News >「仕事日記」2009年8月
- 8月1日(土) ソロ 人吉森のホール
- Tough
In The Velvet
All The Things You Are
The Days Of Wine And Roses
Fragile *
Love Goes Marching On *
Pooh Song
P-Bop
Take Five *
Left Alone
Liber Tango *
Tears Of Nature
Matador
Spain
Hymn For Nobody
Hymn To Freedom
Liberitium Boogie
* ジャンベ(鮒田茜)参加
小倉から人吉。意外に遠い。博多と熊本で乗り換え。九州横断特急というのに乗る。途中一時間ばかりの球磨川沿いが素晴らしい。紺碧の水と護岸工事のない土手。くねくねと曲がりながら広く狭く悠揚迫らぬ姿には神々しささえ感じる。一曲目のイントロでその風景を思い起こしながらインプロ。月猫直後だけに随分うまくいった。 - 8月2日(日)
- 二泊するので温泉宿を、とリクエストして森のホール主宰の小川さんのお知り合い、朝陽館。豆腐を使った白玉や温泉水など有難いものも多かったが、昼間は風呂に入れないことが判明。タクシーで教えられた温泉へ。
本の回し読み(4冊を一章ずつ読む読書法。通し読みよりも筋が入ってくるから不思議)、オーケストラの構想、原稿書きなどゆったりマイペースで5時間もすごしただろうか。約束の時間になって訪ねた山女庵。
庵主の鮒田一美さん(茜ちゃんのパパ)が早朝に釣ってきたヤマメをいただく。唐揚は二度揚げと特製レモン酢。新鮮なものは腹のぱっくりとした割れ方がいいという。塩焼はドラムカンに仕込んだ大量の炭で遠火でじわじわ。少なくとも僕が今まで食べた中で一番おいしい川魚。川辺川と球磨川の源流の水で仕込んだという30度焼酎は泡盛のようなマールのような、米焼酎だけに酒の味わいも少々在って得も言えぬ味わい。 - 8月3日(月) 南佳孝 大阪 ビルボードライブ
- 君の笑顔
日付変更線
スコッチアンドレイン
プールサイド
キャラバン
ネイチャーボーイ
ザ・ギフト
エスタテ
ミッドナイト・ラブ・コール
月夜の晩には
スタンダードナンバー
モンローウォーク
スローなブギにしてくれ
What’s Going On
南佳孝(Vo,Gi)
佐野聡(Tb)
佐山雅弘(PF)
バカボン鈴木(B)
鶴谷智生(Dr)
佐野がとっても面白い。ステージもオフステージも。鶴谷はとってもうまい。どんな曲でも的確なグルーブと音色。職人肌でちょいと取っ付きは悪いが打ち上げも楽しく盛り上がるし、判らないことには誠意を持って何でも答えてくれる。砂田さんから何か聞いたが確かめる術はなし。 - 8月4日(火) オーケストラ打ち合わせ w/三浦
- 自宅シベリウスを使いながらのサジェスチョン。実践的な個人アドバイスはどんな本を読むよりも体に入る。ショートカットの扱いなど神業またはオタク?
- 8月5日(水) 鑑賞 ミューザ川崎シンフォニーホール 日本フィル
- ブランデンブルグ5番のチェンバロが圧巻。小さ〜い音なのにバッハも斯くありしかとときめくほどの情熱の迸りを感じた。曽根麻矢子。要チェック。
メンデルスゾーンの「イタリア」金管はホルン・トランペットが各二本のみ。昨日の今日とも相まってオーケストレイションがよく入ってくる。 - 8月6日(木) 鑑賞 ミューザ川崎シンフォニーホール
- 昭和音楽大学ブラスアンサンブル
指揮者が左利き。アリなんだ。颯爽としてとてもよかった。ブラスの使い方に大いに参考になった。相当な練習量が偲ばれた。 - 8月7日(金) ジャズと噺 「愛の巻」
- たけ平「???」
正蔵「悋気の駒」
Falling In Love With Love
Love For Sale
Love , Love , Love
Lover Man Love
It Don’t Mean A Thing If It Ain’t Got A Swing
When The Saints Go Marching In
入り悪し。師匠はゴキゲンだが、ライブとしてあと一つ二つ工夫が必要なのではないか。ハレの舞台としての何か。 - 8月8日(土) ジャズ絵本前日入り 吉見町
- 会館の人々が常連になっている「さが」。館長以下山口さん・加藤さん・稲生(イノウ)さん・矢島さん等ホールスタッフに交じって一番元気なのは、こないだまで課長代行だったのが今や本庁勤務になってしまった大野さん。矢島さんはこないだまで本庁のゴミ処理関係の仕事。吉見のプラスティックゴミを室蘭に運んで溶鉱炉の燃料にする、とか貴重な話をたくさん伺った。
山口さんは能祖さんと相性が良いみたくってプロジェクターのことなど細かい注文ににこにこと対応してくれる。館長は地方文化について熱く語るし、なかなか白熱した飲み会にはなったのだった。舞台監督の広瀬さんの入る余地が少なくて残念。
こちらの名物はやきとり。豚の顔の肉を程良い大きさにして串に刺して焼く。つまりは焼き鳥状態にするのだが、こちらでは「ヤキトリ」といえばこれのことで、我々のいわゆる焼き鳥はそれぞれ固有名詞でメニューに載っている。ささみ、とかネギマとか。こういうのは鶏肉で「やきとり」とだけ書いてあるのは「豚顔面肉コマギレ串刺し」のこと。だってそれの名前が「やきとり」なんだもん。しょうがない。わかってみればわかりやすい、、、か?
