■ 槍・穂高連峰縦走での写真。 (日本百名山・・十八座目!)
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槍・穂高連峰縦走を目標に10/26(金)朝、上高地より槍ヶ岳を目指し単独で入山した。
ここ4日間位は快晴の日が続いていたので、山頂や大キレットでの着雪の心配はないと思う・・・ほんとかい(-_-;)??
新宿からバスで行く予定だったが、さすがに当日では予約が取れずに車で行くことになった。
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朝5:30、沢渡大橋駐車場に車を止め、そこから指定されたバスで上高地まで入る。
沢渡に設置してある温度計では0℃と表示されていた。
こんな下界でこれでは、山頂はいったい何℃なんだー!
長いトンネルを越えると左手に焼岳(日本百名山)が見えてくる。 ごつごつした山だな〜。_(^○^)_
次に正面に穂高連峰の姿が現れてきた。
(あまりのすごさに、ちょっと自信をなくす。 _(T_T)_)
大正池、帝国ホテルを通過し、上高地へ到着。
時間は6:30だった。
梓川沿いを歩くとすぐに河童橋まで着く。
西穂、前穂のカールに朝日があたり始めている。
これはいいと思い、カール全体に日があたるまでレストランで8:00頃までのんびりとお茶をする。 |
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おっと、そろそろ槍ヶ岳に向わないと間に合わなくなる。
相変わらず無知+無計画は治らない。
結局、河童橋で1時間半も待ったのに取れた写真は最悪だった。
槍ヶ岳までは9時間、単純計算でも17:00になる。
今の時期17:00には日は沈むため槍沢ロッジまでは出来る限りのハイペース!
「おらおらおらー!!」と観光客+軽登山客をゴボウ抜きする。
今の時期、紅葉もピークで梓川沿いの歩道はなかなかの景色だと思う。
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観光で来るなら、横尾の分岐までは歩きやすいので散歩コースとしてはいいのではないでしょうか。地図上では上高地から3時間10分と記載してあります。
私は1時間半程でした。(^○^)v |
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途中で槍ヶ岳らしきとがった山が一瞬見える。
地図にもこの辺りで槍ヶ岳が見える。と書いてある。
写真の真ん中に写っているのが槍ヶ岳なのでしょうか???
吊り橋を二つ渡ると、槍沢ロッジまでだんだんと急になってくる。
槍沢ロッジに到着したのは11時過ぎだった。
ここで休憩して昼食にする。 |
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ここからが永遠と長い道程だった。
この辺りまで登ると紅葉も終わり、赤い実をぶらさげた枯れた木が目立っている。
後ろに移っている真ん中にある山は北穂高岳から涸沢岳までの道だと思います。
その右手が大キレット???
・ ・ ・ た ・ ぶ ・ ん ・
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この先からはまた傾斜がついてきてグリーンバンドという槍沢の途中で一面に広がった樹林帯を目標に登る事になる。
グリーンバンドを越えるまでは、槍ヶ岳の姿を見ることはできない。
ババ平のテン場では槍沢を渡る方にマーキングがあったが、違うだろうと思い真っ直ぐ進む。
最初の予定では途中の天狗原分岐で天狗池までピストンして槍ヶ岳の写真を撮りに行こうと思っていたが、槍沢ロッジからペースがいっこうに上がらず天狗池は断念する。
それにしても体力のなさを痛感させられる登りだ。 |
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おーーー!!!
槍ヶ岳だーーー! |
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グリーンバンドを登りきり左の方に進むと右手の山の裏から槍ヶ岳が見え始めた。
感動のあまり動きが止まってしまった。(@_@)
数秒後、我に返る。(゜-゜)
ここからの写真を撮るため絶好のポイントを探す。
でも、現像された写真は私が見た光景とは違っていた。
(腕がないのか測光センサーが悪いのかは不明。)
多分前者でしょう。 |
槍岳山荘を目指しジグザグに登っていく。
途中から山小屋の人がすごい勢いで登ってきたので、抜かされないようにがんばった。
15:30、ようやく槍岳山荘に到着。
小屋で手続きをする。
いつも思うのだが住所や名前を書く時、上手く字が書けないのは私だけだろうか???
この小屋はすごく雰囲気が良さそうな感じがした。
テントを急いで組み、カメラ一式だけを背負い誰もいない槍ヶ岳山頂へ登る。
かなり急で恐かったが、噂で聞くハシゴ渋滞がなかったのでよかったと思う。
最後のハシゴを登り下を覗いてみた。⇒ |
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やはり山頂にも誰もいない・・・
三脚を立て自分の写真を撮ろうとタイマをセットしホコラの前に急いで向ったところ、三脚で足をつまづき、岩にぶつかり槍底?に落ちそうになった。
現像された写真は足をぶつけ、うずくまっていながらもカメラの前に出ようとした悲しい写真になってしまった。
もう一度、タイマをセットし今度は上手く撮れたと思ったら、手に持った槍ヶ岳山頂の標板を逆さまに持っていた。
こ・こ・この山頂は呪われている・・・
暇な方で呪われた?写真を見たい方は下をクリック!!
