K41.都市の温暖化量、全国91都市


著者:近藤 純正
本ホームページに掲載の内容は著作物であるので、 引用・利用に際しては”近藤純正ホームページ”からの引用であることを 明記のこと

日本の長期的な気温変化量(バックグラウンド温暖化量)を用いて、 全国91都市について都市温暖化量の経年変化をもとめた。都市温暖化量とは 気温からバックグラウンド温暖化量(地球温暖化量)を差し引いた値で、 緑地の減少・道路の舗装化・人工排熱の増加など都市化によって生じる 気温の上昇ぶんである。

日本の長期的な気温変化の傾向を見ると、1915-1940年(大正4年~昭和15年) には地域的にも変動が小さく、かつ都市化の変化が微小であるので、 この時代の平均気温を基準に選んだ。ただし東京と横浜は関東大震災(1923年 9月1日)以後に、また京都も1930年頃から都市温暖化が進んだので、 これら3都市については1910-1925年を基準年とし、それ以後の気温上昇を都市 温暖化量とした。

全般的な傾向として、経済高度成長期の1960~1980年に都市温暖化による 気温上昇率が大きいが、北海道では少し遅れる傾向にある。 2000年時点の都市温暖化量は、最大の東京で約2.0℃、都道府県庁所在都市 平均は1.0℃であり、これらは地球温暖化量(バックグラウンド温暖化量: 0.7℃/100年)を越えている。他の中都市平均値では0.5℃である。

原野を拓き畑地がつくられるようになり集落・初期の都市が形成 されるまでの気温上昇量(初期の都市温暖化量)は0.4~0.5℃程度と見積もる ことができた。(完成:2008年5月9日)


トップページへ 研究指針の目次

2008年2月27日:素案
2008年5月6日:粗筋の完成
2008年5月9日:完成

  目次
	41.1 はじめに
	41.2 都市温暖化量のまとめ
	41.3 6大都市における経年変化
	41.4 都道府県庁所在都市における経年変化
	41.5 中都市における経年変化
	41.6  原野から小都市成立までの都市温暖化量
	データの一覧表
	 (1) 気温補正の一覧表
	 (2) 10年ごと都市温暖化量の一覧表
	参考資料


41.1 はじめに

日本における長期的な気温変化(都市化や日だまり効果による気温上昇を 除外したバックグラウンド温暖化量)は、 「K40.基準34地点による日本の温暖化量」に 掲載した。

本章では、

温暖化量=(バックグラウンド温暖化量)+(都市温暖化量)

と定義し、日本各地の都市それぞれについて経年変化を求める。

基準年の決め方:
都市の温暖化はどの時点から始まったかが問題となる。原野に近い状態から 初期の都市が形成されるまでの昇温量を決めることは難しいのだが(41.6節 参照)、全体を詳細に見ていると戦前の1915~1940年代は気温の時間的・ 空間的はばらつきが小さい安定した時代である。また、この時代は明治~大正 初期にかけて発達してきた都市形態がやや安定している。

さらに都市温暖化量の経年変化をみても、ほとんど変化のない時代であるし、 気象観測所(気象台、測候所)の大半の創設がほぼ終った時代でもある。 以上の理由により、1915~1940年の平均を都市温暖化量ゼロの基準として 選定した。

ただし、東京と横浜は関東大震災(1923年9月1日)以後、復興が急速に 行われたとみなされ、また京都も1930年代に都市温暖化が大きくなり 始めたので、これら3都市については1910~1925年の平均を基準とした。

また、北海道内陸の旭川や帯広は測候所開設当時から、開拓が進み、都市温暖化 量がほとんどの時代にかけてほぼ直線的に増加してきた。この点に関しては 最後の41.6節で説明する。

1945年の終戦後、特に1950年以後に都市化が進むようになってから測候所が 開設された千葉や奈良などの基準年は、周辺観測所の気温変化などとつじつまが 合うように、基準年の気温を推定した(表41.2参照)。

不連続の取り扱い:
気象観測所やその観測露場は時々移転し、気温の不連続が生じる。気温の 不連続の大きさは、周辺観測所の気温の10~20年平均値との比較から見積もる ことがたいてい可能である。おおよそ1950年以前に生じた不連続は補正して 用いたが、都市化が大きく進むようになった1950年頃以後の不連続は補正 せずにそのまま用いる(表41.1参照)。

1950年頃以後に生じた不連続の大きさが概略0.3℃(場合による)以上の ときは、完全な不連続として取り扱い、「移転後」の都市温暖化量として 別の行に明記してある(表41.2参照)。

それら1950年頃以後に生じた不連続が大きい都市の詳細は次の章 「K42.都市気温と環境の短期的変化」の第3節で 取りあげてある。

本章の次節では結果のまとめを行い、付録の表41.1と41.2に詳細な一覧表 (気温の補正と10年ごとの都市温暖化量)を掲載してある。 もとめた気温の精度は各点・各年については±0.1℃程度であるが、 最終的には数年以上(7年や15年)の移動平均を行ったので、数地点以上の 平均的な誤差は±0.5℃程度またはそれ以下である。

都市温暖化量を求めるのに移動平均する理由は、観測誤差のほかに、 気温の観測値には露場のごく近辺の環境変化が反映されるので、これらの すべてを含んだ数年程度の短期間の気温上昇を見るよりは、少し広域の 環境変化によって生じる都市温暖化を知りたいからである。

