タイトル 第7の男
放映年 1964年
放映話数 全15話
悪役でお馴染の今井健二の主演ドラマ。1955年に高倉健と同期の東映ニューフェイス。悪の前の男っぷりを堪能できる。共演の三瀬滋子は應蘭芳(おうらんふぁん)

出演:今井健二、三瀬滋子ほか。音楽は宇宙戦艦ヤマトの宮川泰

悪役の今井健二さんが正義のヒーロー!そして、超カッコいい!当時32歳なのにこの渋さ…素敵すぎです

1年半ぶりの懐かしTVが埋もれた作品、今井健二さん主演作を取り上げられるなんて…ファミ劇さんありがとう…CS(←今だと、どうもクライマックスシリーズを思い出してしまう)のおかげで成田三樹夫さん主演の「土曜日の虎」や川口浩さんや山下旬一郎さんの「秘密指令883(ハヤミ)」なども知ることが出来て幸せだ〜。本当にいい時代になったものである
で、本作。主演は今井健二さん。にこっと笑うお顔がちょっと怖いと思いのは後年の役柄の影響だろうか。でも、それを補って余りあるカッコよさと渋さ…共演の三瀬滋子さんは後の應蘭芳さん。我々世代だと「マグマ大使」のモル(わたし、マモルみたいな子どもが欲しいわ、うふっ…と言ってガムをアースさまに作ってもらったマグマの妻)、あるいはプレイガール、11PMのお色気女優の印象が強い。本作の彼女は忠実な秘書。しっかりしていそうだが、お色気は感じられない(1話を見る限りだが)。一話目はゲストが田代百合子さん、高城淳一さんなど。田代さんは東映の時代劇の女優さん、楚々とした奥さまを演じていた。高城さんはちょこっと出て、しょぼい手りゅう弾で爆死という、驚きの展開(笑)。当時の道路にはあんまり車が走ってないのかとか、車がやたら四角い印象だなとか、主人公が番組収録しているTV局が懐かしの曙橋の旧フジテレビだったりと見どころ満載。若い方が見たらたぶんものすごく新鮮だろう。というか昭和な我々がみても新鮮だったけど。(カントリー倶楽部)で待ち合わせがゴルフの打ちっ放しだった時には、当時は打ちっ放しは(カントリー倶楽部)と呼んでたの?と思わず突っ込みが…(爆)。連絡は公衆電話だったり、事件の鍵が黒表紙の手帖だったり、あまりにも広々したところのカーチェイスではこれでもかと火薬が爆発したり(特撮ものより以前に東映は火薬をこんなに使っていたんだ!)と、1時間にこれでもかと濃い昭和がてんこ盛り。大人になって見ると本当に面白い。突っ込みを入れながらみても、その昭和の風景に懐かしさと、切なさと、楽しかったあの頃を思い出してしまうから。古いドラマが発掘される、本当にいい時代である(2010.10.6)