○実験社会心理学研究40号掲載論文

※交通心理学研究掲載決定に続いて、第2弾です。もう、ぴょんぴょん飛び回りたい気分です(どんなだ)。この研究、とにかく、ものすごいコストがかかっています。なんか、こう立て続けに掲載が決定してくると、うれしいのと同時にちょっととまどいも感じています。著作権の都合上、裏話だけ載せておきますので、研究に興味を持たれたらMailを下さい。

 

掲載予定学術雑誌:実験社会心理学研究(日本グループ・ダイナミックス学会刊)40号第1巻, 28-37.

タイトル  :違反抑止メッセージが社会規範からの逸脱行動に及ぼす影響

サブタイトル:−大学構内の駐輪違反に関するフィールド実験−

著者    :北折 充隆(名古屋大学教育学研究科) 吉田 俊和(名古屋大学教育学部)

キーワード :rule-breaking behavior, parking violation, deteration

 

☆研究の概略

 この研究では、以下の5つのメッセージについて、自転車の駐輪違反に関するフィールド実験を行い、メッセージ間の効果測定を行いました。

@普通に禁止:ここは駐輪禁止です。自転車・バイクを止めないで下さい。

A強い禁止:ここは駐輪厳禁。自転車・バイクを止めるな。

B被害の提示:通行の障害になるとの苦情が目立ちます。ここに自転車・バイクを止めないで下さい。

C制裁の提示:ここに駐輪された場合,見つけ次第撤去します。自転車・バイクを止めないで下さい。

D同調の抑止:1人が止めると,後も続きます。ここに自転車・バイクを止めないで下さい。

実験1では二つの看板を立てて陰から見ていましたが、誰も警戒して駐輪してくれませんでした。

そこで実験2では、二つの看板の間に”おとり”自転車を置いておきました。また、学内のあちこちの場所で実験の「営業」を行いました。そうしたら、’D’のメッセージについて、強い抑止効果(要するにみんな、制裁がちらついているときだけ、ビビって駐輪しなかった)が見られました。

調子に乗って実験3では、二つの看板の間に”たくさんのおとり”を置いておきました。みんな安心して誰も守らなくなるのかな、と予想していたのですが、実験2と同じくらいの効果が見られ、半数程度の人間が駐輪を辞めていました。ただ、制裁をちらつかせたときの劇的な効果はなくなって、他のメッセージと同じく、半分の人が駐輪を辞めてました。

 

日本グループ・ダイナミックス学会のホームページに掲載されている、本論文の要約を見てみる。

 

※もっと知りたいな、と思われたらMailを下さい。

 

 

 

 

 

 

 

話したくて仕方がない
この研究の裏話コーナー

 や、やった。。。とりあえず、それだけです。メチャクチャ嬉しい。頑張った甲斐があったというもんです。この研究は、「北折の実験にとっつかまった人」の中でやっていた研究であり、修論の研究4、AASP3rdで発表したものを加筆,修正したものです。

 この研究、ずいぶんでした。体をこわしました。2年に渡ったプロジェクトだったのですが、学校までが遠い北折、片道1時間30分くらいかけて通っているんですが、この実験をやるために、朝5時30分起きを続けました。前日に2:00とか3:00とかまで研究をやって、次の日にこんな事をやって、それを何日も続けた暁にゃ、さすがに体をこわしますぜ。ストレスでおなかを何日も壊し、風邪が洒落にならないくらい調子が悪くなり、朝は車を運転するのが辛くって、、、で、かなりしんどかったのを覚えてます。朝起きるとき、「自分に命令できぬ者は、いつまでたってもシモベにとどまる(ゲーテ)、、、さ、おきよおきよ」なんてぶつぶつ言いながら起きたりして、今ではこの言葉、北折の座右の銘です。

 思い出!忘れもしない!!去年の11月19日、北区でおまわりに交通違反で捕まった。初めてお縄を頂戴したんだけど(ここでこれを読んだ知り合い、突っ込みを入れないこと!)、この違反が通行時間帯違反みたいな奴だった。つまり朝の7:00〜9:00まで、通っちゃいけないところを知らずに入っちゃって捕まった。これが、この実験やりに来る途中だったんだよね。しかも朝の7:15くらい。くそー、あと15分早く、この場所を通っていれば。。。2点のスコアは3ヶ月で消えたけど、鹿児島の学会に行く前で、罰金の7000円がきつかった。。。吉田先生にも笑われたし。。。

 ま、とまれ、あれもこれもいい想い出にしちゃいましょう。終わったんだし。

 今の北折、次に何やろうか考え中です。この研究は結構気に入っているのですが、次にこれを踏まえて、何やろうかねぇ。。。ねぇ。。。今後も精進しなきゃね。

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◎北折へのMailはこちら(kitaori@kinjo-u.ac.jp) まで。 ぽすぺうぇるかむ。


 

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