都市化による気温上昇(ヒートアイランドなど)については、これまで 特定の日について都市内と郊外の気温差から評価される事例が多かったのだが、 今回のように全国的・系統的な評価が行われたのは初めてのことである。 これには、観測法の変更による補正や気象観測露場における日だまり効果による 気温上昇の補正を行うことによって、日本におけるバックグラウンド温暖化 量がわかってきたからである。その詳細は他の章で述べてきたとおりである。

41.2 都市温暖化量のまとめ

各都市の気温からバックグラウンドの気温上昇を差し引いた都市温暖化量 の大きさを記号分けして示す。

図41.1は1970年における都市温暖化量の分布図である。 この100年余の日本におけるバックグラウンドの気温上昇(地球温暖化量)は 100年間あたり約0.7℃(期間のとりかたによって0.5~0.8℃の範囲で変化 する)であるので、記号分けはその約50%(0.3℃)以上、100% (0.7℃)以上、200%(1.4℃)以上とし、それぞれを青、黄、赤の印で、 また0.3℃以下を白丸印で示した(青印は黒色に見える)。

都市温暖化量が100%(0.7℃)ということは、実際の気温がバックグラウンド の気温上昇の2倍(200%)に達しているという意味になる。

0.7℃以上の地点は6都市(東京、横浜、千葉、大阪、京都、敦賀)のみで あり、都市化の影響が小さい0.3℃以下は全都市の約半分の46都市で ある。

都市温暖化1970年地図
図41.1 都市温暖化量の分布地図(1970年)、都市温暖化量の大きさにより 記号分けしてある。
白・・・・0.3℃以下、青・・・・0.3℃以上、黄・・・・0.7℃以上、赤・・・・1.4℃以上
都市温暖化量=0.7℃の地点では、これにバックグラウンドの気温上昇 (0.7℃/100年)が加わり、実際の気温は昔より1.4℃の上昇である。

図41.2は2000年における同じ分布図である。2000年の値とは、1993~2007年の 15年移動平均値の意味である。都市温暖化量が1.4℃以上の地点(赤丸印)は 東京、千葉、鹿児島の3都市、46都市が0.7~1.4℃(黄色)である。 これら49都市(91地点の過半数)における気温上昇はバックグラウンド温暖化 量と合わせれば、気温は0.7℃の2倍以上の1.4~3℃も高温になったことを意味 する。

都市温暖化2000年地図
図41.2 都市温暖化量の分布地図(2000年)、都市温暖化量の大きさにより 記号分けしてある。
白・・・・0.3℃以下、青・・・・0.3℃以上、黄・・・・0.7℃以上、赤・・・・1.4℃以上
都市温暖化量=0.7℃の地点では、これにバックグラウンドの気温上昇 (0.7℃/100年)が加わり、実際の気温は昔より1.4℃の上昇である。

41.3 6大都市における経年変化

図41.3は東京における気温(プロット)と都市温暖化量(赤曲線)の経年 変化である。縦軸のゼロから赤曲線までの高さが都市温暖化量である。その 赤曲線と気温(小さい青印と5年移動平均の緑四角印)の縦軸の差が都市化 を含まないバックグラウンドの気候変化である。

東京における気温上昇のほとんどは都市化によるものである。

東京の気温
図41.3 東京における気温と都市温暖化量の経年変化。
青点:気温の年々変動(1910~25年の平均気温13.91℃を基準)
緑四角印:気温の5年移動平均
赤曲線:都市温暖化量(1910~1925年の平均をゼロと定義)、15年移動平均で あるが関東大震災(1923年)ころは3~7年の移動平均

注目すべきは、1923年9月1日の関東大震災で東京の大半が焼失し、その後 約10年間に急速に都市化が進み気温上昇が生じたことがわかる。

1940年代は太平洋戦争の開始と空襲による焼失で都市の発展は停滞 したことがわかる。

1950年ころから復興の兆しが見え始め、1960~1980年に 都市温暖化量が大きい傾斜で増加している。この時代は東京オリンピックの 開催、東海道新幹線の開通、経済の高度成長期である。

東京の2000年時点における都市温暖化量は2.0℃であり、まだ増加傾向が 続くと見なされる。都市化だけで2℃の気温上昇は地理的にどれだけ ずれたことに相当するか?

図41.4は年平均気温の緯度分布である。ただし、都市化がほとんど進んで いない1915~1940年の平均気温についての分布図である。

年平均気温の緯度分布
図41.4 1915~1940年代の年平均気温の緯度分布、ただし年平均気温の 高度減率=0.65℃/100mとして標高補正を施した値のプロット

年平均気温の緯度に対する変化割合は0.87℃/度=2℃/2.3度(=2℃/南北 255km)である。このことから、都市化により東京は四国の室戸岬に移転したことに 相当する気温上昇である。

横浜も東京と同様に関東大震災で大半が焼失した。詳細は「写真の記録」の 「39.関東大震災と横浜の気温」を 参照のこと。

横浜も図41.4によく似た経年変化を示す。その図の替わりに東京との対応を わかりやすくするために、図41.5の上図には東京に対する横浜の都市温暖化量 の比率の経年変化を示した。

横浜と東京の都市温暖化量の比
図41.5 都市温暖化量の比。上:東京に対する横浜の比、下:東京に対する 熊谷の比。
小プロットは毎年の値の比、赤丸印は移動平均値(図41.3の赤曲線)同士の比。

