多摩丘陵・町田市相原の七国峠古道その2 | ![]() |
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左の写真は尾根上を行く掘割状の道です。これぞ鎌倉街道といった雰囲気満点の道です。道幅もそれなりにあり、ただの山道でないことは明らかです。かって人の往来が盛んであったものが感じられます。 何処からか馬の蹄の音が聞こえてきて、やがて馬に跨った鎧武者が目の前を通り過ぎて行くような錯覚を起こしそうなそんな気配さえ感じられます。 |
私は今まで多くの鎌倉街道跡を見て来ましたが掘割道といえばそのほとんどが廃道で、山林に埋もれたものばかりでした。しかしこの七国峠への道は、かって見たことのない本当に美しい掘割道です。同じ付近の写真を3枚も載せてしまいました。鎌倉街道歩きをしていて良かったなと思いました。ただの山道がこんなに素晴らしいものに思えるなんて。 | ![]() |
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木々の枝の間から差し込む太陽の光がキラキラと輝いていました。風もなく暖かな晩秋の小春日和です。こんな日に素晴らしい鎌倉街道を歩けるなんて神に感謝したい気持ちです。人間というものを40数年もやってきましたが、若い頃は何をやっても旨くいかず神を恨んだことも正直ありました。しかし今は悟りなどと大袈裟には言いませんが、何もないことに充足している時間が過ごせています。 |
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やがて道は掘割状ではなくなり、道なのか或いは道を外してしまったのかと思うようなところに出ました。それでもそのまま先に進んでみます。すると写真上右のように西側から切通し状で上って来る道と合流します。写真は振り返って撮影したものです。始めて峠から逆に下りてきた場合は間違えて切通しの方へ行ってしまうのではないかと思われます。逆コースの場合はここは要注意です。 |
切通し道と合流した道は再び道らしさを取り戻しやがてS字状の下りになります。この付近は深い切通しになりますが、始めに上り始めたところの切通しと違い幅が広く両壁の傾斜も大きいので、道の古さを十分に感じられるところです。右の写真どうでしょうか。時代劇に出てくる街道のような雰囲気が感じられませんか。 | ![]() |
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左の写真のこの辺り、歴史的古道の雰囲気が素晴らしい。写真以上に実際の道幅はけっこう広いです。如何にも古道の切通しといった感じで、私は何やら怪しげな妖気を感じながら歩いていました。しかし、けっして怖いといった感じとは違います。ここの雰囲気は古い山寺の参道のような感じがします。 |
道と周りの草木に魂が宿っているような気配です。
私はこの七国峠のページを作成するにあたり2度ここを訪れています。最初に来たのは11月後半で、そのとき峠の入り口がわからなかったので、犬を連れて歩いていた如何にも地元の人らしい方に、七国峠に行きたいのですがと尋ねてみるとその方は、「私も最近引っ越して来たばかりなのでそのような場所はわかいりません。」と言われてしまいました。 |
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また、これも地元の人らしい別のおじさんに、七国峠はどっちの方向ですかと尋ねてみると、「えっ、七国峠に行くんですか、あそこはもう道がなくなったと聞いているが。私は昔はよく七国峠付近で遊んだものですがね、もうだいぶ前から峠付近には行っていないんですよ。どうなんだろう、今は行けるのかな。方向としてはあっちなんでしけどね。」と言われました。その時は何だか不安になってしまいました。地元の人達はもう峠道を忘れてしまっているのか。しかし私はこの古道を訪れてみて不安どころか感動してしまいました。 |
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