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年に何度もない雪景色を歩いた 2009.01.26
 朝6時過ぎ、起床して雨戸を開けた。飛び込んできたのは一面の雪景色だった。ぼたん雪がゆっくりと舞い降りている。庭の芝生がどんどん白さを加えていく。
 8時前、雪は小降りになったとは言えまだ降っている。とはいえ、年に何度もない雪景色である。この貴重な景色の中のわくわくする散歩を見逃す手はない。
 住宅街を抜ける坂道にきた。足跡もタイヤ跡もない純白の舗装路の白さがまぶしい。パキパキと雪を踏みしめる靴音が響く。遊歩道の畦道では靴の圧力に反発するかのようにグリグリッと雪が呻いている。ぼたん雪がダウンジャケットに降り注いだかと思えば、すぐにやむ。再び粉雪がしとしと注がれる。目まぐるしい冬の天気の気まぐれすらも愉しい。遊歩道を抜ける竹林の小道の先に見えたのはすっぽり雪で覆われた美しい田園風景だった。 ひとりほくそえみながら貴重な雪化粧の散歩道を踏みしめ続けた。
裏六甲の冬景色 2009.01.12
 ねずみ色の澱んだ曇り空が真冬の寒々とした風景を際立たせていた。有馬川沿いの遊歩道を歩いていた時だった。右手の田圃に見慣れぬ造形物が忽然と現われた。幾重にも束ねた笹竹の束が周囲を青竹で支えられて立っていた。何かの神事にまつわる行事の準備なのだろうか。子供の頃の記憶に残る故郷の「どんど焼き」にも似ている。折りしも正月開けの時期である。どんど焼きなら小正月の15日に燃やされるのだろう。
 稲荷神社を折り返して再び有馬川沿いの土手にやってきた。水枯れの有馬川の正面に裏六甲の山並みが横たわっていた。先週末から本格的な寒波が襲っていた。積雪が六甲の山並をおしろいを塗ったように化粧を施こしていた。
節分の朝の雪景色 2008.02.03
 休日の節分の朝だった。雨戸を開けると真っ白な雪景色が飛び込んできた。みぞれ混じりのぼたん雪がまばらに降っている。9時過ぎダウンのジャンパーを着込んで自宅を出る。最近は年に幾度とない雪景色である。住宅街やら周辺地域の雪模様を画像に記録しておこうと思った。
 自宅周辺の数センチほどに積もった雪道には車のわだち状にえぐられたラインが描かれている。通行の多いバス通りは水になった雪が路面を濡らしている。住宅街の高台にある公園に入る。厚底のウォーキングシューズが生み出すシャリシャリという靴音が心地よい。枝に積もっていた雪が突然頭から降り注いだ。それさえも童心を思い起こさせる楽しい出来事になってしまう。住宅街の庭先では幼子達が雪遊びに興じている。穏やかな真冬の朝の散歩を存分に愉しんだ。