1940年までは、横浜は東京にやや遅れて復興・都市発展が進んだことが わかる(ただし、気温に及ぼす都市化であることに注意のこと)。

しかし、1940年以降は、東京に対する比がほぼ一定の0.6で推移していることは 興味深い。

同図の下は東京に対する熊谷の都市温暖化の比の経年変化である。1965年の 熊谷の観測所移転による気温上昇の影響もあるが、全体として、この比は 直線的に増加し、まもなく0.6を超えようとしている。

東京に対して熊谷の都市温暖化量が直線的に増加してことは、都市化は東京 に遅れているものの、急速に進行してことを意味する。

2007年8月16日に熊谷で40.9℃の 日本の最高気温の記録を出したのだが、この大きな原因の一つは熊谷の 都市化の急速な進行が原因となっているのではなかろうか。 ただし、この温度は熊谷地方気象台における観測値であり、観測露場の 悪化(樹木の生長や建物の込み合いによる通風の悪化など)によるものと 想像できるので、近日中に見学しておきたい。

図41.6(上)は東京に対する京都、(下)は札幌の都市温暖化量の経年変化 である。

1940年代の戦争中も、相対的に京都は東京の停滞に対し都市化が進んでいた ことがわかる。1950年ころ過ぎると比が下がり始めるのは、東京の戦後復興が 急速であったことを意味する。1965年ころ以後、比が0.7~0.8のほぼ一定で 続いている。古都・京都でも都市化は東京と同様に一定の比率で進行して いる。

京都と東京の都市温暖化量の比
図41.6 都市温暖化量の比。上:東京に対する京都の比、下:東京に対する 札幌の比。
小プロットは毎年の値の比、赤丸印は移動平均値(図41.4の赤曲線)同士の比。

図41.6(下)は札幌についての関係である。特徴は、(1)1940年から札幌の都市化 がははじまった。(2)北海道以外の他都市より遅れて1980年ころから都市化が 進み、1985年以後、ほぼ0.7一定の比が続いている(都市化も東京と同じように 続いている)。

図41.7は6大都市(東京、横浜、名古屋、京都、大阪、福岡)平均の都市温暖化 量の経年変化である。この6大都市から神戸と広島は除いてある。神戸と広島 はそれぞれ、1999年と1988年に都心部に移転し温暖化量が大きくなったが、 移転に際し、大きな気温の不連続(0.65℃、0.64℃:表41.1参照)が生じた ので、平均図では除外してある。

6大都市の気温
図41.7 6大都市(東京、横浜、名古屋、京都、大阪、福岡)平均の都市温暖化 量の経年変化、ただし東京、横浜、京都は1910~25年の平均値を、 他の都市は1915-1940年の平均値を都市温暖化量ゼロと定義する。

図41.7では、1930年前後に傾斜が大きいのは東京、横浜、京都の性質が 現れたものであり、名古屋、大阪、福岡の特徴ではない。

41.4 都道府県庁所在都市における経年変化

図41.8は都道府県庁所在の34都市平均の都市温暖化量の経年変化である。 これらの多くの都市では、1950年以後に都市化が進んだ。この図では、滋賀県大津 には気象台はなく彦根にある、千葉、静岡、奈良、富山、鳥取、松江、山口 の気象台・測候所は創設が新しく除外してある。彦根は次の中都市に含まれ ている。熊谷には県庁はないが、都道府県庁所在都市に含めてある。

県庁所在都市の都市温暖化
図41.8 都道府県庁所在都市(34都市)平均の都市温暖化量の経年変化、 ただし、1950年頃以後の移転による気温の不連続が大きい都市と、 観測所創設が遅れた都市は除く(付録の表41.1と41.2を参照)。

2000年における都市温暖化量の平均値は1.0℃である。

41.5 中都市における経年変化

図41.9は31の中都市平均の都市温暖化量の経年変化である。これまで示した 大都市、都道府県庁所在都市に比べて都市化は小さく、急速に進んだのは 1970年代であり、約10年ほど遅れている。

2000年における都市温暖化量の平均値は0.5℃であり、県庁所在都市のちょうど 半分の大きさである。

中都市の都市温暖化
図41.9 中都市(31都市)平均の都市温暖化量の経年変化、 ただし、1950年頃以後の移転による気温の不連続が大きい都市と、 観測所創設が遅れた都市は除く(付録の表41.1と41.2を参照)。

41.6 原野から小都市成立までの都市温暖化量

本章では都市の人口が増え、市街域が拡大するにしたがって、都市温暖化がどのよう に変化してきたかを調べてきた。

最初の小都市は原生林の広がる原野を切り拓いて生れたと考えられるのだが、 現在の多くの都市は江戸時代ないしそれ以前から成立してきたものが多い。

原野の状態から初期の小都市が形成されるまでの間、気温はいかほど変化 したのか、それを知りたい。

日本では、気象観測が開始されたこの100年余の間、原野に近い所に気象観測所 が創設され、小都市から大都市へ発展してきたものは少ないのだが、 つくば(館野高層気象台)と北海道内陸の旭川および帯広に注目したい。

筆者は1957年当時の谷田部町にあった館野高層気象台とその周辺を知っている。 おもかげはほとんど残っていないが、当時は松林が多く広がり、その間に畑が 散在、人家も少なかった。

図41.10はつくばの気温(プロット)と都市温暖化量(赤の曲線)の経年 変化である。具体的な気温補正の方法は章末の表に示してあるように、つくばでは 創設当初(1921年)から1952年まで1日に3回(6時、14時、22時)の気温から平均値が求められていた ので、その補正と百葉箱から現在の通風筒への変更にともなう補正を施した 値を用いてある。

