筆者=野村 仁
掲載=『Free Fan』No.31(2000年12月)
 
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「鳳来問題」経過報告2000年8月〜11月=

●岡崎市との接触 (2000年10月3日)
 クライマーズネット愛知でも話し合われた岡崎市への訪問は、約1カ月後の10月3日に実現した(宗宮・松岡・若林)。以下は宗宮の報告より。
 岡崎市の説明:岡崎市有林はそもそも「造林のための土地」と法令で位置づけられている。岡崎在勤在住者は岡崎市有林入口付近のキャンプ場と一部の遊歩道を事前に予約することで利用できるが、それ以外の利用はもともと想定外である。
 つまり、岡崎市有林はもともと立入禁止であったのであり、6月の立入禁止看板はあらためて設置したものにすぎない。また、水源地に立てた看板などについては、市有林内ではないが、地主さんに岡崎市から依頼したもの。
 岡崎市有林以外でのクライミングに対しては、
(a) 林道は現在は町道となっており、鳳来町の管轄である。駐車場所も岡崎市の土地ではない。
(b) 岡崎市の見解は、あくまでも「岡崎市有林が立入禁止である」ということである。
(c) 水源については配慮してもらいたい。
(d) 清掃などで岡崎市有林に立ち入ることまでも禁止するということではない。遊歩道は登山者なども利用しているようであり、そこまでも禁止するという立場ではない。

【関連文書】報告:岡崎市管財課訪問とお詫び

「軍艦岩」遠望

●第2回鳳来会議 (2000年10月15日)
 愛知ネットからの提案、その後のMLでの論戦内容などを受けて、10月15日、11月11日の2回にわたって鳳来会議がもたれることになった。第2回会議からは、「クライマーの会」メンバー以外でも参加可能にすることが提案された。理由はいまひとつクライマー間で温度差を感じていること、一部の者で勝手に決めているという印象を与えないためだった。
 第2回会議でのおもな決定事項は以下のとおり。
(A) 川合区、鳳来町との関係
 鳳来町在住の高橋氏から、地元への対応に関して具体的な提案があった。
 これまで地主さんから「岩場使用の許可」を得ることを考えてきたが、地主さんや鳳来町よりも、どちらかといえば山林管理者&川合区との関係のほうを重視したほうがいいのではないか。地主といっても日本各地に点在しており、それぞれについて、パイプの全くない現状からアプローチするのは困難。鳳来エリアの森林を実際に管理しているのは、川合区の区会・消防団・営林関係者であり、これら川合区の人々は地主さんと深い関わりをもっている。したがって、まず川合区との関係を良好なものにするために、清掃登山、クライミングイベント等を継続的に実施し、関係を密なものにしていく必要がある。特に、これまでアプローチを行なっていなかった消防団については、川合区の行事等と密接に関わる団体であることから、今後クライマー側は消防団との関係を親密にしていかなくてはならない。
(B) 対外的広報活動
 一般の人の目にとまるメディアである新聞・TV等に対して広報活動を行なう必要があるとの指摘があった(南裏−SWEN三島)。広報活動担当として「鈴木−浜松、北島−浜松」が人選された。
(C) パラダイス、治山水等のオープンに向けて
[全体方針]
 治山水・パラダイス等のエリアについて、開放に向けての活動を進める。ただし、駐車場・岩場ともに地元・川合区の財産区であることから(※)、川合区に対する登攀再開の承諾、駐車場スペースの使用承諾、一般車両の交通の妨げとならないための駐車場の確保対策がとられ、クライマーへのマナー啓発を含め問題が解決された時点で開放を行なう。
※注=パラダイスは川合の財産区だが、治山水などは私有地内の岩場である。
[具体的対策]
・川合区との交渉を進める。(担当:若林−静岡、斎藤−鳳来他)
・駐車場の問題解決=代替駐車場としてキャンプ場、小滝橋手前の駐車スペース等の使用許可を得る。(担当:南裏−SWEN三島)
・岩場整備=東海山岳会のメンバーを中心に美化委員と連携して活動する。(担当:藤田−東海山岳会)
・広報活動=自粛から開放に至るまでの経緯について地元への広報活動を行なう。
 なお、会議後、南裏・若林・大西一彰が鳳来湖キャンプ場に行き、駐車の件で管理人に交渉したが、キャンプ場への駐車は受け入れてもらえなかった。

【関連文書】報告:第2回鳳来会議


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