クールブロンドという表現がピタリと当て嵌まる女優さんです。ヨーロッパ出身らしくマレーネ・ディートリッヒを思わせるような高貴な顔立ちと冷淡さを備えており、それゆえか貴族を演じていることが多いようです。「パリのアメリカ人」(1951)ではジーン・ケリーを誘惑する金持ちのパトロンを演じていましたが、その彼女よりも、当時はまだほとんど小娘的なイメージを脱しておらず「もっと食べにゃあかんぜよ」と言いたくなるレスリー・キャロンに入れあげるジーン・ケリーには「ほんまかいな?」と思わずにはいられません。そもそも、ローマ貴族のようなフォックの方が、おゼゼもたくさん持っているはずです(何のこっちゃ?)。いずれにせよ、彼女は、ハリウッド映画ではかなり珍しいオランダ出身の女優さんであり(但し母親はアメリカ人のようです)、指揮者を父に持ち、自らもコンサートピアニストを目指したことがあったようです。40年代から活躍している女優さんですが極めて息が長く、21世紀になった現在でも時折映画に顔を見せているようです。 |
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