つくばの都市温暖化
図41.10 つくば(館野高層気象台)の都市温暖化量の経年変化、 ただし1915-1940年の平均気温(12.59℃)を基準とする。
小プロット:年々の気温差、緑四角印:気温の5年移動平均値
赤マイナス印の曲線:都市温暖化量

1955年:谷田部町成立
1980年:気象研究所が東京杉並区高円寺からつくばに移転
1985年:筑波で国際科学博覧会(万博)が開催
1987年:谷田部町と周辺町村が合併してつくば市誕生(人口11万人)

1950年代~1960年代の散在する集落の人口は5万人程度であろう。図41.10 において、都市温暖化量は0.3~0.4℃でほぼ一定の傾向が続いている。 原野の占める割合が高い1920~1930年代を基準とすれば、都市温暖化量 =0.37℃(1950~1980年平均)とみることができる。

森林を伐採し畑地が広がり集落(町)が散在するようになると、平均気温は この程度上昇することになるのか。

観測法の時代による変更にともなう気温の誤差、観測露場のごく近辺の環境 変化などによって、平均気温は影響を受けるので、1地点の結果から 結論を導くことは危険であるので、他の地点についても見てみよう。

図41.11は北海道内陸の帯広における都市温暖化量の経年変化、ただし1960年 までである。現在までの都市温暖化量の一覧は表41.2に掲載してあるように、 1920年ころから現在まで都市温暖化量はほとんど直線的に増加している。 平均勾配は約1.0℃/80年である。

帯広の都市温暖化
図41.11 帯広における1960年以前の都市温暖化量の経年変化、 ただし沿岸部の4観測所(函館、寿都、網走、根室)平均との気温差を プロット、赤マイナス印の曲線は11年移動平均

帯広はもともとアイヌが住んでいたが、1883年に入植し開拓が始まったという。 当時は原生林の続く原野であり、道路がつくられるようになり1920年頃の人口 は2万人程度、5万人に達したのが1950年ころである。現在の人口は17万人である。

1890~1910年の平均気温から人口が5万人ほどになった1940~1960年の平均 気温(ただし沿岸の函館、寿都、網走、根室の4地点平均気温との差)まで の昇温量は0.63℃(=1.80-1.17)である。

図41.12は旭川についての都市温暖化量の経年変化である。

旭川の現在の人口は35万人余である。面積は近年の市町村合併により 昔に比べて格段に広くなっている。写真などの詳細は「写真の記録」の 「33.旭川の都市化と気温上昇」に 掲載してある。

旭川の都市温暖化
図41.12 旭川における1960年以前の都市温暖化量の経年変化、 ただし沿岸部の4観測所(函館、寿都、網走、根室)平均との気温差を プロット、赤マイナス印の曲線は11年移動平均

旭川の人口は1920年に6万人余であり、1890~1905年平均から1910~1930年 平均までの都市温暖化量は0.31℃(=1.75-1.44)である。

以上の3都市の初期の都市温暖化量をまとめると、
筑波・・・・・・0.37℃
帯広・・・・・・0.63℃
旭川・・・・・・0.31℃

平均・・・・・・0.44℃

原野に近い状態から小都市形成までの昇温(都市温暖化量)は 0.4~0.5℃程度とみてよいだろう。

付録の一覧表

気温の補正などに用いた資料は表41.1に、10年ごとの都市温暖化量の一覧 は表41.2に掲げた。

空爆による周辺建物・樹木の焼失の影響
1941-45年の大戦で日本の大半の都市はアメリカの空爆によって焼失した。 この影響が都市温暖化量の経年変化から実出だすことができるかも知れないと、 予想していたが、0.1℃以上の明瞭な気温下降はほとんど現れていない。 しかし下関では1945~1960年ころにかけて、0.1~0.2℃の気温下降が見られる のは(表41.2参照)、戦災後、風通りがよくなり日だまり効果の減少 によるものではないかと想像する。

表41.1 気温の観測回数が3回の期間、その補正量(観測値に加える)、
気温センサーを百葉箱内から外部の通風筒に移した年月日、
および不連続の生じた新築・改築・移転の年月日(気温の不連続:℃)
(括弧内の+は移転後に気温上昇、-は気温下降、*は不決定)
(括弧内に「未補正」とあるのは、都市化時代のため未補正)
の一覧表



都 市 3回観測  補正 地上気象観 移転年月日(括弧内数値は気温の不連続:℃)
          期間  (℃)測装置開始                                      

バックグラウンド:北海道6地点 
札 幌  1950-52 +0.18  1971/4/1  1939/7/1(+0.27)
旭 川  1950-52 +0.16  1972/7/1  1898/8/1(+0.41), 1916/9/1(*), 2004/9/10(*)
帯 広  1940-52 +0.15 1974/5/1  1915/9/10(-0.33)
釧 路  1939-52 +0.10 1973/5/1  1954/1/1(*), 2000/10/5(*)
網 走  1940-52 +0.03 1972/7/1  1936/3/3(*), 1953/12/18(*), 1971/11/25(*), 1977/12/13(*)

北見枝幸1943-52 +0.05 1974/4/1  ―
稚 内  1950-52 +0.05 1972/6/21 1968/6/1(*)
羽 幌  1939-52 +0.11 1974/6/1  1946/2/1(*), 1988/9/9(*)
小 樽  1943-52 +0.12 1974/5/11 2000/12/1(-0.04:未補正)

