シナリオフォーマットについて
説明が長くなりますが、「試してやろう」
と思って頂けたのであれば、最初に一読されることをお勧めします。
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基本事項
シナリオファイル中にコメントを記述するには、シャープ「#」以降に記述します。
シャープ以降、その行の末尾まではコメントとして扱われます。
# 新婚旅行のスライドショー
# 200X/XX/XX 〜 200X/XX/XX
# 作成日:200X/XX/XX
空白文字(スペース、タブ、改行)は、以降に説明する各定義の指定子を区切る文字として扱い、
シナリオ内容に影響を与えるものではありません。
ただし、ダブルクォーテーション「"〜"」で括って記述するファイル名、
文字列、ブロック名等、丸括弧「(〜)」で括って記述する演算式における
空白文字(スペース、タブ)は、そのまま文字として扱われます。
シナリオにおいて指定する座標に関しては、いずれも左上が原点となり、右にいくほど X 軸の座標値が増加し、
下にいくほど Y軸の座標値が増加します。数学などで一般的に扱う座標系とは異なり、上下が逆転しています
ので注意してください。
説明中に記述している記述例において使用している記号は以下の意味を持ちます。
( AAAA | BBBB ) : まるかっこと縦棒 : AAAA または BBBB
のいずれか1つを選択して記述することを意味します。
[ AAAA ] : かぎかっこ :
記述してもしなくても良いものであり、記述することにより AAAA に該当する内容が出力ファイルに反映されます。
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変数と演算式
シナリオファイルにおいて指定する数値には、変数および演算式を利用することができます。
変数
変数の定義は、変数名を "$(〜)" で括り、以下に示すように代入式で
定義します。以降、変数は数値代わりに使用することができます。
$(WIDTH) = 640
$(HEIGHT) = 480
SCREEN $(WIDTH) $(HEIGHT)
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演算式
数値の代わりに演算式を用いる場合は、演算式全体を "(〜)"
で括り、以下に示すように記述します。演算式に用いることが可能な演算は四則演算
(足し算、引き算、掛け算、割り算)のみとなり、いずれも整数演算となります。
$(WIDTH) = 320
$(HEIGHT) = 240
SCREEN ( $(WIDTH) * 2 ) ( $(HEIGHT) * 2 )
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インクルード/マクロ
シナリオファイルを記述するうえで、より少ない行数で記述できるように、
ファイルのインクルード、マクロ定義が使用できます。
よく利用するシナリオパターンをマクロ化して1つのファイルに記述しておき、
それをシナリオファイルからインクルードすると言う利用方法を想定しています。
インクルード
シナリオファイルに別途作成したファイルを取り込みます。
通常、マクロ定義を別ファイルに記述しておき、シナリオファイルから
取り込むことになります。
インクルードで取り込まれたシナリオファイルでは、MAIN ブロックが定義
されていても、その MAINブロックは無視されます。
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マクロ定義
よく利用するシナリオパターンをマクロとして定義します。
マクロ定義を示す MACRO に続いてマクロ名を定義し、さらに続けて括弧内に引数を
定義します。引数の数は任意です。
以降、マクロ定義の終了を示す ENDMACRO までが、展開されるパターンとなります。
MACRO マクロ名 ( $(引数1), $(引数2), ... $(引数N) )
〜 パターン 〜
ENDMACRO
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マクロ引数に "[ ]" を指定することで、配列のように扱うことができます。
配列引数は、マクロ内の FOREACH 〜 ENDFOREACH の区間内に指定する必要があり、
この区間は、呼び出し元から配列引数に与える値の個数分展開されます。
また、FOREACH 区間内では、特殊変数 "$$" が使用できます。これは FOREACH 区間が
何度目の展開であるかを示す数値を示しており、ブロック名などの識別子の一部として
利用することを想定しています。
※配列引数は、末尾の引数から順に適用可能となります。
MACRO マクロ名 ( $(引数1), $(引数2), ... $(引数N-1)[], $(引数N)[] )
FOREACH
〜 パターン 〜
ENDFOREACH
ENDMACRO
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マクロ呼び出し
定義されたマクロを呼び出します。
マクロ呼び出しを示す CALL に続いてマクロ名を記述し、さらに続けて括弧内に
マクロの引数に対応する値を記述します。
CALL マクロ名 ( "値1", "値2", ... "値N" )
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基本設定項目
スライドショー映像を作成するうえで必要となる基本的な設定項目を以下に示します。
スクリーンサイズ(必須)
出力ファイルの映像サイズを、幅、高さ、それぞれ整数で指定します。単位はピクセルです。
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音楽ファイル
BGM に利用する音楽ファイルを定義します。
絶対パス名、相対パス名のどちらでも指定可能で、
相対パス名で指定した場合は、シナリオファイルの存在するフォルダが起点となります。
