実験に捕まった方々へ−


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→それ以外の場所でとっ捕まった方はこちら


文学部横でとっ捕まった方々へ−


 このページをごらんになられた方は、文学部と情報文化学部の間の通路に自転車を止めようとしたら、私がとんで来て、「すみません、私教育学部の院生なんですが、今ちょっと実験中なんで、自転車の移動をお願いします・・・」なんて言われちゃって、訳もわかんないまま自転車をどけた方だと思います。まず初めに、どうも実験にご協力いただきまして、ありがとうございました。中には授業に遅刻して急いでいた方もいたのに、申し訳なかったです。このページをごらんになられていると言うことは、デブリーフィング(この実験は、こんなことしてます、協力ありがとう、と書いた紙。とどのつまりは、自転車を止めようとして渡された奴のこと、そう、このアドレスが書いてある紙のことです)の他にもっと、何のことなのかを知りたいと思い、アクセスされたのではないでしょうか。

 そこで、もう少しこの研究について詳しく書いてみようと思います。ただ、めっちゃ詳しくは書けません、だってまだ実験中で、データ解析だってやってないんですから。この実験の要旨を、少し詳しく書いてみようと思います。

 この実験のタイトルは”逸脱抑止メッセージの効果測定”となっております。デブリーフィングに書いてあるとおり、どのメッセージが一番効果的なのか、を測定しています。みなさんも、あの自転車を止めた場所に看板が置いてあったのを目にしたと思います。この研究では、”〜するな”なんて訴えるようなメッセージ(この場合、内容はぜぇーんぶ、自転車をここに止めるな、なんて内容なんですが)にもいくつかあることに着目し、どれが一番効果的なのか、どのメッセージではどのくらい、守る人がいるのか、を測定しています。

 みなさんも暇があったら、学内をぐるっと一周してみて下さい(えっ!?そんな暇ないって??)。自転車止めちゃいけないって内容のメッセージにも、いくつかあることに気がつくでしょう。例えば、

1,自転車は、枠内の決められた場所に、駐輪して下さい
2,駐輪禁止
3,ここに自転車を止めないで下さい
4,通行の邪魔になるので、自転車を止めないで下さい
5,ここに自転車を止めるな

 なんて具合に。ここで、皆さんだったら、どんなことが書いてあったら、「あっ、ここ止めちゃヤバイかな」と思うのでしょうか。これを具体的に測定しているのが、この実験なのです。もちろん、一定の人数の中で、どの位の割合が、自転車を止めるのかを測定しており、ある人数が駐輪する、もしくは辞めたら、次のメッセージを提示する、なんて形で実験を行っています。ちなみに、本研究では、以下の5つの内容を提示しています。具体的な文章は、ここでの掲載を遠慮させて下さい。他にまだ、たまたまこのページを見るまで、実験をしていることを知らなかった人がいたら、せっかくのデータが無駄になるので。

1,同調を抑止するような形のもの
2,普通の禁止
3,強い禁止(命令)
4,具体的に被害を提示し、自粛を呼びかけるもの
5,具体的な制裁を提示し、ルールの遵守を強要するもの

この5つが提示するメッセージです。なお、自転車の移動をお願いしたのは、あの場所に一台も自転車がないようにしておくことで、よりメッセージの効果にのみ注目できるようにしたかったからです。だって、あそこに何台も自転車が止まっていたら、メッセージの内容以前に、”みんな止めとるやんけ!”と言うことになってしまうじゃないですか。こうした要因を1つずつ取り抜くことが、心理実験では非常に大事なことになってきます。そもそも、実験のデータも、5人観察するごとにメッセージをとっかえて、ある時間帯に、あるメッセージのみ提示されている、なんてことがないようにしてるくらいで、そういう次元の統制まで、十分に気をつけて実験を行っています。


 以上おわかりいただけたでしょうか?やってることは非常に単純明快です。なお、最後のもう一度お願いしたいのですが、今回の実験は、まだこの場所以外の所でも、行われる可能性があります。友人や、知人にこのような実験を行っていたことを話すのは、どうかご遠慮下さい。正しい結果が出ないばかりでなく、ここで実験を行っていることが広く伝わってしまうと、実験の存続自体が不可能になります。なにとぞ、ご協力下さい。


最後に、本当に、実験にご協力いただきまして、

どうもありがとうございました。

 なお、この研究について、更に詳しいことを知りたい方は、下記までお問い合わせ下さい。

◎北折にもっと色々聞きたい方のMailはこちら(kitaori@kinjo-u.ac.jp) まで。             



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北折に、なんか訳わかんないまま自転車をどけてくれと言われた方へ−


