子供っぽさがいつまでも残っているようなタイプのチャーミングな女優さんです。どうやら彼女は日本の東京の生まれのようですが、両親は共にイギリス人です。彼女のデビュー作は、デボラ・カー主演の知る人ぞ知るホラー作品「回転」(1961)であり、その中で小さな女の子の役を演じていたのが子役時代の彼女です。その後しばらくは主にディズニー映画に出演しますが、60年代末頃からシリアスなドラマ映画やサスペンス映画に顔を見せるようになります。「私は誘拐されたい」(1969、邦題が悪く、パメラ・フランクリン演ずる金持ちのお嬢さんは誘拐されたいなどと思っているわけではありません)は、先日亡くなったマーロン・ブランドの出演作の中では恐らく最も一般に知られていない作品であると見なせますが、パメラ・フランクリンは、マーロン・ブランドたち4人の男女に誘拐される金持ちの娘の役を演じています。「ミス・ブロディの青春」(1969)での彼女は、終始眼鏡をかけているためにあまり彼女のチャーミングさが目立っていないとはいえ、いわば彼女のキャリアのハイライトであるとも見なせ、同作品でオスカーに輝くマギー・スミスが演じている狂信的なロマンティストの正体を見破るリアリストを演じて、見事に演技派のマギー・スミスと互角に渡り合っていました。彼女の出演作の中で、国内で一番手っ取り早く入手できるタイトルは「ヘルハウス」(1973)であり、20才を遥かに越えて現代ならば既にオバンと言われてもおかしくない年齢に達していたにも関わらず、主演のクライブ・レビルに「彼女はほとんど子供だぞ(practically
a child)」などと作品中で言われてしまうのは、いかに彼女がキュートであったかをも示していると見なせます。 |
|
1961
|
回転
|
1969
|
私は誘拐されたい
|
1962
|
ライオン
|
1969
|
ミス・ブロディの青春
|
1964
|
霧の中の虎
|
1969
|
華麗なる悪
|
1964
|
頑張れフリッパー
|
1970
|
さすらいの旅路
|
1965
|
妖婆の家
|
1973
|
ヘルハウス
|
|
|