WEST AFRICA


SENEGAL

○STREETS OF DAKAR: GENERATION BOUL FALE / V.A.
          (STERN'S STCD 1084, LONDON,  1999)

AFRICA FETE (AFD 001) と同様、現在のセネガルを代表する若手(でもないか)をまとめて聞ける編集盤。このあたりは既にカセットで聞いており、今回CDで聞き直すと印象が変わるかとも思ったが、やはり際だった存在はいないように感じた。ASSANE NDIAYE, OUSMANE SECK, GELONGAL, FATOU GUEWEL, LEMZO DIAMONO などを収録。ただしSTERN'S のCDですら、最近は余り都内には入荷していないようなので、これも見つけにくいだろう。(1999/11/11)

○CHEIKH IBRA FALL / ETOILE 2000 DE DAKAR ET EL HADJI FAYE
          (DAKAR AUDIO DIFFUSION/MELODIE 08950.2,  ? , 1998)

かつてユッスーとともに、ETOILE DE DAKAR に在籍していたボーカリストの新作。まず1曲目は温泉エコーのかかったボーカルに驚く。2曲目はモロにラテンの世界。録音もボケているので、バオバブを追いかけている頃の録音かと思いや、何と1997年の録音。本当かと我が耳を疑う。途中からンバラのリズムは弾み出し安心。悪くないです。(1999/10/29)

    
○NDER & LE SETSIMA GROUP
          (AFRICA FETE DIFFUSION AFD 002,  ? , 1999)

現在セネガルでの人気が高いアリオウン・ンバイ・ンダールの初CDが、今注目のレーベルからリリースされた。現地カセット(2nd)に6曲追加収録したもののようだ。一聴してユッスーたちからの影響の大きいことが分かる。ギターやシンセ、ブラスの音色、ドラムやタマの弾み方などは、シュペール・エトワールを連想させる(ジャン・フィリップらが参加している影響もあるだろうが)、典型的ンバラが聞ける。そう思って調べてみると、ンダールは90年代前半、レンゾ・ジャモノ(LENZO DIAMONO)の看板歌手だった男。ユッスーと比較すると、伸びの不足した声に魅力が乏しくも感じるが、大変充実した作品ではある。アイシャ・コネ、マヌ・ディバンゴもゲストで参加。(写真右はセネガル盤カセットのジャケット)(1999/10/29 改)

    
○YOUSSOU WITH ETOILE DE DAKAR VOLUME 4 : KHALEY ETOILE
          (STERNS STCD 3014,UK,1998)

ユッスーとエル・ハジ・フェイが在籍中のエトワール・ドゥ・ダカールの復刻盤。カセットは5本目まで出たはずだが、このCDには4枚目のこれが最終巻と書かれている。国内盤CDは3枚出たが、これは発売されなかったので、要注意。(1999/10/29 改)

○SPECIAL FIN D'ANNEE PLUS / YOUSSOU WITH SUPER ETOILE
          (PAPE THIAM no number,1999)

昨年出たセネガル版カセット、SPECIAL FIN D'ANNEEに2曲追加。相変わらず従来のレパートリーのリメイクばかりだが、やっぱりユッスーはすごいとうなってしまう。詳しくはリビューを。

○AMOURFOOT / YOUSSOU N'DOUR,ISMAEL LO, et al
          (SONY MUSIC 491472-2,FRANCE,1999)

YOUSSOUのBANJOLIは、1982年に出たコンピレーション盤"DIAKARLO 83"の収録曲のBANDIOLY NDIAYEの再録音。これが最高!(昨年『ミュージック・マガジン』の紹介を目にしてから探し続けていたがどうも出会わない。愚痴になるが、昨年NEW YORKだけでも50店以上覗いても見つからなかった。ワールド・カップもとうに終わってしまい、すっかりあきらめていたところようやくGET。個人的なネットワークを持たない辛さも感じる反面、もう少しこうしたCDでも手軽に入手できる環境になってくれると嬉しいのだが、、、。)

○SING SING / BABACAR FAYE
          (JOLOLI 7243 8469312-1,FRANCE,1999)

○DAKAR SOUND VOLUME 7: BAOBAB - N'WOLOF
          (DAKAR SOUND DKS 014/CNR 2003620,NETHERLAND,1998)

バオバブ結成直後、1970、71年の録音の復刻。ジャケット等は DISCOGRAPHY を。

○ROOTS AND FRUIT / BAOBAB
          (PAM 304,GERMANY,1999)

