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高品質・低コスト・短納期をめざす
<入門>
外注管理
中小企業診断士
  菅 間 正 二

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書名:『高品質・低コスト・短納期をめざす <入門> 外注管理』
     2002(平成14)年11月22日 第1刷発行
著者:菅間正二
出版社:かんき出版 (ビジネス常識ブック)
ISBN:4−7612−6046−7
四六判、235ページ、定価(本体1500円+税)

かんき出版新刊紹介リーフレットより
『仕事や作業を「外注する」ことにどんなメリットがあるのか?デフレが企業収益を圧迫している現在、きちんとした外注政策を確立し、不足する経営資源を補うことが、企業が生き残るための重要な戦略になる。本書は外注の基本的な定義から、外注先企業との効果的な関係構築法までを紹介。』
<内容>
  プロローグ そもそも「外注」とは何か
  PART1  外注を上手く使えば利益は確実にアップする
  PART2  いま使っている外注をチェックする
  PART3  外注利用と管理の実際
  PART4  外注先企業とどう共存共栄を図るか
  PART5  ITによって外注管理の手法はどう変わるか


<読者の皆様へ>


目次詳細

 プロローグ そもそも「外注」とは何か
          1 .まず企業の目的を知っておこう
          2 .企業活動に外注は欠かせない
          3 .外注にかかわる担当部門を理解しておこう
          4 .外注はなぜ必要なのか
 PART1  外注を上手く使えば利益は確実にアップする
          1 .外注にはどんな種類があるのか
          2 .外注はどんな目的で利用するのか
          3 .外注管理はどんな目的でやるのか
          4 .外注管理は具体的にどんなことをやるのか
          5 .外注とアウトソーシングの違いはどこにあるのか
          6 .外注費用は決算書にどんな影響を及ぼすのか
 PART2  いま使っている外注をチェックする
          1 .外注先企業を業種別・発注内容別に整理する
          2 .外注先企業を発注金額別に層別する
          3 .類似品の発注状況を整理する
          4 .取引基本契約が締結されているか確認する
          5 .製品のライフサイクルを外注管理に活かす
          6 .外注先企業をQCDで評価する
          7 .外注先企業をQCD別に層別する
          8 .経営状況等を勘案して格付けする
          9 .新規発注先管理は部門のトップマネジメント
 PART3  外注利用と管理の実際
          1 .内外製区分はどうやって行うのか
          2 .新規外注先企業はどうやって選ぶのか
          3 .外注先企業への発注手続きはどうするのか
          4 .発注単価はどうやって決めるのか
          5 .外注加工費はどうやって求めるのか
          6 .材料調達方法をどうするのか
          7 .品質・納期問題にどう対処するか
          8 .QCD成績表発行でQCDレベルを向上させる
          9 . ISO9001認証取得でマネジメント力を向上させる
         10 . ISO9001にもとづいて外注を管理する
 PART4  外注先企業とどう共存共栄を図るか
          1 .外注政策にもとづき指導・育成する
          2 .重点育成外注先企業を育成する
          3 .育成計画は製品戦略とリンクさせる
          4 .共同で品質改善に取り組む
          5 .共同で原価改善に取り組む
          6 .共同で納期改善に取り組む
          7 .工程外注を再編し外注先企業間のムダを省く
          8 .改善提案を積極的に推進する
          9 .ボーナス・ペナルティ制度でインセンティブ(刺激)を与える
         10 .QCD認定制度で帰属意識を高める
         11 .協力会結成で求心力を高める
         12 .遅防法を順守して外注先企業と共存共栄を図る
 PART5  ITによって外注管理の手法はどう変わるか
          1 .インターネットが外注管理を変える
          2 .VMIで社内在庫管理を外注先企業に任せる
          3 .MRPの導入で発注業務の効率化を図る
          4 .最近脚光を浴びているEMSを活用する
          5 .IT活用による情報共有化でSCMに対応する
          6 .ネットワークを活用した外注先企業の品質管理
          7 .ネットワークを活用した外注単価低減法
          8 .ネットワークを活用した外注先企業の納期管理
        ●巻末資料 モノづくりに関わる新経営手法&IT用語集

    【Contents】(補足)

  外
  注
  管
  理
はじめに
外注の現状
外注管理とは
外注管理の重要性
参考 業務の外部委託の形態

  
はじめに
 多様化・複雑化した産業社会においては外注の利用は一般的になっていますが、外注利用の巧拙で企業利益が大きく変化することについては案外無頓着な企業も存在しています。すなわち、一度発注してしまうとその後は前例主義で発注を繰り返し、企業利益については成り行きまかせの企業が多く、企業利益の圧迫要因の一つになっています。
 つまり、外注を何のために利用するかといった利用目的が不明確のまま外注先企業に発注したり、あるいは一度発注してしまえばあとは外注先企業に任せっ放しという発注側企業が少なからず存在しています。
 この発注側企業は何も大企業ばかりとは限りません。むしろ中小企業のほうが圧倒的に多くなっています。また発注側企業は自らが発注側企業となっている例も多く、外注管理を実施しながら一方では外注管理されているわけです。
 このように外注管理は企業規模の大小に関係なく実施しなければなりません。
 「中小企業の原価指標」(平成14年版)をみてみると、わが国製造業総平均の変動費は製造原価の58%を占めています。また、わが国製造業を代表する輸送用機械器具製造業の変動費は約66%を占め、わが国製造業の総平均を8ポイントも上回っています。それだけ輸送用機械器具製造業においては資材購買部門の役割が大きくなってきています。このことは外注の利用方法いかんによって企業利益は大きく変化することを意味しています。古くから「買いで儲ける」、「外注工場と共存共栄を図る」といわれるゆえんです。

