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エピローグ①

●目次

エピローグ:ライトネス(作者 むーむー)
エピローグ:トゥ・ナ(作者 トゥ・ナP)
エピローグ:ヤトリシノ(作者 ヤトリシノP)
エピローグ:マーコット(作者 マーコットP)
エピローグ:アンスリューム(作者 むーむー)
エピローグ:ルーシア(作者 むーむー)
エピローグ:ブラス村のその後(設定資料集)(作者 むーむー)

エピローグ:ライトネス(作者 むーむー)

ライトネスがブラス村の暫定的なリーダーになってから、大きな争い事は無く、
穏やかな日々が続いていた。
日常的な仕事はひっきりなしに舞い込んできたが、みんなの助けを得て、
なんとか切り盛りしていた。

ライトネスが公然と聖女と言われなくなってからも、天の父である神の声をライトネスはたまに聞く。
ライトネスはそれを人に言う事はしなくなっていたし、元より必要ともしなくなっていた。
自分の信じる仲間の声があれば、導く声など特に必要ないからだ。

ただ、気が向けば、その天の声の言う通りに悪は討っている。
たまに言う事を聞いてやらないと、何だか寂しそうな感じがするのだ。
何やら可愛い神様だな、とすら思ってしまう。

人間の方の実の父親とは、もう何年も会っていない。
今思えば、散々、言う事を聞かない悪い娘だったと反省している。
父親が自分の為にアスカルと一緒に画策してくれた事を常々感謝している。
自分がこんなにも愛されていた事を、今更分かったのが、本当に恥ずかしい。

そんな感慨に浸っていると、今日も今日とて、また神の声が聞こえてきた。
ちょっと同情したらすぐこれだ。
言う事を聞いてくれる娘を、そろそろ他に作ってくれないだろうか?
そんな事を思いながら、執務室の席を立つ。

「あら。今日もまた聞こえてきたの?」

シャーロットが気安く声をかけてくる。

「野暮用よ。ちょっと行ってくるね」
「ふふふ。行ってらっしゃい…w」

――何だかんだ言いながら、結局はファリスの聖女として働いちゃうのね?

シャーロットの目はそう言ってるようだった。

剣を持ち、声の導く場所までライトネスはひた走る。
いつか誰かが、自分の代わりに神の声を聴く日が来るまで、彼女は黙々と悪に立ち向かい続けるのだろう。

そして彼女は今日も剣をふるう。
ガーディアンの1人として、誰もが笑って暮らせる村を守り続けていく為に。

後の世の人は、いつしかライトネスをこう呼ぶようになる。
頭のおかしい守護英雄(ガーディアンヒーロー)、と。 

エピローグ:トゥ・ナ(作者 トゥ・ナP)

※エピローグ②その後、15年後SSとして掲載される予定です。 

エピローグ:ヤトリシノ(作者 ヤトリシノP)

ブラス村領主のライトネスは執務室で何枚もの書類に目を通していた。
その傍らには書類の決裁を待つチェリーの姿があった。

「この件は許可する」

ライトネスはサラサラと書類にサインし、チェリーに書類を差し出しつつ、ある事を確認した。

「そういえば、そろそろ来る時間か?」
「はい。早馬の知らせ通りでしたらそろそろです」

―――コンコンコン―――
衛兵がノックし、来訪を告げた。

「失礼します。移住希望者をお連れしました」

ライトネスは無言で頷き、チェリーに執務室の扉を開けるよう促した。

「お入り下さ…い…」

扉を開け来訪者の顔を見たチェリーは言葉を失ったまま、動かずに居る。
普段と違うチェリーを不審に思ったライトネスはチェリーに声を掛けた。

「チェリーどうした?何があった?」

我に返ったチェリーはライトネスに振り返った。

「ライトネス様!ライトネス様!!」
「チェリー、落ち着け、お前らしくもない」

チェリーを落ち着けさせながら扉へと歩み寄ったライトネスは来訪者の姿を見て
チェリーと同じく言葉を失った。

「…」
「やぁ、久しぶり…元気だった?」
「…なんで…ここに…」

ライトネスは訳が分からず呟くのがやっとであった。

「いやぁ、無職になっちゃって困ってるんだ。ここで雇ってくれない?」

ライトネスはなんとか平静を取り戻しつつ素朴な疑問を口にした。

「カノン自由軍はどうした?」
「ん?辞めたよ。あ、そうそう書状を預かってきたよ」

ヤトリシノは懐から書状を取出し、ライトネスに手渡した。
書状を読み始めたライトネスはチェリーに向かって宣言した。

「今日の仕事は終わりだ!今宵は宴会だ!」
「は、はい!」

厨房へと向かうチェリーの足音を聞きながら読み終えた書状を引き出しに仕舞ったライトネスは
グレートソードを携えた赤毛の青年を喜色満面で部屋へと招き入れたのであった。

【書状の内容(要約)】(レックからライトネス宛)
・移住はヤトリシノ本人の強い希望であり、ブラス村で護りたい人が居ること
・ヤトリシノの移住はザップの許可は得てあること
・今後もブラス村とカノン自由軍の友好を深めていきたいこと 

エピローグ:マーコット(作者 マーコットP)

「フクロウの白魔女のお話し

長い長い英雄譚の中でも、フクロウの白魔女が語られる事は少ない。

その魔女は、いくつもの姿を持っていたと言われている。

白髪の妖艶なエルフの美女
真っ白なフクロウ
角を生やした白い鮫
白髪の老婆
角の生えた大きな瞳の幼女

また、あらゆる知識を身につけた賢者であるとも言われ、フクロウを象った
金の冠を頭に乗せている姿で語られる事も多い。
吟遊詩人達はその姿を「その者、あたまにきんかんをいただき」と歌に残している。

フクロウの白魔女は、異種族の諍いを取りなしたり、世界の穢れを封じ込めた
レンズと呼ばれる透明な2枚の薄い宝石を、この世から葬るために数々の冒険をしながら、
長く各地を訪れていた。

フクロウの白魔女は、穢れのレンズを火竜山へ投じ、長い旅を終えた。
その後は、穢れと共に火口へ身を投じ、輝くフクロウに姿を変え、
知識の神ラーダの眷族になったとも、この島のどこかの森の奥で、
真理と秘儀を授ける大樹となったとも、旅なかで出会った愛する者と結ばれ、
どこかの小さな小屋で、幸せな最期を迎えたとも言われている。

しかし、その姿を幾度も変えながら、今もなお、さらなる知を求めて旅を続けている、
と信じている者もある。
正しき場所、正しき時、甘い菓子を用意して、「フクロウの白魔女来たれ」と唱えれば、
たちまちその姿を現わすのだそうな。…

…わたしの知っている、フクロウの白魔女のお話しは、これでおしまい。」

「ぜんぶ、本当にあったことなの?」
「さあ…。わたしが直接見たことじゃあ、ありませんからねぇ。」

そう言うと、目深にかぶったフードの奥で優しく微笑みながら、開いていた古く分厚い本を閉じた。
そこには「へそから木を生やした、胎児の絵」が描いてあった。

「これは、…これから始まる長い長いお話しの始まり…なのかも、しれませんねぇ」

エピローグ:アンスリューム(作者 むーむー)

※このお話は12話終了直後です。ルーシアSS③よりも前となっています。

薄暗い部屋の中、2つの影が、荒い息をしながらうごめいている。オーガのような巨体の男の影の上に、
美しく華奢で豊満な女の影が乗り、まるで海に浮かぶ小舟のように揺られながら、お互いを貪りあっている。
女の影がのけ反る様に果てると、男は満足したように女を抱き寄せる。女も満足そうに大男に覆い被さった。

あーしはポムの厚い胸板の上に寝転がりながら、幸せな時を過ごしていた。
初めて結ばれてから、ひと月くらい経っていた。それからずっとここにいる。
はっきり言えば、だいぶただれた生活をしてた。
初めこそ、ポムの大きな体をを受け入れるのに辛さがあったものの、すぐにコツを掴んでしまった。
その後、頭がおかしくなったなって自分でも自覚出来るくらい、すっかりハマり込んでた。
ポムも60とは思えない体力があるので、あーしの我が儘に付き合ってくれる。
たまに買い出しに行くとき以外は、ずっといちゃついてるってくらい、飽きもせずべったりしていた。

思えば出会ってから30年経っている。ずっと前から好きだったしこうなる事を夢見た回数など数え切れない。
それが許される状況になったんだから、狂ったように求めちゃうのはしょうがないよね…。
15年ほど前に、良い雰囲気になった事が一度あるけど、その時は勇気が出なくて拒んでしまった。
過去のあーしに、何やってんのよ!もったいない事しないでよ!と、小一時間説教したいくらいだった。
これを知らずに、15年も貴重な時間を無駄にしてしまったのは大損害だったよ!
もっと早くに知っていたら、あーしの人生はもっともっと豊かになっていた気がする…。
でも、それだとポムと一緒に仕事をしているから船中心の生活だったろうし、
そうなるとブラスの「仲間」と出会う事も無い…。
あの「仲間」に出会わなかったら、ポムと何のしがらみもなく一緒にいられる未来もあり
得ない。それはそれで困る…。

…過ぎてしまった事はしょうがない!ポムのものにやっとなれたのだから今から全力で取り返してこう!
なーんて思ってたら、ひと月、こういう生活になっちゃった…。
いや、なっちゃったじゃないよ。もっとしたいよ…。
ポムの胸板に頬ずりしながら、そんな事を考えていた。

