北村 薫作品のページ No.4



31.北村薫の創作表現講義

32.野球の国のアリス

33.鷺と雪

34.元気でいてよ、R2-D2。

35.いとま申して

36.飲めば都

37.八月の六日間

38.慶應本科と折口信夫−いとま申して2−

39.太宰治の辞書

40.中野のお父さん


【作家歴】、空飛ぶ馬、夜の蝉、秋の花、覆面作家は二人いる、六の宮の姫君、冬のオペラ、スキップ、覆面作家の愛の歌、覆面作家の夢の家、ターン

→ 北村薫作品のページ No.1


朝霧、謎のギャラリー、謎のギャラリー特別室、謎のギャラリー特別室2、謎のギャラリー特別室3、謎のギャラリー最後の部屋、月の砂漠をさばさばと、盤上の敵、リセット、北村薫の本格ミステリ・ライブラリー、詩歌の待ち伏せ(上)、詩歌の待ち伏せ(下)

→ 北村薫作品のページ No.2


街の灯、語り女たち、ミステリ十二か月、ニッポン硬貨の謎、北村薫のミステリー館、紙魚家崩壊、ひとがた流し、玻璃の天、1950年のバックトス、北村薫のミステリびっくり箱

→ 北村薫作品のページ No.3


遠い唇、ヴェネツィア便り、小萩のかんざし、中野のお父さんは謎を解くか

 → 北村薫作品のページ No.5

   


         

31.

●「北村薫の創作表現講義−あなたを読む、わたしを書く−」● ★★


北村薫の創作表現講義画像

2008年05月
新潮選書刊

(1300円+税)



2008/06/11



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2005、2006年の2年間に亘り、北村さんは母校である早稲田大学の客員教授として「創作指導」「表現演習」の講義を担当したとのこと。
本書はその講義の一部を活字化したものだそうです。

いくら北村薫さんとはいえ、“講義”ものとなると固そうだなぁと読むのを見送ろうと思ったのですが、巡り合わせで手に取ったところ、これが大正解。
読み物としてとても面白いのです、特に小説好きにとっては。

「創作表現講義」という題名、一見小説を書くための作法云々といった内容と思えてしまうのですが、さに非ず。本書は技巧論を語るものでは全くありません。
まず小説を書くために一番大事なものは何か?というと、人に伝えないものを持っているかどうかだと説く。
そこから始まり、小説を書くことについて語るに相応しい題材となる小説作品を挙げると、これはもうアンソロジー本の解説を読むような面白さ。
(※里見ク「椿」、塚本邦雄「昼恋(ひるのこひ)」

さらに、若い女性歌人の天野慶さんが登場するかと思えば、出版社で文芸担当のベテラン編集者、若手編集長も登場し、新人賞の新設ならびに選考の舞台裏も語られるといった具合。
それも決して素人に教えるという姿勢ではなく、本好きの人とのフリートークを楽しむといった風で、この上なく楽しいのです。
(※新潮社出版部長・佐藤誠一郎氏、「群像」編集長・唐木厚氏)
さらに文字の世界に留まらず、朗読家の北原久仁子さんを招いてと、表現の世界は真に奥行き深い。

宮部みゆき高村薫伊坂幸太郎帚木蓬生さん等人気作家の名前も度々飛び出し、小説好きにとって本講義の楽しさ、興味は尽きることありません。

      

32.

