2001年 静岡鉄道を訪ねて

 毎年、伊東温泉の保養所で元の職場のOB会が催される。片道どちらかは身延線、東海道線を使って山梨から出掛けるが、今年は少し足を伸ばし、静岡鉄道(静鉄)を訪ねてみた。

6月30日(土) 小雨
 妹の車で駅まで送ってもらい、石和温泉10:39発、甲府10:46着。4番線ホームでは特急「ワイドビューふじかわ6号」が車内清掃中でベンチには客がちらほら。11:30発、車内はがらがらで中央線の甲府11:12着「ホリデー快速ビューやまなし」で来ても十分に席がある状態である。
 身延線は南甲府、東花輪、身延、富士宮を除く途中駅は無人。東花輪で交換した下り電車の車掌はホームで集札してしまい、上り特急の添乗車掌に注意されて駅の改札係に手まねで集札済みの合図をしていた。殆どが無人駅なので車掌さんも有人駅を把握しきれないのかも。
 富士から進行方向が逆になり、海岸線を西に向かう。由比付近の東名高速、国道1号、JRが並んで海岸線を走る区間も、天候のせいで駿河湾越しの富士山は見えなかった。清水13:31着、駅前から国道を西南に1キロ弱。途中に駅前局があっても土曜日では残念。

静岡鉄道を訪ねて

【写真】古いレール

 東海道線の踏切をわたって静鉄新清水駅へ。長沼までの220円切符を買う。昼の時間帯は毎正時を含めて6分おきの定間隔運転。新静岡側が1000系、新清水側が1500系の2両編成、ワンマン運行で全ての駅が自動改札である。入江岡から狐ヶ崎までは東海道線の線路と並んで走るが、その間にJRの列車には行き会わなかった。
 事前に同社のHP(http://www.shizutetsu.co.jp/)で知った「古いレール」を見たいと思い、長沼で下車、交替して事務所に戻る運転手にその在処を聞くと、以前には下りホームの中程に置いてあったが、今は少し離れた運転所事務所の入口にあるとか。改札口を出て踏切を渡り、運転所構内にお邪魔する。お目当ての「古いレール」は、階段の陰の薄暗い所に、1メートルほどの長さで説明板付きで置いてあった。
 その説明によると、今から約120年前の1881年に英国キャンメル社製造の強化鋼、当時の日本帝国鉄道が発注したもの。長沼駅の下り線ホームに柱としても使用されている。

                               【写真】長沼車庫での静鉄車輌

 同線の車庫といえばここだけのようだが、全車輌をここに収容できるのか。屋根付の整備工場がある。駅に止まる列車を見ていると、上り下りともにこの駅で運転手が交替する。片道11キロ、所要20分の区間なのに1回毎の乗務が短すぎる感じ。その都度、ホームと運転所の間を歩いて往復するのも大変ではないのかな・・・とも。
 駅へ戻って新静岡までの160円切符を求め、乗り合わせたの車両が1001号車。運転席の後ろの仕切に「1979おれんじ賞」のエンブレムが張ってある。鉄道友の会静岡支部が選定したと。これは東急車輌製である。

 新静岡駅からJR静岡駅までが若干分かり難い。地下商店街の、涼しげな着物を着た案内係のお嬢さんに教えてもらったが、案内地図が見当たらない。国土地理院の地形図を売っている書店を探すのだが、ちょっと無理。静岡駅へたどり着き、14:50発(浜松始発)に乗車、熱海16:09着。伊東線は16:35発のリゾート21、伊東16:57着。17時過ぎに一斉に各路線バスが発車する。一番奥の乗り場から市内循環に乗り、郵便局本局前で下車、ハトヤの前の急坂を登って今夜の目的地、社の保養所にたどり着く。

7月1日(日) 晴れ
 折角の「たらい船」祭の当日だが、町田の自宅に回って今日中に山梨へ帰らねばならない。見物は次の機会にと伊東09:29発で熱海09:52着。伊東線区間は昨日も今日も女性車掌さんだった。1列車見送って次の熱海始発10:14で横浜11:36着、京浜東北線ホームへ移って1列車見送るとラッキーにも11:44発の横浜線直通に乗れた。
 町田で途中下車、自宅でしばし休息。町田17:19発「はまかいじ3号」で石和温泉18:58着、2日で1周の「ジパングの旅」は終わる。わが愛用の特急「はまかいじ」もナノ区所属の183・189系から新しいE-257系に代わるのだろうか。

2001年

Back to : 和の部屋トップ
              鉄爺(鉄道旅行)の部屋
              郵爺(旅行貯金)の部屋
             旅の記録と旅日記