――ポムのものになった。

この言葉だけで、あーしはうっとりする。
部屋の片付けをするとか、ご飯を食べるとか、一緒に買い物に行くとか、そういう日常の生活では、
昔通りの距離感であったり普段の言葉遣いのままだ。
でも、こと夜の生活になると、あーしはもうすっかりポムの言いなりで、従順な女に変えられてしまった。
自分がこんなになるなんて全く思ってなかったから、毎日が新しい発見ばかりだった。
190年も生きてるのに、新しい発見だらけで、刺激的過ぎて可笑しくなりそうだった。

逞しいなぁ…。そんな事を考えてポムの胸板を見ていたら、またムラムラしてきた。
ポムの方をじっと見る。ちょっと物欲しそうな顔になってるに違いない。
ポムはちゃんとそういうのを見てくれているから、OKなら、またイチャイチャできる。

「もうちょっと俺を休ませろ」
「…はい、待ってる…」

ポムに命令された。ポムの命令は絶対だから逆らえない。おあずけされてしまった。
とはいえ、ちょっと不満が残ったあーしは、抱かれている分厚い胸板に、
指で「バカ、バカ、バカ…」となぞって遊んでいた。
ポムがこそばゆそうな顔をしてるのが、もう、可愛すぎる、やばい、好き。
またムラムラと…。……休ませないといけないんだった。
ちぇ。別のことを考えよう。

…ポムの口調を変えてもらっている。
わし、とか、じゃのう、みたいなおじいちゃん言葉を止めて欲しいとお願いした。
好きな男にはいつまでも若々しくいて欲しい。言葉だけでも昔に戻して欲しかったんだ。
ポムは60の割には海で鍛え上げられているので、人間で言えば50代くらいに元から見えていた。
体付きはオーガのようだけど、顔は精悍な人間だ。
人間基準の美男子では無いんだろうけど、あーしにとっては一番好みの顔だし、
美男子だと他の女が寄ってくるから、その度に裏で始末するのが面倒だ。
ポムは他の女に手を出すような男じゃないけど、そういう事は問題じゃない。
あーしが、絶対にそいつを許さないだけだ。
こればっかりはしょうがない。

ポムはほんとに、あーしにとって一番ぴったりくる男なんだ。
最近ではきちんとした食事をあーしが作ってるし、言葉使いも昔に戻して気持ちも若くなったし、
それこそ毎日夜な夜な男に磨きをかけているから、だいぶ若返って見える。
髪が白髪になっているだけで、小じわもだいぶ無くなってきたから、
人間で言えば多分40代後半くらいに見えるはず。
こんなの、惚れ直すに決まってるっしょ…。
ポムの顔をまたじっと見る。…はい、おあずけね…。
暇になると欲しくなるだけだから、何か会話をしよう…。
…何を話そうかなぁ…。

「…あーし、1回死んだ事ある、って話したっけ?」
「いや?聞いてないぞ…」
「魔法使いたちと戦って、雷撃の魔法2回食らってね。死んじゃってた…」
「よく生き返れたな…」
「偶然、蘇生薬を宝箱から見つけて、使ってくれたんだって。もし、それが無かったら今ここにいない…」
「…もう、死ぬなよ?」

ポムが頭を撫でてくれる。大事にされてる…。
もちょっと話そう…。

「…あとね。この世から自分の姿じゃいられなくなりそうになった事も有るんだよ?」
「死ぬのと、違うのか…?」
「ちょっと違うんだよね。呪われた世界樹を浄化した話をしたでしょ?」
「あの話か」
「あーしは、精霊の王様を従えなくちゃならなくなって。そういう儀式を始めたのね。
 精霊と深い会話をしていくために、あーし自身も精霊みたいになってこの世から離れて、
 精霊の世界に入り込んだの」
「すごいな…」
「最初は何をして良いか分からなかったんだけど、精霊たちが踊っててね?で、見よう見まねで踊り始めたの」
「見たかったな…。お前が踊るのだから、綺麗だったろうな…」
「ふふふ。その気にさせるの上手いよね?w 今度踊って見せたげる♪
 …でね? 踊っていくうちに、あ、これが森の仕組みなんだとか、森の精霊が感じてる事の全部とか、
 色んな命のつながりとか、そういうのが急に分かるようになったの。自分が森になったような気がしたんだ」
「ああ…。なんか海にずっと出てると、たまに自分が海になったようなそんな気分になる時があるな…」
「え?!何それ聞きたい!」
「お前の話が終わったらな…?」
「絶対だよ…? どこまで話たっけ…?w で、森になったような気がした時に、変な感じがしたんだよ。
 なんか足りないな?って思ったの…」
「何が足りなかったんだ…?」

ポムが不思議そうな顔で見る。あーしはそんなポムを愛おしく見上げながら答える。

「ポムが居なかったんだよ…」
「…俺?」
「そう…。あーしが森を理解しようが、精霊の気持ちが分かろうが、凄いものと意識が通じ合おうが、
 それはおまけでさ。あーしにとって、一番大事なものが、ここには無いじゃん…って思ったの。
 その途端、世界が急に襲い掛かってきた。そんな考えは許さないっていう凄い力。消し飛びそうになった…」

ポムはあーしを撫でながらずっと静かに聞いてくれている。

「あのままでいたら、あーしはこの世から消えて、森の精霊の1人になっていた…。
 でもね。その時、凄い力があーしを守ってくれたんだ」
「その力に感謝しないとな…」
「ポムの手だよ?w」
「…俺の手?」
「そう。何度もあーしを助けてくれたポムの手が、あーしをそこから引っ張り上げてくれたの。
 あーしはその手を掴んで離さなかった。そしたら、今度は海が見えてきたの。
 ポムと一緒に何年も過ごした海。
 荒れ狂ったような波が、あーしを消し飛ばそうとする力を一瞬で流していっちゃった」
「俺がお前の役に立てたのか…嬉しいよ」
「役に立てたどころじゃないよ。ポムが居たからあーしは自分を保てた。
 ポムの居ない世界なんてそれはあーしの世界じゃない。
 ポムはあーしの、全部なんだからね?」

ポムを見つめる。ポムが顔を近づけてくれる。そのまま熱い口付けを交わす。
しばらくお互いの愛を確かめ合うように求めあった。
いつもよりだいぶ激しい時間を過ごした後、2人ともくったりとなって、また寝そべってた。

「だいぶ…がんばっちゃったね…w」
「俺も…年なんだから…無茶させるなよ…早死にするぞ…」
「何言ってんの…? せめて100まで生きてくれないと困るんだからね?」
「無茶言うな…」
「怒るよ…?本気で言ってんだからね…?」
「…分かった。100までは頑張るよ…」
「…人間は、早く死んじゃうのは、仕方ないって分かってる。前にね…。
 ポムが死んだら一緒に死んじゃうかも、なんて思った時も有るんだ…」
「そんなのは、絶対許さん。お前は寿命まで生きろ。いいな?」
「うん。分かってるよ…。ポムの命令は絶対だからね。…必ず、守るよ」
「当たり前だ」
「だからさ…。早く子供が欲しい。ポムが死んでも、ちゃんと寂しくないように。
 ポムのものだって、証をいっぱい、欲しいんだ…」

熱い視線でポムを見てしまった。ポムは少し困った顔をしている。

「もちろん、俺も欲しい…が、今は、ちょぴっと、休ませてくれよ…」
「…あ、ごめん。あーしも、今は動けないから、大丈夫…w」

…余韻がいっぱい残る中、何の会話をしようか考える。
子供…か。
あーしたちダークエルフは人間と違ってなかなか子宝に恵まれない。
集落の中で10数年に1人生まれてくる、といった頻度だ。
同じ女の体からだと、数10年に1人、もしくは1人産んだら終わり、なんてざらだ。
人間は上手くすれば毎年のように産めるらしい。羨ましくて辛くなるが負けない。
絶対、いっぱい産んでやる。
ポムには頑張ってもらって毎日のように励んだとしても、数年に1人授かるかどうかかもしれない。
5年に1人でポムが100までとして…指折り数えて8人?100まで頑張るのはさすがに無理か…。
80まで頑張るとすると4人かな?ダークエルフはどんなに多くても3人産むくらいだからそれよりは多い。
子供の数も大事だけど、ポムが生きてる間にちゃんと育て切りたいという気持ちも強い。
ダークエルフの子育ては100年単位だ。
ハーフエルフは成長が早いらしいので、足掛け20、30年で済むとは思うけど、
ポムが生きてる間を考えたら、このくらいの人数が限度かな…。
残りの時間も少ないのだから4人を目指そう。

「ねぇねぇ…」
「…ん?」
「子供、4人は最低でも欲しい…」
「…おう」
「良いよね…?」
「…体が動くまでは、毎日励む事になるぞ…?」
「マジ?w やった♪」

むしろご褒美なので、ワクワクしてくる。この言質はしっかり取っておいて、毎日ねだろう、と決めた。

「…子供が多いと名前をどうするか、考えておかなくちゃな…」
「名前かぁ…」

エルフやダークエルフの名付けでは、植物の名前を付けると、祝福された名前と見なされる。
それはハーフエルフであってもだ。
あーしたちの子供はハーフエルフになるので、迫害されないようにする為には、
そういう名付け方もあるかもしれない。
でも、そこにこだわろうとは思わなかった。
育てるのはブラスのつもりだし、あそこは迫害など無縁の場所にしたい。
ライトネスもそう言ってくれていたし、多分、それが出来ると思う。
あの子なら絶対に約束を守ってくれる。
それにあーしの世界樹の森もある。そこでも迫害などは絶対にさせない。
もう少しここで2人きりの生活を楽しんだ後はブラスに移住する予定だった。
その時にはこっちで船を買って、そのままブラスまで出航するつもりだった。
ブラスに住むなら迫害を恐れて名前を付ける必要は無い。
そうすると、あーしには名前のこだわりは無いので、ポムが良いと思う名前なら、それが一番良いと思った。