12曲中、完全未発表が1曲で、カセットからの復刻も5曲収録。ジャケット等は DISCOGRAPHY を。

○SERIE SANGOMAR 1 / DEXTER JOHNSON
          (DAKAR SOUND DKS 016/CNR 20039388,NETHERLAND,1998)

ナイジェリア出身で50年代から活躍し、STAR BANDに在籍していたことで有名なサックス・プレーヤーの編集盤がなんとCD2枚組で登場。しかも私が所有する彼のシングル盤収録曲との重複が全くない選曲。これでセネガルのポピュラー音楽の初期の姿について考察する資料がまた増えた。このCDなどを材料にユッスー登場以前の状況について現在検討中。(渋谷、EL SUR RECORDSに入荷中)

彼の珍しいシングル盤をGALLERY で紹介中(1999/11/09 追)

 

○YO MALE / COUMBA GAWLO
          (RENDEZ-VOUS/BMG 74321579732,FRANCE,1998)

新進女性歌手の2枚目のCD。詳しくは、リビューを。

◎LE RETOUR / KINE LAM
          (JOLOLI no number,1999?)

何からの『再出発』なのだろうか?とても良い。一曲目はユッスー・ンドゥールがボーカルで参加。このカセットのCD盤が見当たらないため、インターナショナル・リリースはなしか?

◎YOFF / ABY NDOUR
          (JOLOLI no number,1999?)

ユッスー・ンドゥールの妹の新譜。一曲目のINTERNETは、思わず一緒に口ずさんでしまうメロディーでユッスーも参加(ただし共演している訳ではないようだ)。JOLOLIのプロダクションということもあり、ヴォーカルがユッスーでもおかしくない音作り。


MALI

◎BENDE / ABDOULAYE DIABATE
          (MK7 9807,MALI,1998)
○BENDE / ABDOULAYE DIABATE
          (MK7/COBALT/MELODIE,09287-2,FRANCE,1998)

近作と比較してかなり無骨な音。Gt、B、Dr、バラフォンが一体となって生み出す疾走感が最高。正直なところ歌は下手で、演奏もやや一本調子なこともあり、好みは分かれそうだが、私は気に入って繰り返し聞いている。私のバマコ滞在中(99年5月)は、現地ではこれとCOUMBA GAWLOの新譜が人気を集めていた。カセットとCDは同内容。フランス人の手によるREMIX盤(12 inch)も出ている。

           
◎DUGA / LOBI TRAORE
          (MK7 9902,MALI,1999)
○DUGA / LOBI TRAORE
          (MK7/COBALT/MELODIE,09289-2,FRANCE,1999)

ロビのギターは相変わらずゴリゴリしていて気持ちいいが、相方のハモニカが自己陶酔的でかみ合っておらず、後からオーバーダビングしたかのように聞こえるのが残念。フランス盤CDも出たので、最近買い換えて聞き直しているところ。(1999/10/29 改)

○M'BOLON / DJIGUI 
          (MK7/COBALT/MELODIE,09290-2,FRANCE,1999)

ンゴニ奏者の世界デビュー作(?)。故アル・ファネ以上に錆びた音で、実に泥臭い。完全にローカル向けの音楽だろうと考えていたため今回のCD化は意外だ。勇気あるリリースだが売れるのだろうか?(1999/11/09)

○SYA / ISSA BAGAYOGO
          (MK7/COBALT/MELODIE,09292-2,FRANCE,1999)

冒頭のサンプリング音を始め単調すぎるベーシック・トラックに違和感を憶えたため、これまで聞いて来なかったが、全体としては冒険的である以上に、骨太なマリ・アコースティックが楽しめる充実した作品。それにしてもコバルトは絶好調だ。(1999/11/09)

○DJIGUY / AMY KOITA
          (DECLIC 8459132,FRANCE,1998)

女王健在。近年のアフリカ音楽CDでは傑出してできの良い快作と思い愛聴している。とりわけWADJANの再録(約30年振り)が嬉しい。WADJANはSALIF KEITAのMANJOUと同一の原曲が存在し、それぞれ別の歌詞で歌われているが、取り上げたのはAMY KOITAの方が先である。

○YANKAW / NAHAWA DOUMBIA
          (MK7/COBALT/MELODIE,09278-2,FRANCE,1997)

マリの女性歌手イコール、キンキン声で頭が痛くなる〜といったイメージを持ちがちだが、以下の2枚は声も柔らかくなかなかの作品と思う。(とり急ぎの紹介です。)

○NA / RAMATA DIAKITE
          (MK7/COBALT/MELODIE,09291-2,FRANCE,1999)

