■ 中村さんの作品は、ほとんどが風景画ですが・・・
そう・・・風景画と言えば、誰かが言っていたんだけど(風景を見ながら) その場所で描くのはベツに良いけれど、観光案内になったらダメだと・・・
■ と言いますと?
つまり、有名な場所に行ってそこをスケッチするじゃないですか。
それで、それを作品に仕上げて人に見せた時に「ああ、ここ行ったことある」 「ここのヨコのだんご屋さんが美味しかった」とか(笑)・・・ それは、絵の評価じゃなくて観光案内として良くできているということだと。
■ ああ、なるほど・・・
まあ、確かに絵には観光案内としての側面があっても良いんだけど(笑) でも、芸術として考えると、作家がその場所を見て何を感じたか?を表現すること こそが絵であるとボクは思うから・・・
■ では、感じたことを表現するのに、中村さん自身が注意していることって
何ですか?・・・
必要でないモノは「落とす」ということかなぁ。 ・・・
■ 落とす?・・・
そう、そのままを写すわけじゃないからね。その場所は描いているんだけどでも その場所そのものを(忠実に)表現しようとはしていないからね。
それをやると描き過ぎになっちゃうんだよ。
■ 何に感動したのかが伝わらない・・ということですね
だから、場所はどこだっていいんだよ。その場所で感じた「気持ち」を描きたい んだから・・・風景をそのまま写すならカメラで見てください(笑)
自分が感じたことを描いて、その作品を見た人が同じように感じてくれたら・・・
ボクが感じた音とか温度とかを感じさせることができたらいいなぁ。