My Weekly Journal/第1編集室/編集長の一言/2012年 |
|
トップページ/NewPageWave/Hot Spot/Menu/最新のアップロード/ 編集長 : 津田 真 |
No.1 | = 世界軍縮が正論!=/米軍/MV−22 オスプレイ・・・日本配備・考 | 2012. 8.14 |
*** | 推敲完了 | 2012. 8.18 |
No.2 | 激動日本・・・2012/秋の迷走 <2007・マニフェスト> を現在も堅持! | 2012. 9.15 |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
<1> (2012. 8.14) = 米軍/MV−22 オスプレイ・・・日本配備・考 =
< V−22 Osprey とは・・・ >
CH−46、CH−53の後継機。揚陸強襲作戦、地上作戦活動の維持、自軍の自己 展開...360機が装備予定。 HV−22B /海軍向けの戦闘捜索救難型(/救難機) 戦闘捜索・救難、艦隊兵站支援、特殊作戦...48機が装備予定。 CV−22B /空軍向けの特殊作戦型 MH−53Jの後継機。長距離特殊戦活動、不測事態作戦、脱出、海洋特殊作戦 ...53機が装備予定。 ************************************************
「お久しぶりです...」大川が言った。「軍事・戦略/担当の大川慶三郎です... 今回は編集長・代理として...現在、大問題となっている...在日/米軍基地配備・予定 の、 MV−22 Osprey/垂直離着陸機 (VTOL機=Vertical Take- Off and Landing) につ いて、《当・ホームページ》/独自の、大局的な観点から...考察を試みます。どうぞ、ご期 待下さい!」
「現在...日本は非常に病んでいます... アメリカとアメリカ軍も、非常に病んでいる様子です。また、ヨーロッパ/EUは、金融破綻・危 機の真っ只中にあります。そして中国は...いよいよ、共産主義体制下の資本主義経済とい う、体制・矛盾と経済・格差が沸騰している様子です。
こうした世界情勢の中で...最強/アメリカ軍の老朽輸送ヘリ/CH−46、CH−53 の、 高性能・後継機/・・・垂直離着陸機の...極東アジア/在日アメリカ軍基地への、配備とな りました。この時点で、MV−22 オスプレイ/垂直離着陸機が問題化したのは、まさに歴史 的・転換点を感じます。 MV−22オスプレイは...すでにイラクやアフガニスタンなどの紛争地域では、実戦配備 されているようです。また、アフリカ/モロッコでも、アメリカ/フロリダ州と似たような墜落事故 を起こしていますから、そのあたりでも配備が進んでいるのでしょう。
さて... MV−22 オスプレイ の日本配備において...当該の、ティルト・ローター機/ 垂直離着陸機(VTOL機=Vertical Take- Off and Landing)が...開発段階から事故が多発 し、犠牲者を多く出していることが、大問題化しているわけです。<未亡人製造機>とのニック ネームもあり、アメリカでも大問題となっていた様子です。 アメリカ議会・査局報告書などによると...オスプレイ は開発段階の1991年、1992年、 2000年に...計4回の墜落事故を起こ、死者/合計30人にのぼった、とあるようです。そし て、その後も、大小の事故を重ねている様子です。
このページでは...その方面の考察は、他に譲ることにしましょう。ここで、私が問題とした いのは、この不安定な最新鋭機/オスプレイが...“海洋覇権に乗り出した・・・中国を刺 激している”...している、という戦略的構図です。 アジアで、そして世界で、“再び・・・キナ臭い軍拡競争が・・・エスカレートして行く”...こ とを、非常に危惧します。これは、“未来型/戦略構造・・・宇宙兵器の戦略化/無人ロボッ トの戦略化!”...というものに発展して行くでしょう。 そして、それは...必ずパンクするわけです。つまり、“核戦略”のように、必ず、“行き詰ま る”ということですな。軍事戦略が支配する未来社会に、明るい展望というものは開けてきませ ん。そこには、“支配と・・・殺人ゲーム”があるだけです。こんな、“暗い・・・未来社会”にして は、いけません。