音楽ファイル名はダブルクォーテーションでくくる必要があります。
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フレームレート
映像のフレームレートに関する設定値には以下の3つがあります。
フレームレートとは、1 秒当たりの表示画像更新数を示し、フレームレートの値が
大きくなる程、映像の動きは滑らかになります。
通常時のフレームレートは、レート値 (FRAMERATE) と、
スケール値 (SCALE) を
用いて以下の計算式によって算出されます。
フレームレート = レート値 ÷ スケール値
定義しない場合は、デフォルトでレート値 30、スケール値 1 が適用されます。
よって、この場合に作成される映像は、画像が 1 秒間に 30 回更新されることになります。
一般のビデオ編集用ソフトの場合、フレームレートは 29.97 という値が用いられ、
この値に合わせる場合、レート値は 2997、スケール値は 100 を指定します。
プレビューモードフレームレート低減率 (PREVIEWSCALE) は、
プレビューモードでの作成処理におけるフレームレート低減率を整数で定義します。
フレームレート = レート値 ÷ ( スケール値 × プレビューモードフレームレート低減率 )
たとえば、フレームレートが 30 になるように定義し、
当プレビューモードフレームレート低減率を 4 で定義した場合、
プレビューモードで作成される映像ののフレームレートは 7.5 となります。
定義しない場合は、デフォルトの 4 が適用されます。
FRAMERATE レート値
SCALE スケール値
PREVIEWSCALE プレビューモードフレームレート低減率
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いたわりモード停止時間
いたわりモードでの 1 フレーム毎に CPU を休める時間を整数で定義します。
単位は、ミリ秒で指定します。
定義しない場合は、デフォルトの 1000 (=1 秒) が適用されます。
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開始フレーム
作成処理を開始するフレームを指定します。
先頭から指定したフレームまでの作成処理を省くことで、
シナリオの確認作業などを効率的に行うことができます。
指定しない場合は、デフォルトの 0 が適用されます。
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チェックポイント
音楽進行のタイミングに映像エフェクトのタイミングを合わせるシナリオの場合、
最終的な微調整の作業では、処理時間の関係から、かなりの労力を費やすことに
なります。
そのため、あらかじめタイミングを把握するためにチェックポイントを設定します。
チェックポイント自体は、出力される映像には一切影響はありませんが、HTML 出力
を行った場合に、チェックポイントに該当するフレームがチェックポイントとして
出力されるようになります。
時間指定によるチェックポイント
チェックポイントを時間で指定します。時間の単位は [ms] です。
HTML出力におけるチェックポイントを示す「CheckPoint」の文字列の色を
0〜255 のRGB値で指定します。
フレーム番号指定によるチェックポイント
チェックポイントを映像のフレーム番号で指定します。
チェックポイントを作成するためのツールを用意しております。
CHECKPOINT
{
CT 1000 赤 緑 青
CF 300 赤 緑 青
}
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シナリオの概念
スライドショー映像の動作を指定するシナリオの基本的な概念を以下に示します。
シナリオを構成する単位 (ブロックと呼ぶことにします) は、大きく分けて以下の 3 つ層のいずれかに分類されます。
1層:画像生成層
画像を生成する層です。画像ファイルから画像データを読み込んだり、
文字情報から文字の画像データを生成すると言う役割を担います。
この層には時間と言う概念がなく、スライドショー映像としての動画にはなりえません。
2 層の動画生成層に取り込まれることによって、初めて動画として成立します。
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2層:動画生成層
1 層の画像生成層から取り込んだ画像データに時間と言う概念を与え、
動画を生成する層です。画像をスクリーン上に配置し、
なおかつ、各時間毎 (フレーム毎) に配置する位置を少しずつ変えることによって、
位置的な動きを持った動画を生成する役割を担います。
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3層:動画加工層
2 層または3 層の動画像を取り込んで、それらをエフェクト等で加工した
動画を生成する層です。
各動画を固定的な位置、時間的な並びに沿って配置したり、フェード等
のエフェクトをかける役割を担います。
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各種ブロック
IMAGEブロック(1層)
画像ファイルから画像データを読み込みます。
IMAGE "ブロック名"
{
( FILE "画像ファイル名" | BLOCK_FRAME "入力ブロック名" フレーム番号 )
[ ( SEPIA | MONO | NEGA | DISCOLOR | HIGHPASS | RED | GREEN | BLUE ) ]
[ PHOTOFRAME フレーム幅 ]
[ CLIP 左 上 右 下 ]
[ ANGLE 角度 ]
[ THROUGH_COLOR 赤 緑 青 ]
}
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入力となる画像のファイル名を指定します。
画像ファイル名をダブルクォーテーションでくくる必要があります。
絶対パス名、相対パス名のどちらでも指定可能ですが、
