Bon Voyage! HOME > PRIVATE DIARY > 1998年12月下旬

迷狂私酔の日々


12月21日(月)

今夜は会社の忘年会。おかげさまで、最近はこうした飲み会はきわめて少なくなった。別に不況だからというわけではなくって、社内のつきあいよりも個人の自立、という傾向らしい。あるいは、世代ごとにグルーピングが進行しているのか。いいのか悪いのかわからんが。だいたい、昼間と同じ顔ぶれで酒を飲んでも発見がないだろうに。しかし、時々隣の人は結婚しているのか、子どもがいるのか全然知らなかったりする。本人が言いたくなければの話だけど。

会社へのお歳暮に有機栽培の野菜が届いた。部内で分配する。立派なにんじん、さつまいも、ごぼう、さといもなど。太さといい、密度といい、贈り物に値するクォリティだが、社員が右手ににんじん、左手にごぼうを握りしめて嬉々としてオフィスを闊歩するのはけっこう笑えた。「誰かが料理を作ってから配ってよ」という声もあったが、必死で抵抗してつぶした。ちなみに、それは部長の意向だったが。どうせボーナス査定も終わってるからいいことにしよう。

で。この野菜はどこから? ってこっそり聞いたら、食堂の委託業者からだった。しかも、去年はマスクメロン2個だったということが判明。それはいったい誰の胃袋に消えたんだ? と、一時騒然。

忘年会ではくじびきで席を決めるのだが、なんとおじさん3人で離れ小島に島流し。たまに人が来てくれると「砂漠に花が咲いた」よう。結局、各自がビール瓶とコップを抱えて散開、目標のテーブルに向かって突撃を敢行。流浪の民族となって移住を繰り返す。アルザスワインや、純米吟醸や、ジョルジュ・デュビュッフのフルリなど、めちゃくちゃな取り合わせながらも人間らしい(どういう意味だ?)時間を過ごす。単に酔っぱらっていただけのような気もするが。なお、花柄のラベルを見て、「ボジョレー? ジョルジュ・デュビュッフ?」と聞いた私に、「ボジョレーじゃない、フルリだよ」と答えた人がいましたが、フルリはボジョレー地区のなかの村ですからね。その場で抗弁せずに、「あ、そう」と流した私は少しは大人になったのだろうか。

12月22日(火)

昨日の忘年会のくじ引きの賞品をゲット。"Lion King"の手作り絵本という、およそまったく似合わないものが当たってしまい、女性社員の怨嗟の視線を浴びる。しかも、私は賞品を拠出していないという負い目もあり、窮地に陥る。まあ、あげりゃあいいんだけど、誰にあげるかってのは政治的な計算だしなあ。

会社帰りに某所にて、赤い自転車発見。オーナーのH川クンはK松クンとK司クンと呑んでおった。見事なスキンヘッド! これが可愛いヤツだったら永平寺の修行僧だが、彼の場合は元公家の連続殺人犯にしか見えない。あ、もちろん、役柄としてね。ほら、よく「眉ひとつ動かさず冷酷に殺した」って言うじゃん。彼、眉毛ないんだんもん。動かせるわけないよな。まあ、元公家にリアリティのある時代ってことで大正から昭和初期に設定してみた。弾圧されている新興宗教の教祖とか、関東大震災で家族を虐殺された過去をもつ美人ピアニスト(その恨みから留学中にアメリカのスパイにリクルートされる)、こてこての関西弁なのに妙に顔の彫りが深い謎の日系アメリカ人、財閥系の悪だくみする偉いさんで金融恐慌で没落する人とか、銀座のミルクホールでアイスクリン食べてるモガ崩れとか、スパイを追って運転手になって潜入する刑事など、これで配役わかるかな? あからさまな楽屋ネタですみません。

12月23日(水・祝)その1

わっ。もうすぐバドミントンに行かなくちゃ。間に合わない。

帰ってきました。とりあえず、このDiaryと映画「ビッグ・リボウスキ」を、どうぞ。

12月23日(水・祝)その2

バドミントンったって、羽子板じゃないからね。パシッ! パシッ! とシャトルを小気味よく打ち返す真剣勝負だかんね。とはいっても、性格的に「相手のいないところに落とす」のができなっくってさ。仕方なく、「これは戦法なんだ」と言い聞かせ、心を鬼にしてやってるんだから。皆の衆、誤解しないように。

しかしながら、あのシャトルをビュン! というスピードで打つのはけっこうむずかしい。力ではなくて、打点とタイミング、インパクトの瞬間のパワーの伝え方なんだと思うが。コガリンのおでこねらいに切り替えてからは、力任せにストレートのスマッシュを打ち過ぎて、握力、背筋、右腕を酷使して使いモノにならなくなってしまった。だが、はっきりと具体的な目標があるというのはいいものだ。