コチュジャンににた「唐辛子・にんにく・味噌」を和えたものをべったりと塗りたくっていただく。鳥の肉の焼いたもの(これを焼き鳥といえないのがなんとももどかしい)にも塗る。美味いからしょうがない。 - 8月9日(日) ジャズ絵本 吉見町 フレサよしみ
- かしこいビル
アドリブ三題噺
ぼくにげちゃうよ
月夜の晩に
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くもの日記帳
魔術師の弟子
つきのふね
二人の世界も自由度が高く、それでいてこれまでの付き合いならではの呼吸もあって、とても楽しい。内容が濃い方へ濃い方へ向かう。
思ったより客数が少なくて残念なわりには本(能祖将夫詩集)もCDもよく売れた。来たひと全員が何かしら買っていったのではないかというくらい。 - 8月10日(月) かいやまゆきリハーサル 初台ノアスタジオ
- 里見紀子(Vln)
二人だけの伴奏に里見は打ってつけ。最近ギタリスト上がりのチェリストで譜面もアドリブもばっちりという若者と里見はよく演奏しているらしい。そういう人を大募集中なんである。ジャズを使ったジャズじゃないジャンル。これが最も仕事の多いジャンル(の横断)なんである。 - 8月11日(火) 鑑賞 ミューザ川崎シンフォニーホール
- 飯森泰次郎 ブルックナー交響曲7番
素晴らしい演奏だった。プレトークでピアノを弾きながら曲の解説をするのだが、話した後にピアノを弾くと、もうすでに入りこんでいらして「う〜む、う〜ん」と唸りながら頭の中でオーケストラが鳴っているのがよく伝わって好感。アンコールもないただ一曲のコンサート。こういうのもいい。 - 8月12日(水) デューク・エイセス録音
- うたこそすべて(?)
おさななじみ、その後
50周年記念アルバムに収める2曲の新録音。ピアノ1本の伴奏。トップテナー飯野さん闘病生活突入のため大須賀さん新加入。飯野さんは胃癌から2日間の心肺停止を経ての生還。頑張れ。大須賀さんは島田歌穂ちゃんの名作「葉っぱのフレディ」でパパ役だった人。 - 8月13日(木) 鑑賞 ミューザ川崎シンフォニーホール
- 鑑劇 赤坂ACTシアター レント
噂のミュージカル。初演メンバー(主役二人)が入ってバンドも向こうからというので期待大。のわりには大したことなかった。驚くような歌と踊りの上手さを期待しすぎたのかも知れぬ。日本のミュージカル俳優たちが「自分たちもそこそこイケてる」と思ってしまうのも無理のない所以か。
この期間第二次世界大戦ものとミュージカル100年史、それぞれ特集で1時間番組を二本ずつ夜中に放映しているので寝不足。この夜帰るとミュージカルの最終回で、なんと「レント」が今のところ最新のミュージカル史上作品だとのこと。それとは別に、ショーボートからのオスカーハマースタイン二世とウエストサイドからのスティーブンソンドハイムがプライベートでも繋がっていて、この二人をたどって周辺を見渡せばミュージカル史が俯瞰できることを発見。ジャズにおけるサッチモとマイルスのようなもの。 - 8月14日(金) 銀座スイング
- 古野光昭(B)
馬場孝喜(Gi)
大坂昌彦(Dr)
佐山雅弘(PF)
優秀なリズムセクションは何も考えずにスイングできて楽しい。
馬場孝喜、ただいま大成長期の真っ最中。 - 8月15日(土) 観劇 テアトル銀座 「斉藤幸子」
- 鈴木聡の芝居は外れなく面白いが、これはまた格段によくできている。通いたいくらい面白い。
- 8月16日(日) 鑑賞 ミューザ川崎シンフォニーホール
- 秋山和慶 東京交響楽団
未完成 運命 新世界
なんとまぁ王道中の王道を、それも一日で3曲とも!気合いの入った素晴らしい演奏だった。名曲は名曲たる理由がちゃんとあるのがよくわかった。この3曲、写譜勉強しよう。 - 8月17日(月) 塩谷哲インターネットラジオ番組ゲスト出演
- 月木の30分。金曜日は3時間。これを7月からずっとやっているそうな。大変である。その金曜日は対談を中心にするというのでこの度の出演。自分あるいは自分達に入り込むと言っても客がいる方が本気になりやすいのと同じで、聴取者がいることで音楽談義も熱が入り、普段話さないような突っ込んだ論議も出て面白い。
- 8月18日(火) 銀河鉄道の夜 リハーサル
