低域分離用
パッシブ・フィルタ

バイワイヤ端子での配線を追記

2021/10/30 パッシブ・フィルターON/OFFでの特性計測を追記

JBL4344を100Hz以下用、PIEGA COAX 711を100Hz以上用として使う、変則マルチアンプドライブのためのフィルタです。
調整結果は、COAX 711のページをご覧ください。

低域には-24dB/octのチャンネルデバイダ、XR-1001も併用しますが、それでは高域の減衰が不十分なのがわかり、-12dB/octのパッシブ・フィルタも併用しています(下図のLow Pass)。市販品がないので、自作です。配線は以下のようです。
 なお、100Hz以上を受け持つCOAX711へのバイワイア用端子を使う図の
赤線は、以下の通り、いまは外しています。


バイワイヤ
端子での配線

 100Hz以上を受けもつCOAX 711にはバイワイヤ端子(クロスオーバー500Hz)があるので、100Hz High passフィルタ経由の出力はCOAX 711の低域端子に入れ、上図の赤線のように、高域端子にはフィルタをバイパスした信号を入れるのが合理的に思えます。そこで試してみました。
 通常のバイワイヤと異なり、通過回路が違うのですから、音は大きく変わると思いきや、違いは意外なほどわずか。すなわち、100HzのHigh passフィルタは、500Hz以上の帯域でほとんど悪さしていないことが確認できました。

 極めてわずかな差ですが、差は認識できて、しいていえば、シングルワイヤのほうが「エージング後」、バイワイヤだと「エージング前」みたいな印象。つまり、私はシングルワイヤの方がしっくりときたので、シングルに戻しました。高域に余計な回路が入りますが、理屈通りにはいかない。これがオーディオの難しいところです。

フィルターの定数

JBL4344のインピーダンスは公称8オームですが、100Hz付近では4オームに落ちます(JBL4344のインピーダンス特性・外部サイト)。
 一方、COAX 711(公称4オーム)のインピーダンス特性はメーカー未発表ながら、海外の計測結果(外部サイト)があって、100Hz付近で4オームのようです。
 このため、JBL4344用のLow pass と COAX 711用のHigh passの素子定数は同じで、計算上、コンデンサーが280μF、 コイルは4.5mH です。
 なお、クロスオーバー付近の微調整はXR-1001で行います。DEQ2496もありますので、自由度は非常に大きいです。


実際の回路では、容量90μFのフィルム・コンデンサ3個を並列し、270μFとしました。

コンデンサはDAYTON製。
コイルは横長の鉄コア有りを採用。

スピーカーそのもののひずみに比べ、コアのヒステリシスによるひずみは大きくないはずです。一方、コアがあると巻き数が少なくて済み、同じ線径なら直流抵抗が低くできるメリットもあります。
アナログ時代のテープレコーダの磁気ヘッドも、MCカートリッジ用の昇圧トランスも、コアが入ってます。MCカートリッジも、私が気に入った機種はすべてコアあり。なので、ここも、コンパクトなコア有りコイルとしました。

Low pass フィルタの実装

 パワーアンプDCPW-240の横の棚裏に設置。テストのため、バイパス・スイッチも設置。白箱にコンデンサ、黒箱(兼・配線箱)にコイルが入っています。
 このパッシブ・フィルターをON/OFFした時の、特性の差を計測したのが以下です。DEQ2496のよる低域補正はOFFとしています。XR-1001(-24dB/oct)では、250Hzからは急落していきますが、200Hz付近では-10dBもなく、結構な音が出るのがわかります。実際、チェロなどの定位が、38cmウーハーをONにしたら、少し移動してしまいます。パッシブ・フィルターを入れると、200Hzで-20dBとなり、定位移動が聴こえなくなります。

  

 XR-1001で、想定したほど200Hzが減衰しないのは、これはJBL4344の素特性(下図)の通り、100Hzから200Hzにかけて、レベルが上がっていくのが原因と思われます。この本来の特性では、38cmは320Hzまでを受け持っていますので、200Hzまではほぼ、38cmの特性と言えます。

JBL4344の素特性



High pass フィルタの実装


 COAX 711 の裏に設置。やはり、白箱にコンデンサ、黒箱にコイルが入っています。私のシステムでは、電線で音を調整する必要がないので、ご覧の通り、電線にはあまりお金を掛けないポリシーも貫いています。

High Pass を通したCOAX 711の素特性は以下です。




(2020年5月16日)

 


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