ボートに乗る(4日目のできごと)


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<雨、曇り、晴れ。不安定>

子供たちは熟睡してくれた。
しかし、次男は6時過ぎに、長男は7時過ぎに起きてくれた。こっちはのんびり寝ていたかったが、どうもダメみたい。
昨日PICに遅くまでいたため、ツアーデスクに今日の予定を申し込めなかった。
ツアーの申し込みは前日の16:30までとなっている。
しかし、天気がわからないからなあ。
朝から雨が降ったりやんだりで、天候は思わしくない。

さあどうしよう。

取りあえず、ホテルの朝食を食べることにする。ミールクーポンがあるから。
その前にツアーデスクを覗くと、9時前だったがすでに人がいたので、話を聞いてみる。ANAのツアーデスクは、日本人のおねえさんとおばさん。
グラスボートかサンセットクルーズのいずれか、あわよくば両方とれるか聞いてみる。幸いにして、どちらもとれそうだ。しかし、雨でもキャンセルは出来ないと言う。ここは、晴れ男のジンクスを持つ長男に期待し、両方とも申し込む。

朝食だ。前回食べた物は敬遠し、違うものを選んで食べる。
クラブハウスサンド風にハム・チーズ・レタス・トマトをパンに挟んで食べる。やはりPICの方がまともである。明日はコーンフレークにするかな。
次男は、昨晩はほとんどラーメンを食べなかったので、すごい食欲だ。
取りに行く係の私と食べさせる係の妻は、自分の分をゆっくり食べている暇がない。ミールクーポンは自分で2枚切り取って、伝票に挟んでキャッシャーに出した。

ノーチラスのグラスボート

妻の友人が昨年来たときに乗って、子供連れでも楽しめるとのことで、乗ることにした。
行程が2時間半と言うので、ずいぶん長いのかと思ったら、ホテルを出てから戻るまでの時間であった。大人$47x2+子供$35x1 = $129
ホテルのロビーで待っていると、GMのバンで迎えに来る。南のアプラ港のハーバーまでいく。我々を含めて4組計11人。なんだすいてるんだ。

途中、山の方へ上り、Pacific War 記念展望台に寄る。眺めの良い場所に、取って付けたような戦争のレリーフを飾りました、という建設中の展望台。アプラ港が一望できる。先の方には海軍のステーションがあるらしい。
父の叔父は、開戦日に上陸する際、ここで亡くなったそうだ。
道中の山あいの家は、熱帯系の植物の中に点在している。コンクリートとトタンを組み合わせたような作りだ。どこかで見たような光景だ。ジャマイカの山沿いも、こんな感じだったなあと思い出した。あまり立派そうな家は見られない。

グラスボートの乗り場は、ハーバーの先端。ロックンロールな船長がお出迎え。
乗るときに、1組づつ写真を撮ってくれる。ああ、後で写真を売りつける例のパターンだな、と思いつつポーズ。

やはり、晴れ男のおかげで天気がいい。晴れた日にのんびり船に乗るのは気持ちが良い。
目的地まで、デッキの上で景色を眺める。子供たちが海に落ちないか、結構心配。ちらしに、サンダル履きはご遠慮下さいとあったのはそのせいか?

目的地のリーフに着く。そこに船を係留し、我々乗客は覗き窓の付いた船底へ。
ダイバーが餌をまいて魚を集めるが、魚は船が来ただけで寄ってくる。毎日何回も来るわけだから、魚の方も覚えているのだな。
鯛の仲間のようなやつや、縞の入ったやつ、サヨリ、エンゼルフィッシュなどが、数え切れないほどいる。
日がさしているときは、魚の色も海の景色も鮮明できれいだ。しかし、ときおり曇ると、色が沈んでぼんやりする。

グラスボートは晴れた日に乗るべきである。

ダイバーが、覗き窓の外を行ったり来たり繰り返す。ときおり、ナマコやヒトデを拾ってきて見せてくれる。
子供たちはだんだん飽きてきた。長男は船内にある舵のハンドルで遊びだす。次男は、日本語の上手な、説明係のチャモロ系のおねえさんに愛想笑い。ロックンロールな船長さんにも笑顔を振りまく。私も手持ちぶさたで、ビデオを流し取りしている。 ダイバーが持って入った餌がなくなり、餌付けが終わる。それでも魚達はあたりにたむろしている。