バックグラウンド:北日本12地点
江 差  1941-52 +0.05 1974/5/1  1968~69(*)
函 館  1939-52 +0.19  1972/6/1  1913/5/7(+0.30), 1940/9/1(-0.77), 1992/9/16(*)  

バックグラウンド:東北12地点
仙 台  1950-52 +0.18  1971/5/1  1982/3/1(-0.18:未補正)
石 巻  1940-52 +0.17 1974/7/1  1939/11/30(±0), 1991/2/7(*)
八 戸  1937-52 +0.05 1973/7/1  1994/2/24(*)
青 森  1950-52 +0.20 1972/7/1  1911(+0.31), 1928(-0.67), 1939(+0.04), 1956/1/1(*), 1989/12/1(*)
秋 田  1939-52 +0.10 1971/4/1  1896/12/1(*), 1926/12/1(*)

盛 岡  1950-52 +0.18 1972/8/1  1999/10/20(±0:未補正)
福 島  1939-52 +0.20 1969/8/1  1928/2/1(+0.09), 1958/11/30(*), 1969/3/1(*)
山 形  1940-52 +0.20  1973/7/1  1910/6/23(*), 1941/1/1(±0), 1976/9/2(*)
酒 田  1940-52 +0.20 1973/7/1  1970/3/6(±0:未補正)

バックグラウンド:関東越後12地点
東 京  1950-52 +0.21  1971/5/1  1964/10/1(*)
横 浜  1940-52 +0.21  1973/5/1  大震災1923/9/1(-0.40), 1927/11/1(-0.11)
熊 谷  1940-52 +0.21  1974/5/1  1965/5/19(+0.20:未補正)
水 戸  1940-52 +0.20  1973/6/1  1935/8/1(-0.13)
宇都宮  1940-52 +0.21 1973/5/1  1900(+0.27), 1935/1/1(-0.18), 1989/12/21(*:未補正)

前 橋  1950-52 +0.21 1971/7/1  1932/6/1(+0.10), 1939/11/4(-0.10)
白 河  1940-52 +0.21 1974/7/1  1994/1/23(*)
つくば  1921-52 +0.20 1973/2/21  1973/2/21(*)
小名浜  1940-52 +0.05 1972/5/1  1979/1/18(*)
銚 子  1940-52 +0.05 1972/5/1  1892(*), 1897(*), 1914/5/1(*), 1945/10/1(*), 1949/9/1(*), 1986/8/22(*)

勝 浦  1923-52 +0.20 1974/7/1  1926/6/1(*), 1952/8/1(*), 1997~2002(*)
千 葉    ―      ―   1974/3/1  1981/3/30(-0.34:未補正)
甲 府  1940-52 +0.22 1973/5/1  1920/6/1(-0.30), 1952/1/1(-0.31), 1993/3/18(+0.22:未補正)
静 岡  1940-52 +0.22 1973/5/1  ―
三 島  1939-52 +0.21 1974/5/1  ―

富 山  1939-52 +0.23 1973/5/1  1986/1/30(*)
長 野  1950-52 +0.22  1973/5/1  1917/11/1(-0.18)
飯 田  1940-52 +0.23 1974/6/1  2002/6/27(-0.06:未補正)
新 潟  1950-52 +0.21 1972/4/1  1891/1/1(±0), 1928/1/1(+0.26), 1938/7/15(-0.34), 1965/10/12(*)
高 田  1940-52 +0.14 1973/5/1  ―

バックグラウンド:中部近畿12地点               
名古屋  1950-52 +0.25  1972/5/1  1923/1/1(-0.50)
岐 阜  1940-52 +0.24 1973/5/1  1986/5/31(*), 1917/5/1(*), 1976/2/1(*)
彦 根  1940-52 +0.27 1973/5/1   ―
京 都  1940-52 +0.27  1973/5/1  1913/12/1(+0.34)
大 阪  1950-52 +0.27  1971/4/1  1910/9/1(+0.19), 1933/7/1(-0.12), 1968/8/1(*)

神 戸  1940-52 +0.27  1973/5/1  1999/9/1(+0.65:未補正)
姫 路  1948-52 +0.27 1974/6/1  1965/1/1(-0.21:未補正)
松 本  1939-52 +0.21 1972/6/1  1935/1/1(+0.23)
高 山  1940-52 +0.23 1974/5/1  1903/12/8(*), 1969/12/1(*)
御前崎  1940-52 +0.06 1972/5/1  ―

浜 松  1939-52 +0.23 1974/6/1  1924/8/1(±0), 1948/12/1(±0)
尾 鷲  1921-52 +0.08 1973/5/1  1985/5/11(*)
潮 岬  1913-52 +0.08 1971/7/1  1939/7/1(*)
津      1940-52 +0.18 1973/11/1 1952/11/1(*), 1987/9/1(*)
奈 良    ―      ―   1973/5/1   ―

和歌山  1940-52 +0.27  1973/5/1  1969/3/10(±0)
金 沢  1940-52 +0.24 1973/5/1  1908/5/1(+0.06), 1962/1/1(*), 1991/10/23(*)
福 井  1940-52 +0.26 1973/5/1  1945~47, 1948/1/1(-0.37), 1977/4/22(*)
輪 島  1940-52 +0.08 1971/4/1  1986/6/1(*)
敦 賀  1898-52 +0.08 1974/5/1  1908/10/14(*), 1940/12/1(-0.53), 1988/2/12(*)