「ポムはどんな名前が良いの?」
「そうだな…神様の名前とかかな…」
「神様…?」

エルフもダークエルフも長寿で、始原の巨人の体毛の世界樹から生まれた種族と言われている。
元々この世に存在していたもので、神に作られた存在では無いため、人間のように神を信じたりはしない。
神が実際にいるというのは知っているし、奇跡を起こす者たちである事は分かってるんだけど、
あーしたちから見たら、精霊や自然の方がよほど信じるに値するというだけの話だった。
神を否定するつもりもない。
…あれ?なんか、否定というか、なんか嫌だった事が有ったような気がする…。

「…ヘラ?w」
「なんか、いじめられた記憶があるな…」
「ふふふ。ちゃんと妻になったね?w」
「…そうだな。…なるほど、それも良いな…」
「ん?」
「ヘラの子供という事なら、こんな神の名前を付けよう…」

ポムは嬉しそうに子供の名前のアイデアを語ってくれた。
男の子だったら…。
海の神、ポセイドン、またの名はネプチューン。船乗りのポムの子にふさわしい名前だと思う。
戦の神、アレス。ポムと私の子だったら絶対背が大きくなるから、戦士に向きそう。
女の子だったら…。
大地の神、デメテル。自然と豊穣の女神。精霊使いに良さそうな名前だね。教え甲斐ありそう。
知の神、アテナ。知恵や工芸の神。魔術師とかに育てるのも良さそうだね。
まだ4人出来るか分からないけど、出来たなら、そう名付けたいな、って思った。

ちなみに、ヘラは神々の女王。婚姻の神で、女性の守り神だそうだ。嫉妬深いらしい…。
そういうとこは、似てなくても良い気がする…。

2人で子供の名前を呼び合ったりして色々試す。
ポセイドンだと、短くするとポセ? なんかちょっとポムっぽくて、可愛くて良いね?って言ったら、
物凄く嫌そうな顔をされて、ネプチューンに変わっちゃった…。略すとネプも可愛いよねって思ったけど、
それを言うと怒られそうだから黙ってた。
そう言えば、一番最初に会った時に、ポムを可愛いって言って嫌な顔をされたんだった…。
これ以上は絶対言わないようにしよう…。

未来の子供の名前を想像していたら、めちゃくちゃ幸せな気持ちになった。ポムの顔を見る。

――いま、すごく、したいの。

ポムは困ったような顔をしていた。

「…あー。だいぶ今日は、頑張ったよな…?」

あーしは、自分の中で一番の、この世の誰よりも色っぽく見える顔と仕草をして、これでもか、と誘う。

「…しない…の?w」
「……する」
「ふふふw 良い子w」

口付けをしようと思って、顔を近づけた時、不意に思い出した。

「あ、そうだ…。ポムが海になったような気分になる話は、後でじっくり聞くからね?w」
「いつまでかかるんだよ…」
「今日は、朝まで、寝かさなーい♪」

ポムには、相当キツそうな夜が始まるのだった…。

アンスリュームとポムは、こうして、ずっと、仲良く暮らしていった。
ポムは約束通り100まで生き、アンスリュームとの間に4人の子供をもうけた。
子供は男女2人ずつで、長男はネプチューン、長女はデメテル、次男はアレス、次女はアテナと名付けられた。
いずれも長身の美男美女で、誰もが振り向き、見惚れ、羨ましがる容姿だったという。
それぞれ優秀な船乗り、精霊使い、戦士、魔術師となり、ブラス村の発展に貢献したそうだ。

ポムが死んでもアンスリュームは泣かなかった。
大事な思い出と子供をしっかり残してくれたのだ、と言って、ちゃんと笑ってポムを看取ったという。
アンスリュームはブラスの世界樹の管理者として、のんびりと余生を過ごし、天寿を全うしたそうだ。

人の一生という長くて短い時間を共に歩んだ人間の漁師とダークエルフの軍人は、
時には苦しく辛い時間を過ごしながらも、一緒にいられるその瞬間を精一杯生き、
焦ることなく、迷うことなく、疑うことなく、種族の壁を越えて、その愛を全うしたのだった。

エピローグ:ルーシア(作者 むーむー)

今日はトゥ・ナとルーシアのデートの日だ。

昨日の夜、ものっすごい不機嫌なルーシアが、いきなりトゥ・ナの目の前に現れて、

「明日は一緒に出掛けたい所が有るので、1日付き合ってください!
 待ち合わせは噴水、朝9時で!」

と用件だけ告げて、そのままドスドスと去っていった。
トゥ・ナには拒否権も何もなく、勢いに押されるように「お、おう」と言うのがやっとだった。

まぁ、なんやら分からんが付き合ってやるか、という事で、トゥ・ナは待ち合わせ場所の噴水にいる。
最近出来たばかりの湧水を利用した噴水だ。

ほどなくしてルーシアが現れる。だれだ?お前は?というくらい、見違えていた。
首から胸の谷間の上あたりの部分と肩の部分が丸出しになっていて、ボディラインがはっきり出る
ぴったりとしたトップスを着ている。
丸出しになった色白の肌が眩しく体のラインがぴったり出ているので、あれ?こいつこんなに胸あったっけ?と
トゥ・ナが思うくらい、小柄な体の割には想像出来ないほどの胸のボリューム感だった。
またタイトなミニスカートを履いていて、白く健康的な生足が、可愛さをさらに引き出している。
靴もめちゃめちゃ可愛いのを履いていて、服装の可愛さに上乗せしてきている。
全体的に女の子らしい恰好なのに、大人な部分ははっきり主張しているという、アンバランスさが妙にそそる服装だった。
普段、化粧っ気がないくせに薄っすらと化粧していて、唇辺りはしっとりとした色気があり、元々整っていた髪は
いつも以上にキラキラ輝いていて、手足の指先にすらつやつやな化粧がされていて、色気というよりは、
清潔で可愛いという感じを普段よりも強く感じさせるものだった。
しばらく見惚れてしまうくらいの可愛さだった。
ついつい胸の谷間辺りを見てしまう。埋め込まれている宝石が丸見えだった。



「お前、それ、見えてて良いのか?」
「はい。見せてるんですw」

ルーシアの答えに迷いが無い。それもちょっと新鮮だった。

「一応ネックレスをこうしてここら辺に垂らしておくと、ちょっとペンダントっぽく見えません?w」

ルーシアが銀色のネックレスを指でなぞる。白く細い指がちょっとなまめかしく動いたかと思うと、
それにつられてネックレスがキラキラと光る。
ネックレスの先は谷間の間に隠れてしまっているので、遠巻きに見ると大き目の宝石がついた
ペンダントに見えるかもしれない。ネックレス伝いにペンダントのような宝石を見ているつもりが、
自ずと胸を凝視してしまうような、なんか、負けた!という気にさせるつけ方だった。

「へへーw ちゃんと見て欲しいところ見てくれて、嬉しいなw 今日は頑張っちゃいました。w
 さぁ。行きましょうw」

何の違和感もなく手を繋がれて、引っ張られていく。
何だ?こいつ、今日はどうしちゃったんだ?とトゥ・ナは思いながらも、なんか楽し気にしている
ルーシアを見てるのが面白かったので素直について行った。

ブラスの村は最近開拓がどんどん進んでおり、メインストリートやその周りに新しく店が立ち並び、
行きかう人も格段に増え、活気が増してきている。
ルーシアに連れられて、新しく出来た店などを見て回る。大陸との交易で手に入るようなものを売る店や、
ブラス村で生産された工芸品や雑貨などを取り扱う店など、これは何に使うんだろう、
という物が有ったりして、見て回るだけでもかなり楽しい。

「へぇ、こんな店出来てたんだな」
「面白いですよねw …これとか、ちょっと可愛いですねw」

可愛げなティーカップなどを両手で取って、こちらに見せてくれたりする。ルーシアはご機嫌な笑顔だ。
首を傾げながら両手で抱えるその仕草がいちいち可愛く見えるのは、何なんだ?と思いながら、
トゥ・ナも雑貨を手に取って見たりしていた。

そこいらの店をうろうろ見回った後、昼頃に村の南側の河にほど近くで話題になってるというパスタの店に行き食事を摂った。
なるほど、これは話題になるわというくらい美味しくて、だいぶ2人で食べ過ぎた。
腹ごなししたいなと思っていたら、ルーシアがお薦めの場所があると言って手を引くので、河の方へと向かって歩いていく。
少し歩くと、大きな川がゆったりと流れているさまを一望出来る場所があった。
人影はまばらで静かで落ち着く場所だった。しばらく2人でその風景を眺めていた。
どちらから話しかけなくても、さほど苦痛に思わない、ゆったりとした時間だった。
少し風が出てきたかなと、トゥ・ナは思った。

「お前、寒くないか?」
「へへw 嬉しいですw」
「何が?」
「気遣ってもらえるのって、凄く、嬉しいんですよ?w」

そう言って、自然と手の平を広げるように、ルーシアが手を前に出してきた。
手を繋ぎたいって事なんだなと思って、トゥ・ナも自然と手を握る。
指と指が絡まり合うような、いわゆるカップルつなぎをしながら、2人で道を歩く。

