野球をやっていると様々なケガに遭遇する。ケガをしないために、ケガを予測し、予防措置を取らねばならない。野球につきもののケガ(重症、軽傷を問わず)を考えてみる。
(1)打撲
デッドボール、ピッチャーの顔面を襲うライナー、キャッチャーの股間を襲うファールチップ、野手どおしや野手と走者の衝突、自分が打ったファールチップが目を襲う場合など多種多様だ。軟式野球ではデッドボールによる打撲は大したことはない。ヘルメットを着用していれば、頭を直撃してもどうということはない。が、野手どうし、あるいは野手と走者の衝突はへたをすれば骨折を招く。ファールチップが自分の目を直撃すると大変だ。また、股間直撃の苦しみは何とも言えないものだ。すぐ処置をすればいいが、遅れると股間が腫れ上がり大変なことになる。
(2)骨折
野手どおし、あるいは野手と走者の衝突がひどい場合、スライディングの失敗、突き指のひどい場合には、打撲を通り越して骨折に至る。
(3)切傷
自分の、あるいは相手のスパイク、フェンスの金網などでザックリやってしまうことがある。
(4)その他の重症
スライディング、無理な体勢からの走塁、捕球、送球時に脱臼やアキレス腱の切断を生じる人がいる。脱臼は半ば癖になり、一度やった人は何度も繰り返す傾向にある。貴乃花が脱臼を克服したように、筋肉を強くするしかない。また、アキレス腱切断までいかなくても肉離れをおこす場合もある。アキレス腱を切断し入院中、正常な足に無理をかけ、こちらの方のアキレス腱も切断するというケースも実際にあった。柔軟体操を十分にやらず、いきなり思いっきりバットを振って腰痛になることもある。バットスイングの基本は腰の回転であるから、準備運動で腰の運動を十分やっておくべきだ。
これらのケガの大半は予防することが出来る。
その第一は、練習や試合前の準備運動を十分にやることである。グランドの使用時間の制約、大会などではスケジュールの制約などから準備運動に時間がかけられない場合も多い。自宅で出掛ける前に準備運動をやっておくことを勧める。その上で、試合前にグランド脇の狭い場所でも簡単に体を動かす。
第二には、声である。以前書いたように、日頃から声を出していないといざという時に声が出ない。衝突防止のために、野手相互で、またベンチから大きな声を出す。
第三は道具と設備の点検だ。グランドに石があればどけるとか、フェンスの金網から針金が飛び出していれば応急修理しておく。
そして、最も重要なのが日頃の練習である。筋力を向上させ、反射神経を養い、無理な体勢を無理でなくするのが練習だ。
これ、ゆめゆめわすれることなかれ。
《幹事より》
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