●「野球の国のアリス」● ★★


野球の国のアリス画像

2008年08月
講談社刊

(2000円+税)

2016年01月
講談社文庫化



2008/09/30



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“かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランド”シリーズ(講談社)の第14回配本作品。

アリスは野球好きな女の子。そのうえ好投手、ときている。
それなのに、中学に入るともう女の子は野球を続けることはできないというのは、アリスにとって残念無念なこと。
ある日、かつて自分を取材に来たことのある新聞記者の宇佐木さんが慌てて走っていくのを見かけたアリスは、思わず追いかけて宇佐木さんを真似て鏡の中に飛び込んでみると、そこは何と鏡の国だった、という次第。
表題からすぐ察せられるように、ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」を元にした作品です。
そこ鏡の国ではいろいろなことが本来の世界とは逆。そこでアリスは、思わぬ成り行きから再び野球の試合で投げるというチャンスをつかみます。
決してパロディではなく北村さん独自の作品に仕上がっているのは、これがアリス一人の物語ではなく、アリスが仲間たちと気持ちを一つにして再び好きな野球のためにチャレンジしようという躍動感があるから。
そしてそこには、好きなことに熱中する少年少女たちへの愛情、夢や希望に向かってチャレンジすることへの励ましがあります。

その何とも言えない温かさのあるところが、北村作品ならではの魅力。清々しく、とても気持ち良い作品です。
まさに、かつて子供だった大人も、今の少年少女も、そろって楽しめる物語です。
私は好きだなぁ、この温かな日差しを全身に浴びているような雰囲気が。

  

33.

●「鷺と雪」● ★☆       直木賞


鷺と雪画像

2009年04月
文芸春秋刊

(1400円+税)

2011年10月
文春文庫化



2009/05/02



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士族令嬢・花村英子&お付き女性運転手・別宮みつ子(ベッキーさん)のコンビによる日常ミステリシリーズ、第3弾にして完結編とのこと。

日常ミステリではあるのですが、ベッキーさんという守護者を得た英子が、謎めいた事柄を解決するということを通じて見聞を広め、一人の若い女性として成長していく姿を描くところに骨子があると感じられます。
またその味わいも、昭和初頭の東京、銀座周辺の雰囲気が描き出されているところにあります。
だから何なのか、という点が、このシリーズに関してもうひとつ私には物足りないところ。
時代、ミステリ、風変わりな女性コンビ・・・さて、その結果として何を描こうとしているのか、と。

「不在の父」は、英子の兄=雅吉が浅草の暗黒街で滝沢子爵らしいルンペン姿の男性を見かけた、というところから始まるストーリィ。
「獅子と地下鉄」は、和菓子の老舗<鶴の丸>の小学生になる息子=が夜遅く上野の美術館周辺で補導されたという事情を、英子とベッキーさんが解き明かすストーリィ。
「鷺と雪」は、台湾にいる筈の婚約者が何故か最近撮った写真に写っていたという薄気味悪い謎を、同級生である小松子爵家令嬢=千枝子の為に解き明かすストーリィ。

本書の最後は、昭和11年 2月26日の夜。そう、ニニ六事件の日です。
ただそれだけで何故完結なのか。納得いかないなァ。

不在の父/獅子と地下鉄/鷺と雪

  

34.

●「元気でいてよ、R2-D2。」● ★☆


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2009年08月
集英社刊

(1300円+税)

2012年08月
集英社文庫化

2015年10月
角川文庫化

2009/09/18

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ふと怖い、そんな話からなる短篇集。
とは言ってもそこは北村さん、恐いといっても優しくオブラートに包まれたような雰囲気。
さらりとした、小品に相応しい怖さです。

中でも「腹中の恐怖」が出色。
妊娠中の女性に恐怖を与えてはならじと、北村さんは気を遣い、序文で読まないよう注意を与えています。
どんな怖さなのか?と身構えたのですが、私が男性だからでしょうか、特に怖いとは感じることなし。でも、妊娠中の女性だったら・・・。ただでさえデリケートになっているところであれば、恐さを感じてしまうかもしれませんねぇ。

私としては表題作の「元気でいてよ、R2−D2。」が好きです。
こんなひととき、あっていいじゃないかと思います。
映画「スターウォーズ」に出てくるロボットR2−D2に似ているからと、傍らのコーヒーメーカーをそう呼んで語りかけるストーリィ。
クリスマスの木とか大きな木の和みを思い出して、優しい気分になります。

マスカット・グリーン/腹中の恐怖/微塵隠れのあっこちゃん/三つ、惚れられ/よいしょ、よいしょ/元気でいてよ、R2-D2。/さりさりさり/ざくろ

         

35.