<李朝園>でのビールと焼き肉がうまい。ついでにLaoxとなりの中古市に出ていたPowerBookを偵察する。540cで45,000円だったかな? 内蔵12MBはもっと増設しないときついが、5××シリーズ用のRAMなんて入手困難かもしれん。OSは7.1.1で、たしかに8.1とか8.5を入れたらそれだけでメモリぎりぎりだ。用途限定なら、というところか。なつかしのColorClassicもあって50,000円とか60,000円していた。コレクターあるいは改造マニア向けですね。

<戎>を経由して、某所にて、イブイブのパーティ。平均年齢がまた上昇していて、50代が若手どころかひよっこ状態。私なんか足元にも及びません。胃腸もヘンなので(食べ過ぎか?)早々に帰宅。

昨日(22日)、会社でPiloAsa2.3.1を導入して感激し、今度は PiloNews1.0ベータ版をダウンロードして使ってみる。ええと、PiloAsaはAsahi.comに自動的にアクセスしてコンテンツをダウンロードし、MacDocDDでPalmで読めるように変換し、SimpleInstで次のHotSync時にPalmに落としてくれるMac専用ソフト。こう書くと長いが、実際の操作はアイコンをダブルクリックして起動するだけ。あとは自動的にやってくれる。すごい! これで、退社前にPalmに朝日新聞ニュース速報を入れて、電車の中で読めるということだ。

実際には、PiloAsa本体と同じ階層にPiloAsa.prefsと MacDocDD、 SimpleInstがないと自動的にはいかない(そう書いてあるのに、私が読んでなかった)ので、ところどころ手動でやったんだけど。また、「詳細」では社会面とスポーツ面だけにして政治面と経済面はカット、なんて設定もできる。会社では専用線だから関係ないが、終了時にPPP自動切断も可能なので、起動したらほうっておいても大丈夫。

ってわけで、さっそく自宅にも同じ環境を導入。フォルダ内にエイリアスを配置することで同じ階層にアプリを置いたよってことでやってみたら、成功。完全フルオート。ちゃんと私のPalm3で読めました。しかし、今ここ(自宅の机の前)で読んだらPalm3に入れた意味がないんだが。

ベータ版のPiloNews1.0は、Asahi.com以外にパーム航空やMacお宝鑑定団などのPalm/Mac定番サイトを巡回できる。デフォルト以外にも好みでサイトを追加できる(上限10サイト)ようなのだが、なにしろベータ版なのでマニュアルもない。 朝日新聞はもうダウンロードしたからいいやっと、選択してdeleteしてからダウンロードを始めたら、逆にdeleteした方が残ってしまった。なんか悪いことしたかな? 元に戻す方法がわからないので再度アプリをダウンロードして.prefsを入れ替えた。好みのサイトをaddする方法って、PiloAsaのread meに書いてあるのかな?

ふと思い出してDA TrainのデータをPalm3に入れてみたが、またもダメ。.DATではなくって、.TXTを.PRCに変換しないといけないのか?

最近、Palm3にフリーズが多発。Hack Masterをはずすと直る。Hack関係のコンフリクトだろうが、いつも起こるわけではなくって、7割がたは大丈夫なのに、ってところがひっかかる。まだDA Launcher3.0、Drag&drop、MenuHack、Go Type! driverの4つしか入れていないのに。ソフトリセットのためにケースからPalm3をバリッとはがすのがけっこう面倒だ。一度、ハードリセットしてインストールし直した方がいいのだろうか? こうやって悩むも楽しいPalm生活。これで携帯電話、モデム、メールおよびブラウザソフトを導入すればまさにモバイル人生。旅行先でもメールが読める、送れる、ということだ。しかし、そんな急ぎのメールなんていまだかつてなかったが。

横浜フリューゲルス、磐田にも勝って、次の鹿島戦に勝つと決勝進出。もう京都も山形も残っていないから、もちろんフリエを応援する。こういう人、すごく多いんだろうな。モチベーションというか、やる気というか、やる方も見る方もすさまじいものがある。ワールドカップイヤーの最後に、こんなドラマが待っていたなんて誰が予想しただろうか?