豊 岡  1940-52 +0.24 1974/5/1  1928/8/15(+0.27), 1962/5/1(*)
鳥 取  1943-52 +0.28 1973/5/1  1977/11/1(*)
徳 島  1940-52 +0.27 1973/5/1  1903(+0.14), 1929/3/1(-0.44), 1963/6/1(*)

バックグラウンド:西日本12地点
多度津  1940-52 +0.27 1974/5/1  1964/4/11(*)
高 松  1942-52 +0.28 1972/5/1  1959/9/23(*), 1990/2/8(*)
高 知  1939-52 +0.28  1973/5/1  1940/1/1(±0), 2001~05(*)
松 山  1940-52 +0.28 1972/5/1  1928/7/1(+0.18)
宇和島  1939-52 +0.28 1974/5/1  1950(-0.33), 1993/2/1(+0.51:未補正)

岡 山  1939-52 +0.28 1973/5/1  1896/6/1(±0), 1949/4/16(-0.65), 1982/10/1(+0.84:未補正)
広 島  1950-52 +0.28  1972/5/1  1935/1/1(-0.49), 1988/1/1(+0.64:未補正)
山 口    ―      ―   1974/6/1   ―
松 江  1941-52 +0.18 1973/5/1  1979/11/1(*)
米 子  1950-52 +0.28 1972/5/1   ―

境      1940-52 +0.18 1974/5/1   ―
浜 田  1940-52 +0.28 1973/5/1   ―
下 関  1940-52 +0.08 1973/5/1  1886/3/1(*), 1978/12/21(+0.44:未補正)
福 岡  1950-52 +0.28  1971/6/1  1907/2/11(-0.15), 1939/1/1(+0.24)
大 分  1939-52 +0.28 1973/7/1  1908/1/1(-0.36), 1971/3/1(*)

宮 崎  1939-52 +0.28  1972/4/1  1907/12/26(-0.28), 1953/8/1(-0.33), 2000/5/24(-0.11:未補正)
都 城  1943-52 +0.28 1974/5/1  ―
鹿児島  1950-52 +0.28 1971/5/1  1994/2/25(+0.21:未補正)
枕 崎  1939-52 +0.08 1974/5/1  1941/5/17(*), 1942/5/31(*)
阿久根  1939-52 +0.08 1974/5/1  1977/3/11(*)

熊 本  1940-52 +0.18 1972/5/1  1902/1/1(-0.11), 1953/5/1(-0.13)
佐 賀  1940-52 +0.18 1973/6/1  1938/4/1(*), 1971/1/1(*), 1995/10/19(-0.17:未補正)
長 崎  1950-52 +0.07 1971/5/1  1898/8/1(-0.53), 1951/1/1(+0.45)
平 戸  1940-52 +0.07 1974/6/1  ―
厳 原  1939-52 +0.08 1972/5/1  1895/10/13(-0.21), 1936/10/18(+0.35), 1991/9/1(*)

バックグラウンド:全国34基準点
名 瀬  1939-52 +0.07 1971/5/1  1945/4/19~9/11(*), 1967/3/21(*)
那 覇  1941-52 +0.27  1975/4/1  1987/1/1(*) , 1924/5/1~1925/10/5(-0.37) 

バックグラウンド:石垣島(1897~1956)+与那国島(1957~)
石垣島  1940-52 +0.19 1973/8/1   ―


表41.2 1920年ころを基準としたときの都市化による気温上昇量の一覧表
都市化ゼロの基準年:1950年頃以前、気温がバックグラウンド温暖化量と 同じ変化傾向が続く時代
(気温変化の傾向から、都市化が進んでいないと見なされる時代を基準年とする)
*印:標準的な年代(1915-40年)と異なる観測所を示す
基準年の気温:この気温からの上昇量を都市化による気温上昇量と定義する
推定:観測所の創設前に都市化が始まっており、”基準年の気温”の推定値
気温上昇量は、観測法の変更による補正と、都市化以前の移転等による不連続を補正した値である。 1950年頃以後(都市化の進行が大きい時代)、移転に際し不連続(概略0.3℃以上)がある場合は 2行目に移転後の値を示す。気温の不連続が小さい(概略0.1~0.2℃以下)の場合は 5~7年の移動平均により均して同じ行に示してある。


都 市  都市化ゼロ 基準年の    都 市 化 に よ る 気 温 上 昇 量 (℃)
        の基準年   気温(℃) 1930年 1940年 1950年 1960年 1970年 1980年 1990年 2000年                      
 
札 幌   1915-40     7.46     0.03   0.00   0.17   0.31   0.43   0.67   0.95   1.02
旭 川   1915-40     5.75     0.09   0.13   0.24   0.31   0.38   0.47   0.76   0.73
帯 広   1915-40     5.48     0.01   0.18   0.23   0.33   0.49   0.63   0.75   0.85
釧 路   1915-40     5.25    -0.03   0.00   0.04   0.17   0.27   0.29   0.38   0.51
網 走   1930-60*    5.76     0.02   0.02  -0.03  -0.02   0.01   0.12   0.23   0.35 

北見枝幸 1943-65*    5.49     ―     ―     0.06  -0.09   0.00   0.03   0.16   0.28
稚 内   1915-40     6.14    -0.01  -0.03   0.02  -0.01   0.02   0.12   0.19   0.21
羽 幌   1921-40*    6.80     0.01  -0.01   0.00   0.00  -0.02   0.09   0.31   0.34
小 樽   1943-50*    8.17     ―   ―     0.00   0.02   0.01   0.04   0.08   0.04
江 差   1941-55*    9.38     ―   ―     0.00   0.03   0.06   0.21   0.38   0.44

