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英字が短縮入力の読みに使えると思いついたのは、 20世紀も押し詰まった1998年の夏頃でしたでしょうか。 細かい話は省きますが、当時、ATOK8との出合いがなかったら、 今に至る膨大な日本語入力の研究は 始まっていなかったと思います。 ATOK8は、つい最近(*)まで 主力のIMとして愛用していましたが、 ついに Mac OS 9 との不具合が出始めて、諦めざるを得ませんでした。 今(*)では ことえり(2.3.6)のユーザーとなり、 それなりに快適な日本語入力が実現できていますが、 やはり、ATOKのサクサク感(笑)には 勝てません。 〈* 本ページの執筆は 2002年。現在は Mac OS X 10.4.11上の Classic環境を使用〉 なお、今、ATOK14/17等ではなく ことえりを使っているのは、 ひとえに、この章題にもなっているフィーチャーが 実現可能なのが、 私の身近にあるものの中では ことえりしかないからです。 結果、縁あって、ことえりの改造パッチまで作成してしまった私ですが、 それはまた、 別のところ で話しましょう。(^.^;;; さて、英字を用いた文字入力といえば、 多くの方は、ローマ字入力を想像するでしょうね。 しかし、かつて私もローマ字入力を試していましたが、 (もともと英文タイプを覚えていたため) やはり打鍵数が多くなり、しかも100年以上前から変わっていない QWERTY配列の下では 打鍵効率も悪く、 さらには 日本語をローマ字に置き換えるという 余分な負担を 脳にかけることになるため、 どうしてもある種の違和感から抜け出すことができない ——等の理由から、 いくつかの利点もあるにもかかわらず、 常用の入力方式とするには そぐわないと判断しました。 〈これに関しては 別のページ(ナイショ(爆))で 詳述しています...^^;;;〉 それはともかく、ここでは MadDicプロジェクト全体の視点から、 MadDic1の 利点と効用について述べたいと思います。 (※当初、MadDicといえば この type I しか ありませんでした) まず、現在決まっている法則性のリストは、以下の通り です。 (※詳しくは 冗長になるので、ここでは割愛します) (英字と読みとの対応表は こちら です) もちろん、決まっているとは言っても、あくまでも「暫定」です。 が、数年かけて試運転&微修正をしているため、 かなりの部分は、このままでいいのではないかと思っています。 結論から言えば、 MadDic1の入力方式が その利点と効用を 最も活かせるのは、 MadDic VJE版に添付した『ガイド』にも 書いてありますが、 3文字以上の漢字列、もしくは カタカナ語を入力する時でしょう。 なぜかというと、 IMの辞書に登録されている漢字列やカタカナ語を引き出すのに、 アルファベット26文字×3ぐらいの“ヒント”を与えてやれば ほぼ それで 十分 だからなのです。 (※通常、人は その“ヒント”を「読み」として与えているわけです) これは単なる手抜き等というものではなく、むしろ それよりも、 打鍵数を減らすことによる 誤打鍵の減少として、 従来方式に比べ、確実に効能として現れてくるものであり、 大きく評価してもよい部分なのではないかと思っています。 また、カタカナ語は本来、もともとが英語から来ていたりするので、 それを英字で入力することは、言葉の取り扱いからいえば、 自然というか、好ましいことですよね。 (それを わざわざ 日本語読みにして、ローマ字で入力してる人がいるなんて!!!(>_<)!!!) つまり教育的見地からしても、 MadDic は 正しい入力法を 支援・推奨しているわけです。(笑) (英字は かく使うべし という意味でも) しかし、とはいえ、そんな MadDic1にも 短所があります。 それは「2字熟語」です。 (※単漢字は 除く) つまり、ただでさえ 同音異義語の問題があるのに、 それを英字の短縮読みにしてしまったら、 同じ読みにたくさんの候補が登録されてしまうことは 明らかなわけです。 (※ただし、打鍵数は減るので、候補選択の手間を含めて考えるなら、 同音異義語を持つもののほうが、トータルでの入力の手間は楽になるといえる) そのため、特に打ちにくくないものに関しては、 一部、読みをひらがなで打つ(=ひらがな併用)等の方法が 考えられます。 しかし そうなると 今度は、残りの文字を optionキーで打つ(*)手間のほうが、 相対的に負担が大きくなってきてしまいます。 〈* ことえりの かな入力モードでは optionキーを押しながらキーを打つと英字が入力されますり。ATOK8も最初はそうでしたが〉 そこで、その後 思いついたのが、 日本語入力を根本的に見直すキッカケとなった 「簡略拗音」「濁点省略」等の まったく別次元のフィーチャーです。 これは、optionキーによる英字入力ができないIMでも 打鍵効率の向上が期待できる画期的な入力方法です。 (ヒット率の低下も ほとんど ありません!) これを 私は、MadDic2のプロジェクトとして 新規に研究開発することにしました。 以下、これについては、次ページ以降で説明したいと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ことえり2用・MadDic1辞書( カ
タカナ語編・倭語編:2014年10月31日版) ※いずれもβ版です。かつ汎用仕様です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ことえり4のローマ字入力時に optionキーで 全角英字を入力できるようにする特約(爆)(爆)(爆) 拙作『ことえり強化パッチ』のサポートページにも書きましたが、 しかし、かな入力時でも ローマ字入力時でも、これができるようになると、 なお、かな入力時でも ローマ字入力時でも、この機能を完全に働かせるためには、 ※Mac OS X 10.5.x〜10.6までの動作は 未確認です。(※Mac OS X 10.6.4は
確認済み) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ また、MadDic誕生10周年を記念して、 これは、登録語彙を絞り込まない代わりに 読みに工夫をして、 使い慣れないうちは違和感があるかもしれませんが、 登録語彙数が多いため、指定変換辞書としての使用をお勧めします。 また、1文字だけの読み(音)になる漢字については、 それから、後づけということになりますが、(汗) ※なお、「完全版」では、登録単語数が膨大になるため、 |