- 昼:すしランチ。酢飯が赤いので「赤酢ですね」というと「いや、照れてるだけです。」夕方に早退して下北沢へ。
- 鑑賞 志の輔落語 怪談牡丹灯篭 下北沢本多劇場
素ン晴らしい。前談をパネル解説。後半は高座仕立て。2時間半にもなろうかというのに引き込まれっ放し。 - 8月19日(水) 銀河鉄道の夜 リハーサル
- 昼:蕎麦屋 汁そば一杯にしておこうと思ってはいてもランチメニューに惹かれてイカ天丼とひやしたぬきうどん。
夜:庄屋にて顔合わせ飲み。ジョバンニ二回目の大橋が頼もしくなっていて良。もてなくなったという。役者の一時期、自分だけに入り込む期間としてとってもいいんじゃないかと思う。 - 8月20日(木) 銀河鉄道の夜 リハーサル
- 昼:庄屋のランチ。カレーその他からまぐろ丼を選んで食べながら「まぐろ丼を食べるならすし屋のランチにすりゃぁ良かった」
夜:スタッフは作業が多く小屋向かいの立ち飲み「呑も飲も」でひとり飲みしているとキャストが4人連れで現われて愉快。 - 8月21日(金) 銀河鉄道の夜 リハーサル
- 昼食パスしてPC周りの連絡。プロバイダその他とのやり取りは疲れるとともに多少の不愉快を感じるのは何故か。考えてみた。要するにこちらも向こうも記号なのである。客という記号にサービス側という記号が表面上とても丁寧に応対する。ここまでは小売店も百貨店も同じ。コンビニになると客と店員それぞれの記号化が度合高くなりますね。電話によるネット関係あるいはクレジット関係のやりとりは内容がごく個人的なのに反比例して記号化が特化するのだな。
サービスする側が人情味を加えると客が喜ぶだろう(ビジネスは上向く)。こちらの人格的なものが傷つかないようにするには(とにかく人格や尊厳はやりとりに入る余地がないのだから)自分自身の外側に皮一枚分、一人二役で仲介者をたてるのがよいのだろう。彼は言う「あなたが喜怒哀楽を伴った、温かい血の通った一人の個人という事は重々承知はしているが、現在交渉ないし進行している事項はそういった文学性を全く排除した次元で進めなければならないことなのでご理解をいただきたい」
一昨年の本番DVDの後半をスタッフで観て今年の演出の修正点を探る。皆で作ること(初演時)とある程度確立して(恒例化)そこを目指し集まるのでは歴然とした違いが出るものである。
今日はプロデュースチームで「呑も飲も」。スパム。そばめし。大魔王。沖縄は世界的な長寿地方だったのが米軍が持ち込んだスパムとコーラでその地位を手放したそうだ。 - 8月22日(土) 銀河鉄道の夜 本番
- ゲネプロで後半部分大修正。その緊張感かとても良い舞台。決まっている曲と純粋アドリブのバランスもよいので新鮮に対応できて良。音楽に自然に乗れる役者と、そうでない人にはっきり分かれるところが面白い。初日打ち上げは庄屋。スタッフ一同も皆大学生。考えてみりゃそれはそうなのだが不用意な話題を出さぬように中々緊張。
- 8月23日(日) 銀河鉄道の夜 本番 2回
- 8月24日(月) 銀河鉄道の夜 本番
- 8月25日(火) RED ZONE 大阪 ロイヤルホース
- Dead Zone
Another Moon
Matador
Tough
P-Bop
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What’s The Happiness
A Night In Tunisia
Someday My Prince Will Come
My Foolish Heart
Chase The Shade
Love Goes Marching On
Two Base Hit
佐山雅弘(PF)
寺久保エレナ(As)
馬場孝喜(Gi)
中林薫平(B)
国場幸孝(Dr)
羽田でエレナを迎えて全員伝兵衛号で大阪へ。リハーサル時間不足で二部にスタンダードを混ぜるとおお受けプラス和み。明日からもメニューに入れることにする。終了後浜松へ。一日に何キロ走ったことか。 - 8月26日(水) RED ZONE 名古屋スターアイズ
- Dead Zone
Another Moon
Matador
Tough
P-Bop
Twelve Funk
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What’s The Happiness
Oleo
???