カズはクロアチア・ザグレブへ行くらしい。昔のディナモ・ザグレブですな。残念ながらチャンピオンズ・リーグの決勝トーナメントには進めなかったが、旧ユーゴ圏ではベオグラード・レッドスターと並ぶ名門。まだ老け込む年じゃないんだし、ゴール前の猟犬となって復活してほしいものだ。

WEBでのグリーティングカードをいただく。英文メールだったが、DMでもジャンクでもないのがあるんだな。アニメと音楽とメッセージのあるページへのリンクがメールでやってくるしくみなのだ。このサイトにはいろんなシチュエーションのメッセージカードがあるから見ているだけでも楽しいかも。

なんやかんやで午前2時。背中、腕、太股がもう痛み始めている。バドミントンの終盤ではかがむのにさえ難儀する惨めな姿をさらしたからなあ。早く寝ないといけない、と思いつつ。

12月24日(木)

クリスマス・イブがなんだ! というか、全然関係ないんだけど。少なくとも、こぎれいなレストランやケーキ屋には近づかないようにしよう。私は掃除や洗濯や炊事をいつものようにやっていつもの生活をつづけていくだけだ。

DA TrainのデータをMemoPadに入れたら、やっと機能した。そうか、J-Docとは違って、MemoPadのテキストデータを読み込むのか。ああ、なんてバカなんだ。しかし、最寄りの駅のデータは自分で作るしかない。さあ、頑張ろう。

会社での打ち合わせが1時間ずれこんで、せっかくのイブが台無し。もちろん、何の予定もないが。回りの人々はさすがに素早く帰っている。中には見栄で帰ってるもんもいるだろうが。

どこかでおいしいものを気持ちよく食べようと、思案した末、<はるばる亭>に行く。やはりカップル率は高いものの、焼酎サワーでホタテカニたまと肉じゃが(フツーのじゃなひよ。新じゃが皮つきそのままと豚バラ肉角切りの濃い煮付け)を頂き、幸せな気分になる。突き出しは海老の鬼殻焼き。ひとりものは、カウンターで粛然とクリスマスを過ごすのだ。

さらに某所にて仕上げ。「ほら、シャンパンだよ」と言って甘口のアスティ・スプマンテをくれた人1名、先日のオクスフォード大聖堂聖歌隊のコンサート生録音のMDをもってきてくれた人1名により、一挙にクリスマスっぽくなる。

Palm日記をまとめようかと考える。タイトル例:「パーム中毒者の手記」「パーム生活」「ゼロから始めるパームのある暮らし」「間違いだらけのパーム事始め」「パームなんか怖くない」

ああ、なんて才能のないことよ。要するに、全然よくわかっていない人間がPalm3を買っちゃって、いろいろ試行錯誤して学ぶ過程を実況中継しようということなのだ。いったい、誰の役に立つのかわからんが。だいたい、いまだに住所録のデータは紙のままだったりする。でも、そんな人間だって少しずつモバイラーになれるかもしれない。「あ、こんなバカもいるんだ!」という安心感、「こんなこと、人に聞けない」という超初歩の疑問などでも存在価値があるかも。

12月25日(金)

仕事納め? 世間では最後の日は挨拶とか納会で終わっちゃうのだろうか。仕事始めは、偉い人の話を聞いて酒飲んで散会、ってことらしいが。ここでは、しっかり仕事するんである。以前の部では世間並みに午後4時を回るとみんなで酒飲んで三々五々暮れの街に繰り出したものだが、そういう「悪習」はすたれた。

とはいいつつ、社員食堂の業者からオードブル一式が届いた。しゅうまい、サンドイッチ、チーズ、鶏の唐揚げ、などなど。完全に打ち上げ用のつまみである。それでもしかし、みんなで皿を回して机で食べるだけで、仕事をしちゃうのである。小海老の入った皮の薄いしゅうまい、ぷりぷりしておいしかったっす。ビール飲みたいっす。お歳暮のビールもあるのに、それを冷やして呑もうなんてしないのね、ああ。まじめというか、なんかもう。

6時に退社。ヨドバシを巡回、postpet2001を買わずにVirginへ。バッハのクリスマスオラトリオ、kiroro 。ジョン・レノンのアンソロジー4枚組は高いので、1枚のを買う。さらにゴスペルクリスマスとハープのクリスマスの計5枚。また買ってしまった。イヤーブックを2冊ももらう。

2箇所を回って飲んだくれる。なんか議論をしたような、Virginのイヤーブックをあげたようなかすかな記憶。あれっ? バタッ。

12月26日(土)

パーティ当日。1900に招待しているのに。背中が痛い。ベッドの中で『LAコンフィデンシャル』読了。さらに夏目房之助の『講座』を読み出してしまう。読み終わった。掃除開始1545。買い出し1700。調理開始1830。あまりに遅い。ベリーダンサーが時間通り1900に来てくれたが、その時点ではまだ何もできていない惨状。買ってきたばっかの野菜がコタツの上に載ってたし。とりあえず、フェラーリ(というワインメーカー)のスプマンテで乾杯。珍しく辛口。まず、ティラミスを冷蔵庫へ。アンティパストができ、スープにとりかかったところでピアニスト到着。パスタ、サラダ、ラムチョップ、リゾットと進む。それでも全て作ったぞ。あるはずのポルチーニが見つからなくって変更したが。