よくこんな小道知ってるなという、散策にはちょうど良い小道をルーシアが教えてくれた。
周りの風景を楽しみつつ、何気ない会話をしながら歩く。
会話が合わない奴かなとトゥ・ナは勝手に思っていたのだが、そんな事はまるでなく、
何だ、これならもっと早くから話しておけば良かったなと思うくらい楽しかった。
はい、いいえ、みたいな会話で無くて、ちゃんと会話が広がってくような、
あ、それ、もうちょっと知りたいなという気にさせる会話ばかりだった。
なるほど、これが知識の神の信者って奴なのか?と感心したくらいだった。

冷えてきたし、茶でも飲もうか、とトゥ・ナが言い、じゃぁ、という事で、ルーシアお薦めの茶店に入った。
栗を使ったスイーツが話題の店らしい。
ちょっと混んでるな、と思うくらい盛況だったが、待ってる間も会話が弾んだので、2人とも全く気にならなかった。
お茶と一緒に出てきたスイーツが、もう、生まれて初めて食べたっていうくらい美味しかった。

夕方を過ぎて辺りは暗くなってきた。
いくつか店を巡ったりした後、ちょっと行ってみたい服屋があるとルーシアが言うので、閉店間際の店に立ち寄る。
最近、布や織物を生産出来るようになった為に、服の店が増えてきているらしい。
可愛い服とか色々有るんですよ?と、ルーシアがにこにこしながら話している。
今日のお前の方がだいぶ可愛いけどなとか、こっ恥ずかしい事は言えないので、トゥ・ナは黙っていた。
可愛い感じの服もあるが、色っぽいというか、いやらしい服もあるようだった。ちらりと眺める。
ルーシアが近くに寄ってくる。あかん。そんないやらしい服を見て、とか咎められるわ。

「そういう服、着て来た方が、良かったですか?w」
「…サイズ的に、合わないんじゃね?」

ちょっとからかうつもりで、トゥ・ナは言った。
そうすると、ルーシアはトゥ・ナの顔の近くまで顔を寄せて、小声でささやく。

「身長158cm。上から86cm,59cm,86cmですよ? サイズはEです。w
 …こういう服も、ちゃんと着こなせると、思いますよ?w」

何だこいつ! いつもと違いすぎないか?!
お前、悪いもんでも食ったか?とうっかり言いそうになる。
ルーシアはさらに耳元まで顔を寄せてきて、恥ずかしそうな小声でこう付け加えた。

「あなたが、好きにして良い、体なんですよ…?w」

言った後で、ルーシアの顔が真っ赤っかになっている。

トゥ・ナはどうしたものかと、思案する。
とりあえず店はもう閉まりそうな時間だし、ここに居てもしょうがない。まずは、出るか。
店を出た後、ルーシアは腕にやんわりしがみつくように歩いている。
一生懸命胸を当ててきているのが分かる。
これはこいつなりの最大限のアピールなのだというくらいは分かっている。
それも今のところ相当効果が高い。
今までこいつを抱くとか想像もしなかったけど完全に視野に入り込まれた感じだ。
ひと気があまりない小道を、ルーシアの自宅がある方まで、雰囲気がよいまま、2人で黙々と歩いていた。

ルーシアは、頭が冷えてきたというか、我に返ってしまっていた。
朝のうちはシャーロットへの対抗心というか反抗心みたいなもので完全に戦闘モードとなっていた。
自分が可愛い女だという事をこの男に認めさせてやる!あんなふしだらな女に絶対に負けない!
くらいの気合が入りまくっていた。
なので一切の迷いもなく、アピールだけに専念出来たのだ。
昼を過ぎる頃になると、一緒に過ごす時間が楽し過ぎて女アピールの気持ちを半分忘れていて
単にデートを楽しんでしまっていた。
夕方前には、昨日のシャーロットのあれは、自分に発破をかける為の芝居で、あのわざと怒らせる言い方の中に、
今日のデートの心構え、女としてのアピールの仕方や服装の指南、おまけにデートコースの指導までの、
全てが入った完璧な助言だった事が嫌という程、分かってしまった。
あの人は、凄い、というか、恐ろしい。
今日のデートがこんなに楽しいのも、言われた所を言われた順番に廻った結果なのだ。
デートコースはさっきの店が最後だった。
あれは、相当あざとい。
そういう気分にさせるような、ちょっとエッチな服が有ったりしたのだ。
その服を見た後、トゥ・ナにサイズの事を言われて、からかわれていると分かっていたのだが、
ちょっとおかしな気分になっていたのと、日ごろ自分にはサイズなど聞いてくれないくせにという当てつけも兼ねて、
ついついサイズを言ってしまった。
さらに、余計な一言まで付けてしまった。
既に、精神力は0に限りなく近いところにある気がする。
対抗心とか反抗心で戦闘モードになっていただけなので、シャーロットに感謝している今となっては、
何を拠り所にして心を奮い立たせれば良いのかが分からない。
腕にしがみついてるのも、心がよろよろになっている状態だからなのだった。
まぁ、一応、ちょっとは胸を押し当ててみたりして頑張ってはいるが、もうそろそろ、玉切れになりそうな感じだった。

ルーシアの自宅の前につく。
ルーシアとしてはだいぶやり切った1日だった。
眺めの良い風景や、2人きりの良い雰囲気、ぴったりとくっつく距離感、そういうものをだいぶ意識した。
私、だいぶ頑張ったよ…。後は順番…。
気持ちを伝えて、女としてどうして欲しいか、力いっぱい、アピールしないといけない…。
そこから先は、運を天に任せるしかない。

「今日は、楽しかったです…」

目が少し潤んでしまう。トゥ・ナは黙って聞いている。

「大好きな人と、一緒に過ごせて、嬉しかった…」

ちらりとトゥ・ナの顔を見る。聞いてくれてはいるようだ。
が、見てしまったがために、一気に緊張感が増した。しまった。震えてきた。
ここで女の欲望を見せる…とか、シャーロット先生のマニュアルには、書いてありそうだったが、
そんな一言を言える、鋼の心臓は持ってない。
…悪魔の心臓なら、持ってるけど!
…冗談を考えている場合ではない。
しばらく考えて、出てきた言葉は、これだった。

「…また、こんな日を過ごしたいです…」

これは、かなり日和った感じになってしまった。
もう今日は諦めて別の日にって、そういう意味になってしまっている。
言った後で、やってしまった…と思った。が、もう遅い。

「おう、そうだな。楽しかったよ。w」

あぁ、これでは、じゃぁな、とか、またな、って言われて、終わってしまう…。
次回につながる何かすら残せていない…。せめて…今度の約束くらいは…。

「…こん…やは、お休みなさい…w」
「ん…。じゃなw」

終わった…。
終わっちゃったよ…。

トゥ・ナさんが後ろを向いて歩き始めている。
…ダメだ。もう何も、出てこないや…。
その場に立ち尽くし、がっくり項垂れたまま、諦めて家に入ろうかな、と考えた時。

アンスリュームさんの寂しそうな顔を思い出した。  …勇気を出せなくて、後悔してる。
セラフィさんの情熱的な顔を思い浮かべた。     …あの人は、私のものよ。
シャーロットさんのにやりと笑った顔がちらついた。 …抱いて?の一言が言えないんじゃないの?w

頭の中で色々な事がぐるぐると回って…。
心の底から、言葉が、絞るように、出てきた。

「帰っちゃうのは…寂しいんだもん…」

全然、ダメだ…。
色っぽさとか女らしさの欠片も無くて…。
子供時代の口調になっちゃってるし…。
さらに言えば、かすれて全然声が出てなくて、独り言にすらなってなかった…。
聞こえる訳もない…。
ふと気が付くと、音もなく、トゥ・ナさんが目の前に立っていた。驚いて見上げる。

「わりぃな? 俺、盗賊なもんで、何でも、聞こえちゃうんだわ。w」

そう言って、私の顎に手をやる。

「お前の今の口説き文句は、どんな女よりも、破壊力、あったぞ?」

そう言うと、そのまま顎を上に軽く持ち上げられる。不意に唇を奪われる。
優しいというよりは、野性味のある、力強いキスだった。数秒で一旦離れる。
私は口を半開きにしたまま、今のキスの余韻で、頭が半分呆けたみたくなってた。

「俺の好きにして良い体、たっぷり味合わせてもらうわ。寝れると思うなよ?」

また唇を奪われる。貪られる感じがして、嬉しくなる。気持ち良くて、夢中で応える。
しばらくして、また離れる。
ぼーっとした頭で、何か、言わなくちゃ、と思ったので、ずっと言ってみたかったセリフを言ってみた。

「…夜明けのお茶を…一緒に飲みたいですね…w」
「背伸びしたセリフ言ってんじゃねーよ。w あと、夜明けじゃない。お昼と言い直しなさい!」

トゥ・ナはルーシアを軽々と抱きかかえると、そのままルーシアの家の中に2人で入っていった。

この日、ルーシアは、大人の階段を、一段、上った。

エピローグ:ブラス村のその後(設定資料集)(作者 むーむー)

一つの町や村を、ここまできちんと設定する機会はなかなか恵まれないので、今回、だいぶしっかりと設定をいたしました。
あくまで、プレイやその後のエピローグ、各キャラクターの余生などを想像するのに上手いこと使ってもらえたらな、と思います。
みなさんのロードスTRPGの栄養源になれば幸いです。