一方/現在...人類文明には、様々な大危機が輻輳(ふくそう)して押し寄せています。“人口 爆発・・・食料問題/飢餓・・・地球温暖化/海洋酸性化・・・気候変動・・・海洋資源の荒廃・・・ 感染症パンデミック・・・”...さらに、“グローバル化による文明の混濁と・・・世界経済/金融 破綻の危機・・・”...も重なり、すでに、“文明崩壊の・・・レッドゾーン” に突入しています。
つまり...現在の文明社会の状況は、“覇権競争/軍拡競争/資源の争奪”...でコト は終わりではないということです。 それには続きがあり、また隣には...“21世紀・大艱難・・・文明史的危機・・・地質年代 的な・・・種の大量絶滅の危機・・・”...がナイアガラの滝(北米の5大湖である、エリー湖からオンタリオ 湖に流れるナイアガラ川にある滝。水量が多く、カナダのオンタリオ州とアメリカのニューヨーク州とを分ける国境になっている)の ように...すべてを飲み込む、“カタストロフィー・ポイント/破局点・・・の淵”として...フィ ナーレ(イタリア語/演劇などの最終幕)を待っています。
私たちは、こうした中で...細々と続く隘路(あいろ/狭くて通行の困難な道)を歩み...〔未来社会 の・・・極楽浄土・・・パラダイス〕 を希求(ききゅう/強く願い求めること)し...けなげに歩み続けてい るわけです。この、〔普通の小市民・・・世界市民の願い〕こそ、貴重だと思います!」
<MV−22B
オスプレイ/アメリカ海兵隊・輸送機・仕様> 考察に入る前に、まず...<元・アメリカ海兵隊/ブラッキー軍曹>の経歴をもつ...《当・ ホームページ/スタッフ》・・・ブラッキーに...V−22 オスプレイ の、派生型の分類や、 性能を調べて来てもらいました。概略の方は、上の <MV−22 Osprey とは・・・> に掲載 してあります...」
「ええ...」大川が、体を回した。「ブラッキー! ロンドン・オリンピックの最中、沖縄/海兵隊基地に飛んでもらい、取材をしてもらいました! どうも、ご苦労様でした!」 「オウ!」ブラッキーが、バケツの中にタバコの灰を落とした。 「森本・防衛大臣の方も... オスプレイ の配備交渉と試乗を兼ね、急遽(きゅうきょ)、アメリカへ飛んだということですな、」 「そうらしい... ま、オレの方は、<昔の古巣>へ行ってきたぜ。昔の、空気とニオイが、懐かしかった...」 「ハッハッ...」大川が、ポケットに片手を突っ込んだ。そして、スクリーン・ボードを眺めた。 「V−22 オスプレイ は...」大川が言った。「性能面では、優れているようだな... ま...例の問題/事故や基本設計のことは、別に置くとしてだが...これは、次世代型の 輸送機ということなのか?」 「まあ...」ブラッキーが、腰を少し浮かした。「その通りだぜ... 性能面では...V−22の最高速度は、時速300ノット(/時速300kt = 約555km/h)を超えるよ うだ。高速ヘリの最大速度は時速200ノット(/約370km/h)程度だが、それよりもはるかに高速 だぜ...実験機/シコルスキーX2(複合ヘリコプター)の、回転翼機・最高速度/時速225ノット (/約418km/h)よりも、速いということだ...」 「ふーむ...」大川が、ポケットから手を出した。「そこが、固定翼機の長所か...」 「まあ...」ブラッキーが、タバコを口にはさみ、うなづいた。「その通りだぜ... これまでの同規模・輸送ヘリ/CH−53Eは...時速170ノットだが、100ノット以上は速 いと説明を受けた。当然、運用面でも違ってくるだろうぜ...」 大川が、スクリーン・ボードの MV−22B オスプレイ をじっと眺めていた。ブラッキーも、 無言で眺めた。 「オスプレイの...」ブラッキーが、口を開いた。「最大航続距離は、3593kmだが...空中 給油などの併用で、延長は可能だ...ま、CH−53Eの、2倍近い距離になるという説明だっ た」 「うむ...」大川が、うなづいた。 「オスプレイの...」ブラッキーが言った。「固定翼・併用の長所として... 