第1回
 手始めに、任意の年月日の曜日を知ることを考えましょう。
 私のホームページに簡単な計算フォームを用意しましたのでご覧下さい。
http://www.asahi-net.or.jp/~jc1y-ishr/Kyuureki/koyomi_keisan/Keisan_form.html
 これを使えば、ご自分の生れた日でも、もっと遠い過去、未来でも その日の曜日がすぐにわかるはずです。
 たとえば、「関が原合戦」は慶長五年九月十五日。これを今の暦(グレゴリオ暦)になおすと1600年10月21日ですが、これが土曜日であったことがたちどころにわかるでしょう。

 現在、多くの方はパソコンで Microsoft Excel (エクセル)という計算ソフトをご使用になっていると思います。エクセルにも日付を扱う便利な機能があるのですが、こんな1600年などという大昔には対応していません。1900年以降に限られているようです。ほとんどの場合実用上は困らないのでしょうが、古い時代の歴史などを調べる場合には役に立ちません。

 私のページの計算フォームは Javascript (ジャバスクリプト)という”スクリプト言語”で書かれています。これの持っている”日付オブジェクト”は非常に広範な日付に対応しています。
 世の中には様々な”プログラミング言語”があります。Javascript もその一つです。もっと高度な計算をする場合には C/C++ などが使われるでしょう。古い時代なら Fortran が主流でした(私は今でも使ってますが)。また Basic はかなり広く使われているでしょう。
 しかしそれらの中で、Javascript には一つ利点があります。それはパソコンに標準で付いて来るということです。つまり、パソコンさえあれば、他に何も購入する必要がないのです。無論、暦の計算をするためには「プログラムを書く」必要があります。その方法は今後順次ご説明しますが、実際それ以外何も必要ないのです。

 もっとも Javascript にも限界があります。
 「関が原合戦」は良いのですが、「本能寺の変」の天正十年六月二日は、1582年6月21日とされます。しかしそれではいけないのです。
 実はローマ教会がグレゴリオ暦を制定したのがこの年の10月ですから、それ以前はユリウス暦なのです。しかし Javascript ではそんな時代でもグレゴリオ暦として処理します。だから「本能寺の変」はグレゴリオ暦に換算して1682年7月1日としなければならないのです。

 そんな問題はありますが、ともかくも次回からは Javascript による暦計算を進めて行きましょう。

はじめに戻る
第2回へ

Oct. 2010

ご意見、ご感想
ザ・ランスのホームページ
旧暦と二十四節気のページ