相対パス名で指定した場合、シナリオファイルの存在するフォルダが起点となります。
入力ブロック名で指定される 2 層または 3 層のブロックより作成される動画から、
指定のフレーム番号の画像を抜き出し、1 層としての画像データを作成します。
これにより得られる画像のサイズは、スクリーンサイズと同じとなります。
SEPIA、MONO、NEGA、DISCOLOR、HIGHPASS |
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画像の色調を変化させるオプションで、
それぞれセピア、モノクロ、ネガ、減色 (8色)、木版画調に変化します。
画像を光の 3 原色の内の 1 色に分離するオプションです。
画像の輪郭に白い枠をつけることによって、
プリント写真のような印象を与えるためのオプションです。
フレーム幅は白い枠の幅を指定するもので、画像の長辺に対する % 値で与えます。
FILE指定子で与えた画像のサイズが 1000 x 800
ピクセルのサイズであったとして、フレーム幅 5% を指定した場合、
画像の上下左右にそれぞれ 50 ピクセルの枠がつくことになります。
感覚的には、2 または 3 を指定するとしっくりきます。
画像から画像の一部を切り出すためのオプションです。
左、上、右、下は画像の各辺示しており、左右は X 座標を、上下は Y 座標の値をとります。
座標値は、FILE指定子で与えた画像上の座標となります。
画像に傾きを与えるためのオプションです。
角度は 0〜360 の範囲で指定可能で単位は度です。値を大きくすればするほど、反時計回りに画像が傾きます。
画像中の透過させる色を 0〜255 の RGB 値で指定します。
白であれば、赤緑青はすべて 255 で指定します。
指定しなかった場合、透過処理は行われません。
画像の一部の領域をペイントツールなどで塗り潰した画像をなどで作成し、
MIXブロックなどで重ねあわせると、任意の形状で切り出した映像を作成することが
可能となります。
※この指定子を使用する場合、画像のフォーマットは BMP で作成することをお勧めします。
JPEG の場合、圧縮ノイズの影響により塗り潰した箇所の一部が変色し、
意図した形状に透過されなくなるためです。
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TEXTブロック(1層)
文字の画像データを生成します。
TEXT "ブロック名"
{
SIZE 画像幅 画像高
[ FILE "JPEG画像ファイル名" ]
[ FRAME_OFFSET オフセット ]
[ FONT "フォント名" フォント幅 フォント高 ]
STRING "文字列"
STRING "文字列"
…
STRING "文字列"
[ COLOR 赤 緑 青 α ]
[ ALIGN ( CENTER | LEFT | RIGHT ) ]
[ VALIGN ( CENTER | TOP | BOTTOM ) ]
}
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作成する文字画像の幅、高さをピクセル値で指定します。
映画のエンドロール風の映像(画面下から上に流れていく文字列)を作成する場合には、
縦長となるサイズに設定し、
SLIDEブロックと組み合わせることになります。
JPEG 画像から Exif 情報を取得する場合に、対象となる JPEG 画像ファイルを指定します。
SIZE 指定子で指定した文字画像サイズの領域端から
どの程度内側に文字を描画するかを示すオフセットをピクセルで指定します。
指定しない場合、デフォルトで 0 となります。
表示される文字のフォント名を指定します。
フォント幅、フォント高はそれぞれ、ピクセル値で指定します。
ただし、指定した文字列が SIZE 指定子で与えた文字画像サイズに収まりきらない場合には、
自動的にフォント幅、フォント高は縮小されます。
指定しない場合、デフォルトでそれぞれ、「MS ゴシック」、20、40 が選択されます。
表示する文字列を指定します。複数指定可能であり、それぞれが 1 行を示し改行されます。
また、"\\" を入れることでも改行させることができます。
文字列に日本語が与えられており、FONT 指定子で指定したフォントが日本語に対応していない場合、
表示される文字は文字化けしたような表示となるでしょう。
JPEG 画像ファイルから Exif 情報を取得して文字として描画する場合は、FILE 指定子で JPEG 画像ファイル
を指定したうえで、STRING指定子の文字列に、キーワードを指定します。以下のキーワードが
指定可能です。
キーワード | 意味 |
%MAKER% | 画像を生成した装置(デジカメなど)のメーカー |
%MODEL% | 装置(デジカメなど)のモデル |
%SOFTWARE% | 使用したソフトウェア |
%DATE% | 撮影日時 |
%EXPOSURE% | 露出時間 |
%FNUMBER% | F値 |
%ISO% | ISO感度 |
%SPEED% | シャッタースピード |
%FLASH% | フラッシュ |
%FOCUS% | 焦点距離 |
文字の色を 0〜255 の RGB 値とα値で指定します。白であれば、
指定しない場合、デフォルトで白となります。
文字列の横位置を指定します。CENTER、LEFT、RIGHTはそれぞれ、
中心揃え、左寄せ、右寄せを意味し、いずれかを選択します。指定しない場合、デフォルトで
CENTER が選択されます。
文字列全体の縦方向の位置を指定します。CENTER、TOP、BOTTOMはそれぞれ、
中心揃え、上寄せ、下寄せを意味し、いずれかを選択します。指定しない場合、デフォルトで
CENTER が選択されます。
※ALIGN と VALIGN は微妙に異なっており、VALIGN は 文字画像に対する上下位置を
指定するのに対して、ALIGN は、文字列全体に対して各行の左端を揃えるのか、右端を揃えるのか
を指定することになります。よって、文字列が 1 行の場合には、ALIGN を指定しても、いずれも
同じ結果となります。