函 館   1915-40     7.96    -0.01  -0.03   0.01   0.02   0.14   0.43   0.62   0.68
仙 台   1915-40    10.97    -0.01  -0.02   0.17   0.49   0.67   0.75   0.85   0.96
石 巻   1915-40    10.79    -0.01   0.04   0.09   0.12   0.17   0.17   0.23   0.30
八 戸   1937-55*    9.26     ―   ―     0.03   0.25   0.40   0.43   0.61   0.62
青 森   1915-40     8.93     0.01  -0.07   0.04   0.17   0.37   0.61   0.98   0.96

秋 田   1915-40    10.43     0.00   0.01   0.09   0.18   0.30   0.54   0.71   0.84
盛 岡   1924-40*    9.15     ―    -0.01   0.20   0.32   0.31   0.42   0.61   0.55
福 島   1915-40    11.96    -0.05   0.00   0.04   0.08   0.31   0.38   0.51   0.56
山 形   1915-40    10.64    -0.03   0.00   0.08   0.13   0.20   0.35   0.56   0.64
酒 田   1937-50*   11.59     ―   ―    0.04   0.16   0.18   0.40   0.67   0.78

                            1930年 1940年 1950年 1960年 1970年 1980年 1990年 2000年
東 京   1910-25*   13.91     0.33   0.51   0.56   0.87   1.35   1.69   1.83   1.96
横 浜   1910-25*   14.07     0.08   0.25   0.31   0.51   0.86   1.04   1.17   1.32
熊 谷   1915-40    13.44    -0.03   0.01   0.07   0.16   0.49   0.60   0.80   1.04
水 戸   1915-40    12.60    -0.03  -0.02   0.07   0.19   0.32   0.37   0.48   0.55
宇都宮   1915-40    12.18    -0.01  -0.04   0.00   0.18   0.42   0.72   0.98   1.20

前 橋   1915-40    13.11    -0.03  -0.01   0.05   0.24   0.45   0.70   0.91   1.02
白 河   1940-55*   11.06     ―   ―    0.00  -0.01   0.02   0.09   0.21   0.25
つくば   1915-40    12.64    -0.05   0.05   0.28   0.34   0.34   0.43   0.55   0.77
小名浜   1915-40    13.26     0.03  -0.02   0.10   0.35   0.37   0.41   0.65   0.72
銚 子   1915-40    14.59     0.04  -0.03  -0.03   0.04   0.14   0.17   0.24   0.23

勝 浦   1930-60*   15.21     0.04  -0.04   0.04  -0.05   0.02   0.09   0.17   0.15
千 葉   1950   推定13.8      ―   ―   ―     ―    0.82   1.20    ―   ―
  移転後           ―   ―   ―   ―   ―     ―    1.34   1.55
甲 府   1915-40    12.98    -0.01   0.09   0.10   0.23   0.52   0.83   1.12   1.30
静 岡   1940   推定15.35   ―   ―    0.01   0.13   0.47   0.67   0.67   0.71
三 島   1931-45*   14.47     ―     0.02   0.13   0.27   0.48   0.69   0.87   0.94

富 山   1940   推定14.0      ―   ―    0.01   0.06   0.18   0.28   0.40   0.63
長 野   1915-40    10.84     0.00  -0.02   0.04   0.18   0.27   0.46   0.59   0.55
飯 田   1915-40    11.86    -0.03   0.03   0.02  -0.02   0.06   0.15   0.26   0.39
新 潟   1915-40    12.55    -0.01  -0.05   0.03   0.10   0.29   0.57   0.79   0.80
高 田   1923-40*   12.56     0.00  -0.01   0.06   0.11   0.22   0.35   0.46   0.51

                            1930年 1940年 1950年 1960年 1970年 1980年 1990年 2000年               
名古屋   1915-40    14.04     0.01   0.05   0.10   0.33   0.56   0.91   1.23   1.22
岐 阜   1915-40    14.15    -0.01   0.16   0.25   0.32   0.61   0.91   1.09   1.17 
彦 根   1915-40    13.64    -0.03   0.04   0.01  -0.01   0.12   0.40   0.46   0.49
京 都   1910-25*   13.99     0.06   0.32   0.46   0.56   1.06   1.24   1.33   1.37
大 阪   1915-40    15.09     0.00  -0.02   0.00   0.34   0.75   1.10   1.21   1.29

神 戸   1915-40    15.04     0.03   0.09   0.07   0.06   0.21   0.37   0.49  (0.57)
  移転後                     ―   ―   ―     ―   ―     ―     ―    1.17
姫 路   1940   推定14.4      ―   ―    0.06   0.30   0.27   0.59   0.64   0.77
松 本   1915-40    10.58    -0.01   0.09   0.10   0.13   0.29   0.46   0.62   0.70
高 山   1915-40     9.79    -0.04  -0.02   0.10   0.14   0.14   0.43   0.63   0.73
御前崎   1915-40    15.56     0.00   0.01   0.04   0.02   0.05   0.19   0.25   0.24

