2.粟島

 実は鮭を見に行く前に、朝イチで村上から約40km北上したところにある「粟島」という離島に行ってきたのだ!

 …粟島港で下船すると、目の前にあるのは火力発電所。周囲20kmという小さな島にも関わらず、発電所を抱え、電力を自給自足しているのには驚いた。
 島内での交通手段は、島民以外はママチャリ(三輪ではなかったけどね…)か、歩きしかない。村役場(「僻地診療所」併設。自分でへき地だと公言しても良いものなのか…?)で1時間300円で貸し出ししている。ここのチャリンコ、みんなタイヤが限界まですり切れているし、やたら錆びてるしで(海際だから仕方ないか…)、かなり厄介な代物である。


 島には温泉が湧いており、私がそこでのんびりしている間にノブは島内の探検へ。
 ここの温泉は、湯船1つ。内湯のみで、500円。飲用不可。…しかし、海水よりも塩辛いお湯だった(笑)。温度は42度。アメニティーはボディーソープのみ。こぢんまりとした湯である。
 一面ガラス張りで、海を見渡しながら入ることが出来るというのが、ウリ。まぁまぁ。


 2時間くらいしてから、ノブが島内散策から戻ってきた。
 彼の報告によると、湧き水の出ている形跡はあるのに川になっていないため、島内で渓流釣りが出来るような場所はないらしい。それから、竹林がやたら多い。日本における孟宗竹の北限だということだ。

 風呂上がりに、2人でママチャリを漕ぎ漕ぎ、島の東部に位置する砂浜に行った。
 遠目から見ると白くて美しい砂浜だが、いざ歩いてみると、意外にざりざりしていて目の粗い砂であることが分かる。波打ち際を見れば、すぐそこから岩っぽくなっていて納得。
 水は驚くほど透明度が高い。舐めてみると、普通の海水よりも薄いので、川はないけれども海の近くで水が湧いているのではないかと推測する。

 …そして、ヤドカリがやたら多い。
 ヤドカリって、南の暖かい島にしか生息しないと思っていたので(私の勝手なイメージ)カルチャーショック。

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★ 目次

1.鮭を追うぞ!  2.粟島  3.酒を買う
4.鮭を喰う  5.腹切り  EXIT!