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DRAWブロック(1層)
各種図形を描画した画像データを生成します。
DRAW "ブロック名"
{
SIZE 画像幅 画像高
[ COLOR 赤 緑 青 α ]
LINE
{
POINT X座標 Y座標
POINT X座標 Y座標
…
POINT X座標 Y座標
[ WIDTH 線幅 ]
}
RECT
{
POINT X座標 Y座標
POINT X座標 Y座標
[ WIDTH 線幅 ]
[ FILL ]
}
POLYGON
{
POINT X座標 Y座標
POINT X座標 Y座標
POINT X座標 Y座標
…
POINT X座標 Y座標
[ WIDTH 線幅 ]
[ FILL ]
}
ELLIPSE
{
REGION 左 上 右 下
[ WIDTH 線幅 ]
[ FILL ]
[ ANGLE 角度 ]
}
}
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作成する画像の幅、高さをピクセル値で指定します。
描画対象の図形の色を0〜255のRGB値とα値で指定します。白であれば、
赤緑青はすべて255で指定します。指定しない場合、デフォルトで白が選択されます。
線を描画します。複数指定が可能です。
線を構成する点の座標を指定します。2点間を結ぶ必要があるので、少なくとも
2つの点を指定する必要があります。以降、指定した点の順に結ばれた線が
描画されます。
線の幅を指定します。
四角形を描画します。複数指定が可能です。
四角形を構成する対角点の座標を指定します。対角点となる2つの点を指定する必要があります。
線の幅を指定します。
四角形を塗りつぶします。指定しない場合、多角形は線で描画されることになります。
多角形を描画します。複数指定が可能です。
多角形を構成する点の座標を指定します。少なくとも3つの点を指定する必要があります。
線の幅を指定します。
多角形を塗りつぶします。指定しない場合、多角形は線で描画されることになります。
楕円を描画します。複数指定が可能です。
描画する楕円が外接する長方形の左、上、右、下の各辺示座標を指定します。
線の幅を指定します。
楕円を塗りつぶします。指定しない場合、楕円は線で描画されることになります。
楕円に傾きを与えるためのオプションです。 楕円の中心を軸に回転し、
角度は 0〜360 の整数が指定可能で単位は度です。
値を大きくすればするほど、反時計回りに楕円が傾きます。
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MOVIEブロック(2層)
動画ファイルから動画像を抜き出します。
現状では、AVIファイルのみ対応で、ファイルに含まれる音声は扱えません。
作成処理では、このブロックの影響する区間はマルチスレッドで動作しなくなります。
MOVIE "ブロック名"
{
FILE "動画ファイル名" [左 上 右 下] [MAX_CUT]
[ BGCOLOR 赤 緑 青 ]
[ FRAME_START 開始フレーム番号 ]
[ FRAMES フレーム数 ]
}
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入力となる動画像ファイルと動画像を配置する位置をスクリーンの座標で指定します。
スクリーンサイズを 720 x 480 で指定していた場合で、 スクリーンいっぱいに画像を
配置する場合、0, 0, 719, 479 を指定する ことになります。左、上、右、下は配置位置
を示す矩形の各辺示しており、左右はX座標を、上下はY座標の値をとります。
画像を配置する位置を指定しなかった場合、デフォルトでスクリーンいっぱいに
画像を配置する値をとります。
ファイル名はダブルクォーテーションでくくる必要があり、絶対パス名、相対パス名の
どちらでも指定可能です。相対パス名で指定した場合、シナリオファイルの存在する
フォルダが起点となります。
入力となる画像と配置位置を示す矩形との縦横比が異なる場合、上下または左右に
隙間が開いてしまいますが、この指定子を指定することで、隙間がなくなるようになります。
背景の色を 0〜255 のRGB値で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで黒となります。
動画ファイルから抜き出す先頭フレームを指定します。動画ファイルの最初のフレームを
指定したい場合、0を指定します。指定しなかった場合、デフォルトで0が選択されます。
FRAMES指定子は、何フレーム分抜き出すかを指定します。指定しなかった場合、
デフォルトで動画ファイルの末尾までを抜き出します。
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STILLブロック(2層)
静止した動画像を生成します。(データ的には動画形式であるが、映像は静止している)
STILL "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名" [ 左 上 右 下 ] [ MAX_CUT ]
INPUT "入力ブロック名" [ 左 上 右 下 ] [ MAX_CUT ]
…
INPUT "入力ブロック名" [ 左 上 右 下 ] [ MAX_CUT ]
[ BGCOLOR 赤 緑 青 ]
FRAMES フレーム数
}
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入力となる画像と画像を配置する位置をスクリーンの
座標で指定します。スクリーンサイズを 720 x 480 で指定していた場合で、
スクリーンいっぱいに画像を配置する場合、0, 0, 719, 479 を指定する
ことになります。左、上、右、下は配置位置を示す矩形の各辺示しており、
左右はX座標を、上下はY座標の値をとります。複数指定することが可能であり、
記述した順番で重ねられます。
よって、下の行に記述した入力ブロックが前面に表示されることになります。
