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バンテアイ・スレイ
Banteay Slai

13 35 56.06N,103 57 46.22E

 バンテアイスレイ左側

 2日目、いや到着日を入れると3日目はいよいよカンボジアを後にし、ベトナムに向かう日になってしまいました。夜明け前から再びアンコールワットに行き、朝日に輝くワットををすっかり堪能してからホテルに戻って朝食を取り、再び外出した先がバンテアイスレイです。ここも定番のコースになっており、30kmも離れた位置にはあるけれど、外せないスポットになっています。
 車はワットの裏道から東バライ湖の跡の水田地帯を抜け、市ノ瀬泰造が殺されたであろうエリアを抜け、ひたすら田園の中を走ります。貧しいけれどしっかりと生活をしている集落をいくつか通り越していくと、車が一杯停車している遺跡の入り口に到着しました。1時間近く走ったでしょうか。現れたのは聳え建つ寺院ではなく、小さくて手の届きそうな愛らしい寺院でした。
 ここの建立は西暦1000年の少し前、967年頃と言われており、日本でいうと平安時代の中程にあたります。周囲に池を配置し俗界から隔絶させ、方形の内陣の中心に祠堂を置くという形式は既にここで確立され、これはやがてアンコールワットへと繋がっていきます。そしてこの名が「女の砦」を意味しているように、ここの特徴は女性的、ということでもないのでしょうが小さくて、手に届く所にあるということです。どこも基壇部から上部に向かって聳え建たせることを念頭に建物を造ってきたのを見てきましたから、普通の建物が極めて親近感のあるものに見えます。更に建物を飾るレリーフがなかなか見応えがあり、ついつい見入ってしまいます。じっくり見ていても広い境内ではないので、そう時間も取らずに全体を見ることが出来ました。期待以上の素晴らしい寺院です。

環濠越しに見るスレイ寺院。密度の高い建物群でした。入り口で外人が変なポーズ取っていました。
デバターと呼ばれる女神像。この美しさは先年立っても変わりません。
この時代から5本の孔子がはめ込まれた連子上窓が登場してします。重厚な中にも優美な作り。
経蔵だったと思いました。とても均整が取れた造形です
碑文のアップ。本当面白い字体でした。優しい感じを受けます。 こういうお茶目な象もあちこちにあります。やはり4頭身位しかない。
上がシヴァ神とその妻。下はライカーサ山を揺るがす魔王ラーヴァナだそうです。ラーヴァナは頭が10,手が20あるとか。描き方がマンガの動き方表示とよく似ていて躍動感があるというか劇画風というべきか。見ていて飽きません。
バンテアイ・スレイ

アンコール、ホーチミン