2016.5/25(水) 146
1日目 【我が名は過入院典明】
などと言いつつ入院前の経緯を少し。
この冬は月初に熱を出しては1ん日ふつ日やすませてもらうのを生理のように繰りかえし,ここでは喘息と称しておくが,騙しだまし通勤して休日に少しづつ挽回できるようなものでなくなってきてあせる4月の或る雨の日の夜,決定的に閉塞を感じておれは寛解を諦めた。
掛かり付けのお医者に相談のうえ紹介状を書いてもらってやってきたのが**病院なんだった。4月26日の朝である。この道はいつか来た道。ああそうだよ去年の心房粗動とそっくりじゃあないか。
しょうじき言ってまた即日入院させられるかもしれないと思っていた。
レントゲンやら血液検査やら成績よろしくないので5月6日に気管支鏡で精密検査をやることになり,結果を翌翌週に聞く。その両日はお休みを頂戴して――つまりG.W.は半分なかった――気管支を覗かれて実刑判決を聞くような気分でいれば案の定,だめだこりゃ早く入院しなさいと諭された。んじゃ(就労契約の)切りのいい6月からが都合がいいスと目論めば,それじゃ加療が2週間おくれてやばいよくらいに脅されてとどのつまりはこの道はいつか来た道。ああそうだよ,またしてもおれは全部ほうりだしばっくれて穴蔵で震えることになったのだ。それが5月16日の朝である。
*****に連絡して不始末をお詫びする。
翌週25日を仮の入院日に押さえられてしまい,この日は電車ですごすご帰る。まだ入院日は動かせる。
午後からタクシーで区役所へ出向き――**病院と区役所がタクシー料金的に等距離だったとは――国民健康保険限度額適用認定証を貰う。去年の入院費精算にもつかったお馴染みのやつで,5月分の請求に備えて入院前に取っておけと病院事務にサジェストされたのだ。入院前の平日って,16日のうちに行かないとしようがない。
****からTELいただいて今後数日のスケジュールを調整する。翌17日は引継ぎのため出勤不可避。
ウチで以下を記入してスタンバイ。
- 入院誓約書兼保証書
- 入院経路・入院履歴申告書
- 病衣借用申請書
そして急な欠勤となるにも拘わらず円満に中途退場をゆるしていただいた。各位のご盡力ご配慮に深謝し,幾重にもお詫び申しあげる。
さて,ここからが入院当日5月25日の話。時刻こみでだらだらだらだらだらしないがメモ書きの集積だからご寛恕ねがいたい。
9:30 ウチを出る。電車。受付10時半のつもりでゆっくりしてたら――どのみち超ゆっくりとしか歩けないのだけれども――約束は10時15分だった。
10:08 手続き開始。手持ちのクスリ(入院前に飲んでたものぜんぶ)をいったん預ける。これからの兵站を担う売店を覗いてみたらしょぼかった。
10:30 *病棟*階に上がるが,ベッドが来てないとかでDルームで待たされる。何か臭うが糞臭ではない。Dルーム小さい。
10:40 初咳。
11:30 入室。部屋は***室。6人。***部屋。おれは5番なので ***-5 となる。共用の冷蔵庫と,各人用ロッカーがあるが鍵はないそうだ。鍵がないのにロッカーとはこれ如何に。
採尿。
入院着借りる。160円/日。
Dr.**来。入院診療計画書(詳細)に署名する。服薬追加はステロイドだけっぽい。
11:45 採血7本。
11:55 昼食。ごはん・酢豚・吸い物・酢の物・グレープフルーツ
12:00 あさ預けたクスリが返却されてきた。おれのは自己管理ということで時間が来たら自分で数えて飲む(看護師が都度はこんで飲ませてやらないと忘れる患者が多いってこと)。飲んだ薬の空パケイジは捨てないで小箱によけておき,それを看護師が回収して台帳と突きあわせることでおれが正しく飲んだかチェックするんですって。
13:30 Dr.**来。おれの腕にアレルゲンと対照薬を塗ってパッチテストを施す。
14:20 アスペルギルス陽性だわい。あー,つまり,何だよ,この道はいつか来た道。ああそうだよ,2001年のロングロングヴァケイション,アレルギー性気管支肺アスペルギルス症が再発したのだよ。
14:30 小便(以降Pと書く)。
入院時の身体測定。175.2cm, 68.5kg。おや,ずいぶん縮んだものだな(公称176cm)。
レントゲンをひとりで撮りに行かされる。正面・側面の2枚。
15:40 シャワー室の予約の取り方を聞く。ああ,シャンプー買わないと。
看護計画票もらう。
16:40 投薬説明。懐かしのプレドニン5mg。朝4昼2。あしたから。
17:15 Dr.**来。前言撤回。金曜日に気管支鏡を再実行するからプレドニン開始はそれ以降に延期。あしたCT。
17:50 夕飯。ごはん・味噌汁・鰆の照り焼き・ガンモ・大根サラダ
18:00 クスリ
19:00 歯磨き。Dルームのお茶を貰う。
19:30 トイレ大(以降Qと書く)をきばるも空振り。
21:30 消灯。周りが気違いじみてうるさい。てか気違い。
25:20 P。Dルームの水を貰う。
今回まよった挙げ句にポメラ100を持ちこんでみた。日中は紙手帳にフリクションでメモっておいて,夕飯後消灯までにポメラに引きうつしている。だから夕飯後の記録は紙手帳になかったりする。
ポメラ100の電源は単三2本。ただ,ウチの買い置きがアルカリ単四ばかりなので――充電池は予備役回しの傾向にある――単三スペイサをかましての装填だ。いちおうスペアを十数本もってきてある。ポメラ100は去年の入院のあと次の入院に備えて買ったものだからまさに初の本格稼働,実燃費を摑んではいないのだ。