【3.ローカル路線のワンマン列車を利用し無人の駅で乗降するには】
〜駅に係員や改札システムがなく、線路とホームしかない無人駅が大半を占めるローカル鉄道の場合には〜
車掌が乗務する通常の列車では、2.の項目で述べたように、無人駅から乗ったあと車内で車掌から行き先までの切符を買えばいいのですが、車掌が乗務しないワンマン列車はそれが出来ないため、乗車時に自分で整理券を受け取り、降車時に運転士に提示して所定の運賃を支払う必要があります。
この整理券は乗車するドアの車内脇にある箱型の整理券発行機から抜き取ります。(写真1)整理券には乗車した駅名や番号などが記載されており、これが降車のとき運賃精算のよりどころとなります。
@【ワンマン運転時は乗車口が1ヶ所に限定される】
車内精算方式のワンマン列車が通常の列車と異なる点は、車両数が何両あっても乗車口が1ヶ所のみとなることです。通常、乗降が可能なのは運転士がいる先頭車両のみで、その先頭車両の後方のドアから乗車します(前方のドアは後述の通り降車専用のため)。つまりホーム上には乗車可能な位置が1つだけあることになり、このため駅のホーム上には、ワンマン乗車位置を示す看板や下げ札、ペイントなどの何らかの表示があるので、そこで列車を待ちます。しかしながら当線(なのはなライン)の無人駅では、ホームに書かれた乗車口を示す表示のペイントがほぼ消えてしまっていることが多いです。ですから、先頭車両の後方ドアから乗車すると覚えておくと列車が到着してからホーム上を右往左往しなくて済みます。
A【降車時は先頭の車両からしか出られない】
列車が駅に到着したら、通常の列車と違いワンマン列車では先頭車両の運転士横のドアからしか降車できません。言うまでもなく、下車客が乗務員の前を通らずに運賃未払いのまま降りてしまうのを防ぐ必要があるからで、運賃清算してから下車する必要があるためです。この時に手持ちの整理券に印字された乗車駅から下車駅までの運賃を、降車口付近にある運賃表示器(写真2)で確認したうえで運賃を支払って下車します。
注意するべきは整理券を不所持であれば、当然ながら全区間の運賃を請求されても文句は言えず、また旅客輸送定款でもそのように書かれています。整理券は忘れず抜き取ってから乗車して下さい。

←写真1 整理券発行機

←写真2 運賃表示器
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