2000年2月21日(月)〜

日時 2000/2/21
銘柄 Gran Vos Reserva 94
(Vina Del Vero)
スペイン>ソモンターノ(DO)/赤
購入店 やまや赤坂店
価格 1380円
コメント 色は紫がかった、濃いガーネット。香りは消し炭、燻香、タバコ、ブルーベリーのジャム。味わいは、アタックからよく熟した凝縮感のある果実のフレーバーを感じ、酸はしっかり、タンニンは多めで収斂性があり、ボリュームはやや大きめ。フィニッシュにはジャムのような果実味と舌が痺れるような乾いたタンニン。各要素がしっかりしたワインだが、熟成したところは見られず、全般にまだ厳しい印象。
翌日開けてみたらタンニンとけ込み、やや飲みやすくなったので、点数を上方修正。(72→74)【74】
総評/
雑感
先日やまやでまとめ買いした安ワインのひとつ。ソモンターノはリオハの東に位置する最近注目されているエリア。ワインのラベルがモダンだったので、ソフィスティケートされたワインを想像していたが、飲んでみると、口の中が乾ききるようなタンニンとちょっと焼けたような果実のジャム香か同居するなり手強いワインだった。ちなみにこの醸造所はホームページを開いているようだが、なぜか表紙だけしか見られない。
日時 00/2/22
銘柄 Ch.ラスコンブ92
仏>ボルドー>メドック>マルゴー2級/赤
購入店 小田島ワイン倶楽部
価格 5980円
コメント 色はややオレンジがかったガーネットで、グランクリュとしては淡めの色調。香りは強め。カシス、ブルーベリーのコンフィ。湿った黒土、木の根、甘草、モカなど、複雑でこれぞボルドーという香り。
味わいは香りと比べると迫力にかける。まろやかなアタックにやさしい果実のフレーバーを感じ、酸はやさしく、タンニンはややしっかりしており、フィニッシュにかけて収斂性を感じる。全般に軽めで、水っぽく薄められた印象は拭えないが、言い替えればやさしくエレガントなワインだとも言える。【76】
総評/
雑感
二本続けて焼けたジャムのような果実味のワインだったので、エレガントなワインを飲みたくなってチョイスしたのがこれ。 Ch.ラスコンブはメドック2級としてはお世辞にも評価は高くないし、ビンテージも92年ということもあり、あまり多くを期待してなかったが、ふたを開けてみると、凝縮感こそないもののやさしくおだやかなワインでそれはそれなりに美味だった。ただし、このワインが6000円の価値があるかと聞かれると、ちょっとどうかなと思う。
日時 2000/2/24
銘柄 バイロン・シャルドネ96
米>カリフォルニア>サンタマリアバレー/赤彩季にて
購入店
価格 6000円程度。
コメント やや黄緑がかった濃い目のレモンイエロー。
香りは黄桃、トロピカルフルーツ、バニラ、バタークリーム、ビニールっぽいニュアンスも。
味わいの特徴は豊かなボリューム感。酸は丸く、やや苦みを伴った果実味は凝縮されていて豊かで、後半には甘みも感じる。余韻はやや長め。新世界的なマッチョなタイプだが、甘み、酸、苦みのバランスがよくとれており、美味しい。【82】
総評/
雑感
取引先の方々と六本木のワインレストラン「彩季」へ。飲んだのがこれと下のワイン。赤ワインの方でちょっと贅沢することにして、白ワインはコストパフォーマンス重視、ということで選んだのがバイロン・シャルドネ。バイロンは現在はロバートモンダビの傘下で、ピノノワールにも定評がある。味わいは新世界的だが、よくあるような樽香のドギツイタイプではなく、よく熟した果実を中心にバランスのとれていて、美味。家庭料理などにも幅広くマッチしそうだ。

日時 00/2/24
銘柄

ヴォルネイ・タイユ・ピエ86
ブシャールペール ・エ・フィス

仏>ブルゴーニュ>ヴォルネイプルミエクリュ>/赤
購入店 彩季にて
価格 15000円
コメント 色はピンクがかった濃い目のルビー。
香りはトップノーズにぬれたダンボールのようなかびくさい香りを感じる。これはいけない。しばらくおいておくと、だいぶかび臭はおさまり、ラズベリーのジャム、枯れ葉や紅茶の出がらし。ちょっとインクっぽいニュアンスも。
酸は丸く、タンニンは木目細かく、果実はやや旨み系の味わい。
ボリュームはやや大き目だが、ちょっと骨格がやわでグジュグジュの印象。それに最後まで、「ぬれたダンボール」臭が完全になくならないのは大きなマイナスポイントだ。【70】
総評/
雑感
…ということで、期待をかけた赤ワインの方は、コンディションが万全でなかったようで、残念。テイスティングの時にクレームをつけようかとも思ったのだが、客の手前なんだか気が引けたのと、少しおいておけばかび臭は消えるだろうとたかをくくったのが間違いだった。
日時 00/2/25
銘柄 ペタルマ・クナワラ・レッド96
豪>サウスオーストラリア州> クナワラ>/赤
購入店 クアラルンプル空港にて
価格 4000円程度
コメント 色は紫がかった濃いガーネット。初め閉じていた香りはデキャンティングして2時間のうちに十分に開いてきた。黒系果 実のコンフィ、湿った黒土、鉛筆の芯、ビターチョコ、甘草。全般に冷たく沈んだ香りで。味わいは凝縮感のある豊かな果 実と多量のきめ細かなタンニン、丸くしなやかな酸のそれぞれが主張しあい、それでいてバランスがとれている。フィニッシュには甘苦い果 実と粉っぽいタンニンが口中に広がる。良い年のボルドーワインのような印象だ。
【89】
総評/
雑感
これはすばらしいワイン。今すでに美味しく飲めるし、熟成させても面白そうだ。昨夏にペナン島に行った帰りに空港で買ってきたもので、価格は4000円位だったが、こちらでは6000円近くする。もう一本買ってくればよかった。もしラベルを隠して出されたら(私のへなちょこブラインドテイスティングだと)間違いなく「ボルドーのポイヤックあたり、95年」などと答えそう。ちなみにこのペタルマは、コミック「ソムリエ」第2巻の中で、主人公の佐竹がブラインドを挑まれて正解した銘柄。