ペルージャ。選手ではゼ・マリアがブラジルに帰り、オリーヴェは風邪。GKにインテルからマッザンティーニ、DFにイタリアU21代表のメッザーノ、FWにエクアドルからカヴィエデスが入った。で、中田がシュートを空振り。ミランが圧倒的にボールを支配するなかで、たまのチャンスだったのに。

ところでなんでペトラッキがいないんだ?

やっぱりコーナーキックからニアのビエルホフに合わせられて、ポストのはねかえりをグーリーに押し込まれた。さらに左からのクロスにきれいにビエルホフがヘディング。高いし、ボールをしっかりコントロールするあたりはさすが。2-0で早くもペルージャは敗色濃厚。

後半、ペトラッキ登場。リーパを下げていつもの4-5-1に。コーナーキックからのマトレカーノのヘッドはポストに跳ね返る。ミランはボバン投入。ミランのパスカットが早い。ゆるいパスがすぐインターセプトされる。

終了直前、審判のミスでペルージャがPKをもらう。ラパイッチが転んだだけなのに。中田がシーズン9点目。ところが、ゴールしたボールを取りにいったブッキにミランのGKロッシがウェスタンラリアートをかまして大騒動。結局、ロッシは退場。これでわからなくなったと思ったら、審判がロスタイムを3分しか取らず、ペルージャが猛抗議。たぶん、このレフェリングは問題になりまっせ。まあ、ミランが勝ったからいいようなものの、もしも引き分けにでもなってたら観客も選手も怒りまんがな。

1月18日(月)

午前2時。NFCチャンピオンシップの生中継! ミネソタ対アトランタ。このためにボローニャ対インテルをも見逃したのだ。しかし、わずか1時間寝ただけだ。カニンガムのクォーターバッキングはフィラデルフィア時代とは別人のようだ。ポケットのなかでじっとパスのチャンスをうかがうさまは人間的成長を感じさせる。まあ、あの時はラインがぼろぼろでひたすら走っては逃げ、投げ、跳びはねていたからなあ。今は長身を利してラッシュするラインの手をかすめてしなやかに投げるボールには、きれいなスパイラルがかかっている。それは「美しい」と言いたくなるほどだ。もともと身体能力は抜群だったし。

しかし、しかし。第4クォーターにミネソタは7点リードし、アトランタの4th downギャンブルも阻止したのに、そのあとの残り2分7秒でのFGをはずしてしまった。連続成功記録をつづけていたアンダーソンに魔がさしたか。終了まで2分。アトランタのQBチャンドラーもロートルだが、パスを通していく。ミネソタはインターセプトを2回もできそうだったのに、結局タッチダウンを取られて追いつかれて延長戦のサドンデスに入ってしまった。コイントスに勝って先に攻めるのに、2回のポゼッションをカニンガムは生かせない。2回目の攻撃でアトランタが着実に前進してFGレンジへ。このキックが入れば初のスーパーボウルというプレッシャーがかかる。スナップ、ホルダーがセット、モーテン・アンダーセンが左足を振り抜く。蹴った瞬間にガッツポーズ。ダン・リーヴスはボールの行方を目で追って確認してから初めて笑った

なんと、つづいてAFCチャンピオンシップまでNHK-BSはやってくれるのである。デンヴァー対NYジェッツ。私はグリーンのチームは無条件に応援するので、もちろんジェッツ。問題は、これを見ていると会社に遅刻するということだ。たしかにスーパーフレックスなんだけど、事前にスケジュールを申請しないとダメなのね。涙を呑んで、不良サラリーマンでも最低限の仁義をきるのであった。

噂のデジペット「Gibraltar」をダウンロード。圧縮ファイルを展開してもReadMeテキストがどこにも見当たらない。Palm3にインストールしてみる。起動しても、石がうずくまっているだけ。で、informationを読んでみても謎が深まるばかり。石がペットというだけあって、お世話しなくても死なないから罪の意識がないんだと。う〜ん、なんか哲学的に深いモノを感じてしまう。というか、ただの悪い冗談である可能性の方がずっと高いが。

1月19日(火)

早く帰る。すると、雨が降る。久しぶりに作業をわしわしする。すみやあせん、メールへのご返事が滞っています。実は部屋が寒くて2時間以上続けると凍えてしまうんです(なかば本当)。

movieに、1996、1997、1998のベストを勝手に作りました。あと、いろいろ準備中です。う〜う〜う〜、寒いよう。

1月20日(水)

実は、アップロードをして確認をしていたら、久々に「NOT FOUND 404EROR」のアラートが出た。リンク記述を間違えたか、ファイルのアップロード洩れか? ソースを見たら、リンク先のアドレスに英数字以外の文字があって化け化けになっている。ファイル名を確認。どうやら先頭に半角スペースが入っていたらしい。ふむ。酔っぱらってつくると、こういうことになるのだな。

ところが、ファイル名を直し、リンクも貼り直したのに、まだ「NOT FOUND」と言われる。ブラウザーのキャッシュから持ってきてるな、と強制リロードしようとして、「そうだ、フレームにしたからトップページを読み込むんだ」と気づいて、設定からディスクキャッシュを全部クリアしてみたが、ダメ。ブラウザを再起動してもダメ。Fetchでいったんdeleteして再アップロードしてもダメ。

で、原因が実はファイルを書き直したあとにSaveしていなかった、というおバカなミスだった。これで寝たのが午前3時だ。しかも、映画ベストのために昔のファイルにアンカーを入れたためにアップロードするファイルが多くて、待ち時間にPalm3でコイコイをやっていたら、電池交換しろって言われて、とりあえずアップロードが終わってからHotSyncして電池交換したりしていたので、やたら時間がかかったのだ。ふうう〜。今日もいつものように出勤なのだ。

(中略)

<戎>で、ご洋行帰りの某所のマスターに会った。で、さらにもう1軒に行った。だいたい、彼は呑むために生きているようなところがあり、それは私の尊敬するところなのではあるが、さすがに真似できない。それはともかく、その旅行は大方の予想に反して、「いやー、すごいよかったよ」ということなのであった。初めてのヨーロッパで、本人も回りも「似合ってない」と意見が一致していたのに、パリのノートルダムで「心が癒された」、パブでもカフェでも「みんなちゃんと応対してくれる」、道を聞いても「みんな親切に教えてくれる」とベタボメ。しかし、決め手は「朝から酒が呑める」というところにあった。パリでカフェをはしごして、ずっとビールを呑んでいたらしい。さもありなん。


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