●「いとま申して−『童話』の人びと−」● ★★


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2011年02月
文芸春秋刊

(1333円+税)

2013年08月
文春文庫化



2011/03/19



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本書は、北村さんのお父上が残した膨大な日記を基にした、大正から昭和初期にかけての時代を背景にした、文学青年の青春譜。
副題の
「『童話』の人びと」とは、毎月刊行の文芸雑誌『童話』に影響を受けた人々が、数多く顔を出していることから。

教師だったという北村さんの父上=宮本演彦(のぶひこ)氏は、明治42年生、横浜市保土ヶ谷の眼科医の4男。かなりの文学少年〜青年だったようです。
毎月発行される文芸誌『童話』を熱心に読み、毎回のように自作を投稿、取り上げられるかどうか胸をときめかしていたという。
同誌に掲載されたのは、演彦氏の作品だけでなく、妹
マスミ氏の作品も何度か取り上げられたそうです。当時の評者は、北村寿夫氏。
演彦氏、文学だけでなく、映画や歌舞伎にも興味が深かったらしい。
北村薫さん、突然作家として成り立った訳ではなく、親の世代から脈々と作家への道を目指していたのです! 驚きと同時にやっぱりなぁ、という思いあり。
※当時『童話』の熱心な読者・投稿者に、神戸の
淀川長治、下関の金子みすずもいたそうです。

本書を読んでいると不思議な思いに捉われます。
演彦氏の日記であると同時に、日記を基に北村さんが描き出した当時の文学青年の青春記であり、演彦氏の主観的な記録と同時に、そんな父親を客観的に眺めた北村さんの語りがある、のですから。
そして同時に、演彦氏だけでなく、同じく文学を志した文学青年たちの記録であり、大正という時代の雰囲気を描き出した青春譜でもあります。
日記帳、約10冊、約千二、三百頁。それを遺作あるいは遺書として残そうとしたことが驚きですが、それがあってからこそ作家・北村薫さんのルーツとして読める訳ですから、ファンとしては感謝すべきことなのでしょう。
ノンフィクションとも創作ともいえない、不思議な雰囲気を感じさせてくれます。北村薫ファンにはお薦めの一冊。

      

36.

●「飲めば都」● ★★


飲めば都画像

2011年05月
新潮社刊

(1700円+税)

2013年11月
新潮文庫化



2011/06/05



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文芸出版社の編集者となれば、如何にも個性強そうです。
そのうえ、そんな業界で男性たちに伍して働いているワーキング・ウーマンとなれば、豪快なところがあっても不思議ではありません。
そして、さらに酒好きで、酒を飲み過ぎてついつい意識を失うことも度々、となれば、尚のこと楽しそうです。

本書主人公は、そんな女性編集者の一人、小酒井都さん。
酒に酔った挙句ベテラン編集者の腕を締め付けたり、上司の編集長に赤ワインをぶちまけたり、果ては好意を抱いている相手に大事なものを押し付けてしまったのではないかとあたふた。
酒は飲むし、酔っぱらって記憶は失うけれど、都さん、どこか愛嬌があります。

そして、愛すべき酒好き女性は、都さんだけに留まりません。
都が
書ネエと慕う太田美喜だったり、文ネエと慕う瀬戸口まりえにしても同じこと。また、同僚で「裸足で駆け出す、愉快なサナエさん」という異名を取る村越早苗にしても同じこと。

仕事、お酒、恋愛と、文芸出版業界で働く愛嬌に満ちた女性たちの、仕事&お酒の日々が、ちょっと傍観者風に北村さんの手によって語られていきます。
長篇ストーリィというより、スケッチで綴る物語風。それもまた楽しき哉。
※様々な編集者たちとの付き合いも多く、また女性に優しく、ユーモア感覚もある北村薫さんだからこそ生まれた一冊、と言えそうです。