回転翼のヘリコプターよりは...エンジンの単位出力あたりの揚力が、大きく得られるよう だ。それから回転翼機/ヘリコプターよりも...上昇限度も高くなる、と説明を受けたぜ...」 「ふーむ...」大川が、眼鏡の真ん中を押した。「なるほど... そして、この機体は...緊急展開できる仕様で、コンパクトにも、折りたためるわけだな?」 「オウ...」ブラッキーが、タバコをゆっくりと吹かした。「海兵隊は... “強襲揚陸艦”などで使うから、ローターと主翼は折リタタミが可能だ。これなら、緊急の場合 は、航空機輸送も可能だろうぜ...そうした、必要性があればだが、」 「ところで、ブラッキー...」大川が、手を上げた。「“強襲揚陸艦”の、説明をしてもらおうか、」 「おっと、そうだったな...」ブラッキーが、腰を浮かした。「色々と説明が必要だったな... “強襲揚陸艦”というのは...文字どうり、強襲揚陸する艦/軍艦のことだぜ。揚陸艦のうち で、輸送ヘリコプター、エア・クッション型揚陸艇をはじめとする、各種/上陸用舟艇を、搭載・ 運用する船のことだ。特徴としては、大規模なヘリコプター運用能力と、でかい飛行甲板だな。 戦車も搭載していて...これをエア・クッション型揚陸艇に載せ、強襲揚陸もできるわけだ。 “強襲揚陸艦”の大半は...垂直離着陸機を搭載・運用することによって、揚陸支援のた めの攻撃能力も持つ。強襲揚陸の海上基地にもなるわけだが...空母の支援がなくても、そ れに次ぐ、航空戦力を持つということだぜ。 おっと...メインテーマの、この垂直離着陸機という代物だが...これはつまり、オスプレ イや、垂直上昇のできるハリアー戦闘機などの類(たぐい)のことだぜ。まあ、垂直に上昇する機 体のことだが、通常、ヘリコプターはこの範疇(はんちゅう)には含まないぜ。ヘリはヘリと呼ぶぜ」 「うむ...ヘリの運用は多いからな、」 「そういうことだが... 日本の次期主力戦闘機/最新鋭ステルス機/ F−35 戦闘機は...1部、この範疇に入 るようだぜ。日本が導入する、 F−35 A型は通常離着陸機だが... F−35 B型は垂直離 着陸機だぜ...ま、 F−35 C型は、これは空母向けの艦載機のようだな」 「うーむ...」大川が、口に手を押当てた。「オスプレイの...搭載艦や、輸送の実例は?」 「オウ...」ブラッキーが、脚で少しバケツを蹴とばした。「そうだったな... 作戦のことはタッチできないが...サン・アントニオ級ドック型/輸送揚陸艦では...ヘリコ プター甲板に4機、格納庫に1機...搭載ができるようだ。ヘリコプター甲板からは、同時に2
機の発着が可能と、説明を受けた。 が搭載されたようだ。今回の日本配備の輸送では...チャーターされた、貨物船・グリーンリッ ジ/自動車輸送船に...12機が折りたたまれ、積み込まれたようだ...」 「うむ...」大川が、うなづいた。「そのニュースは、日本でも流れた... 貨物船のチャーターか...アメリカらしいな...こういう運び方もあるわけだ...いや、ご苦 労だったな、ブラッキー!」 「ウオ...<昔の古巣>の取材だったが...なかなか、忘れられない所だぜ...」 「ふむ...」大川が、顔を和ませ、深くうなづいた。「戦友は...いたかね...?」 「いなかったが...歓迎してくれたぜ、」 「そうか... しかし、それもこれも...“20世紀の遺物・・・現代社会には無用の長物・・・負の遺産” として...“歴史的・整理/軍事力・廃絶”...の時が来たようだな...」 「オウ...」ブラッキーが頭を落とし、もう1本タバコをくわえ、カチッ、とライターで火をつけた。 「全世界の...」大川が言った。「“軍事力・廃絶”... この余力で...人類文明は、“破局点/カタストロフィー・ポイント” からの、バタフライ(蝶) 型・回復の可能性はあるようだ...まあ、希望的観測も含めてだが... しかし、それができなければ、最悪のケースでは、“21世紀・大艱難” に敗れて、“文明社 会の崩壊・・・地球表層における種の大量絶滅・・・静寂の中の巨大な地獄・・・”...を体 験することになるだろう。 そして、生態系は、地質年代に記録されるような、“大きな・・・相転移”...