画像を配置する位置を指定しなかった場合、デフォルトでスクリーンいっぱいに
画像を配置する値をとります。
入力となる画像と配置位置を示す矩形との縦横比が異なる場合、上下または左右に
隙間が開いてしまいますが、この指定子を指定することで、隙間がなくなるように
なります。
背景の色を 0〜255 のRGB値で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで黒となります。
何フレームの動画像とするかを指定します。
フレームレート定義で 30 を与えていた場合で、60 を指定した場合、2 秒間の動画像
として生成されます。
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ROTATEブロック(2層)
回転する動画像を生成します。
ROTATE "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名" [ 左 上 右 下 ]
[ CENTER 回転中心点X座標 回転中心点Y座標 ]
[ ANGLE 開始角度 終了角度 ]
[ BGCOLOR 赤 緑 青 ]
FRAMES フレーム数
}
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入力となる画像と回転させていない状態での
画像を配置する位置をスクリーンの座標で指定します。
スクリーンサイズを 720 x 480 で指定していた場合で、
スクリーンいっぱいに画像を配置する場合、0, 0, 719, 479 を
指定することになります。左、上、右、下は配置位置を示す矩形の
各辺示しており、左右はX座標を、上下はY座標の値をとります。
複数指定することが可能であり、記述した順番で重ねられます。
よって、下の行に記述した入力ブロックが前面に表示されることになります。
画像を配置する位置を指定しなかった場合、デフォルトでスクリーンいっぱいに
画像を配置する値をとります。
回転させる中心点をスクリーンの座標で指定します。
スクリーンサイズを 720 x 480 で指定していた場合で、320、240を指定した場合、
ほぼスクリーン中心点を軸に回転させることになります。
指定しなかった場合、デフォルトでスクリーン中心点を選択します。
回転させる開始角度と終了角度を指定ます。
単位は度です。画像を 2 回転させたい場合は、
開始角度 0、終了角度 720を指定することになります。
指定しなかった場合、デフォルトでそれぞれ、0, 360 を選択します。
背景の色を 0〜255 のRGB値で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで黒となります。
何フレームの動画像とするかを指定します。
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ZOOMブロック(2層)
ズームイン、ズームアウト等の動きを持った動画像を生成します。
ZOOM "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
SRC_START 左 上 右 下
SRC_END 左 上 右 下
[ BGCOLOR 赤 緑 青 ]
[ KEEP_ASPECT ]
[ AFTERIMAGE 残像フレーム数 ]
FRAMES フレーム数
}
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表示開始矩形と表示終了矩形を指定することで、
その間の矩形領域を連続して表示します。
入力となる画像を指定します。
入力ブロックより得られる画像中の表示を開始する矩形を入力画像の座標で指定します。
左、上、右、下は矩形の各辺示しており、左右は X 座標を、上下は Y 座標の値をとります。
画像中の表示を終了する矩形を入力画像の座標で指定します。
SRC_START/SRC_END指定子で指定する座標値は、
いずれも入力ブロックより得られる画像領域に収まる値でなければなりません。
画像領域に収まらない値を指定した場合は、自動的に補正されます。
背景の色を 0〜255 のRGB値で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで黒となります。
入力ブロックより得られる画像の縦横比を保持させます。
SRC_START/SRC_END にて指定した矩形の縦横比が、
スクリーンサイズ定義にて指定したサイズと縦横比が異なる場合、
表示される画像は、縦方向または横方向に引き伸ばされたように表示されますが、
当指定子を指定すると、それを抑制させることができます。
動作の軌跡上に残像を残します。残像が残る長さをフレーム数で指定します。
当指定子を指定すると、処理時間が著しく長くなります。
何フレームの動画像とするかを指定します。
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SLIDEブロック(2層)
スライドイン、アウトの動きを持った動画像を生成します。
SLIDE "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
DST_START 左 上 右 下
DST_END 左 上 右 下
[ BGCOLOR 赤 緑 青 ]
[ KEEP_ASPECT ]
[ AFTERIMAGE 残像フレーム数 ]
FRAMES フレーム数
}
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配置開始矩形と配置終了矩形を指定することで、
その間の矩形領域を連続して表示します。
入力となる画像を指定します。
入力となる画像を配置する開始位置をスクリーンの座標で指定します。
左、上、右、下は配置位置を示す矩形の各辺示しており、
左右は X 座標を、上下は Y 座標の値をとります。
画像を配置する終了位置をスクリーンの座標で指定します。
背景の色を 0〜255 のRGB値で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで黒となります。