← ← ← 呪われた写真です。 |
後ろを向くと明日向う穂高連峰の山々だけが薄い雲で覆われている。
こんな光景、現実の世界でもあるんだな〜。
拡大写真です。 → → →
誰もいない山頂では太陽が笠が岳の方へ沈んでいく・・・
拡大写真です。 ↓ ↓ ↓ |
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この写真は槍岳山荘の分岐から双六岳、三俣蓮華へ向う西鎌尾根だと思います。
のんびりとくつろいでからテン場に戻った。
17:00、テン場へ帰還。
今日一日、下山してくる人とは会ったが、これから登るという人は会わなかった。
この時期、大キレットを通過する人はいないのだろうか?
し〜ん。とした誰もいないテント場、標高3,000m月明かりの中で気分のいい時間を過ごした。
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6:00、起床。 爆睡したー。
用意をしてテントから出ると日の出は終っていた。
ミスった。(-_-;)
いよいよ待ちに待った大キレット通過の日だ!
天気は最高によく、風もないが、すごい冷え込んでいる。
7:00、穂高連峰へ向け出発する。
拡大写真です。 → → → |
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槍ヶ岳〜南岳付近までは富士山を確認することが出来る。
シーイングが良くても槍ヶ岳から確認できる富士山はこれが限界なのだろう。 |
大喰岳、中岳、南岳と3,000m超の稜線を越え、南岳キャンプ地に向う。
空気が薄いのかやたらと疲れる。
南岳まではこの時期でも着雪、岩の凍結はほとんどなかった。 |
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笠が岳の右横に見えるのは水晶岳と鷲羽岳だと思う。
鷲羽岳は深い緑色と茶色のコントラストがきれいな山である。
拡大写真です。 → → → |
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南岳を下り冬季休業している小屋の前で、軽い朝食をとり大キレットの底へ向かう。
相変わらず人の気配すら全くない。
この小屋から見ると90度の絶壁を大キレットまで下る感じになる。
あまりにも急な下りのため背中のリュックが引っかかり下りるのに時間がかかる。
大キレットでの岩場のほとんどが乾いているが、信州側(笠が岳側)は凍結していてツルツルの凍った岩場があるため注意して歩いた。
拡大写真です。 → → → |
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大キレットの下まで降り、後ろを振り返るとずいぶんな所から下ってきたと実感できる。
長谷川ピーク付近まで着くまでは、恐いけれども思っていたほどじゃないなー、と余裕ぶっていたが・・・
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長谷川ピークが近づくにつれ、みんなが恐がる理由が分かってきた。
こ・こ・恐いよ〜ん。
何なんだよ、ここは、鎖にしがみつきながら足場のないピークを越えるのかよ。
手が滑ったら何百メートル下まで転落してしまうぞ。
くそー、縦走用の荷物がなければ少しは楽なのにー。
長谷川ピークを越えると、転落死の多い飛騨亡き(間違えた飛騨泣きです。)に出る。
(写真は飛騨泣き)
ここもまた恐いよ〜ん。
岩にしがみつきながらカメラを取り出し撮影した。
全然、恐さが写っていない・・・(-_-;)
恐いので下を見ないで行こー!・・・ってそれじゃー、足場が分からないじゃないかー。おいおい、(-_-;) |
ようやく難関を突破し(大キレットを越え)北穂高岳の登り口までやってきた。
もう、精神的にボロボロで狂牛病状態だった。
(何なんだそれはー。)
北穂山荘まで登る途中、変な小鳥が近寄って来たので写真を撮らしてもらった、お礼にビスケットを一枚あげたら喜んで帰っていった。
雷鳥だったら、もう2〜3枚ビスケットあげたのに・・・  |
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山荘まで上がると数人の登山客がいた。
北穂高岳は涸沢から登る事が出来るため、人が多くなってきた。
この小屋はストーブがついていたので少し休憩させてもらった。
小屋の人に話しを聞いたところ、明日の日曜日は天気が悪くなる。雨(雪)が降るのは確実らしいですよ。
・・・・・・・・たらーっ。(-_-;)
雪、なんか降ったら前穂高岳の尾根はぬけられないよなー。うーん。
・・・・・・・・明日の予定を検討中。
しかし奥穂高岳には登らないと穂高に登った事にならないしー。
・・・・・・・・。
予定を変更し、今日中に奥穂高岳へ登り、明日は遠回りでも涸沢より下山し雨に備え一番らくな横尾のコースへ出るとしよう。
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13:30、階段状の岩場を上がると裏手が北穂高岳山頂となっていた。
ここから振り返る大キレットから槍ヶ岳までは迫力がある。
縦走用のリュックを背負って、槍ヶ岳から通過してきた大キレットを振り返っているシーン。
自分で言うのも何だけども、この写真かっこいい、、、
おー、白黒にするともっと渋みが出るぞー。
← ← ← 拡大写真(白黒)です。 |