〇ブラス村
 ブラス村は頭のおかしい領主・聖女が治めている村となります。広く開かれた門戸が特徴です。
 ヴァリス、カノン、マーモの国境を越えて、
 人間、エルフ、ドワーフ、ハーフエルフ、ダークエルフ、オーク、ハーピーなどの種族の枠を超えて、
 騎士、聖騎士、神官戦士、魔術師、戦士、カノン自由軍、盗賊、海賊、暗黒騎士、職業の枠を超えて、
 ガーディアンと呼ばれる者たちが守る祝福された村です。誰もが出入り自由です。
 その代わり犯罪はご法度です。この村では悪事を起こそうとすると、自治領リーダーと神官戦士がさっそうと現れ、
 悪事の目をすぐに摘み取ってしまいます。
 自警団という組織が治安を維持し、新しい自治のあり方を試す村となっています。
 現在では、資金力という点ではリスモアをとっくに抜いて、街と言っても良い状況となっています。
 
 懸案となっていた食料問題については、最初の1年ちょっとは増えた村民総出で森を開墾し、畑と牧草地を広げていきました。
 その上で、アンスリュームやクリスやタンジェリンなどの、優秀な精霊使いと植物の精霊たちに最大限協力してもらって、
 小麦や野菜などの作物を一気に成長させ、取り急ぎ収穫を行いました。
 食料にする分と、種にする分を分け、その後も生産量をひたすら増やし続け、1、2年で、村民分どころか、
 外に売るくらいの量を確保する事に成功します。
 まだまだ開墾は続いていく予定で、しばらくは休ませる必要がある土地もありますが、安定すれば
 ヴァリスの大穀倉地帯になる事でしょう。また開墾で伐採した材木を利用し、建築ラッシュが始まります。
 牧畜等についても、カノンの難民から牧畜経験者を選出し、飼育を始めます。
 捕えた獣をすぐに殺すのでなく、飼育・繁殖してから、計画的に食料化する流れを作っていくようにしました。
 最初は与える牧草の確保が大変で苦しかったですが、なんとか我慢した甲斐あり、相当数の肉が確保されるようになります。
 
 また、ポム爺さんを含め、カノンの漁民が移住してきた事により、豊かな海産物が食卓に上がるようになります。
 なかなか牧畜の成果が上がらなかった中、カノン漁民がもたらしてくれる魚介類は貴重なたんぱく源として村民の腹を満たし、
 食糧問題がだいぶ安定したのでした。また、肉・野菜料理以外の魚料理の発展にもつながっていきます。
 
 その後、妖魔も牧畜や農業を始めます。
 妖魔たちが日頃から食べている、人間からしたら味のきつい香辛料のような植物が多く生産されるようになります。
 その後、砂糖やハーブなどの栽培も盛んになり、マーコットの待ち望んでいたスイーツの原料の大量生産に成功します。
 これにより、徐々にではありますが、ブラス村の食生活が、多種にわたるようになり、ブラス独特の食文化が発生するようになります。
 
 ライトネスはこの村を「守護者が守る村」、として定めており、農民・漁師・職人・商人・戦士・魔術師・神官・文官・
 その他の職業だろうが何だろうが、この村の自治に携わる仕事を行っている者には、全てガーディアンという身分を
 保証する仕組みとしています。
 そして、そのガーディアンに対し、仕事を割り振ったり、仕事を与えたり、仕事を受け付けたりする為の専用の組織
 「仕事ギルド」を村に創設し、誰もが仕事を発注・受注する事が出来たり、それを行う仕組みや契約を公文書として
 正式に発効できる組織を作り上げました。
 封建主義が中心のロードスの世界で、資本による統治を行う組織を作ったのです。
 
 ライトネスは自身の資金力や商才、またチート級の処理能力を持つシャーロットの手腕と、喋る鏡などを利用した
 データベースの徹底活用により、ほぼ全ての仕事に対して資本家として出資しており、そこから得られる収入で、
 驚くほどの富を得る人物となります。
 またエンラトとアンスリュームが共同して作った情報収集魔道具により、街中で行われている取引を音声で自動的に記録し、
 喋る鏡によるデータ化、それを人力で紙に転記する手法が可能になり、取引の不正がかなり難しい、堅牢な仕組みになりました。
 シャーロットと喋る鏡と情報収集魔道具の組み合わせは、ほぼ無敵の情報処理能力で諜報機関並みです。鬼に金棒状態です。
 シャーロットだけは喋る鏡とのホットラインが許されており、彼女が望めばすべてのデータに即座に音声でアクセスが可能なので、
 彼女を騙そうとして近寄ってくる商人などは企みがほぼ事前に把握されてしまっているので、むしろ裸になってむしり取られるまで
 利用され、放逐される事となります。
 ライトネスは得た富の一部を貧しい者や仕事を行えない者などにも再分配しており、村民たちの誰もが
 「お金を得る」という事を 知るようになります。
 そして村民たちに「お金を使う」という事を推奨しているので、経済活動の基本行為が整うようになっていきます。
 
 食生活が豊かになった事により、余った食料品を外に売る事も出来るようになりました。
 それで外貨を得る事も出来るようになってきたのです。
 日々の暮らしで精いっぱいだったところから、余暇を楽しむ余裕ができ、娯楽や食にお金を使う、という、
 大都会並みの暮らしが、ここで実現出来るようになりました。

〇リスモアとの関係
 ブラス村がヴァリス最南端の村でしたが、現在は自治権係争中で、リスモアとの関係が微妙、と表向きにはなっています。
 が、現実的にはリスモア、ブラスでの商取引は日を追うごとに増すばかりで生産量や資金などは既にブラス村の方が
 勝っているような状況です。
 その収益は商取引を通じてリスモアにも還元されているので、リスモア領主の父としてはますます今の状態を維持したい考えです。

〇アイリス・グロース・ヘリオスとの交流
 マーモの統治が安定したことにより、これらの地域も比較的安定してきました。
 ヴァリスとの交通の要所であるブラスは、この地域との交流を深めることで、人の交流が盛んになるようになります。

〇ライデン、アラニア、モス、マーモとの交流
 後で記述される海賊ギルドや盗賊ギルドを創設します。
 そしてその組織を交渉窓口として、各国の民間団体との交渉や取引を開始します。
 特にライデンとの商取引の成功が発展の転換点でした。
 ライデンの大商人と取引可能なくらいの資金力・資源・交渉力を有しているブラスには、
 大陸からの珍しい物などが入ってくるようになり、村民の生活レベルが一気に引き上がっていきます。

〇カノン・マーモからの移民
 カノンからの移民は日常的にあります。
 基本的には難民を受け入れますが、怪しい事が無いかなどのチェックは、カノン自由軍の責任としてチェックがされます。
 時折、マーモから亡命してくる者があり、素性をよくよく確認した上で、通常の難民と同じ手順で教育訓練を施します。
 そちらのチェックはカミラ側の責任としてチェックが行われます。
 ただ、最終的に受け入れを許可するのは、自警団、及びライトネスの責任で受け入れる事となります。

〇パストールのエルフの里との交流
 巫女姫クリスの取り計らいにより、マーコット、アンスリュームはエルフの里にいつでも行けるようになります。
 森へのポータルは有りませんが、パストール近くの街道脇の秘密の場所に、エンラトに頼んでポータルを設置してもらいました。
 ここはエルフの村の若者が監視しているそうです。
 アンスリュームはそこそこの頻度で通っているようで、頭の固いエルフとの交流がちょっとくらいは進む事になるかもしれません、

〇海賊・山賊との取引
 ブラス関連の積み荷などに危害を加えないなら村内での活動を認めるという条件で、ギルド化する事になりました。
 山賊については、トゥ・ナの元親方から指名されて、クエリッサがブラス村の盗賊ギルドを仕切っています。
 ちなみにですが、親方はプゥに一回殺されたようですが、狸寝入りのアミュレットというアイテムのおかげで、
 数日後に息を吹き返し、なんとか山賊のアジトまで生きて帰れたそうです。
 海賊については、ウィシャスが海賊ギルドを仕切っています。
 主に商業都市ライデンとのやり取りに活躍してもらっています。
 野心の強いウィシャスは海賊稼業よりも大陸との取引に興味が有るようで、これが後にライデン経由でなく、
 ブラスに直接大陸文化が入ってくる要因となります。
 ウィシャスはかなり美人な古代語魔法使いと精霊使いの女性2名を常に引き連れており、
 どちらがウィシャスを射止めるかで日々争いが絶えないらしいです。
 ウィシャス本人はどちらとも決めかねているようですが、いずれは夜這いでもかけられて、
 付き合う事になってしまうのかもしれません。

〇周辺の妖魔の集落との交流
 ブラス村の近くにある妖魔の集落には、ライトネスやシャーロット・グレイグ・チキータなどが直々に出向いて、
 お互いに協力関係となれないか長い目でみた交渉などを行っています。
 ここはすぐに成果が表れる、という状況では有りません。移住してきた集落もあれば、取引だけ応じる所、
 無視を決め込む所、かえって争いになる所など色々あり、一筋縄ではいきません。



〇ブラス村の地図の解説・概ね数年後のイメージです。
 【北部の山】
  ・ライトネス邸
   ブラス村の防衛線が終わった後、1年ほどして、山の上を切り開いて館が建ちました。
   標高がそれなりに高く、海まで一望できる眺望の良い所です。
   ジャイアントやトロールなどとの会合にも耐えられる構造となっており、大広間や晩餐会会場などは
   全て高さ10m以上の吹き抜け空間になっているなどドワーフ建築技術の粋を集めた設計になっています。
   また社交界などの開催にも使える仕様となっており、村、という規模にはそぐわないほどの豪華ぶりから、
   人々は「ライトネス城」などと呼んだりしています。
   精霊力を使用した温泉施設もあり、眺めの良い場所で入る風呂は格別とのことです。
   隣にある客人用施設も含め、ヴァリスやカノンなどの要人がこぞって利用しています。
   
