タイトル 土曜日の虎
放映年 1966年
放映話数 全20話
企業コンサルタントが、企業の裏の陰謀を暴く成田三樹夫主演のアクションドラマ。モノトーンの映像が、ドラマの渋さにぴったり。音楽は山下洋輔

出演:成田三樹夫、江波杏子、工藤堅太郎ほか。ゲストに南原宏治、天地茂、中原早苗など

なんて、この時代の男はスーツが似合うんだろう!成田さんもとっても素敵。ほれぼれする渋さだ

 チャンネルnecoで現在放映されている「土曜日の虎」。これが、渋いのだ。本放送の時はまったく記憶にないし、再放送も見た記憶がない。「秘密指令883(ハヤミ)」といい、昔のドラマが大人になってから見られる。多チャンネル時代の恩恵だなあ
 成田三樹夫さんは大好きな役者さんなのだが、彼の主演作があったとは。いや、カッコいいのだ。父親を企業の陰謀に巻き込まれ、亡くした彼は、企業コンサルタントとなる。裏の汚い陰謀を、コンサルタントという職業を通し解決していく。秘書は江波杏子さん。ファッションが大人っぽくて、でもキュートで。お顔は当時から迫力があるのだが(笑)。相方は工藤堅太郎さん。成田さん演じる津村に憧れ、彼の力になっていく。男性はビシッとスーツを着こなし、女性もファッショナブル。当時の風俗も分かって、とても面白い
 南原宏治さんがゲストに出た回など、スーツの似合う男のオンパレード(笑)田中邦衛さんだけは、ぜんぜん変わってなかったけど(仁義なき戦いの槙原みたいな風見鶏のような男だったっけ)。もう、南原さんと成田さんのツーショットなんか、くらくらするほど素敵だった。ああ、オヤジ好きでよかった…なんて思うくらいに。ほんと、男も女も大人びていて、渋くて、落ち着いていて。たった40年で日本人は変わってしまった気がする。自分も含めて、なんだか子供のようだ。体格的には今の人の方がスタイルがいいはずなのに。きっと、びしっと姿勢が決まっているからなのだな。姿勢だけでなく生き方もきっと。見習わなくちゃなあ、と思いつつ、この渋いドラマをしばらく楽しもう(2006.6.17)