多摩丘陵・町田市相原の御殿峠古道その2 地図はこちら

それにしてもここの掘割状遺構は見事なまでに真っ直ぐです。左の写真の付近は遺構が現れてから300メートルほども北へ進んだところですが、この先まだ続いています。掘割状の幅も段々と広くなってきているようです。

右の写真の付近は、お椀の底のような曲線的に窪んだ地形が確認できるのではないでしょうか。この形の地形こそが掘割形で、鎌倉街道跡の遺構はこのような姿をしているので掘割状遺構と呼ばれています。切通しのような深い窪地とはまた違ったものです。

左の写真の付近は全体としては綺麗な形の掘割状ですが、底にはゴミが散乱しています。写真はあえてゴミが目立たないように撮影しています。ゴミを捨てる人はここが古道跡と知っていて捨てているものなのか。たぶん古道とは知らずにゴミを投げ込むには丁度良い窪地と思って捨てているのではないのでしょうか。

こんなに素晴らしい鎌倉街道跡だというのにゴミ捨て場となってしまっているとは何ということか。このゴミが散乱した窪地が古道跡とは、現状からそう思う人などほとんどいないのではないでしょうか。右の写真はゴミを避けて苦労して撮影したものです。こんなに長く見事な掘割状遺構は広い関東平野の中でも他にあるでしょうか。

捨てられているゴミはプラスチック製の大型容器、バイクの部品、ヘルメット、家電品、空き缶、便器・・・、何でこんな物がここに捨ててあるのか呆れるものばかりです。さすがに廃車はありませんが、しかし多摩丘陵の中には何でこんな所にと思うような場所に廃車があったりするものです。多摩丘陵は市街地から近く雑木林が多いことから、心ない人の恰好のゴミ捨て場なのでしょう。

鎌倉街道跡が残るところは、人目に付かない雑木林の中が多いことから、不法投棄禁止や痴漢注意の立て札がよく見られます。そのようなところを彷徨いている見知らぬ私などは怪しいやつに見えるかも知れませんが、そんなことを気にしていては鎌倉街道跡は探せません。私は堂々と林の中へ入っていきます。そして人にあったら挨拶をするように心掛けます。

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