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11.あかずの扉の鍵貸します |
【作家歴】、思い出のとき修理します、思い出のとき修理します2、拝啓彼方からあなたへ、がらくた屋と月の夜話、木もれ日を縫う、額を紡ぐひと、まよなかの青空、めぐり逢いサンドイッチ、語らいサンドイッチ、神さまのいうとおり |
「あかずの扉の鍵貸します」 ★☆ We Lend Keys for Mysterious, Unopenable Doors |
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女子大生の水城朔実は、高校時に火事で家族を失った自分を引き取り親代わりとなって育ててくれた安川不二代と二人暮らし。 病気で余命僅かとなったその不二子から頼まれて朔実が訪れた先は、北鎌倉の斜面に立つ洋館に居を定める、「幻堂設計事務所」の幻堂風彦。 不二代が口にした願いは、「あたし、あかずの間がほしいのよ」というもの。 「新築・リフォーム・あかずの扉 ご相談ください」と幻堂風彦が掲げたその不思議な洋館<まぼろし堂>には、幾つもの“あかずの扉”があり、また風変わりな下宿人たちが暮らしていた。 そこで朔実は、風彦と共に不二代が抱え込んでいた半生の秘密を知ることになります。 それがきっかけとなり、あかずの扉の仕事を手伝いたいと申し出て自らもまぼろし堂の下宿人となった朔実は、幾つもの謎に関わっていくことになります・・・。 “あかずの扉”を題材にした異色のミステリ、という趣向なのでしょうけれど、率直に言って分かりにくい、凝り過ぎ、という印象を否めません。 それもあって読後感、今ひとつ釈然としない思いが残りました。 1.開けっぱなしの密室/2.地下室の向こうへ/3.天の鍵穴/4.いつかオルゴールが鳴る日/5.木犀の香に眠る |