船がハーバーへ向けて動き出し、我々は再びデッキへ。そこでドリンクをくれる。 長男が突然、お魚さんにバイバイしなかった、とぐずりだす。途中で飽きて、見もせずに遊んでたくせに。遠くの方を指さして、あそこにいるから一緒にバイバイしよう、となだめる。

ハーバーへ着く。やはり待ってた。写真屋だ。1枚$15。何せ、4組しかいないから、買わずにこっそり逃れるわけにも行かず、諦めて買う。

再び、GMのワゴンでホテルへ。途中から雨が降りだした。全く大した晴れ男だ。





ベランダで、ごんぶと

部屋に帰ると、やはりベッドメイクしていない。そういうものだと気にしないことにする。
サンセットクルーズは5時集合なので、取りあえず、昼寝をさせる。
持参したトーマスの本を読む。無事寝たようだ。もう2時近い。

さて、食事をどうしよう。
昨晩食べずに残っていた、ごんぶととビールがある。
ベランダにて景色を眺めながら食べるべく、ミネラルウォーターをポットで沸かす。

ホテルの下の階の方に、空調かボイラーの施設があるらしい。ベランダはダクトからの音がかなりうるさい。外は、晴れたり曇ったり雨が降ったり忙しい。
雨上がりには、虹がかかる。しかし半円の1/3位しかない。そこだけ日が差し、かつ雨が降っているのだろう。

タモン湾内に双胴船が一隻浮かんでいる。どうやらあれが、サンセットクルーズの船らしい。第一ホテルとフジタホテルの間あたりにあるようだ。

4時過ぎになっても、子供たちは起きない。そろそろハウスキーパーが来る頃だ。 ドアベルがなる。やはり、ハウスキーパーのお出ましだ。
子供が寝ているので、後でと頼む。でも、もう帰ってしまうのかなあ。
まあ、ベッドメイクがなくても、タオルそのままでも良いけど。一日くらい。

雨に煙る恋人岬

サンセットクルーズ

子供たちが起きた。雨が降ったりやんだり。
もうすぐ5時なので、ロビーへ。待っていると、中国系の中年のドライバーと、係のおねえさんが名前を呼び始める。チャモロ系のおねえさんは、おなかもあらわなセパレートのピンクの巻きスカート、ミニ。トロピカルなコスチューム。
でも、少し寒そう。

バスはホテルを回って客をピックアップする。で、最終的に着いたのは、パシフィックスターホテルの、PICとは反対側の隣の浜辺に建つステーキハウスの駐車場。
なんと、そのステーキハウスはThe Sea Horse(たつのおとしご)だ。

そこの浜辺に双胴船が止まっている。ホテルのベランダから見えた奴だ。
船と浜の間には、板を渡して乗り込むようになっている。まるで、砂浜に打ち上げられたかのようだ。
いっそ、各ホテルのビーチを回って直接ピックアップしたらいいのに。この場所で乗り込む必然性は全く感じられない。

船に乗り込む。
帽子をくれる。子供には大きい。私には小さすぎる。
入るところでやはり写真だ。
浮輪を持って、はいポーズ。

<ーーー

写真右上:パシフィックスターホテル
その隣の白い壁:The Sea Horse



以前にパリでセーヌ川クルーズをしたときも、写真を撮って、降りたところで販売していた。
船と記念写真との密接な関係があるようだ。
隅田川を行く観光船にも記念写真があるのだろうか。以前に、浅草から浜離宮まで乗ったときには写真はなかった。

6時前に出港。
ここでようやく気が着いた。おねえさんのトロピカルコスチュームは、趣味で着ていた訳ではなくウエイトレスの制服だったようだ。船にいるおねえさん達はみんな同じいでたちである。

狭い丸テーブルに12名すわる。窮屈だ。このテーブルが10セット。全部で120名くらい乗船する。満員だ。大人2、子供1、幼児1で申し込んだら、幼児の分はなかった。大人$70x2+子供$45x1 = $185。

食事は、ソーメン、ケチャップライス付きで、割と量が少ない。ドリンクはトロピカルカクテル以外はフリー。
ここのソーメンは気に入ったらしく、長男はよく食べた。もっとも、昼を食べていなかったからか。
長男にソーメンを食べさせている間に、ビールから何から全部片づけられてしまった。ほとんど食べられなかった。やはり鬼門である。

