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tech^dEV は超大容量光学ホログラフィーメモリディスク開発に向けたマイクロマシン光位相変調器の開発を進めています。
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長期保存が必要なデジタルデータは全世界で急増し、その保存需要は高まっていく。データ市場の保存媒体は依然としてハードディスク駆動装置HDDと
磁気テープが主流である。将来に向けデータ保存のコスト削減は命題である。
一方、保存媒体としての光ディスクには、その優れたデータ保存性、低消費電力の特徴によりデータ保存コストを従来媒体の半分以下を実現する。
データセンターでは、膨大なデジタルデータの保存コスト低減化のため超大容量光学ディスク採用をすすめ、光学ディスクが社会のデジタル
データの長期保存を担う一翼として期待される。
保存媒体の光ディスクの利点は、HDDや磁気テープと比べた時、消費電力はHDDの5分の1で、保存媒体としての寿命はHDDや磁気テープの10倍以上とされ、
データを20年間保管する際のコストはHDDや磁気テープの半分以下に抑えられるだろう。
データストレージ業界ではレーザーパルス1個で1ビットの情報を面に線状につなげて記録する縦列データ方式を採用するブルーレイDVD技術
が実用化されている。しかし、面に記録するDVD技術では光回折限界の上限に達している。1層25ギガバイト(GB)容量を多層化により300GBディスクが実用化
されている。
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一方、レーザーパルス一個で数1000ビットのページ情報をフォトポリマーの体積に光の縞模様に記録し読みだすホログラムメモリ技術は数テラバイト(TB)容量
の光学ディスクを実現する潜在力を持つ。
空間光変調器によりデジタルデータを2次元配列に変換した画像(ページデータ)に変換し、参照光との干渉縞を順次に同一アドレスに感光させ
書き込みし、そしてその様に形成した干渉縞に参照光を照射し信号光を再生し、その光強度をイメージセンサーで検出し書き込みデータを同定し
読み取っていく。データは並列処理される。
ホログラムメモリは、その場合の照射条件を変えることで同一領域(アドレス)に異なるページデータを重ね書きでき、読み出し時には
その画像を区別して読み出せる。ホログラムは多重記録により高密度化が可能である。その照射条件の違いにより、
角度多重記録方式、位相多重記録方式、波長多重記録方式などがある。
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NHK技研は8Kスーパーハイビジョン(SHV)映像を長期保存する超大容量・高転送速度のアーカイブ用記録システムに応える記録技術としてホログラムメモリ
の研究開発をすすめており、さらなる記録密度と転送速度の向上に向け、多値記録の研究に着手している。
これまでは黒と白のみを用いた振幅2値データを記録していたが、2019年の公開では、黒と白の中間の明るさを2種類を加えた振幅4値によりデータを表現・
記録することで、光学系などを変更せずに記録容量密度をディスク換算で1テラバイト(TB)相当を実演している。
しかし、振幅の多値数の増加に伴って、信号対雑音比が低下し、データの復号が困難となっていく。この問題に対し、NHK技研は、
ホログラムメモリーのための位相信号検出技術の開発を進めている。
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1アドレスに多値を書き込む多重多値ホログラフィーメモリ技術は数テラバイト(TB)容量の光ディスク実現への鍵である。tech^dEV は光位相変調による
多重多値ホログラフィーメモリ技術の可能性を開拓すべく、マイクロ秒の速度で動作するマイクロマシ光位相変調器
マイクロマシン双安定光位相変調素子を発明し、その開発を進めている。
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この光位相変調器は、サイズ縦22um、横22um、高さ6umのピクセルを縦横にピッチ22umでアレー配列させ、ピクセルはアルミニウム
(Al)金属薄膜6層から成る立体構造で構成する。立体構造の最上面は21um四方角のマイクロミラーである。
マイクロミラーは上位置、または下位置に安定静止し、静止状態の高さ位置を光の波長より十分短い精度で制御し設定し、マイクロミラー表面
から反射していく光の位相を変調する。上位置ミラーからの反射光位相は進み、下位置ミラーからの反射光位相は遅れる。この双安定動作により
デジタル論理データ1、または0を位相進み、位相遅れに対応させた2次元配列に変換した光面画像、ページデータに変換する。
マイクロマシン双安定光位相変調器のマイクロミラーは1マイクロセカンド(usec)で上位置、下位置の2つの安定状態間を高速遷移し
反射光の位相を切り替える。論理0、論理1を光位相量の遅れと進みにより符号化しその位相の遅れと進みによる2次元光面ページデータ
を毎秒数万枚フレーム発生させる。この高速光変調性能は、超大容量と同時に超高速なデータレートを要求するデータ並列処理を基本とする
ホログラムメモリシステム開発に適応する。
この双安定光位相変調器により、異なるページデータに光位相値を各々対応させ、1アドレスに4値や8値データを順次重ね書きする多重露光
により多値データを光の干渉縞としてフォトポリマー記録媒体に書き込み、それら記録データを一括読み出しする光位相多重
多値ホログラフィックメモリ技術を構築していく。
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このマイクロマシン双安定光位相変調器を製品開発し市場投入により、光位相多重多値ホログラフィックメモリ技術開発への道を開き、
数TB(テラバイト)容量の光ディスク実現へとつなげていく。
tech^dEV その他の技術
室温ガラスシール技術 室温で硬化するSiO2無機ガラスによるハーメチック封止技術
表面弾性波(Surface Acoustic Wave;SAW)フィルター設計 対称バンドパスSAWフィルター、非対称バンドパス
SAWフィルター
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改定日: 1/31 2022