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こんな所で時間をつぶしている暇はない、単純計算でも奥穂高岳までぎりぎりの時間である。
小屋の人が言っていたが、ここから涸沢岳までは、大キレットをコンパクトにしたような場所で危ない個所もあるようだ。
もう、恐いのはやだー、と思いながら北穂を下ると、さっそくルートを間違えてガレた沢を下ってしまい、コースに戻るのに苦労した。
でもこのコースには、危ない所には鎖がちゃんと付いているので何とかなる。(大キレットは危ない所にも鎖がない場所があった。)
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涸沢岳を下り、穂高岳山荘に到着。
小屋で手続きを済ませ即行でテントを組み空身で奥穂高岳へ向う。
穂高岳山荘から奥穂の山頂までは、危ない場所はないが・・・
途中で3メートル位にわたって雪+氷で覆われた場所があった。登りは何とかなった。
下りもここを通るのかと思うと胃が重くなる。
奥穂高岳山頂に到着する前に太陽は沈んでいた。
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や・や・やばい!
意地でも行ってやると思いながらも走って山頂に向った。
17:15、奥穂高岳到着!!!
登りは空身でも40分も掛った。
この山頂は正方形にコンクリートで固められていて真ん中にほこらが建っている。 |
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これで日本標高"Best7"まで登ったことになる。 (参考までに10位まで載せておきます。)
1位 : 富士山 ・ 3776m
2位 : 北岳 ・ 3192m
3位 : 奥穂高岳 ・ 3190m
4位 : 間ノ岳 ・ 3189m
5位 : 槍ヶ岳 ・ 3180m
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6位 : 荒川東岳 ・ 3141m
7位 : 赤石岳 ・ 3120m
8位 : 御嶽山 ・ 3067m
9位 : 塩見岳 ・ 3047m
10位 : 仙丈岳 ・ 3033m
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しかし、ここまで来て初めて登った燧ケ岳から比べると、かなり成長したと思う。
これも登山のすばらしさを教えてもらった師匠に大きな感謝である。
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そんなことを思っている間に辺りは暗くなり始めてきた。
あと、15分程早く着いていれば、夕日のジャンダルムを撮ることが出来たのに・・・
とりあえず日没後のジャンダルムの写真でした。 |
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槍ヶ岳には横夕焼けの中で雲が流れているようだ。
これもなかなかの写真に出来上がった。
← ← ← 拡大写真です。
下りは、暗いために凍っている岩の見分けがつかず走れない。登りで恐かった魔の3メ−トルに来た。
4点確保(3点+おしり)でずるずると体をずらしながら進んでいく。
飛騨泣きよりこっちの方が恐かった。
17:45、無事にテン場へ到着。 |
この夜は、大キレットから落ちる夢を何度も見て、その度に起きてしまい寝ることが出来なかった。
(ここを通過した人は、転落した人の怨念からかみんな夢を見てしまうらしい。)
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3日目、4時頃から仕度をする人がいたために私も早くに起きることが出来た。
天気が心配だった、外を見ると水平線付近には雲がないために日の出を見ることが出来そうだ!
カメラをセットし、6:10頃前穂高岳の方向から太陽が昇り始めた。
雲がある為にまだらに赤く染まってきれいな光景を見ることが出来た。
拡大写真です。 → → →
10分程で太陽は雲の中に消えてしまった。(T_T)
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これががんばってくれている私のテントです。
一人用なのでかなりコンパクトになりまり、重さも軽いです。
この時期でこの標高だったので、夜は露が凍って風が吹くとパキパキいっていた。
朝もはらうと氷が落ちるので片付けは楽だった。 |
10分程で太陽は雲の中に消えてしまった。(T_T)
7:00、上高地に向け下山開始!
涸沢までの1時間、急な下り坂が続く、ここから横尾までは人工的に作られたっぽい歩きやすい道だった。
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横尾手前で雨が降り出してきたが、レインコート、ザックカバーを付ける気力がないの で涸沢から上高地までノンストップで下りてきた。
11:30、上高地まで無事に到着。
上高地では沢渡行きのバス停で長ーい、長ーーーい行列ができていた。
マジかよー。
しかし最初に来たバスで、お一人の方いませんか〜。という天の声!ラッキーと思い行列の人の視線を横に一番前の補助席に乗り込み無事沢渡まで早々と到着することが出来た。
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