ネブトクワガタは、八丈島をのぞく、伊豆諸島全島に分布するクワガタ
ムシです。八丈島には亜種のハチジョウネブトクワガタが生息します。
大島ではなかなか見つかりませんでしたが最近になって分布が確認され
ましたが個体数が少なくまだ採集したことがありません。
小型の個体が多く30mmを越えることはほとんどないようです。
本州に生息するものに比べ大腮の発達が悪く、大歯型は少ないようで
す。(写真は徘徊中の利島のネブトクワガタ)
ネブトクワガタは、雄は鞘羽にはっきりとした条線が見られ、雌のか
らだの表面には多数の点刻が見られます。
1.生態
(1)樹液に集まっていることは少ない。
(2)燈火に集まる。
(3)幼虫は赤く腐ったマツの朽ち木を食べる。(右の写真参照)
(4)成虫も主に朽ち木割りで採集されている。
(5)利島のものは歩行性が強い。
2.島ごとの違い
(1)大島では非常に数が少ない。
(2)利島では比較的多く歩行中の個体を見かける。
(3)式根島では非常に少ない。
(4)新島、神津島では比較的少ない。
(5)三宅島では多い。
(6)御蔵島のものは大腮の発達が悪い。
(左から路上の利島の雌、朽ち木から割り出した神津島の雄、朽ち木から割り出した御蔵島の雄雌)