1.アンティパスト盛り合わせ(チコリにタラモサラタ、納豆とカッテージチーズ)
2.アルプス風レバー肉団子のスープ(挽肉を買い忘れたので急遽もも肉を叩いてレバーと合わせた)
3.ブロッコリーのパスタ、クリームソース(ポルチーニなし、ティラミス用の生クリームが余っていたので)
4.グリーンハーブサラダ、バルサミコ風味(ロメインレタス、ルーコラ、チャイヴ、マーシュなど)
5.ラムチョップのミント風味(ソースを作る手間がなかったので、生のミントなどのハーブと共に蒸し焼きに)
6.ズワイガニのリゾット(贅沢にも脚をそのまま、スープはフュメ・ド・ポワッソンで)
7.ティラミス

ヒットは納豆とカッテージチーズかも。なんかバターみたいな味がした。ラムは、生ミントをそのままのせて焼いた。そしてホイルとふたで蒸し焼き。ミディアムにちゃんとできた。リゾットは蟹。非常にあっさり。秘蔵のフュメ・ド・ポワッソンを使ったもんね。そしてティラミス。疲れたので堅く泡立てなかったんだけど、その場食べるんだからいいやね。概して好評で安心。ごめんね、待たせちゃって。ついでに4年半前のライブビデオを見せる。やっぱり、あまり受けなかった。

12月27日(日)

有馬記念にも行かず、天皇杯の2試合を見る。小倉のファーストタッチでの素晴らしいボレーシュート。そして延長戦なのに、有馬記念中継。ああ、フジテレビに競馬は任せてもいいだろうに。NHKのカメラとアナウンサーなんか誰も期待してないって。

私のマチカネフクキタルはまったく見せ場なし。1998年にふさわしい馬だと思ったんだけど。天皇杯では名古屋は結局負けて、フリエまた勝った。磐田と鹿島と堂々と破って決勝だ。天皇杯をもらったら、それを持って全日空に行くらしい。なんか、赤穂浪士みたいになってきた。

またMacPac2.0をインストール。同じ見かけ。やっとわかった。AddressはContactListに、MemoPadはNoteになっているのだ。Calendarのフォーマットに、To do やMemeoやAddressが融合しているというか。そうだったのか。何度もインストールしたのはバカだった。よく見て、操作を全部試せばよかったのだ。

しかし、まず日本語パッチを当てたあと、修正前のConduitを別階層に移すのを忘れ、ようやく発見したMemo群は文字化けしていた。わけがわからず、uninstallして、再インストール。そして、再HotSync。しかし、文字化け。EditメニューからPreferencsで、いろいろ設定を変えてみる。背景の模様も選べる。最後のフォントでは、Osakaになっていたし。ところが、これで「OK」したら、文字化けが直っていた。Titleとか、Categoryとかはまだダメだけど。これで、ようやく使える。

12月28日(月)

ディック・フランシス『騎乗』読了。何もやる気なし。バタッ。

12月29日(火)

ゴミ出した。クリーニング出した。「アルマゲドン」観た。本を買った。食料品も買った。洗濯した。銭湯へ行った。深夜、某所で飲んだ。今年もおしまい。帰った。バタッ。

12月30日(水)

起きた。食った。飲んだ。寝た。バッタリ。

おっと、これではいけない。もう1週間も更新していない。

12月31日(木)その1

みなさま、今年1年、いろいろとありがとうございました。1977年以来、過去を振り返らないことにしているので(だから進歩していないという説もある)、とくにくどくどと書きませんが(単に思い出せないだけだという説もある)、いろいろとありましたが何とか生き残っております。

さて、1週間も更新しないといかにも休んだ気分でございます。今年最後のご奉仕は、book『LAコンフィデンシャル』『騎乗』、movie「アルマゲドン」、wine第25回です。あ、それに史奈からのクリスマスカードへのリンクも。1998年もあと11時間30分となりました。

みなさまの1999年が、いい年でありますように。

12月31日(木)その2

角煮もどきを作る。単に豚のバラ肉のブロックが安かったから。夕食はアンコウ鍋だったが、うまく行かない。スーパーのパックについてるスープって、もったいないからつい使っちゃうんだけど、おいしかった試しがない。やはり手抜きはダメか。

アレックス・ファーガソン『監督の日記』とフリーマントルの 『猟鬼』を並行して読む。フリーマントルを読み終わったら零時を回っていた。


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