を引き起こす、 可能性もあるということだ。全生態系を変えるようなことを、人類文明はしてきたわけだからね え...」 「しかし...」ブラッキーが、タバコの煙を、プカリ、と吹かした。「本当に...そうした危機は来 るのかい?」 「うむ...」大川が、小さくうなづいた。「すでに地球は、何度か体験している... 太古のカンブリア紀(約5億4200万年前から約4億8830万年前/動物のカンブリア爆発の時代)以降に、少な くとも、5回の“種の大量絶滅”が、地層の中に記憶/記録として、残っているようだ...」 詳しくはこちらへどうぞ・・・・・<6度目の大量絶滅は近いのか> 「実際の...」ブラッキーが、タバコを手に持ち、上体を乗り出した。「シナリオというのは?」 「うーむ...」大川が、顎に手を当てた。「例えば... 仮に...致死性の高い“鳥インフルエンザ”が変異し、“新型インフルエンザ”のパンデミック (世界的大流行)が起こったケースを考えてみよう。これは、いつ起こっても、おかしくないといわれ ているものだ」 「オウ... 話は聞いてるぜ。【H5N1型】・ウイルスでは、カラスも犠牲になったようだ。インドでは、大量 のカラスが死んだとも聞くぜ、」 「うむ...」大川が、うなづいた。「しかし、この場合でもだ... “強毒性/インフルエンザ”の病原性の脅威もさることながら...2次的影響として、航空輸 送を始め、船舶輸送や鉄道輸送や自動車輸送も停止し、グローバル世界がシステム・ダウン することの方が、恐ろしいのだ」 「ホウ...」 「それが起これば... ウイルスが強毒性に変異していた場合は...犠牲者は、第1次世界大戦時の“スペインか ぜ/1918年ウイルス”の比ではないが...今言ったように、2次的影響の方が、被害を拡大 してしまう恐れがある。 パンデミックで、工場もサービス業も停止してしまうわけだが...何よりも、農業・漁業などの 第1次産業の生産も激減するだろうということだ。そうなれば、たちまち、世界的・大飢餓が勃 発する...」 「...」ブラッキーが、タバコをふかした。 「ああ、まあ、この場合も... 我々が提唱しているように...〔人間の巣/未来型都市・・・自給自足農業〕を展開してい れば、こうした複合危機にも、対応はできるわけだがね...〔人間の巣〕は、半年や1年ぐらい ならば、完全に孤立することも可能だ...」 「オウ...」 「ともかく... パンデミックで...“文明の・・・基盤システムが崩壊した・・・グローバル世界”では... 自然災害が猛威をとなり、日和見感染症(ひよりみかんせんしょう/弱毒微生物・非病原微生物・平素無害菌などと 呼ばれるものが原因で発症する感染症)さえ大脅威になって来ることを、知っておいてもらいたい... おそらく...想像を絶する犠牲が、複合的に現れるだろう。そんな大危機が、輻輳(ふくそう/ 物事が一所に集中すること)して、人類文明に忍び寄っている。それが、“21世紀・大艱難”、というこ とだ... まあ...地球生命圏のホメオスタシス(恒常性/生体恒常性・・・定常状態の復元力)からくる...過剰 なホモサピエンスの人口調整ですむのか...失敗すれば、“地質年代的な・・・相転移”が始 まってしまうか...ということだ。 “原子力ムラ”のように...“根拠のない・・・安全神話”...に乗っていれば、いいというも のではない。事実、“スリーマイル島原発事故(1979年/事故の国際評価尺度・レベル 5)”を経験した、 アメリカなみの“謙虚さ・・・注意力”を持っていれば、“福島原発事故(2011年/事故の国際評価尺度・ レベル 7)”は...“絶対に起こらなかった”わけですからねえ...」 「オウ...その通りだぜえ...」 「ま、ともかく...」大川が言った。「こうして... “輻輳してやって来る・・・巨大危機”に対処するために、“文明の折り返し/反・グローバ ル化”が、必須ということなのだ。 そのためのパラダイムとして我々は...〔人間の巣のパラダイム〕を提唱し、〔人間の巣〕 の全国展開/世界展開を叫んでいるわけだが...」 「オウ...」ブラッキーが、プカリとタバコの煙を吐いた。
文明の視野から・・・
一言!
