鎌足桜ってどんな桜?
鎌足桜(かまたりざくら)は、矢那(やな)小字「山ノ下」の進藤家にあります。この桜は大変古く珍しいもので、古い幹は枯れましたが、新樹が蘇生しています。
里伝によりますと、大化改新の後内大臣に出世した藤原鎌足が高倉(たかくら)観音へのお礼参拝のために、この地を訪れたとき、持っていた桜の木の杖をさし、旅装束を着替えたとのことです。桜の木の杖はそのまま根付き、現在に至ったといわれています。
鎌足桜は、山桜の一種ですが、雌しべの先が鎌の形に曲がっています。なかなか繁殖の難しい珍種ですが、昭和50年頃、矢那三区上部の鈴木治作氏らの手によって、桜の新芽が京都の桜づくりの名人、第十五代佐野藤右衛門氏に送られ、彼の手で接ぎ木に成功させることができました。
その苗を再び返してもらい、徳蔵寺、鎌足公民館、鎌足小学校、太田山公園などに植樹したものが今成長しています。また、この苗木は大阪造幣局の桜並木の中にも植えられ、「鎌足桜」という表示や解説もつけられています。
・進藤家の軸物に下記の歌が残っています。
「
名にしおう大織冠鎌足桜は今に至りても
栄
繁昌万代稀なる妙木を祝いはべりて」
日の安幾(あき)に末(ま)すや鎌足さくら株
乙酉秋日(きのととりしゅうじつ) 宗夢
訳:「かの有名な大織冠がお手植えになった鎌足桜は現在に至っても
大変に富み栄えていて、万世を通じて珍しい言うに言われぬほど、
すばらしい花を咲かせる鎌足桜の木の将来の幸福を
願う物でございます。
出典:「鎌足ふるさとかるたものがたり」
発行者:木更津市立鎌足公民館・鎌足ふるさとかるた会
著者:茂田 愛子・田丸 恵・小林 弘子各氏
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