入力ブロックより得られる画像の縦横比を保持させます。
入力ブロックより得られる画像の縦横比とDST_START/DST_END
にて指定した矩形の縦横比が異なる場合、表示される画像は、
縦方向または横方向に引き伸ばされたように表示されますが、
当指定子を指定すると、それを抑制させることができます。
動作の軌跡上に残像を残します。残像が残る長さをフレーム数で指定します。
当指定子を指定すると、処理時間が著しく長くなります。
何フレームの動画像とするかを指定します。
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FOCUSブロック(2層)
FOCUS "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
DSP_START 左 上 右 下
DSP_END 左 上 右 下
[ BGCOLOR 赤 緑 青 ]
FRAMES フレーム数
}
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表示されている領域が広がったり、狭まったりする動画像を生成します。
表示開始矩形と表示終了矩形を指定することで、その間の矩形領域を連続して表示します。
入力となる画像を指定します。
表示させる領域の開始位置をスクリーンの座標で指定します。
左、上、右、下は配置位置を示す矩形の各辺示しており、
左右は X 座標を、上下は Y 座標の値をとります。
表示させる領域の終了位置をスクリーンの座標で指定します。
背景の色を 0〜255 のRGB値で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで黒となります。
何フレームの動画像とするかを指定します。
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FILMブロック(2層)
複数の画像をフィルムフレームにはめ込み、
上下左右にスライドする効果をかけた動画像を生成します。
FILM "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
INPUT "入力ブロック名"
…
INPUT "入力ブロック名"
( UP | DOWN | LEFT | RIGHT )
[ COLOR 赤 緑 青 ]
[ BGCOLOR 赤 緑 青 ]
FRAMES フレーム数
}
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入力となる画像を指定します。
複数指定する必要があり、記述した順番で並べられます。
スライドさせる方向を上、下、左、右のいずれで選択します。
フィルムフレームの色を 0〜255 のRGB値で指定します。
指定しない場合、デフォルトでそれらしい色
(R:80, G:24, B:0)となります。
背景の色を 0〜255 のRGB値で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで黒となります。
1 枚目の画像を画面中心に配置した状態から、最後の画像を画像中心に配置した
状態までを何フレームの動画像とするかを指定します。
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FADEブロック(3層)
フェードイン、フェードアウトする動画像を生成します。
FADE "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
( IN | OUT | INOUT )
[ COLOR 赤 緑 青 ]
FRAMES 対象フレーム数
}
|
入力となる動画像を指定します。
フェードする区間を IN (先頭)、OUT (末尾)、INOUT (先頭末尾両方) のいずれかで指定します。
フェードする色をRGB値で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで黒となります。
動画像中の何フレームに対してフェードを行うかを指定します。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、INPUT指定子で指定した入力ブロック
のフレーム数と同じとなります。FADEINOUTの場合、対象フレーム数の値は、
入力ブロックの 1/2 よりも大きい値を指定することはできません。
FADEIN、FADEOUT の場合、対象フレーム数の値は、フレーム数よりも
大きい値を指定することはできません。
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CROSSFADEブロック(3層)
複数の動画像をフェードによって切り替える動画像を生成します。
CROSSFADE "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
INPUT "入力ブロック名"
…
INPUT "入力ブロック名"
FRAMES 対象フレーム数
}
|
入力となる動画像を指定します。
複数指定可能であり、最低 2 つ以上を指定する必要があります。
何フレームでフェードを行うか指定します。
フェードを行う区間は、前後の入力ブロックが時間的に重なります。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、以下の式から求めることができます。
入力ブロックのフレーム数の総和 − ( 入力ブロック数 − 1 ) × 対象フレーム数
対象フレーム数の値は、先頭、末尾の入力ブロックのフレーム数よりも大きい値を指定することはできません。
また、入力ブロックが 3 つ以上ある場合、先頭、末尾以外の中間の入力ブロックのフレーム数の 1/2
よりも大きい値を指定することはできません。
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MIXブロック(3層)
複数の動画像を、指定した位置で表示する動画像を生成します。