ロキア・トラオレの "MOUNEISSA" が国内発売され、「ミュージック・マガジン」の12月号でも高い評価がされていた。このアルバムは佳作であると私も思うが、考えて作られている分だけ繊細さが前に出過ぎており、体温の低さがやや苦手でもある。ラマタ・ジャキテのこのアルバムは彼女自身の歌ももちろん素晴らしいが、どの楽器も自然に歌っており、爽快なアルバム。特に1曲目のアグレッシブなアドリブのからみ方は最高である。やはり、ラマタに軍配を上げたくなるな〜。

なおコバルトの一連のアルバムについては近日まとめてリビューする予定です。(1999/11/17)

○KITA KAN / KANDIA KOUYATE
          (STERN'S STCD 1088,UK,1999)

1985年以降、多数のカセットをリリースしてきたマリの女性歌手がCDを初リリース。(1958年生まれで、ギネアのSORY KANDIA KOUYATEとはもちろん全くの別人)ストリングが入っていたり(3曲)、レゲェをやったりもしているが、基本的には典型的マリンケの歌手。SEKOUBA BAMBINO, MORIBA KOITA, OUSMANE KOUYATEが参加(なんて贅沢なんだ)。

○NIAFUNKE / ALI FARKA TOURE
          (HANNIBAL HNCD 1443,GERMANY,1999)
彼のアルバムはいつも一度聞いてお終い。やはり今回も、買ったその日に棚へと直行した。
○SECHERESSE / BOUBACAR TRAORE
          (SONOAFRICA CDS 7050,FRANCE,1999)

旧譜からの編集盤。ALI FARKA TOUREファン向けのブルース・ギターが聞ける。

○MORY KANTE & SALIF KEITA / RAIL BAND
          (SONOAFRICA CDS 7051,FRANCE,1999)

旧譜からの編集盤。全9曲中、最初の4曲は1976年のアルバム(KLP 1040)そのままで、他の収録曲にも珍しいものはなさそう。

○KOULIKORO... / SEKOU KOUYATE
          (DAKAR SOUND DKS 015/CNR 2003918,NETHERLAND,1998)

DAKAR SOUND からの新譜が到着した。かつて RAIL BAND に在籍したギタリストのソロ作らしい。まだ3回しか聞いていないが、結構な力作でお勧めできる。現在、仏語のライナーを解読中。(1999/09/28)

◎MAMA / SALIF KEITA
          (WANDA RECORDS, SENEGAL, 1999?)
○MAMA / SALIF KEITA
          (TOSHIBA TOCP-65286, JAPAN, 1999)

御大サリフ・ケイタの新作。今さらここで内容について紹介するまでもないだろう。このアルバムを聞いてますますサリフの方法論が疑問になった。このあたりについては、もっとじっくり考えてみたい。ちまたで賛否両論が起こるのも理解できる。今回はそうしたことをとりあえず置いておいて、娘ママのカラー写真をセネガル盤カセットで紹介する。蛇足だがマリでは以下の2枚とは異なるジャケットで売られていた。(1999/10/29)

   


GUINEA

○GUITAR, EXTRA DRY / GRAND PAPA DIABATE
          (POPULAR AFRICAN MUSIC AG 703,GERMANY,1999)

○DOUAOU DEN / KANTE MANFILA
          (JWS CD2, ? ,1998)


NIGERIA

○SHOKI SHOKI / FEMI KUTI
          (POLYDOR/POLYGRAM POCP-7391, JAPAN, 1999)

故フェラ・クティの息子フェミの第4作目。そう言えばこのアルバムについて全くリビューしていなかった。代わりに LIVE REPORT でも読んで下さい。今年のベスト・アルバム候補。楽曲の良さからかDJ達からの需要もあり、これまでにリミックス盤の12インチと10インチが4種でている。これらについては DISCOGRAPHY を参照。(1999/10/30)

       
○COFFIN FOR HEAD OF STATE + UNKNOWN SOLDIER / FELA KUTI
          (BARCLAY 547379-2,FRANCE,1999)
○STALEMATE + FEAR NOT FOR MAN / FELA KUTI
          (BARCLAY 547381-2,FRANCE,1999)
○V.I.P. + AUTHORITY STEALING / FELA KUTI
          (BARCLAY 547384-2,FRANCE,1999)

FELA KUTIの旧譜がどっさり、2 IN 1の形でCD化された。"THE AUTHENTIC COLLECTION - NEWLY REMASTERED"。10数種出たフェラの旧譜のうち、上の3枚(6作品)はどれも初CD化のはず。SORROW TEARS AND BLOODもCD化された。

