窓際に深く打ち付けられた朝霧の中に……


                         自然は流れ 

                         人は還る 

                         蕭々と吹き渡る風の中に  

                         香気につつまれた  

                         おびただしい墓石群のある風景がひろがっている  

                         人生に絶望した作家  

                         道半ばにして病に倒れた作家     

                         語り尽くして人生を全うした作家  

                         一歩一歩  

                         落ち葉を踏みしめて  

                         この迷い道を歩んでいく  

                         鎮魂の碑    

                         望まれた 

                         あるいは望んだ    

                         作家たちが眠る聖域に  

                         今 

                         私はある      


 

編集後記


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文学散歩 :住まいの軌跡


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     五味川純平

    五味康祐