     

37.
「八月の六日間」 ★★


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2014年05月
角川書店刊

(1500円+税)

2016年06月
角川文庫化



2014/06/26



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立山連峰で山小屋を営む家族を描いた映画春を背負ってを観たすぐ後に、本書、編集者として忙しい仕事の合間をみつけて単独登山するアラフォー女子を主人公にした小説を読んでいる次第で、この偶然は楽しい。
映画では山小屋を営む側の視点、本作品ではその山小屋の世話になりながら登山する側の視点に立っている訳で、短い間に両方の視点から山登りの魅力を眺めている気がします。

約3年という期間の中で、計5回の登山行が描かれます。
ごく普通の女性の、ごく普通の登山が描かれているだけで、格別なドラマやサスペンスはまるでありません。その点では、実に地味ぃ〜な作品。北村薫さんは日常ミステリというジャンルを広めた立役者ですけれど、それに並べて言うならば、本書は日常登山を描いた作品。

ごく普通であっても、いやごく普通の登山ですから、出会いを楽しめる相手もいれば苦手な人もおり、また体調を崩す等々のアクシデントもあり。
そんなストーリィ、私のように登山に縁遠い人間から見ると、天界の地での出来事を低い位置から仰ぎ見ているような気持になります。
スポーツ苦手な私がスポーツ小説を読むという形でスポーツを楽しめるのと同様、本書は読むという形で誰もが登山をちょっと楽しめる、登山小説。(登山の楽しみは味わえても登山の苦しさは感じずに済むところは利点ですが、でも流石に眺望だけは想像力で補えません)

日常仕事から離れた時間が新鮮な、女子系登山小説。緩やかな楽しさが魅力です。


九月の五日間/二月の三日間/十月の五日間/五月の三日間/八月の六日間

    

38.
「慶應本科と折口信夫−いとま申して2− ★☆


慶應本科と折口信夫画像

2014年11月
文芸春秋刊

(1500円+税)

2018年01月
文春文庫化



2014/12/18



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北村さんのお父上=演彦氏が残した膨大な日記を基に、大正から昭和初期という時代を背景にした文学青年の青春譜=いとま申して”三部作の第2弾。
前巻が、神奈川中学から慶應義塾大学予科生の時代(大正末〜昭和4年)を描いていたのに対し、本巻では慶應本科に進んでの大学本科生時代を描いた内容。
※「予科」とは専門学科に進む前の教養課程に相当し、旧制高校とほぼ同じ教育内容だったらしい。
進学した当時の国文科には、巨人というべき
西脇順三郎と、演彦氏にとって終生の師となる折口信夫の2人がいた、ということから本書題名、そして表紙絵は慶應の三田旧図書館、という次第になったようです。

元になっているのが日記ですから、毎日の出来事が具体的に書き綴られています。歌舞伎役者のこと、歌舞伎見物や大学で行われた講演のこと、早慶戦(慶應では慶早戦という)のこと、大学で行われた万葉旅行(奈良〜京都を巡る旅)のこと、家族のこと、困窮している実態が明らかになった家計のこと。
肝心の大学生としての生活は、現代と比べると遥かにのびやかな雰囲気が肌で感じられ、ほのぼのと楽しい気分になります。「受験戦争」という言葉、そうした状況がない時代だったからでしょうか。
もっとも、不況、そして就職難と、厳しい面もあったようです。

本作品の文章は、演彦氏の日記の部分、「父は」と北村さんが補足する部分、「わたしは」と語る部分が混然一体となっており、演彦氏と北村さんが一つに同化しているように感じること多々あります。
ともあれ、まずはこの時代の雰囲気に浸り、タイムスリップしたような感覚を楽しむのが、本作品の味わい処でしょう。

       

