女峰山(小真名子山/大真名子山)( 女峰山:2,483m ) 2006.8.6 登山


  帝釈山へ向かう途中から女峰山を振り返る ( 2006.08.06 )

【女峰山/小真名子山/大真名子山登山記録】

【女峰山/小真名子山/大真名子山登山データ】

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初登山


女峰山/小真名子山/大真名子山登山記録

5月3日の山伏 (ヤンブシ)以来、3ヶ月ぶりの登山である (山伏登山はいずれアップの予定)
ようやく何回目かの復活 ? の兆しが見えていたのに、このように登山のインターバルが空いてしまったのは、5月、6月が休日出勤が多く、 また 7月はご存じの通り雨天が続いたためであり、加えて、山に行かない週が続くとまたまた山に行くのが億劫になってきてしまったからである。 登山を始めて最初の 10年くらいは、アルプスの山々を登ることが本当に楽しみで、梅雨明けが待ち遠しかったことを思うと本当に情けない。

今回登った山は日光の 女峰山 である。
既に霧降高原側から1回登っている山であるが、今度は女峰山の隣にある帝釈山、小真名子山、大真名子山と合わせて登るべく、 戦場ヶ原側にある志津乗越からのトライである。しかしまあ、3ヶ月ぶりの登山であり、その間ろくな運動もしていないにも拘わらず、 いきなり健脚向けのコースを選ぶとは、無謀であることこの上ない。

いつも通り早朝 4時過ぎに自宅を出発。晴れた空を期待したのだが、どんよりと雲が掛かったような空模様。 イヤな予感がした。
しかし嬉しいことに日光に近づくに連れて空も晴れ出し、日光宇都宮道路では青い空をバックにした女峰山、男体山の大きな姿を見ることができて、 気分が大いに高揚してきたのであった。

いろは坂を登り、中禅寺湖の畔を進んで、戦場ヶ原に入り、光徳入口で道を右折する。 1kmくらい進んだところで、さらに右折をして林の中に入る。悪路に近いところを少し進んでやがて左折し、両側をササに囲まれた道に入る。 これが志津乗越への裏男体林道である。この道に入るまで少々ややこしいが、男体山および 太郎山下山時に歩いていたので迷うこともなくスムーズであった。

志津乗越までこんなに距離があったのかと思う位に林道を進み、少々心細くなり始めた頃、路肩に車が見え出した。 ようやく志津乗越である。
ただ、志津乗越付近の路肩は既に車で埋め尽くされており、結局、志津乗越でUターンして、徒歩で 5、6分ほど戻った路肩に止めざるを得なかったのであった。 やはり7時半くらいに着くのでは遅いということか・・・。

同じ場所に車を駐めていた人たちと話をしたところ、彼らは男体山へ登ると言う。 確かに志津乗越から男体山へは早道であろうが、コースとしては表の二荒山神社中宮から登った方が絶対良い。 もったいないことである。
7時28分出発。志津乗越で右 男体山、左 富士見峠 (実際は大真名子山経由) への道を分け、 まっすぐ林道を進む。7時48分に車進入禁止となるゲートを通過。
しかしその後も林道は続く。右手後ろには男体山の姿が見え、林道を進むに連れてその姿・形が変化するのが結構面白い。

やがて、林道正面にはこれから登る女峰山の姿が見えてきた。女という名がついているにも拘わらず、 その形状はなかなか険しく、凛々しい (般若の面と同じであろうか)

林道は治水工事のための車両が入っているからであろうか、かなり整備されており、 また林道周辺も手入れが行き届いている。
林道歩きに飽き飽きした頃、林道から右手に下る女峰山への道が見えてきた。ここは馬立で、まっすぐ林道を進めば富士見峠である。
当然道を右にとる。道は樹林の中、ササの間をドンドン下る。山王帽子山から太郎山へのルートパターンに似ている。
やがて、ほとんど枯れたような沢を渡り、尾根にとりつくと、今度は工事用荷物を運搬すると思われるモノレールの軌道が現れた。

軌道と平行し、そして沢筋とも平行した登りが暫く続く。周囲を見れば、男体山、 大真名子山、小真名子山の姿がなかなか魅力的である。
登りの傾斜はさほどでもなく、の登山の私にもさほどきつくは感じない。軌道と離れ、急坂を登り、やがて枯れた沢を渡ることになると、 その先が水場であった。
水は冷たく、飲むために手ですくうと、何回かのうちに手に冷たさでしびれてくる。

小休憩して地図を見ると、唐沢避難小屋から水場まで往復 20分とある。 ということはここから約 12分で避難小屋ということになる訳で、その通り水場から唐沢小屋までは 12分を要し、 9時35分に小屋前に着いたのであった。
ここで私は大失敗を犯してしまったのである。つい小屋の右手にあった矢印に誘われて、そのまま右に道をとってしまったのだ。
この道は東照宮から唐沢避難小屋を経て女峰山へと登るルートで、つまり私は下山を開始してしまったのである。
大きなガレ場を越えたあたりから、道がかなり下り始め、これはおかしいと思いつつも先に進むと、 「唐沢小屋を経て女峰山」 と書かれた標識が現れ愕然としたのであった。
このロスは大きく、結局小屋に戻って大休憩を取り、小屋を出発したのは 10時であった。25分のロスである。

小屋の左手、祠と石像の前を進み、そこから登りが始まる。
樹林の中を暫く登ると、やがて視界が開け、前には大きなガレ場が広がっていた。ここを斜めに横切るように登り、 再び樹林に入る。暫く苦しい登りが続くが、やがて林を抜けると、上の方に岩屑でできた山に立てられた女峰山の標識が見えてきたのであった。
女峰神社の祠の姿も、そしてまた、色がまだ赤くなりきっていないアカトンボがそこかしこに飛び回っている様子も前回と全く同じであった (10時32分着)