Chase The Shade
Sand Witch
Love Goes Marching On
Two Base Hit
佐山雅弘(PF)
寺久保エレナ(As)
馬場孝喜(Gi)
中林薫平(B)
国場幸孝(Dr)
浜松連泊。部屋飲み。バンドの醍醐味。 - 8月27日(木) RED ZONE 平塚 サンタナ
- Dead Zone
Another Moon
Matador
Tough
P-Bop
Twelve Funk
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What’s The Happiness
???
???
Chase The Shade
Sbatotto
Sand Witch
Love Goes Marching On
佐山雅弘(PF)
寺久保エレナ(As)
馬場孝喜(Gi)
中林薫平(B)
国場幸孝(Dr)
一部が終わってステージを降りるエレナにご高齢のご婦人が「あなた、、、」と声を掛ける。お上手ね、などとよくあるお声掛けかと彼女自身も「ありがとうございます。」くらいの積りでいたら「ドラマーがあなたの陰でよく見えないのよね。せめてソロの時くらいはよけてもらえるかしら」いや油断してました。
各自自宅へ戻る。 - 8月28日(金) RED ZONE 水戸 自由が丘スタヂオ
- Dead Zone
Another Moon
Matador
Tough
P-Bop
Twelve Funk
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What’s The Happiness
???
???
Chase The Shade
Sbatotto
Sand Witch
Love Goes Marching On
佐山雅弘(PF)
寺久保エレナ(As)
馬場孝喜(Gi)
中林薫平(B)
国場幸孝(Dr)
ツアー初のホテル泊。いやはやなんとも厳しい行程ではあるが、自主的アンド動機の強いバンドというのは耐えられるし、このくらいの方が燃えたりもするのだ。 - 8月29日(土) RED ZONE 福島 ミンガス
- Dead Zone
Another Moon
Matador
Tough
P-Bop
Twelve Funk
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What’s The Happiness
???
???
Chase The Shade
Sbatotto
Sand Witch
Love Goes Marching On
佐山雅弘(PF)
寺久保エレナ(As)
馬場孝喜(Gi)
中林薫平(B)
国場幸孝(Dr)
何と20年以上前に“サキコサン”(佐山雅弘、ロミ―木下、古沢良治朗、山岸潤史)で来ていてその時の主催もここのマスターがしてくれていたというから驚きと感謝。ツアー中最もおお受けが当地で、最初にステージに向かう時から万雷の拍手。しばし鳴り止まず演奏が始められない。なかなか嬉しいもんである。
終了後お店で打ち上げ。1ダースほどのお客様が残って和気あいあい。ライブハウス廻りしているなぁと実感するひと時である。吉田慶子ちゃんが彼女自身のライブあとに寄ってくれて嬉。 - 8月30日(日) RED ZONE 目黒 ブルースアレイ
- Dead Zone
Another Moon
Matador
Tough
P-Bop
Twelve Funk
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What’s The Happiness
???
???
Chase The Shade
Sbatotto
Sand Witch
Love Goes Marching On
伊藤八十八氏、ジャムライス村松氏(この辺りがエレナの後見人になってくれると僕としては安心なのだが)ら業界関係者(SJ,JLなど)1ダースほど来訪。寺久保へのジャズ界の期待の程が伺える。 - 8月31日(月) 名古屋音楽大学講義
- 今週と来週3日間ずつをかけて“Two Bass Hit”のドラム完全攻略。黒田氏の教えを乞うて僕自身がドラムフレーズの理解を深めようとする目論見。
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