MIX "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名" [ 左 上 右 下 ] [ OFFSET オフセット ]
INPUT "入力ブロック名" [ 左 上 右 下 ] [ OFFSET オフセット ]
…
INPUT "入力ブロック名" [ 左 上 右 下 ] [ OFFSET オフセット ]
[ OR ]
[ BGCOLOR 赤 緑 青 ]
}
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入力となるブロック名とその画像を配置する位置を
スクリーンの座標で指定します。
スクリーンサイズを 720 x 480 で指定していた場合で、
スクリーンいっぱいに画像を配置する場合、
0, 0, 719, 479 を指定することになります。
左、上、右、下は配置位置を示す矩形の各辺示しており、
左右は X 座標を、上下は Y 座標の値をとります。
複数指定することが可能であり、記述した順番で重ねられます。
よって、下の行に記述した入力ブロックが前面に表示されることになります。
画像を配置する位置を指定しなかった場合、デフォルトでスクリーンいっぱいに
画像を配置する値をとります。
INPUT指定子で指定した入力ブロックを何フレーム目から開始するかの
オフセットを指定します。指定しなかった場合、デフォルトで 0 が選択されます。
INPUT指定子が複数指定され、それらの表示位置が重なった場合に、
重なった画素を OR 演算により得られる値にします。指定しなかった場合には、
アルファブレンド値が採用されます。
背景の色を 0〜255 のRGB値で指定します。
白であれば、赤緑青はすべて 255 で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで黒が選択されます。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、INPUT指定子で指定した入力ブロックのうち、
ブロックのフレーム数+オフセットの値が最長のものとなります。
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SERIESブロック(3層)
複数の動画像を指定した順に並べた動画像を生成します。
SERIES "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
INPUT "入力ブロック名"
…
INPUT "入力ブロック名"
}
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指定子は、入力となる動画像を指定します。
複数指定することが可能であり、記述した順番で並べられます。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、入力ブロックのフレーム数の総和となります。
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SHAKEブロック(3層)
指定した動画像を左右に振動させた動画像を生成します。
SHAKE "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
}
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入力となる動画像を指定します。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、入力ブロックのフレーム数と同じとなります。
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MOSAICブロック(3層)
動画像に対してモザイクをかけた動画像を生成します。
MOSAIC "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
SIZE_START モザイクブロックサイズ
SIZE_END モザイクブロックサイズ
[ TGT_START 左 上 右 下 ]
[ TGT_END 左 上 右 下 ]
}
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入力となる動画像を指定します。
モザイクブロックの開始のサイズをピクセル数で指定します。
モザイクブロックの終了サイズをピクセル数で指定します。
入力ブロックより得られる画像中のモザイクをかける開始矩形をスクリーンの座標で指定します。
左、上、右、下は矩形の各辺示しており、左右は X 座標を、上下は Y 座標の値をとります。
指定しなかった場合、デフォルトでスクリーン全体にモザイクをかける値をとります。
入力ブロックより得られる画像中のモザイクをかける終了矩形をスクリーンの座標で指定します。
左、上、右、下は矩形の各辺示しており、左右はX座標を、上下はY座標の値をとります。
指定しなかった場合、デフォルトでスクリーン全体にモザイクをかける値をとります。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、入力ブロックのフレーム数と同じとなります。
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EXPANDブロック(3層)
動画像に対して、画像を引き伸ばしてイン、アウトする効果をかけた動画像を生成します。
EXPAND "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
( IN | OUT )
( UP | DOWN | LEFT | RIGHT )
}
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入力となる動画像を指定します。
画像を引き伸ばしながら IN (入ってくる) または OUT (出て行く) のいずれかで指定します。