   ライトネス邸ではチェリーがメイド長として働いています。
   ローランドがいなくなった後、しばらくはふさぎ込んでいるようでしたが、救貧所の手伝いをしていくうちに、
   元気を取り戻したようです。
   ライトネスの新しい館ができるちょっと前くらいから、メイドとして復帰しました。
   メイドの仕事と、救貧所の仕事を両方頑張っており、日々、忙しく行ったり来たりしています。
   察しが良く、気が利くので、あっという間にメイド長としての仕事をこなせるようになりました。
   
   ライトネスの執務室には、常にシャーロットがいる状態です。
   シャーロットはカミラにいとまをもらい、ライトネスの補佐官として正式に雇われ、ライトネス邸に住み込みで働いています。
   シャーロット曰く、ライトネスの政はまどろっこしくて見ていられない、との事で、常にライトネスと言い合いをしながら、
   それでも仲良くまつりごとを運営しています。
   チェリーだけが知っている事ですが、普段はいがみ合うような感じのライトネスとシャーロットの2人ですが、
   誰もいないところでは姉妹のように仲が良いようです。
   ライトネスとシャーロットが繰り出す政策や施策は、ライデンや大陸の商人とのやり取りで鍛え上げられてきており、
   極めて現実的で商業的なものとなっています。
   また、人材登用についてはセラフィやカミラ、マーモの文官などが多数協力してくれており、村の自治運営は概ね順調です。
  
  ・客人施設
   ただの村ではありますが、聖なる地としての機能を果たすため、ファリス神殿やヴァリスの要人などを
   もてなすための施設として客人施設が用意されました。ライトネス邸と同様に温泉が完備されています。

  ・昇降機
   いわゆるエスカレーターです。要人や貴婦人が階段を上るのがきつそうなので、ライトネスの依頼によって
   ドワーフの職人たちが作り上げました。
   動力は山の上から流れ出る水を使った水力が使われています。
   登り用、下り用が用意されており、使うには招待された人以外は使用料が発生します。
   まだまだ試作中なので時折止まることがあります。

  ・長い階段
   ライトネス邸に向かうための階段です。通常の村民はこの階段を昇っていきます。
   階段の途中にはところどころ休憩のためのスペースが設けてあり、そこからの眺めもかなり良いため、
   休日になると、村民が風景見たさに上って行ってランチを食べたりしています。
   階段のところどころにはリスモア兵が立っており、ライトネス邸に不審者が入らないかチェックされています。

  ・アスカル邸
   岩山の階段を上る入り口に建っています。なんだかんだでアスカルがライトネスにねだって家を建ててもらったのです。
   常駐している訳ではありませんが、時折訪れては1週間ほど滞在するようです。
   ライトネス邸に入るためにはアスカル邸を警備しているリスモア兵士の検問を受けなくてはなりません。

  ・リスモア兵詰所
   アスカルを守る私兵がいる場所です。常時数10名が待機しています。武闘派リスモアの兵士のため、武芸に秀でた者が多く、
   武闘場での剣舞や勝ち抜き戦では上位に食い込む者が多いです。そのため村の女性から人気のある兵士もいたりします。

  ・武闘・演芸場
   ライトネスの発案で、岩山を削り出して、半円形の闘技場兼演芸場が設置されました。
   ここでリスモア兵士、ヴァリス聖騎士、ファリス神官戦士、ヴァリス衛兵、マーモ暗黒騎士、妖魔の兵士などが
   訓練・鍛錬などを通常はしています。
   また、週末2日ほどは、武闘会以外にも、歌や踊り、演劇などの大衆娯楽が行われます。
   ライトネスはお祭り好きなので、月に1度は何かしかの大型イベントが行われ、その都度、武闘・演芸場が
   会場として使用されます。
   各催し物は大盛況であることが多く、それを目当てにやってくる観光客もいるほどです。
   噂が噂を呼び、ロードス島中からひっきり無しに人が来るようになります。
   
   武闘大会のプログラムにおいて、人気なのは、各軍団からの選りすぐりの戦士が勝ち抜きトーナメントを行って、
   その時期の最強を決める戦いです。賭け事も行われています。
   もはや伝説級の強さになっているライトネスやヤトリシノなどが参加するときは特に大人気です。
   
   ライトネスとヤトリシノが両方参加する時は、別枠でエキジビジョンマッチが開催されます。
   初めは勝ち抜き戦に大人しく参加していたライトネスでしたが、うっかり負けたりする事も多く、
   決勝まで残れなかった時などはだいぶしょぼーん(`・ω・´)としてしまうので、シャーロットの発案で、
   ショー要素の強い演目として、ヤトリシノ対ライトネス戦を別枠で行う事になりました。
   (シャーロット曰く:あの子、ああなると、後々まで響くから、めんどくさいのよ!)
   最初はお互い片手剣+盾という形から始めたのですが、剣での戦いでは互角にならないからと、ハルバード対大剣になり、
   最近では、馬にのったランス状態のライトネスと、大剣を持ったヤトリシノという組み合わせが大人気となっています。
   闘牛のように猛突進するライトネスを、ヤトリシノが華麗にさばく度に、会場から歓声があがるのが恒例となっています。
   その戦いが終わる度に、ライトネスがヤトリシノに食って掛かり、それをヤトリシノがなだめるさまが、漫才のようで
   面白いらしく、笑いを誘う演目として大人気となっています。

   また、華麗なドレスを着用したダンス大会も人気です。この日のために楽団を結成し、一日中踊ります。
   カミラやセラフィ、シャーロット、クリスやアンスリュームなど、この村の上層部には美しい女性が揃っており、
   特に男性からため息が漏れる催し物です。ライトネスの意外な女らしさが見える催し物でもあります。
   マーコットやルーシアは目下ダンス練習中で、そのうちお披露目がされるかもしれません。
   特に夜の踊りは後夜祭のようなイメージです。村娘は着飾り、男は誰を口説くかで躍起になり、いい雰囲気になった
   カップルは交際を始めたり、そのまま結婚してしまったりします。
   村の人口増加を押し上げるイベントになっています。

  ・マイリー寺院/ヴェーナー教会
   武闘・演芸場の周りにあります。戦いや演芸を奨励しています。
   マイリー寺院には戦いの中で己の勇者を見つけようとするマイリー神官などがよく集まるようです。
   またヴェーナー教会には吟遊詩人などのほかに、楽器演奏で生計を立てたいというような者も多く集まり、
   武闘・演芸場での演奏などのために、平日の昼間に練習する光景が多くみられています。

 【町の外】
  ・アンスリュームの世界樹と森の迷宮
   世界樹の依り代をここらへんに移植してあります。
   実際に世界樹がある場所は森の迷宮の魔術によって分からない状態になっています。
   ライトネス邸を守る北側の防壁となっています。
   またマーモの中でもカミラに従っていたダークエルフや、パストールの若いエルフの数名、ベイオースなども
   この森で暮らしています。クリスはパストールの森と行ったり来たりしているようです。
   アンスリュームは通常はカノン漁民区でポムと一緒に生活しており、船に一緒に乗って出かけて行ったりしますが、
   時折は様子見に森に現れたりしています。
   またタンジェリンは基本的にはアンスリュームの森と町の中のマーコットの家を行ったり来たりしています。

 【北部の鉱山】
  ・鉱山
   ドワーフの鉱山職人が来たりジャイアントが住み着いた事により、鉄や銀の鉱脈を発見したりしています。
   これにより、村の財政が一気に潤い、また優秀な武器・防具が作られるようになりました。

  ・ジャイアント・トロールの住処
   鉱山の穴を利用して、ジャイアントやトロールが住む空間が出来ました。
   彼らが移り住んできた事により、力仕事や大掛かりな工事などが可能になり、村は一気に建築ラッシュとなりました。
   ジライヤ・フライヤ・ゾーイなどの若い巨人がここらへんや森の辺りでよく遊んでいる事から、巨人の遊び場、
   などとも呼ばれます。

 【村北部】
  ・ドワーフ・職人区
   鉱山に近い通り一帯は、ドワーフや金属・木工・皮細工などの加工職人の住む区域となっています。
   武闘場に近いため、時折開かれる闘技大会で使う武器を購入したり、勝者が潤った金で新しい武器を買い替えたりと
   取引が盛んです。
   ここには鍛冶の神のブラキ協会や、各種職人ギルドが集まっています。
   ドワーフのゴルが引き連れてきた仲間も増え、また、他の集落からも移住するドワーフが増えてきたので、
   職人の層が一気に厚くなり、ブラス村の建築技術などが数段上がりました。

  ・歓楽区
   飲食店街や高級料亭、風俗街など、いわゆる歓楽街です。
   基本的には飲み屋が多く、ここでしか飲めない多種多様な酒が提供されています。
   戦いで人気のヤトリシノが飲みに訪れると飲食店では客が増えるので大歓迎の様子です。
   風俗街にはサキュバスが運営する夢を見させるところや、他の町にある娼館なども有ります。
   マーモから移り住んできたサキュバスや、女官の一部、ダークエルフの一部、またカノン移民の一部の女性が
   ここで働きながら住んでいます。
   そういった女性の多くは、基本的には高級飲食店、高級酒場で働く事が多いですが、娼館を選ぶ人もいます。
   娼婦は無料でラーダ神殿や施療院での検査・治療を受ける事が出来るなど、特に健康面での待遇が良く、
   時折、他の町から移り住みたいと移住してくる女性もいるようです。
   難民で食うに困って娼館に行かざるを得ないという選択は、ライトネスが絶対に許さないので、そういう意味では
   この娼館に働きに来ている人たちは、プロとしてそのつもりで職業を選んだ人だけです。
   そもそも、難民は救貧所での職業訓練が終わらないと村民(ガーディアン)にしてもらえないので、
   そういう状況が起こらないような仕組みになっています。