サンセットクルーズでは、のろのろ食べていてはいけない。

船はタモン湾内の浅瀬から外へは出ない。
ビーチから30mほど離れたあたりで、フジタホテルとパシフィックスターホテルの間を行ったり来たりするだけだ。
そういえば、昨日部屋のベランダから眺めたときに、この船がうろうろしていたことを思い出した。
幸い雨は降らなかったが、雲がかかってサンセットは見ることが出来なかった。さすがに晴れ男の神通力もここまでか。

途中、The Sea Horseの前にさしかかったとき、浜から海を歩いて写真屋が乗り込んできた。写真ができあがったらしい。
やはり$15。相場なのかな、この値段。

食事が終わるとショータイム。
ギターを持った司会のおじさんが弾き語りをしたり、法螺貝吹きコンテストをする。 そして最後はディスコタイム。
長男は、うるさいと耳をふさぐ。
双胴船の床がリズムに合わせて大きく揺れる。こちらもリズムに合わせていないと船酔いしそうだ。
ようやく、老若男女入り交じった狂乱のディスコタイムがお開きになり、浜へ船が着く。

ああ、疲れた。

子供連れはサンセットクルーズはやめた方がいい。

DFSギャラリア

サンセットクルーズはフジタホテル近くから出るものと、ベランダから眺めて確信していたので、そのまま歩いてDFSギャラリアへ行こうと予定していた。
ところが、パシフィックスターのすぐ隣だったので、とりあえずホテルへ送迎するバスに乗り(最初におろしてくれたのがパシフィックスターだった)戻る。
良いタイミングで、ギャラリアのバスが来そうだ。その間に妻と子供がトイレ。
そうこうするうちに、バスが来てしまい我々は乗り遅れた。
でも大丈夫。ギャラリアは行きのタクシー代は店で出してくれる。

店に着いたら、タクシーの運ちゃんと店のインフォメーションへ。
インフォメーションのチャモロ系おねえさんに、チケットは?と聞かれ、意味が理解できない。
訳わからず、店のパンフレットを取り出すと、それだそれだと言う。
そこには、ホテルかツアーの情報が記録されているバーコードが付いているらしい。 大人2人だから2枚必要と言われ、1枚しかないと言ったら、どこのツアーかと聞かれ、おもわずANAのハローツアーと口走ってしまった。そうしたら、もう一部パンフレットを選んで出してくれた。ハイライトツアーと訂正するのも面倒だからそのままにした。こちらにとってはどうでも良いことだ。
店内を一回りし、お土産を選ぶ。あっさり買い物を終える。1時間もいなかった。
9時半頃になり、帰ることにする。(年中10時まであいてるようだ)

先のインフォメーションで、次のバスはいつ出るか聞く。10分後だと言う。
ホテルまでタクシーでいくらかかるか聞く。サンセットクルーズの疲労感が残っているので、小銭が間に合えば乗るつもり。
ところが、知らないと言う。
知らないはずないだろう、来たときにタクシーの運ちゃんと精算してたではないか。
言い方が気にくわなかったので、外にいる車係に同じく聞いてみる。
ところが、やはり知らないと言う。
こいつらタクシーの運ちゃんとぐるになって、ぼるのを助けるつもりだな。
2人とも、突き放したような感じの悪い言い方だったので、頭に来てもうタクシーには乗らん!と決め、かのタクシー係に、バスはどこだよと感じ悪く(本人はそのつもり)聞いてやった。2Fだという。
仕方がないので、2Fへエスカレーターで上り、バス停へ。
バスは数台止まっているのに、人々がばらばらに待っている。
扉が開いた、人が乗ろうとする。黒人系の体格の良いバスの運ちゃんに押し戻される。まだだめだと。
ようやく時間になって、客を乗せる。車内は大きな音でRAPがなっている。
運転も乱暴だ。脇道から出ようとしていた車に、ぎりぎりまで寄せて止め、後ろに下がらせ、なにやら叫びながら中指をたてている。
ギャラリアの店員は対応はまあまあだったが、その他のスタッフの感じが悪かった。


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