■ ラジコンボディでスピーカーカバーを作成 ■ |
ラジコン用
”スペアボディ”
を車外スピーカーカバーとして活用。ボディは、もちろん
BGレガシィです(※車外スピーカー:8ナンバー登録用の機材。コレがないと車検に通らない)。
●2000-08-02:新製、●2000-08-08:暫定公開、●2000-08-09:加筆、●2002-02-16:レイアウト変更
【図1】 車外スピーカーカバー(=ラジコンボディ)の装着状態。こんな感じ。
(1)ルーフレール上に あるスピーカー |
(2)車外スピーカー の拡大図 |
(3)ラジコンボディが ジャストサイズ! |
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(4)実車に似せて ボディ塗装する |
(5)一応の完成状態 (実車レプリカ風) |
(6)親亀の上に子亀 ・・・といった感じ |
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1.まえがき |
私のレガシィは、放送宣伝車登録による8ナンバー車のため、車外に放送できる設備として、ルーフレール上に「車外スピーカー」を常設しています。冬はスキーキャリアを取り付けるため、キャリアの陰に隠れて比較的目立ちませんが(←ホントか?)、夏場は前後左右どちらの方向から見ても目立つこと
この上ありません。 ではなぜ、わざわざ目立つ場所に車外スピーカーを設置しているのでしょうか? ・・・実は、これは「私は常に合法的な状態(車検の時だけ8ナンバー機材を積み、普段は降ろす・・・といった行為をしない)でクルマに乗っているのだゾ」、という意思表示の現れなのです。つまり、「なんちゃって8ナンバー」ではないことを主張したかったため、あえて目立つ場所であるルーフレールに機材を設置しているのです。さらに付け加えるならば、私自身、こうして8ナンバー関係のHPを立ち上げている関係上、「悪いことはできない(と言うか、他人の模範となるように行動したい)」という考えが働いていることも、理由の一つではあります。HPではキレイ事を書き、実際にはスピーカーを付けないでいるとすれば、少々考え物ですから。 ところが、”8ナンバーの証”でもある この車外スピーカー、私の妻には不評です。理由は、「営業車みたいで目立つから」。・・・このように書くと、普通の営業車に対して失礼な気もしますが、まぁ妻の個人的な感想ですし、普通一般の人(=妻)にとっては、やはり「せっかくのレガシィが、拡声器(=スピーカー)のせいでカッコ悪く見えてしまう」のが無念なようです。オフ会の際に、他の参加者にとって集合場所の目印代わりとなるのは良いとして(爆)、通常の街中でも目立つぶん、乗っていて少々恥ずかしいらしいのです。 私 : 「では、(外から)スピーカーだと、分からなくなれば良いのか?」 こうして私の頭の中では、外からはスピーカーとは気づかれず、しかもユーモアが感じられるような対策は無いものか・・・と考えた結果が、ラジコン用のスペアボディをカバー代わりに使う、というアイディアだったのです。当然、そのスペアボディは実車に似せて、KAZ号のレプリカ風に仕立てる必要があります(と、勝手に決めてしまう)。 |
2.アイディアは実現可能か? |
前述のように、ラジコンのスペアボディを車外スピーカーカバーとして活用するアイディア自体は決まりましたが、それを本当に実現させるためには、若干の課題(確認すべき項目)が数点ありました。 ・果たしてBGレガシィのラジコンボディは、存在するのか? インプレッサのラジコンボディは、WRC効果もあってか、一般の店頭でもよく見かけます。ところが、レガシィのワゴンボディで、しかも現行型ではなく先代のBG型のボディとなると、果たして存在するのかどうか、当初はよく分かりませんでした。調べていくと、業界最大手のタミヤからは販売されていないことが分かり、いったんガッカリ。しかし、ABCホビーというブランドからリリースされていることが分かり、ひとまず安心。