   歓楽区の北側、ヴェーナー教会がある辺りは高級な飲食店が並び秘密の会合などに使われています。
   また、闘技場などで行われる賭け事を取り仕切ったりするガネード教会や、歓楽区の中でひっそりと存在する
   盗賊ギルドなどがあります。
   盗賊ギルドにはクエリッサとノーラッドが仲睦まじく一緒にいるところがよく目撃されています。
   たまにトゥ・ナが遊びに行くと、ノーラッドと2人きりになりたいクエリッサに追い払われる光景を見ることができます。

   歓楽区にはもともとこの地に湧いて出ていた湧水を利用した噴水があり、恋人たちの待ち合わせ場所などになっています。
   また噴水の近くには公衆浴場が建設されており、疲れた体を癒したり、体を清潔に保つ、コミュニケーションをとる場として
   村民に親しまれています。

 【村西部:メインストリート】
  ・メインストリート
   もともとあった街道を大拡張し、相当幅の広い道路に作り替えられました。
   ドワーフの建築技術を凝らしており、レンガのような板を敷き詰めた構成となっていて、ぬかるみなどが出来ない
   頑丈な構造になっています。
   道の両側には飲食店や休憩処、物品販売の店、宿屋や各神殿、重要施設などが並んでいます。
   ヴァリスの一般的な料理店から、カノン風料理、マーモ風料理、極めつけは妖魔風料理も出たりするなど、
   料理のレパートリーが多く、また、新鮮な海産物や肉、野菜などが市場に並ぶために食が豊かです。
   通常の料理だけでなく、甘味処や茶店、菓子売りなども多く、ここに来ないと食べられない物がある、
   などとベイオースが宣伝して歌って回ったおかげで、旅人がどんどん増えている状況です。
   時折、トゥ・ナやマーコットが甘味処でひたすらスイーツを食べているところが目撃されています。

  ・通路
   メインストリートに交差するようにいくつかの辻が作られました。
   また住民が増えるごとに、メインストリートと並行するように西側に通りを増やしていきました。
   今後も通りは東西に拡張されていくことでしょう。

  ・水路
   町の北側には、噴水の湧水から出る水を行き渡らせる水路が東西に延びています。
   最初はこの水路から農業用水として西側に水を送ろうとしていましたが、さすがに全ての畑に行き渡る量にはならず、
   農業用水は後に南の河からくる水路に役目を引き渡します。
   北の水路の水は主にメインストリート側の飲料水や公衆浴場のための水として使われています。
   カミラ邸やハーピー区のある山から出る湧水もそれなりの水量があったので、こちらも水路を作る事で
   飲料水として活用されています。主にマーモ移民区・魔術師区の人たちの生活用水になっています。
   カノン自由軍の詰所からカノン漁民区の北側に向けて水路も作られました。
    こちらは主にメインストリートの南側の住民の生活用水になっています。
   移民受け入れ区にも生活用水用と公衆浴場用の水路が作られています。
   また今後の村の発展のため、港から村の西武に北上していく水路を現在工事中です。
   これが出来れば、村の西側に住宅地や農業地が増えていく事でしょう。

  ・北側:衛兵詰所/聖騎士詰所/自警団詰所
   北側にはこの村に入ってくる者を確認するための詰め所設備があります。
   主にその役目を行うのは自警団です。
   自警団自体は、リスモア兵士、ヴァリス聖騎士、ファリス神官戦士、ヴァリス衛兵、マーモ暗黒騎士、妖魔の兵士、
   各宗派のプリースト、魔術師ギルドの魔術師、傭兵、一部の冒険者などから交代制で選ばれた者がなります。
   ちょっとした揉め事だったり、周囲の妖魔の襲撃への対処だったり、見回りだったり、村の中の治安維持だったり、
   犯罪への対応だったり、ならず者の略奪行為だったりへの対応をします。
   戦争時には(今のところ戦などは起こっていませんが)、自警団の名の元に軍隊が編成されます。自警団軍団と呼びます。
   各軍団(聖騎士、神官戦士、神官、マーモ暗黒騎士、リスモア兵士、カノン自由軍、妖魔兵士、魔術師など)は、
   強制的に兵力を1/2以上提供する契約となっています。基本的には自衛のための軍隊です。
   なお、自警団軍団を結成する権限は、村の代表(ライトネス)が持っています。
   衛兵、聖騎士の詰所はヴァリス国内を旅してきた兵士たちの休憩所として建てられたものです。
   こちらの方はさほど人数はいません。

  ・中央部:ファリス神殿(セントローランド神殿)
   ヴァリス村の2大神殿勢力であるファリス神殿です。聖者ローランドを祭っている神殿でもあります。
   ファリスの神官戦士が駐屯する場所でもあります。常時20~30名ほどの戦士がいます。
   それ以外にも神官・助祭・司祭・神官長などが日々の務めを行っているため、常時70、80人滞在しています。

  ・中央部:仕事ギルド(職業あっせん所・職業訓練所・職業管理所)
   この施設こそがブラス村の中枢部分です。
   どんなに小さな商取引、仕事の契約も、このギルドを通して行う事がブラス村では義務付けられています。
   仕事によって得た収益の中から、ヴァリス国やこの地域の領有権を主張する団体(ファリス神殿、リスモア領主、
   ブラス村自治団)にそれぞれの権益を分配・管理する役目も持っています。
   仕事ギルドは取引を保証する代わりに、対価としてロイヤリティを徴収する仕組みとなっています。
   仕事ギルドでは、村民になりたてで蓄えがない者に対しては、ライトネスが全額出資して仕事を行う環境を提供しています。
   その分、ライトネスはそれ相応のロイヤリティを要求します。たいていの取引はライトネスが絡んでいるため、
   ライトネスには莫大なロイヤリティ収入が発生しています。
   それを元手にライトネスは新たな出資を行い、さらに収入を得るという循環システムになっています。
   村民がある程度の蓄えが出来て、ライトネスの出資が必要無いようであれば、ライトネスは出資はせず、
   仕事ギルドへのロイヤリティが少額発生します。
   ライトネスや仕事ギルドが得た利益は、村の保全に係る費用として使用されるため、最終的には村民に還元されています。
 
  ・中央部:チャザ寺院(取引保証所)
   ライトネスが早くから招致をした寺院の一つです。
   仕事ギルドで契約するほとんどの契約は、チャザ寺院のガードトレーディングの審査を受けます。
   こうして問題のない取引だけが仕事ギルドで流通する取引となります。
   チャザ寺院はそこで手数料を取れるため、莫大な利益が転がり込んできます。

  ・中央部:魔術師区、魔術師ギルド、ラーダ神殿、託児施設
   ブラス村の知の集積地域です。魔術師ギルドはエンラトの力により数々の魔道具を新しく作り出したり、
   500に保存されていた知識を編纂した万を超える知識の書を閲覧する料金を取ったりしています。
   しかし一番の収入源は仕事ギルドと連携をした商取引のデータベースの利用料です。
   仕事ギルドで行われる取引の全ては喋る鏡と500を連携して記録保管されます。
   過去どんな仕事が行われどのような利益を得たのか、どのような取引で商品が売買されたか、全ての記録が実施されており、
   調べようとすれば一瞬で答えが分かる仕組みを作り上げました。
   この功績は、エンラト、マーコット、ルーシア、シャーロットの力が大きいです。
   この圧倒的な検索・管理システムにより、物の相場を把握することや、不正な取引がされていないかなど
   後から追跡・監査が容易になり、不心得ものの商人が仕掛けてくる相場操作などを予見し、逆に利用出来るようになったのです。
   魔術師ギルドとラーダ神殿は仕事ギルドと提携・協力関係にあるため、監査や不正の調査、相場の確認業務等を行う代わりに
   莫大な収益を得ています。
   魔術師区にはマーモからの魔術師なども含め、各地から魔術師が集まって来ています。
   古代の知識が万を超えて集積され、未研究の物も含まれています。
   魔術師区は、高等教育、魔法教育をする専門的な私塾が立ち並んでいます。
   マーコットはエンラトやルーシアと古代の知識の編纂作業や、解析、新しい魔道具の開発など色々なことを、
   時折現れてはここでしている模様です。
   またこの地域には、マーコットとタンジェリンの住む家があります。
   タンジェリンは森とこの家を行ったり来たりしていて、忙しくしているようです。
   マーコットも魔術ギルドや新発見された魔法遺跡などに積極的に出向いているようで、
   家を留守にしていることが多いかもしれません。

   神殿の2大勢力の一つ、ラーダ神殿もここに建っています。カルスが代表を務めています。
   また、ラーダ神殿の近くには、ルーシアが運営する託児施設があります。
   両親を知らない孤児や、両親が仕事で忙しく面倒を見てもらえない子供など、幅広く受け入れをする施設です。
   孤児は無料で面倒をみますが、託児については若干の手数料をもらいます。
   また保育をするだけでなく、教育や親同士の交流、地域の年長者との交流などを通じて、
   総合的に子育て支援をする機能を持っています。

  ・南部:カノン漁民区
   こちらはカノンから移民してきた漁師や船乗り、海賊などが集まっている所です。
   港もあるため、交易や海産物販売の中心地でもあります。
   ひっそりと海賊ギルドがあり、ウィシャスが時折現れます。
   またポムとアンスリュームの家もこの辺に建っています。

 【村中央部】
  ・中央部:日用品商品区
   いわゆる商店街です。
   メインストリートが主に旅人や観光客などが使用する場所とすると、こちらの通りはここに住む者たちが
   日用品や食料を買うための店が並んでいます。新鮮な野菜や肉など生活必需品が売っている場所です。

