Logo-Tamiya2 タミヤ Plastic Beams & PLA PLATEによる自作PCカスタムパーツ制作
▲ TOPへ

製作方法


■基本要素


構造物のうち,柱や梁など棒状の材で組み立てられているものを骨組といい,骨組を形成する材を部材という。

使う素材はPLASTIC BEAMS(プラ棒)がメインで骨組み構造(フレーム)を作成していくのが基本である。
現物に合わせて長さ等のサイズをその都度ニッパーで切断して調整していく仕組みで、採寸=部材切り出し、と言ったイメージである。
ニッパーで切断する際、コンマ数ミリほど長めにカットするのがポイントで最終的にヤスリで削りながら調整する。
フレームが出来上がった後、必要に応じてプラバンで覆っていく。
マザーボード アーマー マザーボード アーマー
棒を束ねれば束ねたほど強度は増すので必要に応じて調整する。
場合によっては平面全てが棒の張り合わせと言う事もある。

※重要なのは接着にはプラリペアの混合用リキッドで接着する事。付属の粉末はここでは使わなくてもよい。
混合用リキッドで接着すると完全に一体化し強度が上がる。
揮発性が高いので素早く取り掛かる必要がある。接着面が安定するのに数分。完全に固着するのに一晩ほど時間を要す。

■フレーム構造 骨組みの基礎


基礎知識

●平面骨組
構造物の骨組のうち、同一平面上に構成された骨組のこと。

●立体骨組構造
三次元的に構成された骨組のこと。

●土木建築的構造の種類

・連続梁
・トラス構造
・格子構造
・ラーメン構造

●航空・車両機械的構造の種類
・はしご型
・バックボーン型
・プラットフォーム型
・ペリメーター型
・クレードルフレーム
・ダイヤモンドフレーム
・ボックスフレーム
・バックボーンフレーム
・アンダーボーンフレーム
・モノコックフレーム
・ツインスパーフレーム

これら形式を詳しく調べたりする必要はない。どのような物かを頭に入れておくだけで制作の際にイメージをつかむのに役に立つだろう。
マザーボード アーマー

見た目の機能美的美しさも求めるなら車両機械的構造を意識する。
実用重視なら土木建築的構造を意識して制作するとよい。
どちらにしても、深く考え無くてもいいので状態を見ながらこれらの要素を組み合わせてフレームを制作する。
うまくいくと恐ろしく少ない部材で驚くほどの強度を持ったフレーム構造物が出来上がる。


■節点の強化


二つ以上の部材が接合されている結合点を節点と言う。
リブ2
ここで言う節点とは構造力学的な節点の問題ではなく、単純に結合に関する問題である。
フレームだけの構造物の場合、この節点は重要な部分であり、ここの接合が弱いと簡単に分解してしまう。
この為、補強として節点の接合部分にプラ棒の三角材などを使ってリブなどを追加しておくのが望ましい。
リブ3

プラ棒の三角材ではなくとも、フレームに使っている角材と同じ物を当てるなど様々である
リブ4 リブ5 リブ6 リブ7

■プラ素材の接着のポイント


プラ素材同士を単純に接着する場合、プラリペアの混合用リキッドのみで接着可能である。
強度を必要としない箇所ではタミヤセメントなどの模型用接着剤を使いプラリペア混合用リキッドの節約に努める。

一般的な模型用接着剤を使用時の注意点
プラモデルの様な小さいパーツの接着とは違い、プラバンの様な薄い板を貼り付ける際は、結構な接着面積があり、 面積が広すぎて接着剤が塗っていく尻から揮発し、乾燥して本来の接着能力を発揮できない事態に遭遇する事がある。
それならば、と
厚く塗りすぎると今度は接着剤が固まりきる前にプラバンを溶かし始めてしまい、波打ったり変形したりするので塗りすぎないように注意する。
接着剤失敗
大きい面積の接着にはまずは端から接着していき隙間から接着剤を塗りすぎないように注意しながら塗っていくようにする。 乾燥後うまく接着せず、めくれるようであれば、隙間からプラリペアの混合用リキッドを注入すればよい。

■プラ棒をカットする際のポイント


僅かに長めにカットしておき、直角定規で切断箇所が正確に直角になっているか確認しながらヤスリで調整する。
直角以外の角度は目視で希望の角度になるように調整する。
また、正確にカットできずに隙間等が出来てもプラリペアの溶液に混合用粉末を混ぜて使用する事で隙間を埋めて対応出来る。
プラリペアの使用方法は HPを参照
リブ4 リブ5
完全に固まったことを確認し、仕上げにヤスリで整える


■薄いプラバンを用いた制作手法


長さ20㎝、幅20㎝以上の広範囲にわたるような面積を持つパーツの場合、フレームだけで組むのは面倒である。
そのような場合、0.5㎜未満の薄いプラバンで基礎を作成するとよい。
工具が揃っているなら1㎜~2㎜厚と言った厚さのプラバンでもいいが、切り出すのは手間がかかるうえ、コストも馬鹿にならない。
0.5㎜未満の薄いプラバンなら、ハサミ、カッターナイフ、など日用品レベルのツールで簡単に切り出す事ができるし、あっという間である。

リブ5
何しろ、失敗しても簡単に再挑戦できるうえ、歪なものになってもヤスリなどで整えられ修正も容易なので、 現物合わせで採寸しながら切り出す場合ちょっと余裕をもって切り出すと良い。

切り出し終わったら入念にサイズや寸法を調整し問題がなければプラバンやプラ棒を更に接着して自分で納得いくレベルまで強度を増やそう。


◆補強


部分的に特別な補強をしたい場合。
・耐熱、耐火補強を含めた総合的補強
グラスウール、ガラスクロス、カーボンクロスが主に使用され、これら素材を補強したい部分にエポキシ樹脂で塗り固める。
または、初めからこれらの素材で作ってしまう。

エポキシ樹脂以外に最も手っ取り早い方法としてプラリペアの付属の混合素材で固めることもできる。
いずれにしても、それなりの出費を必要とするのでよく考えて無駄にしないように慎重に計画を立てよう。

その他


直角定規は重要なアイテムである。
常に定規を当てて歪んでいないか確認しながら組んでいく事。
これさえ怠らなければ高精度のパーツが簡単に作れるはずだ。