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Beaujolais Villages NOUVEAU 2013

Luce 2009 (イタリア) 2013.10.11.

PROVINS PREMIUM 2011 (スイス)

グランドベルフォーレ ピノ(日本) 2013.6.26.

Old Tbilis
オールド トビリシ(グルジア)2013.6.05.

MERLOT  メルロー まるき葡萄酒 (日本)2013.4.06.

Moet & Chandon Imperial  モエ.エ.シャンドンインペリアル(フランス)2013.3.15.

Chateau Haut Brion 1990 シャトウ オ ブリオン(フランス)2013.1.03.

E. Michel エミールミッシェル(フランス)2013.1.01.

 Beaujolais Villages NOUVEAU 2013 (フランス)



ある教授がボジョレヌーボに関して書かれたお話を読みました。日本人の付和雷同的な性質は、ボジョレヌーボの解禁日騒動によく現れているということでした。何事も価値判断があいまいで、多数に流れるという国民性は、通常の日本のワイン消費量が世界的にみてたったの2%なのに、なぜかボジョレヌーボだけが40%を超えているというのは、まさに笑うではないか、、。「新し物好き」な根性は、メデアが騒げばすぐに便乗し、同じような評価をする、そして大多数の国民は同じ方向に流れる、、そのようなことが書いてありました。

多国籍民族で構成されている国々は、そこに住む人それぞれに価値判断が違いますから、なかなか同じ方向へは向かないのでしょう。それに比べて、日本人は単一民族です、黙っていても、感じることや考えがある程度は分かるのですから、一つの方向にむいてしまうのは致し方がないのでしょう。

しいて反論するならば、日本人は、変化する季節に敏感なうえ、味覚や感覚が繊細ですから、収穫の秋には先駆けて新米を賞味してお祝いをし、新酒の出来を想像して楽しむことができる人種なのだとも言えましょう。初春を祝い、初雪をめで、初鰹を愛し、酒屋の店先につるされた新しい緑色の杉玉に新酒の出来上がりを知る、そういった日本民族の性質が、たまたまフランスワインの新酒ボジョレヌーボに興味を持ち、解禁日という「けじめのある売り方」にひかれただけなのだと思います。

理屈はさておき、今年は気候が悪く、いまいちだと言われながら、秋になってから尻上がりに良くなった天候が幸いし、量はともかく、質の良い美味しいコクのある新酒になったという前評判でした。ほんにその通りで、期待していなかったわりには儲けもんの感じがする今年のボジョレでした。(2013.11.21.)







 Luce 2009 (イタリア)

 

トスカーナ地方はイタリアの半分から少し上の部分で温暖な気候、食材が豊富で質が高く、ワイン造りも盛んです。イタリアのワインは、その土地で昔から栽培されてきた品種を用いてワインを造ることが主流ですが、トスカーナは土地と相性の良いカベルネソービニヨン種をフランスから移植し、それに地元のブドウ、サンジョヴェーゼ種をブレンドすることによって、より美味しいワインを作ろうと努力してきました。それによって出来た良質で口当たりの良いワインが「スーパートスカーナ」として世界に認められ、有名になりました。

トスカーナの名門フレスコバルデイ家がカリフォルニアのロバートモンダヴィと組んで生み出したワインがこのルーチェです。ロバートモンダヴィは、バロンフィリップと共に醸し出した「オーパスワン」でよく知られています。いいとこ取りのブレンドの名手と言っていいのかもしれません。

サンジョベーゼ種とメルローを約半々にブレンドしたこのワインは、今までいただいたイタリアワインの常識をくつがえす物でした。渋みが全くありません、円やかなコクと滑るような喉ごしと厚みのある深い味わいは、イタリアの侯爵家が持つ気品が感じられ、成熟したエレガントさにあふれています。久しぶりに本格派の赤ワインを賞味することが出来ました。素晴らしいワインです。(2013.10.11.)


 PROVINS PREMIUM 2011 (スイス)

プロヴァンプレミアムが作られるヴァレー州は、スイスで最も多くのワインを産出しています。ファンダンは国のワインの品質規格や環境基準をクリアしたと認可された最初のワイナリーグループの一つであり、伝統と革新的な技術を併せ持ったワイナリーに与えられる「ヴァレー エクセランスのラベル」も取得しています。このワインに使用されるブドウは、シャスラという品種で、世界で生産されるシャスラの80%がスイスで生産されているそうです。

色は淡い薄緑色です、ドイツワインのような清冽さが感じられましたが甘みはありません。香りはさほど強いとは思いませんが、若い果実の持つかすかな苦味があり、爽やかさのあるキリッとした飲み口でした。軽い白身魚のバター焼きなどに絶好ではないでしょうか。スイスワインもなかなかです。
(2013.8.04.)



 グランドベルフォーレ ピノ (日本) 



山梨県河口湖岸の小さなワイン屋さんに並んでいたワインです。山梨県甲斐市のシャトレーゼベルフォーレワイナリーで醸造、ピノノワールを使って熟成させた赤ワインですが、なかなかの完成度です。日本のワインが世界と肩を並べるほどになったと言うことを実感させられるものでした。

ソービニヨン嫌いの人は、このピノの優しい味の深みと、ほど良さが何ともいえない魅力だと思うようですが、味覚は千差万別ですから、重みのあるどっしりとした赤が好きな人はあまり関心がないかもしれません。

TV画面の中でフレンチの有名シェフが作っていた「テリーヌ」を真似て作った豚のテリーヌが、思いの外うまくいったのを喜んで開けたワインです。食べるものとマッチして、両方ともが味を高めました、「ひょうたんから駒」のような、思いがけない美味しさが生まれました。

とりたててスゴイ香りとか、コクというものはまだありませんが、日常使いには適当な赤ワインだと思います。(2013.6.26.)  