  ・マーモ移民区
   マーモ移民区に山があり、そのふもとには暗黒騎士の詰所があります。
   また山に登る階段の上には、カミラ邸やファラリス教会、ハーピーの居住区があります。
   カミラ邸にはカミラや専属のメイドなどが住んでおり、時折セラフィやシャーロットがお茶をしに行っているようです。
   最近の話ですが、カミラはアスカルと大変仲が良いらしく、休日になると、10歳くらいのアスカルと、
   15歳になったカミラが手を繋いで、カノン農民区の水辺やカミラ邸周辺でデートしてるのが目撃されています。
   カミラは将来はリスモア辺境伯爵夫人になるのではないかと噂されています。
   どうやら高位のサキュバスは若い男が好きなのか、そこら辺はセラフィもカミラも変わらないようです。
   マーモ民にはファラリスの信者が多いため、ライトネスとカミラでよくよく相談し、ファラリス教会を建てる事としました。
   ただし公に存在を明らかにしないよう、ひっそりと建てられています。
   やましい儀式などを行っていないことを、定期的にライトネスがチェックに来る事を受け入れており、
   邪な儀式をしないよう、ライトネスが目を光らせています。

   山のふもと一帯はマーモの騎士・文官・女官・薬師などが住み着いてる地域です。
   特にブラス村防衛戦でのマーモの暗黒騎士の働きをライトネスが高く評価しており、村の南部の中心地への
   居住許可が与えられました。
   マーモの移民はほとんどが軍人か文官か女官で、農民はほとんどいませんでした。
   彼らは、その高い知識を生かし、村民に文字を教えたり、計算術を教えるなどして収入を得ています。
   この地域は村民用に開かれた寺子屋的な私塾が多く並びます。
   これにより移民や村民や妖魔のほとんどが読み書き計算に興味を持つようになり、ブラス村の教育レベルが一段引き上がりました。
   また薬師の処方する薬はちょっとした病気によく効き、神殿に行かなくても済むので、村民には重宝されています。

 【村東部】
  ・北側:ブラス農民区
   もともとブラス村の街道沿いに住んでいて、ここに残った農民たちが住む場所です。
   広い畑と牧畜の場所があります。また、農業関係の職人のギルドも存在しています。
   ブラス村では糞尿は貴重な農業資源として取引されています。
   所定の堆肥精製所まで自分で持っていくのは無料で処理されますが、費用を払い農民に頼んで収集してもらうのが
   一般的になっています。農民はお金をもらって堆肥の材料を得るので、ささやかな収入源として活用されています。

  ・南側:カノン農民区
   こちらはカノンから移民してきた農民のための地域です。
   もともと農民であったものから優先的にこちらに移住しました。また職業訓練を経たカノン移民者もこちらに住んでいます。
   農業地区が手狭になってきたので、そろそろ拡張をしようかというような話もちらほら出てきています。
   ライカンスロープ一家もここに移り住み、森で狩った獲物などを売って生活しているようです。

  ・カノン自由軍詰所
   ブラス村防衛戦に貢献してくれたお礼として、カノン漁民区とカノン農民区の中央部分に建てられています。
   時折レックが遊びに来ます。

 【村南部:移民受け入れ区・妖魔区】
  ・西部:メインストリート:自警団本部/衛兵詰所/聖騎士詰所/神官戦士詰所
   こちらは河を超えて南部に向かうメインストリートです。北側と同様に、関所機能としての各軍団の詰所があります。

  ・セントローランド像
   神官戦士ローランドがファリス神をその身に受けて、爆発、四散した場所に、その栄誉を称えるものとして、
   像が建てられています。この像はいつもきれいに掃除され、常に何かしかの花が添えられているとのことです。
   チェリーさんが甲斐甲斐しく掃除する姿が時折見かけられています。

  ・救貧所
   難民はまずここで受け入れされます。
   着のみ着のままで逃げてきた難民などはまずは飢えをここでしのぎます。
   ある程度働く余力が出来てきたと判断されれば、救貧所の近くにある、仕事ギルドの職能訓練用の畑、
   もしくは牧畜場で働き、技能と金を得ます。
   救貧所は基本的に自給自足を原則としているため、自分たちの生きる糧は自分たちで得るというところから学習していくのです。
   チェリーは毎日のようにライトネス邸からこちらに通っており、難民のほとんどはチェリーが作る料理を
   食べたことがあるはずです。

  ・仕事ギルド出張所
   ある程度救貧所での職能訓練が終わると、こちらの出張所でもう少し本格的な職能訓練を受けます。
   仕事ギルドで割り振られる仕事をこなし、ある程度生活が安定してきた難民は、晴れて村民(ガーディアン)になります。
   村民になる際には、ライトネスの屋敷に招待され、同時期に村民になった者たちみんなでお祝いをする流れになりました。
   仲間が増えるのは祝うべき事だ、というライトネスの発案です。
   (アンスリューム曰く、単に飲む口実が欲しいだけでしょーw)
   これはガーディアン就任式、と呼ばれています。
   ガーディアンになったあと、得られた金を使い、ライトネスからの出資を受け、ガーディアンとして仕事ギルドで
   管理された仕事に従事することになります。
   土地は元々ライトネスの持ち物であり、現在はリスモアとの係争中という建前になっているので、
   村民は土地を所有出来ませんが、金が貯まり、許可を得られれば自分の家を建てたりする事は出来ます。

  ・施療院
   基本的に治療費を払う事が出来ない人のための、無料ボランティアとしての医療施設です。
   ライトネスが多額の寄付をしていますが、移民などから村民になったもので施療院に世話になった者も多く、
   そういった者からの少額の寄付が積もって運営がされています。
   ただ、あくまでも病気の治療までで、蘇生は行わない事となっています。
   高レベルの神官が交代制できてくれるので、治らない病気はほぼない、と言われるほどの医療施設となっています。

  ・マーファ寺院
   施療院では対処しないような状況(呪いや蘇生など)にも対応してくれる心優しき寺院です。
   もちろん、お布施は必要です。農民の信者が多く、繁盛しています。

  ・オーク・妖魔区
   オークなどを中心とした妖魔が住んでいる地域です。
   区画整理を好まないものも多く、森を多く残したまま、巣穴だったりテントだったりで生活しているものがまだ多いようです。
   彼らも職能訓練を受けたり、狩猟だけでなく農業をおこなったり、牧畜を手伝ったりなどして、この生活に慣れようとしています。
   食料が安定的に手に入り、争う必要がないので、基本的には定住者が多いですが、闘争本能が強かったり、
   殺戮を好むようなものは、いつの間にか群れからいなくなって、どこか別に行ってしまうこともあるようです。

  ・公衆浴場
   こちら側にも公衆浴場があります。
   これは主に妖魔で水浴びの習慣もないものも多いようだったので、人間と暮らすなら習慣づけから始めた方がいいとの考え方から、
   難民や妖魔も含めて入れるような大きな施設をつくりました。
   たいていの妖魔はこの習慣に慣れましたが、水が嫌いなものも時折いるようで、それが嫌で群れから離れていく者もいるようです。

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●本コンテンツについて

・本コンテンツは同好者の間で楽しむために作られた非公式リプレイです。
・2021年にオフラインセッションでプレイしたものをまとめたものとなります。
・動画制作とリプレイテキスト公開を同時進行しております。
・個人の趣味で行っておりますので、のんびり製作しております。気長にお待ちいただきながらお楽しみください。

・原作の設定とは無関係の設定が出て来たりしております。あくまでこちらのコンテンツは別次元のお話と思ってください。
・本コンテンツの制作にあたり、原作者様、出版社様とは一切関係がございません。
・TRPGを行うにあたり、皆が一様に分かる世界観、共通認識を生んでくださった原作者様と、
楽しいゲームシステムを販売してくださった関係者の方々に、深く感謝申し上げます。

●本コンテンツの著作権等について

・本コンテンツのリプレイ・ショートストーリーの著作権はむーむー/むーどす島戦記TRPG会にあります。
・本コンテンツのキャラクターイラスト、一部のモンスターイラスト、サイトイメージイラスト等の著作権は、
むーむー/マーコットPさん/アールグレイさんにあります。
・その他、原作、世界観、製作用素材については以下の権利者のものとなります。

●使用素材について

・本コンテンツは以下の製作者、原作者、製作素材等の著作物を使用して製作されています。

【プレイヤー】

・トゥナ・P
・マーコットP
・ヤトリシノP
・むーむー(GM)

【挿絵・イラスト】

・マーコットP
・むーむー

【キャラクター(エモーション・表情差分)】

・マーコットP
・むーむー

【使用ルール・世界観】

・ロードス島戦記
 (C)KADOKAWA CORPORATION
 (C)水野良・グループSNE
・ロードス島戦記コンパニオン①~③
 原案:安田均、水野良、著者:高山浩とグループSNE
 出版社:角川書店

【ウィンドウ枠デザイン素材】

・ウィンドウ&UIパーツ素材セット3
 (Krachware:クラハウェア)

【マップアイコン素材】

・Fantasyマップアイコン素材集
 (智之ソフト:tomono soft)

【Web製作ツール】

・ホームページデザイナー22
 (ジャストシステム)

【シナリオ・脚本】
【リプレイ製作】

・むーむー

【ショートストーリー・小説製作】

・トゥナ・P
・マーコットP
・ヤトリシノP
・むーむー
 (むーどす島戦記TRPG会)

【製作】

・むーむー/むーどす島戦記TRPG会

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