ラジコンボディとしては、細部の仕上がり具合でタミヤよりも質感に劣る(かも知れない)ようですが、この際そんなことは言っていられません。まずはBGレガシィのスペアボディを販売していたことに対し、ABCホビーに感謝です。 次にボディの大きさ(サイズ)についてですが、この手のラジコンはたいていはサイズ(1/10スケールとか)が決まっており、レガシィの場合もその例に漏れません。商品情報によると、全長450mm、全幅195mm、ホイールベース260mm、とあります。一方の車外スピーカーの大きさは、TOAのカタログによると、横×高さ×奥行きで172mm×156mm×148mmです。・・・結論は、なんとか収まりそうです。
こうして、事前調査の結果、アイディアが何とか実現できそうなことが分かり、実行に移すことにしました。ただ、一番のネックはラジコン用スペアボディの価格の高さでした。定価で4500円(平成11年・冬
時点)もするとは! いくらアイディア(ユーモア)実現のためとは言え、この値段はちょっと高い。ううぅ・・・。数日間考えるも、結局、模型店を数カ所回って、一番安いところで購入したのでした。え? 妻の希望(目立たないようにする・・・)はどうかって? いえ、いいんです。どうせ初めから、ボクのやることに期待はしていませんし、あきらめていますから(爆)。 |
3.製作手順(その1) |
レガシィの車外スピーカーにラジコン用スペアボディを被せる場合、土台とフレームが必要になると考えました。大まかな製作手順としては、まずスピーカーの投影面積ぶんをくりぬいた板を土台とし、その上にスペアボディを乗せます。次に、その土台とスペアボディの縁(へりorふち)とを「コの字断面形状」のアルミ製フレームでサンドイッチして動かないようにします。最後に、そのアルミフレームを(ブラケットを介して)ルーフレールに固定させると、完成になる・・・という見積もりです。 【図3】 大まかな作成手順(土台作成→フレームでルーフレールに固定)
マウント(車載)方法のメドが立ったので、次はいよいよラジコンボディの塗装作業に入ります。実車(=KAZ号)のレプリカ風に仕上げなくてはなりません(いや、別に「そっくりさん」に仕上げなくても良いのだが、せっかくやるからには「笑い」を取りたいので・・・)。まずはマスキングから。実車はタンデムサンルーフ仕様なので、ウィンドウだけでなく屋根の部分にもマスキングテープを張ります。・・・確かタミヤ製のインプレッサボディには、すでにウィンドウの形状に型取りされたマスキングシールがキットに付属されていましたが、このABCホビー製のレガシィには、そのようなお手軽なマスキングシールは付属されていませんでした。というわけで、マスキングテープを適当に切り張りしながら形状合わせをしていきます。 ラジコンのスペアボディを本来のラジコン用途に使用する場合、ボディのホイールアーチ(=タイヤ部分)はカットしてしまうのですが、今回は強度確保の点などから、そのままにしています。ということで、このホイールハウス部分にもマスキングテープを張ります。直線部分がほとんど無いので、マスキング作業も一苦労です。 【図4】 窓とサンルーフ(とタイヤ部分)をマスキング、ボディ近似色で塗装。
実車のボディカラーは「ロイヤルブルーマイカ」なのですが、この色ズバリのカラースプレーは発売されていないようなので、いつものように近似色を使います。ホルツのウレタンスプレーで、「三菱・マリアナブルーM、GTO&ストラーダ用」です。普通ならば、ボディの外側からスプレーしてしまいそうですが、ラジコン用スペアボディの場合はボディ内側から塗装するのが慣例だそうで、今回もそれに習いました。残りの作業は、デカール類を張る作業です。 |
3.製作手順(その2) |
塗装が完成すると、付属のデカール類を張るなどの軽作業です。ただし、実車(KAZ号)にはノーマル仕様に対して外観上の変更点がいくつかあるため、なるべくその変更点を再現できるような細工を加えなければなりません。例えば、ウィンドウフィルムの重ね貼り
