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41.しまなみ幻想 42.贄門島 43.化生の海 44.十三の冥府 45.イタリア幻想曲 46.還らざる道 47.ぼくが探偵だった夏 48.黄泉から来た女 49.名探偵・浅見光彦全短編 |
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平城山を越えた女、耳なし芳一からの手紙、上野谷中殺人事件、浅見光彦殺人事件、鐘、横浜殺人事件、日蓮伝説殺人事件、透明な遺書、坊ちゃん殺人事件、金沢殺人事件 |
箱庭、蜃気楼、佐渡伝説殺人事件、斎王の葬列、皇女の霊柩、藍色回廊殺人事件、ユタが愛した探偵、はちまん、箸墓幻想、中央構造帯 |
●「しまなみ幻想」● ★☆ |
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2006年09月
2003/03/01 |
“浅見光彦・旅情ミステリ”。 探偵役は、ルポライターの浅見光彦。実兄が警察幹部の職にあることから、いざとなると警察の助けを借りることもできるという人物。 本書の魅力は、事件の謎を追って浅見がしまなみ海道のあちこちを訪ねるという旅情感にもありますが、私としてはむしろ浅見光彦のキャラクターに惹かれます。探偵に似ず、常に穏やかなところが印象的です(ちと出来過ぎという観もあり)。本作品においては、浅見に加え、咲枝という少女も魅力的。 殺人事件というとつい殺伐としたものになりがちですが、この浅見光彦のキャラクターが作品全体を柔らかな雰囲気のものにしています。それ故、読み易く、すっきりとした読後感が残ります。 プロローグ/旅立ちの港/伯方島の人々/小さな「探偵団」/宝島のある島々/海賊のいる島/全国お宝捜査隊/絶対音感/エピローグ |
●「贄門島(にえもんじま)」● ★☆ |
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2006年08月 2009年09月 |
11年前、浅見光彦の亡父が船から転落したところを助けられ、九死に一生を得たという、外房の「贄門島」こと美瀬島。 |
●「化生の海」● ★★ |
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2005年11月 2007年02月 2003/12/25 |
“浅見光彦”シリーズの中でも、読み甲斐ある一冊。 さて、今回浅見が現れたのは、北海道にあるニッカウヰスキー工場で見学ガイドを勤めている三井所園子のもと。 |
●「十三の冥府」● ☆ |
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2007年11月 2011年02月 2004/03/16 |
“浅見光彦・旅情ミステリ”。 津軽半島を舞台に、日本には大和朝廷よりはるかに遡る古代王朝があったことを示すという“津賀留三郡史”をめぐるミステリ。津賀留三郡史を取材にでかけた浅見光彦が事件に巻き込まれるという展開です。 プロローグ/北の遍路/ピラミッドの里/アラハバキ神/偽史と正史/津軽三十三観音/疑惑の接点/乱れた心電図/赤い服の女/事件の構図/母と子と/怪しい神社/悲しい写真/荒ぶる神のごとく/エピローグ |
●「イタリア幻想曲−貴賓室の怪人2−」● ☆ |
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2007年10月 2011年06月
2004/06/14 |
“浅見光彦”シリーズにしては珍しい海外もの。 本書の舞台はイタリア・トスカーナ地方。その田舎町カッシアーナ・アルタで古い邸宅ヴィラ・オルシーニを買い取り、ホテル兼レストランテを営んでいるのが、バジル・ディーツラーと若狭優子の夫妻。そのホテルへ美術商の牟田夫妻ほか飛鳥の乗客7名が5泊ツアーを計画しているところ、優子宛てに「貴賓室の怪人に気をつけろ」、続いて「浅見光彦氏に頼め」という怪文書が届いたのが発端。優子から依頼の手紙を受け取り、浅見もまた現地に同行します。 プロローグ/貴賓室の怪人/大理石の山/聖骸布の謎/トスカーナに死す/浅見陽一郎の記憶/湖底の村/十字架を背負った人々/エピローグ ※ヴィラ・オルシーニ、ディーツラー一家共に実名とのことです。 |
●「還らざる道」● ★ |
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2014年11月
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いつもの“浅見光彦”シリーズ。 ストーリィとしては、木曽ヒノキが事件の重要な鍵となるくらいで、私の歩いた木曽路はあまり関係ありませんでしたし、吉備路についてはホンのちょっと出てくる程度。 プロローグ/記憶への旅立ち/碧天洞女主人/伊那街道/渡合温泉の夜/全国植樹祭/五十年目の告白/悲しみの壷/原罪の森へ/エピローグ |
●「ぼくが探偵だった夏」● ★ |
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2013年07月
2009/08/16
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“かつて子どもだったあなたと少年少女のための−ミステリーランド”シリーズ(講談社)の第16回配本作品。 今回手に取ったのは、本書の主人公が少年時代の浅見光彦だったから。 さながら素人探偵=浅見光彦の原点となる少年時代の初事件、という様相ですが、興味は事件そのものより、登場人物たち。 お馴染みの登場人物たち、その若き日の顔ぶれをそれなりに楽しめるという一冊。 |
●「黄泉から来た女」● ★☆ |
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2014年02月
2011/08/22
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“浅見光彦シリーズ” 111番目の事件。 事件の始まりは、天橋立近くでの女性の死。その女性が当日の昼間に訪ねた相手が、本作品のヒロイン=神代(じんだい)静香。 出羽三山といえば修験道の舞台としても有名ですし、羽黒山は私も行ったことありと、そもそもの舞台設定に大いに興味惹かれるところです。 |
49. | |
「名探偵・浅見光彦 全短編」 ★☆ |
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20年程前、大阪へ初めて単身赴任した時、寂しさやストレスを紛らわせようと、“浅見光彦”シリーズには本当にお世話になりました。 その感謝の念と、最後の区切りをつけようと読んだ次第です。 “浅見光彦”シリーズは、旅情を味わえる処が魅力でしたが、本書は短編集である所為かその楽しさは味わえません。1篇を除きどの事件も自宅から行ける範囲内。 また、事件といっても全てが殺人事件であった、という訳でもありません。趣向が様々であるのは短編集であるからこそと言えますが、一方で物足りなさも感じてしまうのは仕方ないことなのでしょう。 私としては、「地下鉄の鏡」と「透明な鏡」が好みです。 ・「地下鉄の鏡」:ダイイングメッセージもの。 ・「鏡の女」:暗号もの、そしてホラー風? ・「透明な鏡」:温泉旅館の大浴場という密室もの。 ・「他殺の効用」:見事だったのは光彦、それとも○○? ・「逃げろ光彦」:ちょっと笑わされます。 ・「名探偵は居候」:<居候>が事件の鍵。 地下鉄の鏡/鏡の女/透明な鏡/他殺の効用/逃げろ光彦/名探偵は居候 |
〔付録〕平塚神社 |
平塚神社はJR東日本の京浜東北線・上中里駅から徒歩直ぐの処にある小振りな神社です。近くには旧古河庭園、少し歩くと六義園もありますので、ついでの散策もお薦めです。
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