2000年9月1日(金)〜3日(日)
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日時 2000/9/1
銘柄 バローロ・レゼルバ90( フォンタナフレッダ
産地 イタリア>ピエモンテDOCG
購入店 やまや新宿店
価格 2980円
コメント 色は濃いめのガーネットで、縁はややオレンジがかっている。香りは乾いた熟成香が主体で、ドライプルーン、ドライフラワー、オガクズ、腐葉土、ヨード、ユーカリなど。味わいはアタックから旨みのある果実味が感じられ、酸は丸く、タンニンはよく溶け込んでいて、後半にはややメンソールっぽいフレーバーを感じ、余韻はやや長め。90年というビンテージから想像するよりもずっと熟成感がある。
【80】
感想 すばらしい松沢牛をいただいたので、さっそく今日はすき焼きにしてみた。合わせるワインは「アルマヴィーヴァ」にしようか「ラフォンロシェ」にしようか悩んだ末、結局どちらでもないフォンタナフレッダのバローロに。もう少し凝縮した強いフレーバーを期待していたのだけど、思ったよりずっと「枯れた」味わいで、まあこれはこれでよしとしよう。 やはりバローロも レゼルバとなると、長い樽熟成で酸化が進むんだろうね。


9月2日(土)吉祥寺「ボナペティ」にて
コラムで以前「ブラインドやりたい」と書いたら、Nappeさんより、「吉祥寺にブラインドで品種、銘柄、ビンテージをあてるとそのグラス分が無料になるという企画をやっているフランス料理の店がある」とのお誘いを受け、昼時に行ってみた。まあ、あたるあたらないはともかく、まっさらな状態で、色、香り、味わいを分析していくブラインドはやっぱりとても勉強になるなあ、と再認識。ちなみに紹介していただいた店「ボナペティ」は雰囲気もよく、料理も美味しく、大変気に入った。
日時 2000/9/2
店名 ボナペティにて
一杯目 中程度のイエローで輝きがある。香りは洋ナシ、バニラ、はしばみ、石灰。シャルドネ?飲んでみると意外に酸が溌剌としていて、華やかな雰囲気。あれっ?シャルドネじゃないかも。もう一度香りを嗅いでみる。当初と異なって柑橘系のフレッシュな香りや白い花のような香りが強くなっている。再度飲んでみる。ボリュームはどちらかというと大きめで、酸は丸く活き活きとしていて、余韻は華やか。香りも味わいも時間と共にどんどん表情を変える。よく出来た白。アルザスのリースリング、98年あたりか? 【85】
正解

シャブリ・プルミエクリュ・モンマン95
(フランソワ・ラヴノー)
おお、なんと一流の作り手のシャブリ1級とは!しかも年代が95というのはちょっと意外だった。溌剌とした酸と華やかな雰囲気からリースリングと思いこんでしまった。やっぱり白の品種は難しい…。まあ当たりはずれはともかく久しぶりにこれはすばらしいシャブリだったけれども。それにしてもこれをシャブリと看破したNappeさんはさすが。

   
二杯目 縁にピンクがかった濃いガーネット。香りは比較的ストレートな凝縮した果実香。ブラックチェリー、カシスのコンフィ、甘草、ハーブや杉の葉の香りも。品種は間違い無くカベルネ系でしょう。味わいはアタックの青っぽさが特徴的。若い。果実味もたっぷりしている。でも、その割にタンニンと酸はやわらかくチャーミングな印象。ボルドーの97年?ポイヤックあたりか?以前エノテカで飲んだランシュバージュ97に似てる。【80】
正解

Ch.ランシュバージュ97

いや、まったくのまぐれ当たり。へなちょこゴルファーがたまたまホールインワンやったようなもんです。(^^;

   
三杯目 明るめのルビーで色調はやや淡め。全般にオレンジ色がかっており、熟成を感じる。アンズのドライフルーツ、小梅、麦わら、紅茶、ややミネラルも。ピノノワールっぽい香りだ。味わいは、おだやかなアタック、酸は落ち着いていて、果実は旨みを伴い、凝縮感にはやや乏しい。フィニッシュには果実の甘味が前面に出てくる。スケールは大きくないが、きれいに熟成していて、全般に角の取れたやさしい味わい。ブルゴーニュだと思うんだけど、AOCとビンテージは悩ましいなあ…。シャンボールミュジニーの、ある程度古くあんまり良くはない年。87年ぐらい?
【82】
正解

ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ93(A・Fグロ)
なるほど納得。 かなり良い作り手だろうとは予想していた。ただ凝縮感がいまいちだったことについて、私は凡庸なビンテージのためと思ったんだけど、そうではなくて、地域名AOCだったからだというわけだ。ラベルの先入感があったらきっと82点もつけてなかっただろう。これだからブラインドは面白い。

   
デザートワイン

輝きのある濃いめの黄金色。香りはセメダインやビニールのような独特の香りに、濃い黄色い花のようなフローラルなニュアンスが加わる。アタックから甘味が口の中を満たすが、酸が思ったより爽やかでしっかりしている。コクはあるけれど、ソーテルヌほどの凝縮した感じではなく、フィニッシュもソーテルヌよりスッキリした印象。この酸の存在感はきっとシュナンブラン。あてずっぽうで カール・ド・ショームあたり?ビンテージはぜんぜん分からない。93年ぐらいか? 【83】

正解 カール・ド・ショーム96(Ch.de suronde)
銘柄はまぐれ当たり。実際 近隣地域のボンヌゾーやコトー・デュ・レイヨンとどう味わいが違うかなんて全然わからないし… 年代は思ったより若かったわけだけど、この手の甘口ワインのビンテージってよくわからないなあ。
おまけ

食後にはこれもブラインドでアルマニャックをいただいた。私はオードヴィーはまるで門外漢だが、Nappeさんはこれも正解されていた。それにしても勘だけで勝負の私と違って、論理的な分析でほすべての銘柄の品種を正確に言い当てていたNappeさんは、さすがでした。