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21.平城山を越えた女 22.耳なし芳一からの手紙 23.上野谷中殺人事件 24.浅見光彦殺人事件 25.鐘 26.横浜殺人事件 27.日蓮伝説殺人事件 28.透明な遺書 29.坊っちゃん殺人事件 30.金沢殺人事件 |
【作家歴】、後鳥羽伝説殺人事件、平家伝説殺人事件、遠野殺人事件、赤い雲伝説殺人事件、夏泊殺人岬、津和野殺人事件、白鳥殺人事件、高千穂殺人事件、小樽殺人事件、日光殺人事件 |
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箱庭、蜃気楼、佐渡伝説殺人事件、斎王の葬列、皇女の霊柩、藍色回廊殺人事件、ユタが愛した探偵、はちまん、箸墓幻想、中央構造帯 |
しまなみ幻想、贄門島、化生の海、十三の冥府、イタリア幻想曲、還らざる道、ぼくが探偵だった夏、名探偵・浅見光彦全短編 ※付録:平塚神社 |
●「平城山(ならやま)を越えた女」● ★★ |
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1994年01月 2013年11月
2003/06/21 |
“浅見光彦・純文学ミステリ”。 ※なお、ヒロイン・阿部美果は、執筆当時「小説現代」編集部にいた阿部美香さん(昭和38年生)がモデルとのことで、名前・容姿およびキャラクターとも、実在の阿部さんそのままだそうです。浅見シリーズのヒロインの中でも抜群の存在感があるのも、成る程と思う次第です。 プロローグ/写経の寺にて/奈良の宿・日吉館/香薬師仏の秘密/厄介な容疑者/消えた「本物」/日本美術全集/菩薩を愛した男/秋篠の里の悲劇/エピローグ |
●「耳なし芳一からの手紙」● ★ |
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1992年02月
2003/07/03 |
“浅見光彦ミステリ”。ちょっと変わった題名が目を惹かれる一冊です。 事件は、終戦直後、朝鮮半島からの引き揚げ時に遡るという、古い経緯に原因を発するミステリ。しかし、本作品の面白味は、そうした長期におよぶストーリィより、上記3人の組み合わせ、チームワークにあります。 プロローグ/果奈の出発/消えた「女」/遺された肖像/エーデルワイスの君/七卿は死ぬ/七分の三の謎/最後に笑った者/流れる星は死んだ/悲しい怪談/エピローグ |
●「上野谷中殺人事件」● |
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浅見光彦シリーズとしては、小品と言うべき作品。 プロローグ/不忍池/谷中霊園/よみせ通り/谷根千マガジン/父と娘/密室殺人/エピローグ |
●「浅見光彦殺人事件」● ★ |
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1993年03月 |
浅見光彦シリーズの中では、ちょっと趣向の変わった作品。 いつもの浅見シリーズでは、主人公は浅見光彦自身なのですが、珍しく本作品の主人公は被害者の娘である寺沢詩織になっています。読者は詩織と共に、浅見に頼りながら事件の真相を追う、という展開です。 プロローグ/トランプの本/二重構造の鍵/「御花」からの便り/思い出探し/組織対個人/浅見光彦の死/エピローグ |
●「
鐘 」● ★ |
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1994年11月
2003/06/14 |
“浅見光彦”シリーズ。内田さん初めての新聞連載作品だったとのこと。 プロローグ/血塗られた鐘/琴平電鉄/おかしな美談/北へ/越中万葉の里/鐘紋のルート/あしつきの乙女/高松の寺/七番目の鐘/鳴らずの鐘/諸行無常/エピローグ |
●「横浜殺人事件」● ☆ |
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2002年05月 |
横浜を舞台とした、“浅見光彦・旅情ミステリ”。 平凡なサラリーマンの自殺?、そして浅見が取材に出かけたローカルTV局の横浜テレビの女性レポーターが殺害されるという事件が発生。 事件の鍵となるのは、かつては外国との窓口だった横浜らしく、「赤い靴はいていた女の子」と「青い目をしたお人形」の歌が事件の重要なキーワードとなっていきます。 今回目をひく女性の登場人物は、横浜テレビのプロデューサーである藤本紅子。浅見と同年齢の女性という設定がシリーズとしては珍しいですけれど、積極的に事件捜査に関わるものではありません。むしろ、もう一人、自殺と看做された父親を他殺を信じて疑わない娘・浜路智子の方がむしろ積極的ですが、浅見の助手役というにはかなり役不足。 事件自体それ程のものではなかったし、結末の歯切れも悪い。そして横浜という土地では旅情は薄いと、今ひとつ物足りなさが残った作品。 プロローグ/赤い靴の少女/本町望郷亭/仕組まれた錯覚/不吉なインタビュー/外人墓地の謎/弁護士対名探偵/「紳士」の正体/エピローグ |
●「日蓮伝説殺人事件(上下)」● ★☆ |
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1995年04月
2003/06/07 |
“浅見光彦・伝説ミステリ”。 プロローグ/宝飾の時代/デザイナーの死/下部温泉/謎の落書き/身延山久遠寺/影の追跡/三つの寺/鎌倉迷い道/誤認逮捕/見えてきた連環/予期せぬ惨劇/伊豆伊東の仏現寺/渦中の人びと/結城家の人びと/裏切り者は死ぬ/日蓮聖人生誕の謎/エピローグ |
●「透明な遺書」● ★ |
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1996年03月
2003/06/29 |
“浅見光彦・社会派ミステリ”。 福島県喜多方で起きた、排ガスによる自殺と断定された事件。死亡したのは、雑誌「旅と歴史」の藤田編集長の親友だった。父の死を他殺と信じる娘・清野翠の依頼により、藤田が浅見光彦をひっぱりだします。 プロローグ/美しい依頼人/時雨れて喜多方/浅見刑事局長の憂鬱/迷走の軌跡/黒い還流/内なる鬼/失踪/とめどなく崩壊/阿修羅の選択/地の罠、天の網/エピローグ |
●「坊っちゃん殺人事件」● ★ |
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1997年06月 |
漱石「坊ちゃん」を題材にした、浅見光彦ものミステリ。 他の浅見光彦もの作品に比べて、コミカルな趣きのあるところが印象的。それは、本書中のあちらこちらで漱石「坊ちゃん」を意識あるいは対比して書かれている部分が多いことから、当然のことでしょう。 まず場所は、当然にして松山が舞台。 そのうえ、「坊ちゃん」に登場する赤シャツ、のだいこ、うらなり、山嵐、そしてマドンナという渾名にふさわしい登場人物が、警察あるいは事件関係者として次々に登場し、あたかも現代ミステリ風「坊ちゃん」の再現、という様子です。 ミステリ自体はそれなりとして、浅見光彦をして坊ちゃん風に語らせ、また登場人物たちのキャラクターを面白く語るという、遊び心ある作品。 プロローグ/松山文学散歩/悲劇のマドンナ/山嵐対赤シャツ/バッタと撫子/怪しい句会/狸の追跡/エピローグ |
●「金沢殺人事件」● ★ |
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1998年12月
2003/05/27 |
“浅見光彦・旅情ミステリ”。 プロローグ/消えた女/「美術の小径」の惨劇/つむぎの山里/能登の女花火師/朱鷺のいた国/巫女の証言/幻の女/エピローグ |
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