ともかく、目先の問題として、アメリカ軍/MV−22 オスプレイの日本配備が、日米・安全 保障体制を揺るがしかねないような、大問題になって来ています。ここには、積年の様々に沈 澱してきた要因が、澱(おり/液体の底に沈んだカス)のように、積層・凝縮 している様相です。
正直/漫才化している...“日本の・・・司法・立法・行政/マスコミ・・・の風景”...を眺 めていると、当然の結果という見方もできるのでしょう。しかし、アメリカ側にも...“軍産複合 体と・・・国家体制の中の・・・既得権構造”...が透けて見えて来るわけです。 さらに、世界的・背景として...“無用の長物・・・20世紀の負の遺産・・・役割を終えた軍 事組織/軍需産業”...がなおも、平和な社会風景の中で大きな地位を占め、ゆっくりと脈動 しています。 この中には、<廃棄すべき大量の・・・戦略核弾頭> も含まれるわけですな...こうしたシ ステムの維持管理/廃棄関連でも、多くの人々が生活の糧を得ているわけです。また、今後に 想定される、“原発”の廃棄関連でも同様の問題をはらみ、時間のかかる作業になってきます。
したがって...やみくもに、<負の遺産>を潰(つぶ)せばいいわけではなく、しっかりとした目 的意志を持った、“人類文明史なアポトーシス”(プログラム細胞死/個体をより良い状態に保つために引き起こさ れる、管理・調節された細胞の自殺)がいいでしょう。それが、“最も優れた・・・ソフトな方法”なのでしょう な...」
まあ、言いたいことは、山ほどあります。が、しかし、《編集長の・一言》というページなので すから、多くは述べません。ただ、<基本的スタンス>は、しっかりと述べましょう...
それは、つまるところ...第2次世界大戦以降...<ベトナム戦争>や、<核戦略下の冷 戦構造>、<湾岸戦争>、さらに...2001年9月11日/アメリカ同時多発テロ事件以降の、 <アフガニスタン紛争>や<イラク戦争>も含めてですが...“大国が本気で・・・主力軍を 激突させたことはない”...ということです。それは...“地球を崩壊させてしてしまうので ・・・絶対にできない”...ということです。
第2次世界大戦以降の戦争は、全てが抑制された限定的戦争であり、“戦争ゴッコ” という 遊びだったということですな。 その証拠に、<核兵器>が使われたことは1度もなかったわけです。<戦術核兵器>を保 有しているイスラエルも、インドも、パキスタンも、国際世論のもとで、非常に抑制的です。
さて、こうした...“戦争ゴッコが残る・・・世界構造”の中で...経済成長の著しい中国が、 “軍備拡張・・・海洋覇権”に乗り出してきたわけですなあ。 これには、東南アジア諸国が困惑し...日本は相変わらずの惰眠を貪(むさぼ)り...最強/ アメリカ軍が、役割の終ったヨーロッパ戦線/NATO・正面から、アジアにスウィングして来てい るわけです。
が、しかし...こうした全てが、“戦争ゴッコ”だということです。これは、オリンピックやワー ルドカップのイベントと、あまり変わらないものに変質して来ています。つまり、単なる、“戦争 ゲーム”となってきた...ということです。
事実、こうした現象もあるようです...アメリカ軍は“無人戦闘機”を、衛星回線を通してア メリカ本国で操り...“ゲームの中で・・・アフガン作戦を遂行し・・・本物の殺人を行ってい る”...と聞きました。これは、本当なのでしょうか...? まあ...こうした実験的・戦闘も、実際に可能...だということは、間違いないはでしょう。し かも、必然的に、その方向性を強めているわけです。が、これは、まさに、“戦争ゲーム”その ものです。むろん、殺される側は、たまったものではないわけです。ここには、様々な問題点が 指摘できそうですが、それはまた、別の機会ということにしましょう。
ええ...それから、別の意味で...貧困・飢餓の地域で...地下資源をめぐり、“紛争の ・・・マネー・ゲーム”が進行しています。これは、人道上も、許されるものではありませんな。 “無意味な殺人・・・無意味な資源消耗・・・無意味な環境破壊”が、増すばかりのようです。
したがって...使い古された/古い言葉ですが...“今こそ、軍縮が必要!”でしょう。し かも、今度ばかりは...