このページにアクセスいただいた方は、自転車を止めようとしたら、変な看板が立ってて、「まぁいいや」と思って止めようとしたら私がとんで来て、「すみません、私教育学部の院生なんですが、今ちょっと実験中なんで、自転車の移動をお願いします・・・」なんて言われちゃって、訳もわかんないまま自転車をどけた方だと思います。まず初めに、どうも実験にご協力いただきまして、ありがとうございました。中には授業に遅刻して急いでいた方もいたのに、申し訳なかったです。このページをごらんになられていると言うことは、デブリーフィング(この実験は、こんなことしてます、協力ありがとう、と書いた紙。とどのつまりは、自転車を止めようとして渡された奴のこと、そう、このアドレスが書いてある紙のことです)の他にもっと、何のことなのかを知りたいと思い、アクセスされたのではないでしょうか。

 本研究のタイトルは、”逸脱抑止メッセージの効果測定 −同調行動と少数者影響の視点から−となっております。実はこの実験の前に、文学部の横のところで同様の実験を行ったのですが、これが大失敗でした。ある意味じゃ大成功だったんですが。メッセージを書いた立て札を置いて、今回みたいに待ちかまえていたのですが、なにやら看板が置いてあって、1台も自転車が止まっていない・・・ということで、誰も自転車を止めようとせず、メッセージの効果以前に、そういった、”初めの1人には誰もなろうとしない”効果が強すぎて、結果的にメッセージの効果が測定できませんでした。ちなみに80人ほどデータを取ったのですが、看板の置き方を修正した後で(初めに何人かが止められたのですが、看板の置き方がまずかったので、No Countとしました。)、自転車を止めたのは、冗談抜きでたったの1名でした。またこの実験は、3日間一日中”張って”いたので、(あっ、こないだの奴がまだやっとる、ここに止めるとなんか言われるぞ!)なんて効果もあったに違いありません。これでは分析もへったくれもないですし、そもそも看板の効果ではないので、この失敗を踏まえて設計されたのが、今回の実験でした。

 本実験は、朝の1限目の開始時刻頃のみ、看板が立てられています(2コマ目の開始頃には、基本的にすでに撤収しています。)。これは、2コマ目にはすでに人がどっと押し寄せてくるので、本来は駐輪禁止の場所とは言え、他に自転車を置く場所がなくなってしまい、他の場所に移動する余地がなくなってしまうことも考えての措置です。また、実験を行う場所も、前回のように一カ所のみならず、情報文化学部の周りや食堂の周りなど、多岐の場所で、ちょっとずつデータを取っています。つまり、できるかぎり”一見さん”のみを確保したいわけです。
 また、”初めの1人”の効果も取り抜くべく、今回は予め、実験場所の看板の横に、意図的に自転車を2台、置いてあります。これにより、”この場所は、駐輪禁止の看板が置いてあるけど、止める奴もいるのだ。”と提示されているわけです。この自転車につられて駐輪することを、社会心理学用語で”同調行動”と言います。また、本当なら、多くの人がとる行動につられるのが筋というものなのですが、なぜかたった1人がとる行動に、大勢の人がつられてしまうことがあります。今回の駐輪に関しても、基本的に自転車は2台しか止まっていなかったのに、これにつられてぞろぞろと止める人が出てくるわけです。1台も止まっていないと、誰も止めないのですが。不思議なことですが、今回の初めの実験との比較でこうした事実が分かったので、今後はこちらの方にも研究の触手を伸ばしてみようと思います。
 今回提示したメッセージは、以下の5つです。ここにアクセスされた皆さんは、以下のうちのいずれか1つを目撃されたわけです。ただ、具体的なメッセージの内容は、まだ実験中なので、公開を遠慮させて下さい。これらのメッセージのうちの、どれが一番効果的なのか(=どのメッセージを見た人が、一番駐輪をしないのか)を測定するのが、今回の実験の目的です。

1,同調を抑止するような形のもの
2,普通の禁止
3,強い禁止(命令)
4,具体的に被害を提示し、自粛を呼びかけるもの
5,具体的な制裁を提示し、ルールの遵守を強要するもの

 これらのデータを今後順次、、もう一度80名ほど、取っていく予定です。従って、私は毎日、実験場所に7:30にはいて、駐輪行動を”張る”ことになります。通学に1時間30分かかる身としては、朝5:00起きが続くので、正直かなりきついですが・・・。


 以上おわかりいただけたでしょうか?そんなわけで、やってることは非常に単純明快です。なお、最後にもう一度お願いしたいのですが、今回の実験は、従って、まだこの場所以外の所でも、行われる可能性があります。友人や、知人にこのような実験を行っていたことを話すのは、どうかご遠慮下さい。正しい結果が出ないばかりでなく、ここで実験を行っていることが広く伝わってしまうと、実験の存続自体が不可能になります。私の姿を見かけたら、”またやってるな”程度で笑ってやって下さい。これは非常に重要なことです。心理学というのは人の心を扱う学問なので、皆さんのご協力が是非とも必要です。どうかなにとぞ、ご協力下さい。


最後に、本当に、実験にご協力いただきまして、

どうもありがとうございました。

 なお、この研究について、更に詳しいことを知りたい方は、下記までお問い合わせ下さい。

 

◎北折へのMailはこちら(kitaori@kinjo-u.ac.jp) まで。 ぽすぺうぇるかむ。


 

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