。ミラーフィルムと薄いスモークフィルムを、部分部分で重ね貼りしているのですが、これは実際にレガシィのウィンドウに貼ったときの残り(実物)を保存してあったため、早速、今回のラジコンレプリカにも使用しました。また、他の特徴として、サイドプロテクトモールの非同色化
があります。これは、幅6mm程度の細長くカットした赤い色のビニールテープの上に、さらに幅2mm程度に細長くカットした銀テープ貼り付け、実車同様の雰囲気を再現しました。また、ラジエーターグリルの赤色塗装も、赤色のガムテープで再現処理しました。 【図5】 実車に似せて、デカールやウィンドウフィルムを張っていく
一通りのレプリカ化作業が終了すると、あとは土台への固定作業です。ラジコン用スペアボディには、成形したあとの「縁(ふち)」というか、「耳(ミミ)」というか、「鍔(ツバ)」が周囲全体(ボディの上から見ると、前後左右方向)に残っているのですが、このツバをカットせずにあえて残し、土台である板の上に重ねます。その重ねた状態のまま、今度は前述の「コの字断面形状を持つ」アルミフレームの中に横から挿入(ほぼ圧入)します。圧入後は、ボディ&土台もろとも、上からドリルで貫通穴をあけてボルトで固定、さらにブラケットを介してルーフレールにマウントするのです。なお、ブラケットは汎用のアングル材を適切に組み合わせて使用しました。 |
4.お披露目(花オフ) |
さて、いよいよお披露目の日がやってきました。「レガシィ30台+フォレスター30台」、合計60余台ものスバル車が一ヶ所に集まるというイベント、通称
「花オフ」
と呼ばれるオフラインミーティングです(「花オフ」は5つのHPによる共同プロジェクトでした。詳細は
「花オフ」
のページをご覧下さい)。 実はウケ狙いの意味も少々あったのも事実ですが、ただでさえ怪しい雰囲気のKAZ号が、この日ばかりは「怪しさ」に加えてワケ分からん「不可思議さ」も身にまとい、その存在をオフ会参加者全員の脳裏に刻んだのでした(実際にスピーカーカバーと化したラジコンボディを装着して、市街地も走行したことも・・・>目撃者Gさん、Tさん、他数名)。 実車のレプリカ風に仕上げたその芸風(ユニークさ)が認められてか、はたまたそれを実際に装着する根性が気に入られたのか、車外スピーカーカバー(元・ラジコンボディ)は、当日取材に来ていただいた自動車雑誌2誌の取材カメラマンの目に留まり、結果、両誌の花オフ紹介ページの先頭の一角(見開き)を見事飾ることになった。2誌とは、「Xa
Car(ザッカー)/2000年7月号(132ページ)」、「Option
Wagon(オプションワゴン)/2000年8月号(166ページ)」である。ともに全国誌だ。・・・やはり、何でもやれるだけのことは、やってみるものである。 |
5.感想とまとめ |
実は今回の「ラジコン用スペアボディを実車レプリカ風に仕立てて、車外スピーカーカバーに利用する」というアイディアは、ずっと以前から考えていたものです。はた目には、バカバしいアイディアだったかも知れませんが、逆に作る本人(KAZ)としては、久しぶりに楽しめる工作でした。 クルマの改造には、リスクを伴うような張りつめたものも確かにあります。しかし、今回のようなバカバカしい(と思われる)ようなものでも、本人ばかりか周りで見ている者まで楽しめて、しかも他人に害を与えないような改造という点では、なかなかの成功例ではないでしょうか(果たしてこれを改造と呼べるかどうかの論議はありますが)。 ボクの改造には、明らかに性能や機能や快適性を向上させるためのアイテムの他に、遊び心や好奇心を満たす(単なる)自己満足的なものも多くあります。改造には、装着後のフィーリングを楽しむパーツばかりではなく、完成までの製作過程を楽しめる要素をもったパーツがあっても良いのではないか・・・と思っています。果たして皆さんは、「後付けパーツ装着後のフィーリングを楽しむ派」でしょうか? それとも、「自作を含めた製作過程を楽しむ派」でしょうか? ・・・ボクは、もちろん、その両方ですね(爆)!! |
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(フロント・エアロ・ウィッカーの自作) (ボンネットブラジャーの装着)