○JEALOUSY - PROGRESS / TONY ALLEN
          (P-VINE PCD-5551, JAPAN, 1999)
○NO ACCOMMODATION FOR LAGOS - NO DISCRIMINATION / TONY ALLEN
          (P-VINE PCD-5552, JAPAN, 1999)

驚愕のリイッシュー。国内レーベルの果たした久方ぶりの快挙。FELA KUTIのバック・バンド、AFRICA 70のリーダー兼ドラマーをつとめていたトニー・アレンのソロ作4枚が2イン1の形式で復刻された。各誌に紹介があるとおりで、内容に文句はないため余計なことは綴らないが、これからアフリカ音楽の世界へ分け入ろうという方は、まずフェラ・クティの代表作を体験してから、こちらも聞いてほしい。(1999/11/09)

○OGUN / KING SUNNY ADE
          (ALADDIN ALA 211,UK,1997)

旧音源のCD化だが、なぜか音はアナログと比較して悪化している。昨年久しぶりに訪れたロンドンのショップでは目立つところに山積みにされていたが、これに手を出すことより旧譜を入手することを勧める。(多分、日本には未入荷)

何と11月下旬に日本に入荷。(1999/11/23 追)

○FUJI COLLECTION / KING WASIU AYINDE MARSHAL 1
          (OMO-AJE CDOA-W-02,NIGERIA,1997)
○FAZE 2: GLOBAL TOUR '96 / KING WASIU AYINDE MARSHAL 1
          (THE ULTIMATE MUSIC TUMCD 002,NIGERIA,1998)

上の2枚のCDは日本には未入荷と思う。KWAM1の最新作も入荷済みだが、内容は良くない。

○OODU'A / AMBASSADOR ABASS AKANDE OBESERE OODU'A & HIS FUJI PUSKY ORGANISATION
          (LEADER LD8646CD,NIGERIA,1998?)

1991年の第1作以降コンスタントに新作をリリースしているフジの若手。CDとしてはこれが5作目のはずだが、日本入荷は"CAPTURED LIVE USA'94"以来では?

恐らくニューヨーク発と思われるジュジュとフジのCD(海賊盤)が多種、届いているが、とてもフォロー仕切れないし、旧譜LPからの粗悪な編集盤が多いため、全てを紹介する必要もないだろう。EBENEZER OBEY, KING WASIU AYINDE MARSHAL, HARUNA ISHOLA, SALAWA ABENI などが入荷している。その他、日本では見かけないが REX LAWSON の海賊版も出ている。(追記)

○HISTORY OF JUJU MUSIC VOL.1 SELECTIONS 1930S TO 1950S
○HISTORY OF JUJU MUSIC VOL.2 SELECTIONS 1960S TO 1990S
○HISTORY OF JUJU MUSIC VOL.3 CHRONOLOGY
          (DOWN MEMORY LANE/FISHER MUSIC HOJM no number ,UK,1992?)

もともとは"HISTORY OF JUJU MUSIC"という本の付属CDで、最近出回っている(日本には未入荷)。
VOL.1は"JUJU ROOTS"(ROUNDER 5017)の拡大盤といえる内容。ただし音質はかなり悪い。本を読み進めると同時にVOL.1〜2の41曲を一気に聞き通すと、JUJUという音楽が、30年代のTUNDE KINGからSUNNY ADEらの近年の姿へと発展する流れがよくつかめる。ただし、VOL.3は退屈(録音の残されていない初期の曲の再演等)。

○TUNDE & FATAYI: JUJU'S AWESOME TWOSOME / TUNDE NIGHTINGALE & FATAYI ROLLING DOLLAR
          (same FMTOPCD 012,USA, ? )
○TUNDETUNES / A.K.A.TUNDE NIGHTINGALE
          (same FMTOPCD 013,USA, ? )

60年代の音源のCD化ではないか?

○MONEY FOR HAND - ILE MO JE KA DIDE / DR.ORLANDO OWOH
          (NEW GENESIS SOS 8636,USA,1998)
○DR.GANJA'S POLYTONALITY BLUES / ORANDO OWOH
          (ORIGINAL MUSIC OMCD 035,USA, ? )


GHANA

○GOLDEN HIGHLIFE CLASSICS / KING BRUCE
          (RETROAFRIC RETRO 13CD,UK,1997)

○ALL FOR YOU / E.T.MENSAH
          (RETROAFRIC RETRO 1XCD,UK,1998)

RETRO 1CDのリマスター版(RETRO 3CD "DAY BY DAY"とも重複しない3曲が追加収録されている)。


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