“ 戦争の世紀/20世紀の清算・・・真の意味での・・・ 不毛な紛争・戦争からの・・・文明史的・決別・・・! ”
...が、強く求められています。 《当・ホームページ》は...こうした“戦争との・・・文明史的・決別!”のためのツールとし ても...〔人間の巣のパラダイム〕を提唱しています。 この時代を、力強く超えて行くには...<文明の次世代の器・・・ポスト戦後民主主義の パラダイム>...が必要であり、有効です...」
<専守防衛/〔人間の巣〕 を展開する!>
「さあ...」大川が、テーブルに片手を置いた。「《当・ホームページ》では... “現代文明の・・・諸問題” を...〔人間の巣の方程式・・・に導入〕 して...〔人間の巣 の・・・パラダイム・解〕...を導いて欲しいと、考えています。
そもそも...“文明の折り返し/反・グローバル化”/〔人間の巣・・・専守防衛・・・自給 自足農業型・社会〕というのは...“覇権競争を・・・無力化”する...〔超・安定な・・・社会 的器〕...になるということです。 これが...<文明の・・・次世代ステージの姿>であり...<ポスト・・・戦後民主主義の パラダイム>...と考えます。まあ、その1つになりうる、可能性がある、ということですが、」
「次に...」大川が、作業テーブルに両手をついた。「この、<基本的スタンス>に立って、あ らためて... MV−22 オスプレイ の日本配備を眺めてみましょう。
こうした、冷めた目で眺めてみれば、各国が相互に、“戦争ゴッコは・・・中止すべき!”、と 分かるはずです。 もう、“戦争の世紀/20世紀”は、過ぎ去っているのです...“捨て去り・・・忘れ去らなけ ればならない・・・過去の遺物/負の遺産”...だということです。 オスプレイの日本配備は...“危機的な・・・人類文明” において...貢献するものは何 もありません。空中/大機動力は頼もしいわけですが、本来こんなものは、自然界には存在し ないものです。積極的に、展開・配備するべきものではないでしょう...」
「ええ...」大川が、眼鏡に手をそえ、モニターに目を落とした。「あらためて、指摘しておきま すが... すでに地球生態系は...地球規模でダイナミズム(そのものが持つ力強さ。迫力)が、単調化/低調 化していていて...風景の活力が消失し...風景からくる感動も...非常に小さくなっている ということです...ああ、これは、支折さんの言葉でしたな... ええ...“大型哺乳動物/ホモサピエンス/総個体数・・・70億の大繁殖” が...生態系を 単調にしている、ということです。 また...“生物体的/負荷 + 還元主義的・機械文明的・・・総負荷”は、ヒマラヤ山脈の氷 河を解かし、北極圏/ツンドラの永久凍土を解かし、北極・南極の氷を急速に減少させている、 ということですなあ。
うーむ...地球は氷河期に向かっているとの意見もありますが、そうした、“安全神話・待 望の・・・長期システム論”も...人類文明が壊しつつあるようです。つまり、それでもなお、 “地質年代的な・・・種の大量絶滅”の危険性が、高まっているということです。 “原子力ムラ” にならって、“根拠のない・・・安全神話”を作り上げ...その上に乗ってい るというのは、“非常に危険だ” ということでしょう。人類文明の基盤全体が現在...“非常に 脆弱(ぜいじゃく)”で、“総崩れに・・・なりやすいもの”...になっているということです。
ツンドラの永久凍土の融解は、膨大な量のメタンガスを、大気中に放出し続けています。こ れは、強力な地球温暖化ガスとして作用し、“地球温暖化/海洋酸性化”を加速させる要因に もなっているようです...地球・表層世界は、“劇的・・・相転移”を招き寄せているようです」
<・・・ 蛇足 ・・・
/ヨーロッパ・NATO戦線と同様・・・アジアでも、脱・戦争ゴッコ!>
ヨーロッパでは...“際限のない軍拡競争・・・数万発に及ぶ核弾頭の対峙”...から、 ようやく卒業したわけです。 不可能と思われていた...“絶滅戦争/核戦略構造・・・第3次世界大戦”...の呪縛 (じゅばく/まじないをかけて、動けなくすること)から、解放されたわけですな...
