---About LabVIEW ------------------LabVIEW6i Preview---
LabVIEW6i プレビュー
9月12日から受注が開始されたというLabVIEW6iのFreeセミナーに参加したので感想を一言。なお、出荷は11月上旬頃らしい。


パンフレットには1)ネットワーク計測(LabVIEW Player、HTMLレポート出力)、2)インテリジェント計測、3)UIのアピアランスの変更と追加、4)パフォーマンス向上、5)生産性の向上がうたい文句として書かれている。デモで全てが分かるわけではないので、分かった範囲での感想を書こう。
まず、結論。
Undoという魅力的な機能追加にもかかわらずLabVIEW5へのバージョンアップをしなかった私も、今回は、いろんな差し引きを考えてもバージョンアップしたいと思った。

1)デモで感じた歓迎すべき改良の一番にあげられるのは、一般的には些細な部類に入るのだろうが、配列操作関数の強化だと思う。配列はLabVIEWで最も使用頻度の高いデータ構造で、日々のプログラミングを楽にしてくれるだろう。要素の挿入する関数が提供されたことで、(実行速度がそこそこならばの話だが、)プログラミングスタイルも変わるかもしれない。また、従来まではIndex Array関数などで列、行、ページの端子の順番が分かり難いために混乱することが多かったが、今回は次元を増やしたときの結線済みコネクタの位置がロジカルになった。たとえば2次元で(行の)要素の指定を端子に結線したあと、3次元に変更すると結線はきちんと行の入力(まん中のコネクタ)に配線されているのだ。(NIへのWish Listに書いたことがあった。)文字列操作関数も強化されているらしい。
その他に歓迎できる点は次のようなものだ。
2)波形データ用のデータ型が新設され、表計算ソフトですぐにグラフが作れるようなフォーマットでファイルに記録することもできるため、とにかくLabVIEWを買ってすぐに測定に使いたい人には楽に使い始められるようになったと思う。プログラムを作りたくない人にも値段相応の機能になったかもしれない。
3)従来のテキスト系のプログラム言語ではソース自体はテキストなので誰でも読むことがでるのに対し、G言語ではLabVIEWを持っていなければ読むことができなかった。LabVIEW PlayerはG言語の弱点を補ってくれる可能性を持っている点で歓迎できる。Mac版のLabVIEW Playerも後で作ってくれるらしい。
4)過去のバージョンで保存できるという機能が実質的に機能し始めた。LV5.0でも保存できるというのは良い流れだと思う。
5)グラフ表示機能には不満が集まっていたので多軸が表示できるのは(使ってみないと分からないけど、)歓迎できるかもしれない。

NNI/NIに考え直して欲しい点は、
1)対応プラットフォームとして各種のプラットフォームを明記している以上、プラットフォーム毎の機能導入表を明確に示すべきだと思う。(もちろん、Macを対応プラットフォームから外してくれと言っているわけではない。気が小さいので、LabVIEW5でWin版のみに追加された3Dグラフは6iではMacにも入りましたか?とは聞けなかった(OpeGLでやれば良いのに、、、)。そういえば、DataSocketはMacでは使えないのかな?)
2)LabVIEW Playerで実行したりダイアグラムを見れるようなVIを作れるのはプロフェッショナル版だけという点は、開発版で作ったVIでも(とりあえず実行不可でも、)フロントパネルやダイアグラムを見れるようにして欲しい。



気になったことは、
1)フロントパネルのコントロールでデータサーバー機能をON-OFFできたりして、ダイアグラムでのプログラミングと混乱しないのだろうか?
2)タブダイアログはフロントパネルが複数枚あるようなものみたいだから、混乱しないのだろうか?
3)iMac以降、iを付ける商品が多いですが、バージョン番号の後ろに付けるのはオリジナルかもしれない。6iはなんとなくかっこいいが、発売後数ヶ月でマイナーバージョンアップする場合が多いのでどうするんだろう。6.1iと書くのはかっこ悪いと思うヨ。(Mac OS Xはもっと困りそうな気がするけど)