ハゼを喰ふ

 10〜11月のハゼは、体長が10cm前後である。
 そんなちびっこい魚なのにも関わらず、頭を取らなきゃいけない(夏頃釣れる「むきハゼ」という7cm前後のハゼは、頭ごと食べる。しかし、それ以上大きくなってしまうと苦味が増すので、頭を落とすのが一般的)は、鱗の処理もしなきゃいけないはで、調理は意外にめんどくさい。

 あまりにも大量に釣れたときは、これまたいつもお世話になっている小料理屋『宵待草』の永山さんに、ごやっかいになる。

 手際よくギロチンの刑に処されていく、ハゼたち。
 …こんな人生(魚生?)、まっぴらだなぁなんて思いつつも、まな板の上に乗っかってしまうと生き物→食材になってしまい、気持ち悪さよりも出来上がりにわくわくしてしまう私がいる。

 生ある者から命を奪い、食卓の上に並んだからには、私たちは美味しく食べる義務があると思う。それが、ハゼであれ、その他の動物であれ、植物であれ、何にしても。野菜を食べているときも、殺生しているんだということを頭に入れながら、ありがたく食べなきゃな、といつも思っている。


 …おっと。話しがズレちまったい。

 出来上がりは、こんな感じ(右下のきす天のようなのがハゼ)。

 やー。やっぱし家庭で作るのとは、品の良さが違います。もちろん、ものすごく美味しいです。
 その日に来ていたお客さんと、分けっこしながら食べた(お通しとしてみんなに振る舞ったのだ)。

 そんなこんなで、今回は美味しい小旅日記でした。たまにゃ、こんな小旅行もいいやね。
 毎度、ご愛読感謝!です。ではでは!

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