1989年に...ベルリンの壁(冷戦構造下の、東ベルリンと西ベルリンを隔てた象徴的な壁・・・数々の悲劇を引き 起こした)が民衆によって破壊され...NATO・戦線/ワルシャワ条約機構・戦線というものも氷 解し...“地球生命圏を・・・数十回もくり返し絶滅”...させるほどの、<大量の核兵器> は凍結となり...全世界に展開した、両陣営の膨大な戦略空軍や航空戦力、戦略潜水艦や 海軍、そして戦車師団や機械化師団は解体され...数百万人の将兵は、それぞれの故郷の 町へ帰って行ったわけです。
そうした中...大西洋を渡って布陣していた、最強/主力/・・・アメリカ軍も...NATO・戦 線における大展開から...“アジアの不安定な弧”と呼ばれる地域(/中東から、インド洋・東南アジア ・極東アジアを結ぶ・・・政情の不安定な、軍事力の需要のある地域)に...大きくスウィングされたわけです。
しかし...“脱・覇権競争・・・脱・軍拡競争”が、ヨーロッパで可能だったのなら、アジアでも 可能なはずです。アジアの人々もまた、それを希求していたわけです。つまり...主力/アメリ カ軍も解体され、その将兵もアメリカの故郷の町に帰るべきだった、ということですねえ。“世界 軍縮”を徹底させる時でした。
ところが...時機を逸し...“アジアの不安定な弧”に、スウィングされたわけです。まあ、 それには、冷戦構造の勝者としての...“資本主義/自由経済体制の勝利・・・正義・美酒”、 “軍産複合体の・・・既得権構造の維持”...があったわけです。 以来...<湾岸戦争>(1991年/イラクがクウェートに侵攻・併合したことから、アメリカを中心とした多国籍軍がイ ラクを撤退させるために起こした戦争)、<アフガニスタン紛争>(2001年/9.11の米中枢同時多発テロ以降に、犯 行グループのアルカイダの掃討のために起こされた 〜 )、<イラク戦争>(2003年/アフガニスタン同様に、イラクに再度 侵攻 〜 )と、多くの血が流されてきたわけです。 あ、いや...<湾岸戦争>は確か、“不安定な弧”へのスウィングが始まる前でしたかな。 ともかく、アメリカ軍もまた...多くの血を流してきたわけです...ブラッキーは、<ベトナム戦 争>に参加したのだったかな...?」 「オウ...2年ほど戦場に送られたが...最終局面だったぜ... 最大兵力/50万人が投入されたが...そのアメリカ軍のベトナムからの撤収となった。最 後は数隻の“強襲揚陸鑑”に、数百機のヘリと難民を収容するサイゴン(/現在のホーチミン市)から の撤収作戦となったが...世界に配信された、あの有名な映像は、沖縄基地で見たぜ...」 「そうか...色々あったわけだな...」 「...」ブラッキーが、プカリとタバコの煙をはいた。
現在、ここで問題になるのが...“冷戦構造・・・核戦略下の覇権競争”に参加できず... 約20年おくれて参加してきた、“中国の武威表明”ですなあ...1989年にベルリンの壁が 崩壊したわけですから...今年/2012年から見ると、23年がたつわけですかな。
したがって...“冷戦構造・・・イデオロギー対立・・・共産主義の世界同時革命”...な どはどこにも存在しないわけです。しかし、それでもなお、中国は経済成長と共に、中国人民解 放軍の急速な、“近代化/現代化・・・軍備増強”、を押し進めている様子です。そこで、各国 が、“軍備拡張の意図は何か?”...と問い質しているわけですなあ。
おそらく...実際のところ...“明確な意図”は存在しないのでしょう。軍事組織というもの は、放っておけば、それ自体が増大して行くものです。もはや戦争などは不可能であっても、そ こに“軍資金”があれば、増大して行きます。これは、アメリカ軍でも、わが〔自衛隊〕でも、同じ でしょう。
また...【パーキンソンの法則】で、“役人の数は・・・仕事の有無にかかわりなく・・・一定 の割合で増加する”...というのがあります。中国人民解放軍も、これに当てはまるのでしょう か。各国共通のことですが、軍事部門も国家機関の1つであり、軍人/将兵も、特別国家公務 員ということですな。
