2 アキラ MY LOVE
…お店はどこもやっていないので、私たちも真っ直ぐペンションに帰った。
ここのオーナーは、すごく優しそうな中尾彬のような体格をしたおじさま(中尾彬ファンの裕里は「かっこいいぃぃ…」と、目がハートマーク(笑)になっている)。その他にその奥さんと思われる笑顔がいっぱいの女性と、オーナーの友人とおぼしきコックさんの3人で切り盛りしているようだ。
「帰りました」と、声を掛けるとオーナーは「お風呂をどうぞ」と、勧めてくる。
しかも、湯船でビールでもどうですか?と、木桶に氷とビールを入れて風呂場まで持っていってくれた。おぉぉ(サービスではないっす。1本400円)。
ここの温泉は、低張性中性低温泉。露天風呂は硫黄を含んだ硫酸塩−炭酸水素泉である。…と、いうわけで少し硫黄臭く、気のせい程度に酸っぱい。これを沸かして供給している。
室内のお風呂は、その温泉をナトリウム・カルシウム・ミネラルなどを含んだ鉱石にくぐらせ、濾過した上で沸かしたマイルドなお湯になっている。
私たちは露天風呂に入りつつ、冷えたビールをぷはぁぁ〜。幸せぇぇっ。
外はあいにくの雨だったが、火照った身体を冷ますのに冷たい風(外気温10度弱)と雨はちょうど良かった。極楽極楽。
…しかしまぁ、露天風呂、男湯と女湯を仕切っている仕切りがお湯の中で切れていて、潜れば男湯と女湯を自由に行き来できるようになっていた。
大人数で遊びに行ったときなど、どっちかに遊びに行ってみんなでビール飲んでも楽しいかもね(笑)。
お風呂をあがってから、更にお酒を呑んで大いに語り合おう、…なんて言っていたのにも関わらず、私が裕里の顔の手入れをしている内に気持ちよくなったのか、はたまた長距離運転の疲れのせいなのか、彼女は深い眠りに入ってしまった。
やれやれ。
する事もないので、仕方なく私も眠りについた。
オヤスミナサイ…。また明日。
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