『暦の会』第378回(2012年10月27日)映画「天地明察」について語り合おうNEW!

 暦の会ホームページが開設されました。会員の一人として、私も他の皆様同様、お慶び申し上げます。また益々の内容充実と、それによって多くの方々に暦への興味が拡がることを期待しています。

 岡田会長のご挨拶によりますと、当会は昭和48(1973)年に発足したとのことですが、その頃私はまだ学生でした。思い返せば、初めて電子計算機なるものを使ったのがちょうどその頃でした。では、その頃の計算機とはどのようなものだったか?
 ちょっと後の昭和50(1975)年に、内田正男先生の『日本暦日原典』が出版されています。これを作成するにあたっては、東京天文台(現国立天文台)の OKITAC 5090D という機種が使われたそうですが、この日本の天文学研究の最先端で使われていた機種でさえ、現在普通の人が使っているパソコンのおそらく数千分の一ほどの性能でしかなかった。内田先生のご苦労が偲ばれますが、半面、これほどコンピュータの性能が向上して自由に使えるようになった今、それを積極的に計算に利用する人は少ない、ややもすると、コンピュータが計算機であることすらあまり意識していない人も見受けられます。私のような頭の古い人間は、これはモッタイナイと思ってしまうのです。そんなわけで、折角開設されたホームページの一部をお借りして、「暦の計算」について私の知るところを書いてみたいと思います。その意図は多くの方々に暦計算を理解していただくことにあります。
 もっともこの分野、非常に高度の知識をお持ちの方々もいらっしゃいます。当会の常連の中では須賀隆さんがその最高峰でしょう。私も色々教えていただいている立場でして、須賀さんを差し置いてこんなものを書くのは身のほど知らずでしょう。
 ただ、以前西澤宥綜先生に「計算ができるのは民間では須賀君と君だけ」とオダテられたことがありまして、無論そんなことはないのですが、なにしろすぐ木に登るブタでして、ここは図に乗ってみようと考える次第です。
 ただ、そんなわけで本当に高度の知識をお望みの方は須賀隆さんのホームページをご覧下さい。私のほうは、誰にでもわかる簡単な問題から始めたいと思います。

第1回
第2回
第3回
第4回(2012年の秋分について)
第5回
第6回
第7回

初稿 Sep. 2010
最終改訂 May 2011

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