 Old Tbilisi オールド トビリシ (グルジア)



街に詳しい友人の紹介で訪れた店は、京都四条の鴨川沿いにあるロシア料理レストラン キエフ Kiev でした。ソ連時代だった1971年に、キエフ市と京都市が姉妹都市になったのをきっかけに始められたお店だそうで、あの伝説の歌手加藤登紀子さんの弟さんが経営し、彼女もときどきライブ公演を行なうのだそうです。京都では珍しく、本格的なロシア料理がいただけるお店です。

一緒に饗された「ロシアのシャンパン」と称するグルジアのスパークリングワインは、首都トビリシ(グルジアは旧ソビエト連邦の構成国のひとつで、首都はトビリシです。温暖な気候を利用したワイン生産が盛んな国なのだそうです)の名前がついた珍しいもので、ほの甘く軽めに出来上がっていて
、例えて言えば「花嫁さんのシャンパン」といった、風情のある柔らかい口あたりです。 かわいらしく繊細で、かのスターリンの出身地グルジアからやって来たということが意外な感じの味でした。(2013.6.04.)

 MERLOT  メルローまるき葡萄酒 (日本)



明治10年に開設され、日本最古と言われている「まるき葡萄酒」山梨県、が醸し出す国産赤ワインです。

メルロー種100%、まさにメルローのマイルドな感じがよく生かされていて、秀逸です。じっくりと樽熟成された深みのある香りと、古酒の趣を感じさせるさびのある赤色が期待感を煽ります。樽の匂いがしっかりとする熟成度満点の深い香りが立ちのぼり、甘い匂いが僅かにします。まったりとした円味と果実の風味がとてもバランスよくまとまっていると感じました。

富士五湖周辺へのドライブで立ち寄った販売店で見つけました。あまり国産ワインを好まない連れも、このボトルを見て購入を決めました。ラベルも日本を強調し過ぎず、センスよくオシャレです。朝霧高原のソーセージやキャベツなどをお伴に頂いてみましたが、重すぎず、渋すぎず、良い按配です。日本のワインもここまで来たか、、と思わせるに十分なものでした。

明治10年、ワイン醸造技術習得のためフランスへ派遣された二人の青年の一人が、後にこの「まるき葡萄酒」の設立者になったのだそうです。美味しい国産ワインでした。(2013.4.06.)


 Moet & Chandon Imperial  モエ.エ.シャンドン インペリアル(フランス)

 

フランスが世界に誇るシャンパンのトップ会社で作られるシャンパンです。あの有名な「ドンペリニヨン」を作り出している醸造会社製。高価ではないのですが、仕上がりの良さとバランスの良さ、それに豊かな味の広がり、シュパッとくるダイナミックなの喉ごしはさすがです。桃色の泡立ちは華やかで、味の広がりは、じわりと奥深い感じです。

このピンクが派手なファッション世界の雰囲気とマッチしたのでしょうか、服飾雑誌などではモテモテのシャンパンになっているようです。ドン・ペリニヨンとまでは言わずともそれに近い上品な甘さは重くなく、まとわりつかず、すっきりとした爽快な後味はたしかに素晴らしいです。なかなかの代物です。

孫娘の入学祝いをダシにして、大人達が喜んで楽しんだシャンパンでした。(2013.3.15.)
 
 Château Haut-Brion 1990 シャトウ オ ブリオン(フランス)



シャトー・オ・ブリオンは、ボルドーワインのシャトー、ボルドーワイン格付けでは、特級ランクです。シャトウは1549年に建設されたということですから、長い長い伝統と歴史を持っているシャトウの一つですね。

カベルネソーヴィニヨン、メルロ、カベルネフランのバランスがすばらしく、非常に美味しいワインです。タンニンはしっかりと感じるのですが、嫌な渋さではなく、奥深い甘みをもっています、力強い風味はさすがと思わされました。そろそろ下り坂にさしかかる頃なのですが、円熟した円やかな味は、今が盛りといった感じで、三が日の最後にふさわしい華麗なワインでした。(2013.1.03.)

 E. Michel  エミール ミッシェル(フランス) 



フランスシャンパーニュ地方で出来る本格的シャンパンです。昨年の某新聞の人気投票では2位にランクインしていました、値段と味が釣り合っているからでしょう。かなり辛口に仕上がっていますが、きちんとした嫌みのない味でした。オーソドックスな風合いを持ったキリッとした飲み口が正統派には受けるのでしょうか、日本人は真面目が好きですね(笑)。

色は淡い薄黄色、泡立ちが細かくて美しいのがいいです。酸味のかった夏みかんのような風味を持っていて、宣伝にあるような甘みは、残念ながらそれほど強くありません。

お正月にお節をつまむ時、お友達と集まって、気兼ねなく栓が抜ける、手頃な感じのシャンパンでした。(2013.1.01.)
 

 
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