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外注の現状

 製造業における外注企業の割合は、昭和56年をピークに減少傾向にあります。その内容は大企業では加工組立型産業、中小企業では情報関連産業や部品加工業が多くなっています。また業種別にみると一般機械器具製造業が最も多くなっています。
 これを外注側からみると受注金額は一般機械器具製造業が最も多いが、外注先企業数でみると金属製品製造業が最も多く、一般機械器具製造業は二番目になっています。なお、売上高に占める受注金額の割合では輸送用機械器具製造業が最も多くなっています。
                       (平成10年 商工業実態基本調査報告書を加工)
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外注管理とは

 外注管理(Subcontract Control)とは、『JISZ8141生産管理用語』を見ると「生産活動にあたって、内外製の最適分担のもとに、原材料、部品を安定的に外部から調達するための手段の体系」と規定されています。また、外注の要件としては「自社の技術、生産能力の不足分を補充し、要求品質を満足し、コスト効率がよいこと」と規定されています。
 これらのことから外注管理の目的としては次の項目があげられます。
@原材料、部品を安定的に外部から調達するため
A要求品質を満足させるため
B内外製の最適分担でコスト効率をあげるため
C自社の技術、生産能力の不足分を補充するため
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外注管理の重要性
 21世紀を迎えてビジネスの現場はますます多様化・複雑化しています。このような環境にあって、私たちは高度化した種々の製品やサービスの恩恵を受けながら生活しています。これらの製品やサービスをすべて一社単独の経営資源で提供することはもはや不可能なほど、産業構造は複雑になっています。
 各企業はこれら現状に対処するために広く外注を活用し、自社の経営資源のみでは成し得ない高度化した製品やサービスを社会に提供しています。つまり大手製造業といえども、外注の利用なしでの経営は立ち行かないほど外注利用は一般的になっています。
 加えて近年では、激しい企業間競争に勝ち残るために業務を外部に委託する企業が増えていますので、外注管理の重要性はますます増大しています。
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業務の外部委託の形態
下請け
 親企業が外部の企業に発注した製造を請け負う企業をいい、外注先企業とも呼ばれています。
横請け
 アウトソーシング(outsourcing)企業の経営資源を中核業務に集中させ、業務効率を高めるために部門機能の一部又はすべてを外部の企業に委託する方法をいう。
★丸請け

 EMS(Electronics Manufacturing Service)…エレクトロニクス・メーカーの製造を請け負う企業をいうが、最近では設計から物流、修理まで請け負うため丸請けともいわれる。
                                 代表的なEMS企業

企業名 本社所在地
ソレクトロン アメリカ・カリフォルニア州
SCIシステムズ アメリカ・アラバマ州
セレスチカ カナダ
フレクストロニクス アメリカ・カリフォルニア州
ジェイビル・サーキット アメリカ・フロリダ州
ナットスティール・エレクトロニクス シンガポール
サイネックス アメリカ・カリフォルニア州
サンミナ アメリカ・カリフォルニア州
ユニバーサル・サイエンテフィック・インダストリアル 台湾
10 MSL アメリカ・マサチューセッツ州
                                      出典:「EMS戦略」稲垣公夫著




   
<読者の皆様へ>
拙著をお読み戴き、ありがとうございました。
下記項目でミスがありました。お詫び申し上げます。
お手数おかけしてたいへん恐縮ですが、ご訂正をお願い申し上げます。

該当箇所 現状 訂正後
 45ページ図中 自己資本の充実
自己資本の補充
自己資本の補充とM/C加工の交差部に○印追加
 51ページ図中 “1”、“2”の囲み枠からそれぞれ真下に矢印があるのみ “1”の囲み枠から右斜め下の囲み枠方向に矢印追加、“2”の囲み枠から左斜め下の囲み枠方向に矢印追加
 66ページ1行目 無競争いうような事実が 無競争、というような現状が
 98ページ8行目 今までの取引き実績から信頼できる候補先を示したもの ここなら発注してもよいという候補先企業を示した一覧表
103ページ図 @→A→B→D→E→F @→A→B→C→D→E
145ページ図 得意先分野 得意分野
189ページ上から5行目 事業局 事務局
214ページ11行目 ボルトネック ボトルネック

今後とも拙著をよろしくお願い申し上げます。

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