浜 松   1915-40    15.10    -0.01   0.06  -0.01   0.05   0.26   0.52   0.59   0.67
尾 鷲   1940-55*   15.22     ―   ―   -0.03   0.13   0.26   0.60   0.70   0.67
潮 岬   1915-40    16.37     0.03   0.03   0.06   0.11   0.14   0.23   0.37   0.33
津       1915-40    14.51     0.01   0.02  -0.05   0.03   0.25   0.46   0.81   0.94
奈 良   1950   推定13.7      ―   ―   ―    0.12   0.34   0.58   0.68   0.65

和歌山   1915-40    15.29     0.00  -0.01   0.02   0.30   0.55   0.67   0.82   0.87
金 沢   1915-40    13.25    -0.01   0.00   0.08   0.25   0.48   0.67   0.79   0.91
福 井   1915-40    13.18    -0.02  -0.01   0.09   0.19   0.54   0.81   0.79   0.79
輪 島   1930-40*   12.35     ―     0.00   0.09   0.29   0.37   0.47   0.61   0.60
敦 賀   1915-40    13.70    -0.04   0.02   0.17   0.45   0.77   0.92   0.97   1.11

豊 岡   1918-40*   13.32     0.00   0.07   0.14   0.13   0.23   0.34   0.38   0.44
鳥 取   1940   推定13.8      ―   ―    0.01   0.02   0.11   0.29   0.41   0.41
徳 島   1915-40    15.00     0.02   0.03   0.19   0.34   0.54   0.79   1.03   1.06

                            1930年 1940年 1950年 1960年 1970年 1980年 1990年 2000年
多度津   1915-40    15.17     0.01   0.02   0.00   0.00   0.23   0.43   0.48   0.60
高 松   1940   推定14.5      ―   ―    0.03   0.11   0.38   0.72   1.10   1.36
高 知   1915-40    15.48    -0.01   0.03   0.20   0.34   0.58   0.66   0.77   0.89
松 山   1915-40    15.09    -0.01   0.00  -0.09   0.03   0.25   0.50   0.77   0.84
宇和島   1915-40    15.62    -0.01   0.02   0.01   0.11   0.11   0.02   0.00    ―
  移転後          ―   ―  ―   ―   ―  ―    ―    0.63

岡 山   1915-40    13.90     0.00  -0.02   0.02   0.11   0.36   0.64    ―   ―
    移転後          ―   ―  ―   ―   ―  ―    1.59   1.70
広 島   1915-40    14.24    -0.02  -0.05   0.09   0.23   0.38   0.58    ―   ―
    移転後          ―   ―  ―   ―   ―    ―     1.50   1.46
山 口   1950   推定14.0      ―   ―  ―   ―    0.31   0.52   0.78   0.92
松 江   1940   推定13.9      ―   ―    0.03   0.03   0.09   0.24   0.34   0.43
米 子   1940-50*   13.72     ―   ―    0.11   0.31   0.45   0.68   0.80   0.95

境       1915-40    14.23    -0.02   0.00  -0.02  -0.04   0.03   0.22   0.25   0.39
浜 田   1915-40    14.51    -0.02   0.02   0.01   0.12   0.18   0.33   0.37   0.38
下 関   1915-40    15.12     0.00   0.00  -0.20  -0.06   0.09   ―    ―   ―
    移転後          ―   ―  ―   ―   ―    0.79   0.94   1.08
福 岡   1915-40    15.12     0.03   0.00   0.03   0.33   0.68   1.05   1.22   1.32
大 分   1915-40    14.93     0.02   0.01  -0.03   0.11   0.39   0.70   0.77   0.99

宮 崎   1915-40    16.23     0.05   0.09   0.01   0.08   0.36   0.64   0.87  (1.02)
    移転後          ―   ―  ―   ―   ―  ―    ―   0.90
都 城   1943-55*   15.40     ―   ―   -0.01  -0.02   0.25   0.57   0.73   0.82
鹿児島   1915-40    16.54     0.05  -0.12  -0.04   0.19   0.57   1.01   1.19   1.47
枕 崎   1915-40    16.95     0.06  -0.04  -0.04   0.00   0.19   0.48   0.61   0.51
阿久根   1940-65*   16.62     ―   ―    0.02   0.00   0.16   0.29   0.34   0.42

熊 本   1915-40    15.37    -0.01   0.05   0.13   0.30   0.54   0.83   1.03   1.21
佐 賀   1915-40    15.34    -0.02  -0.02   0.01   0.13   0.33   0.55   0.67   0.63
長 崎   1915-40    15.89    -0.02  -0.02  -0.07   0.20   0.41   0.61   0.70   0.73
平 戸   1915-40    15.33     0.02   0.01   0.01   0.04   0.11   0.21   0.16   0.21
厳 原   1915-40    14.28     0.02   0.02   0.03  -0.10  -0.09   0.15   0.32   0.45

                            1930年 1940年 1950年 1960年 1970年 1980年 1990年 2000年
名 瀬   1915-40    20.80     0.01   0.07   0.05  -0.01   0.17   0.41   0.34   0.26
那 覇   1915-40    21.73     0.07    ―   -0.04   0.15   0.34   0.55   0.75   0.83

                            1930年 1940年 1950年 1960年 1970年 1980年 1990年 2000年
石垣島   1915-40    23.17      ―   ―  ―     0.02   0.05   0.15   0.27   0.31




参考資料

気象庁(編)、2006:気象庁年報(CD-rom).(財)気象業務支援センター.

中央気象台(気象庁):中央気象台(気象庁)年報、1886~1940、1950~1996.

中央気象台:中央気象台月報、1941~1949.

トップページへ 研究指針の目次