39.
「太宰治の辞書 ★★


太宰治の辞書

2015年03月
新潮社刊

(1500円+税)

2017年10月
創元推理文庫化



2015/04/25



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<私>シリーズの最新刊。第5冊目であった朝霧が刊行されたのが1998年。待てど暮らせど続刊が出る様子はなく、もうシリーズは終わったものと諦めていただけに感慨があります。
北村さん自身、もう書かないつもりだったそうです。<私>が結婚するのは嫌だし婿も見たくなかった、とか。(笑)
それが最新刊に繋がったのは、新潮文庫創刊当時の完全復刻版、その巻末の観光案内に
ピエール・ロチの名前があったからだそうです。ロチの「日本印象記」から芥川龍之介「舞踏会」太宰治「女生徒」太宰治の辞書の正体は?と考えが広がり、そんなの謎を解き明かそうとするのは<私>以外にはないと再登場に繋がったのだそうです。

第4冊目
六の宮の姫君以来の文学上の謎解き。
芥川、太宰作品の他に
フローベール「ボヴァリー夫人」等々も登場してその辺りも興味深いのですが、本書における関心の的は表題通りあくまで太宰治にあります。
とはいえ、シリーズのファンとしては、17年ぶりに<私>シリーズに相見えたとあって、久々に同窓会で旧友たちに会ったという気分の方が強いです。(※太宰治、私は余り好きにならなかったんですよねぇ。)
<私>は今どういう状況にあるのか、学生時代の親友=
正ちゃんたちは? そして春桜亭円紫師匠は健在でいるのか、等々。
その辺りのことを知るには、本書を読んでもらうのが一番でしょう。

さて、<私>シリーズの続編はあるのか、ないのか。まぁ、それは北村薫さんにお任せしておこうと思います。

花火/女生徒/太宰治の辞書

   

40.
「中野のお父さん ★★


中野のお父さん

2015年09月
文芸春秋刊
(1400円+税)

2018年09月
文春文庫化



2015/09/28



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日常ミステリ、それも出版社業務や文学上の謎を主体とした短篇集。
北村薫さんのシリーズものでの探偵役と言うと、
空飛ぶ馬に始まる春桜亭円紫師匠覆面作家新妻千秋の2人が代表的存在ですが、日常ミステリといえば円紫師匠。それ以来の本格的(?)日常ミステリということで、読む前から期待大でした。

女子大生の“私”&円紫師匠というコンビが、年を経て編集者の娘=
田川美希&百科事典並み博覧強記の高校教師である“お父さん”というコンビに発展した、と言って良いと思います。そのうえオルツィの安楽椅子探偵ならぬ“コタツ探偵”、また娘が可愛くてならない父親というキャラクター像もほのぼのと温かく、私と同年代という親近感もあって私にはとても楽しく感じられます。

まさに北村薫さんの集大成と言うに値する一冊です。
日常ミステリ、文学に関わる謎が多彩という面白さに、女性編集者たちの生態を垣間見るといった面白さ。前者は北村薫さんオリジナルの魅力ですが、後者は長年に亘る北村薫さんと編集者たちの付き合いがあってこそと思います。実際、北村薫さんを担当する編集女子4人から仕入れたエピソードがいろいろ本書に織り込まれているそうです。それ故のリアリティ(笑)。
“中野のお父さん”が北村薫さん自身を投影していると読者が思うのは当然のことでしょう。つまり、<中野のお父さん&美希>は<北村薫さん&女性編集者たち>という関係式が自然と頭に浮かんできます。

収録8篇の内私が好きなのは
「夢の風車」「幻の追伸」「謎の献本」の3篇。「闇の吉原」は別格と言うべき哉。最後の「数の魔術」は甘いデザートというところでしょう。
本書の父娘コンビががシリーズものになることを、ファンとしては願ってやみません。

夢の風車/幻の追伸/鏡の世界/闇の吉原/冬の走者/謎の献本/茶の痕跡/数の魔術

  

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