IN または OUT する位置を、画面の上、下、左、右のいずれかで選択します。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、入力ブロックのフレーム数と同じとなります。
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CUTブロック(3層)
動画像から、その一部を抜き出した動画像を生成します。
CUT "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
[ SKIP フレームレート低減値 ]
[ START 開始フレーム番号 ]
[ END 終了フレーム番号 ]
}
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入力となる動画像を指定します。
意図的に対象ブロックのフレームレートを落とす場合に指定します。
指定する値は、「プレビューモードフレームレート低減率」と同じです。
指定しなかった場合、デフォルトで 1 が選択されます。
抜き出しを開始するフレーム番号を指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで 0 が選択されます。
抜き出しを終了するフレーム番号を指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで INPUT 指定子で指定した
動画像の(全フレーム数 - 1)が選択されます。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、(END指定子の値 - START指定子の値 + 1)
と同じとなります。
START指定子をEND指定子の値よりも大きい値で設定した場合、
INPUT 指定子で指定した動画像の動きは逆方向になります。
その場合、このブロックの全フレーム数は(START指定子の値 - END指定子の値 + 1)となります。
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ALPHAブロック(3層)
動画像に対して、指定したαブレンド(半透明合成)効果をかけた動画像を生成します。
ALPHA "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
[ START 開始αブレンド値 ]
[ END 終了αブレンド値 ]
}
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入力となる動画像を指定します。
入力となる動画像の開始時点でのαブレンド値を 0 〜 255 の範囲で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで 255 が選択されます。
入力となる動画像の終了時点でのαブレンド値を 0 〜 255 の範囲で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで 255 が選択されます。
αブレンド値は、START指定子の値からEND指定子の値までリニアに変化します。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、入力ブロックのフレーム数と同じとなります。
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SHADEブロック(3層)
動画像に対して、ぼかす効果をかけた動画像を生成します。
SHADE "ブロック名"
{
INPUT "入力ブロック名"
[ START 開始ぼかし値 ]
[ END 終了ぼかし値 ]
}
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入力となる動画像を指定します。
入力となる動画像の開始時点でのぼかし値を 0〜255 の範囲で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで 0 が選択されます。
ぼかし値は、0 を指定するとぼかされず、大きい値を指定する程に画像はぼかされます。
入力となる動画像の終了時点でのぼかし値を 0〜255 の範囲で指定します。
指定しなかった場合、デフォルトで 0 が選択されます。
ぼかし値は、START指定子の値からEND指定子の値までリニアに変化します。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、入力ブロックのフレーム数と同じとなります。
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MAINブロック(3層)
このブロックに含まれる動画像が、映像ファイルとして出力の対象となります。
MAINブロック自体の記述はSERIESブロックとほぼ同じとなりますが、ブロック名は記述しません。
また、「ひ」に直接指定するシナリオファイルで定義する必要があります。
間接指定される(インクルードされる)シナリオファイルにおいて定義されている
MAINブロックは無視されます。
MAIN
{
INPUT "入力ブロック名" [ ALINK_VOLUME_ALPHA ]
INPUT "入力ブロック名" [ ALINK_VOLUME_ALPHA ]
…
INPUT "入力ブロック名" [ ALINK_VOLUME_ALPHA ]
}
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入力となる動画像を指定します。
複数指定することが可能であり、記述した順番で並べられます。
音楽連動機能であり、指定したブロックに対して、
音楽のボリュームに画像の輝度を連動させます。ただし、シナリオ情報画面での
プレビューウィンドウに表示される画像には、反映されません。
このブロックの出力動画像の全フレーム数は、入力ブロックのフレーム数の総和となります。
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