頂上からの眺めだが、この頃にはかなりガスが出てきており、残念ながら男体山、 大真名子山はガスの中で、これから進む帝釈山、小真名子山、そして太郎山方面が見えるのみであった。
暫く休憩の後、岩場を下って帝釈山へと向かう (10時42分発)。尾根は痩せており、ちょっとしたアルペン気分である。
シャクナゲと岩の道を進み、登り着いたピークには 「専女山」 の標識が立っていた。なかなか面白い名前である。
ここからの女峰山の姿は素晴らしく、ガスの中に鋭鋒が突き出ているその様は、その名前とは裏腹に見事なまでに男性的である。

専女山からさらに進んだ先のピークが帝釈山であった (11時6分着)
ここも本来は眺めが良いのであろうが、ガスのため進む方向で見えるのは小真名子山と太郎山だけであった。
ここからは富士見峠を目指した下りが続く。視界の利かない樹林の中、流水で抉られたような道をひたすら下ることになるのだが、 せっかく登った高さを 400mも下ってご破算にしてしまうのは耐えられない。

下り着いた富士見峠は、左へ進めば先ほどの馬立、まっすぐが小真名子山、右は野門方面というように、 十字路となっている小広い場所であるが、樹林に囲まれていてとてもその名の通りに 富士山 が見えるとは思えない (11時47分着)
さて、ここからまた300m弱の登りが待っている。樹林の中を一登りすると、目の前には大きなガレ場が現れた。ガレ場の上方はガスで見えないが、 かなり登り甲斐がありそうである。
ガレ場は細かい砂利と砂の道で、足の踏ん張りがあまり利かず、気を抜くと滑ってしまいそうである。おまけに浮き石が多いから落石と併せて注意が必要である。

ガレ場を抜け、樹林帯に入る手前で振り返ると、ガスが一瞬晴れ、今登ってきた道と先ほどまで立っていた帝釈山が見えた。 その高度差に少々驚かされる。
樹林帯を進むと再びガレ場となり、その後また樹林帯に入ることになって、そこを抜け出すと目の前に無線反射板が現れた。その先が小真名子山の山頂である (12時33分着)
山頂は樹林に覆われていて視界が利かず、わずかに樹林の間から先ほどの帝釈山が見えるだけであった。

小休止の後、小さな祠の脇を通って大真名子山に向かう (12時46分発)
ここから小さな広場のような鷹ノ巣まで一気に下るのだが、ここでも 200mの高さを一気にはき出すことになるのだから、 その次に待っている登りを考えると気分が萎える。
また、途中ガスが晴れてこれから登る大真名子山の姿を見ることができたのだが、その山の形から、登山路は一気の登りが続き、 その後ダラダラと緩やかな登りが続くことが読み取れ、頂上がいつまで経っても現れない状況が想像されてさらに気分が沈んだのであった。
とは言っても、もう進むしかなく、ひたすら道を下ったのであった。

鷹ノ巣からは案の定、急登が始まった。
深い樹林の中をジグザグに登る。ここまで来るとさすがに歩みも鈍りがちになり、いつも通り少し登っては立ち止まって上を見上げるということの繰り返しが続いた。
それでも登りは長く続かず、尾根の一角に出た後は緩やかな登りになって随分楽になった。やがて前方に大きな岩が見え、 岩を回り込むように進むと、そこは大真名子山頂上であった (13時53分着)

頂上には祠の他、蔵王権現の青銅像、その他石像・石碑などが置かれており、 この山が信仰登山の対象として盛んに登られたことが伺える。
トンボと戯れながら誰もいない山頂で暫し休憩したものの、周囲はガスに包まれ展望は利かず、しかも像の真下では些か居心地が悪い。
14時10分、下山にかかる。

すぐに鉄梯子や鎖場が数ヶ所現れたが、本当に鎖を使わねばならない場所は1ヶ所程で、 あとはそれほど危険ではない。
まだ 15時前というのにガスのため辺りは薄暗い。そんな中、所々に青銅像が現れるのでギョッとさせられる。
景色もない中、ひたすらに下り続けると、やがて足下が笹原に変わった。志津乗越も近いに違いないと思っていると、 すぐに先の方に駐車している車群が見えてきたのであった。時刻は 15時8分。この頃になるとさすがに志津乗越に駐車する車も数が減ってきていた。 私のような長丁場を歩く人はあまりいないようである。

志津乗越から5分ほど車道を進み、止めてあった車のところに着いたのは15時13分であった。
時間にして約8時間。久々の登山にしてはへばることもなく、快調に登り切れたことが嬉しい。


女峰山/小真名子山/大真名子山登山データ

上記登山のデータ登山日:2006.08.06 天候:晴単独行日帰り
登山路:志津乗越−馬立−唐沢避難小屋−女峰山−専女山−帝釈山−富士見峠−小真名子山−鷹ノ巣−大真名子山−志津乗越
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名自動車道・首都高速道・外環道・東北自動車道・日光宇都宮道路)−清滝IC−(いろは坂)−中禅寺湖−光徳入口−志津乗越 (車にて)
交通復路:志津乗越−光徳入口−中禅寺湖−(いろは坂)−清滝IC−(日光宇都宮道路・東北自動車道・外環道・首都高速・東名自動車道路)−横浜IC−瀬谷 (車にて)


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