うーむ...もう少し考えてみれば、こういうことでしょうか。子供の頃に買えなかった玩具を、 金を自由に使えるようになった、大人になって買う人がいますなあ。それと同じで、中国人民解 放軍も、そうした戦争・玩具を欲しがっているということでしょうか。 しかし、やがて、それを使ってみたくなるという...“非常に・・・危険な玩具”ですなあ。とこ ろが、<戦争>というものは、<核弾頭の存在>で、天井がつかえているわけです。いかに、 中国が“海洋覇権”を展開しようとも、核戦争までしてそれを遂行しようという気はないものと 思います。
まあ、言うまでもないことですが...それならば、日本も、韓国も、台湾も、フィリピンも、ベト ナムも...“原発”を持っているのであり、<核爆弾>を持てば対等になるのかということです な。特に日本は、衛星打ち上げ能力もあり、その気になれば、<核弾道ミサイル>は容易に 組み立てられます。が、こうした事態を、アメリカの<核の傘>が、代替えしているわけです。
ともかく...中国人民解放軍の“軍備増強”は...即、“海洋覇権”と結びついて来ている わけですねえ...喧嘩の準備をしていない周辺国は、穏やかではいられません。子供の中に、 体の大きな、気性の荒い子が、1人いるようなものですなあ。
それに...別の軍事大国/<ソビエト連邦の・・・膨大な核弾頭を引き継いだ>ロシアで すが...焼けぼっくりに火が付いたように...なにげに軍事費を増大させている様子ですな。 1国でも、“軍備増強”を進めれば、たちまち緊張感は高まってくるわけです...」
「さて...」大川が言った。「そこに、今回の... 世界最強/アメリカ軍の、オスプレイの日本配備ということですな...アメリカは、依然とし て世界最大の軍事予算を計上しているわけですが...アメリカ軍の軍事費そのものは、減少 傾向を強めています。かつてとは異なり、生産性のともなわない軍事力に、膨大な国力を注ぎ 込むことは、事実上・不可能となって来たということでしょう。 しかし...MD(Missile Defense/ミサイル防衛)システムのポーランドへの配備(2008年12月現在・・・ポー ランドに発射基を建設を計画中も・・・ロシアの反発を受けている。ポーランドに配備される予定のGBI は、アメリカ本国に配備され ているものから3段目のブースターを取り去った2段式)や、オスプレイの新展開は...“アメリカの覇権”も、 依然として健在であることを示しています。
うーむ...ともかく中国が、“軍備拡張・・・海洋覇権”で、静かな海に荒波を立てようとも、 それに煽(あお)られることなく、対応していくことでしょうな... 各国協調で、外交力で“覇権”を押さえて行くことが、ベストでしょう。軍事力で対抗していて は、“軍拡競争”になるわけです。そして、それは、<核弾頭>で、天井が押さえられていると いうことです。
そして...問題は...中国の国家体制/経済体制の行方です。内政干渉は慎みますが、 私たちは以前から、中国はソビエト連邦と同じように、国家が分割されて行く方向がいい... と提言しています。 また...〔13億人の軟着陸は・・・人間の巣/未来型都市〕で、実現可能とも、提言して きたわけです。これは、日本も、ギリシアも、アフガニスタンも...世界中で共通しています。
さあ、あとは、中国が、<世界軍縮・・・分割の方向・・・世界市民の最大幸福の方向>へ 動くのを、願うのみです。そうなれば、もちろん、オスプレイの日本配備も、回避されることは間 違いありません。 ともかく...“21世紀/大艱難”...が 間近 に迫って来ています。“脱・戦争ゴッコ!”に 舵を切ることは、“人類文明の・・・必須の緊急要件”となって来ています。
あ、ここで...オスプレイの問題にも関わりますので...最後に、1つ指摘 しておきます。 〔人間の巣のパラダイム〕で、“資源”を争わなくてすむ世界構造になれば、“アジアで問題化 している・・・島々の領有問題”でも...国家権力が台頭してくることもないはずです。
この程度のことで一喜一憂せず...今は、“文明の維持・・・将来戦略”に...真剣に取り 組んで欲しいと思います。 いずれ...〔人類文明は・・・自らの存続をかけ・・・人間の巣のパラダイム〕の方向へ、 大舵を切って行くことは、必須と思われます。 ならば...“一刻も早く!”...ということでしょう!」
|
![]() ![]() |